BLニュース

バブ攻め、一軍攻め…今年も大変BLが素晴らしゅうございました

 

本当に俺らの知ってる日本か？ というほど寒い今年の冬ですが、皆さまいかがお過ごしでしょうか？

走っているお坊さんの目撃情報がTwitterをにぎわすほど日本中が忙しかった師走も、残すところあと4日となってしまいました！！！ 「現代用語の基礎知識選　2022ユーキャン新語・流行語大賞」もとっくに発表されてますし、そろそろ新年を迎える準備を……しないとですよね……。ちなみに今年の流行語大賞は「村上様」だそうです！

というわけで、今年も「BL・オタク流行語大賞2022」をまいどまいど勝手ながら選定してみました！！！ ツイッターにご意見をお寄せいただいた皆さま、ありがとうございました(涙)。ちなみに筆者の好きなお寿司のネタは炙りサーモンです。

 

ツイッターとちるちる記者への調査を実施したところ、濃ゆいワードがたくさん集まりましたよ～～～！！！「BL・オタク業界用語」で、最高にBL充しまくった私たちの1年を振り返ってみましょう！

【目次】
《BLファン編》
・豊作じゃ～～～！ BL設定・属性
・新しいBL漫画の楽しみ方
・BLファン界を盛り上げたニュース

《オタク編》
・止まらない、オタクのグッズ制作欲
・限界のオタクが絞り出した魂の鳴き声たち

豊作じゃ～～～！BL設定・属性

今年はBL界に新たな風吹きまくりでしたね！！！ 日々生まれる最高設定や新たな性癖のツボを押してくるエッチプレイなど、BLファンのチカラを見せつけられた1年でした……。

「エジプトBL」

 

今年になってブラウザに突如現れた、「殺したはずの兄・オシリスが現れー」というマンガ広告。へー面白そうだな、くらいに思ってネットサーフィンを続けていたら、明くる日もその明くる日も、殺したはずの兄・オシリスがまあ現れる現れる！ 同時多発的にBLファンたちの前に現れたオシリスの目撃情報は、SNSをしばらく賑わせました。

そんなオシリス、実は、エジプト神話をテーマにした韓国発のBLマンガ『ENNEAD』のキャラクターであり、自分を殺したオラオラ系弟「セト」を組み敷くサイコパス執着攻めなのです！ バトル漫画のようなワクワク展開と、暴虐なセトへの刺激的すぎる「わからせ」とのギャップでオタクたちを沼に引きずり込んだ『ENNEAD』は「エジプトBL」の看板として一気に日本に広まりました。

「一軍攻め」
俺様攻め、スパダリ攻め、年下攻めなど、定着しつつあった攻め属性に、「一軍攻め」という新たな風が吹き込みました！！！
『高良くんと天城くん』、『兄貴の友達』に登場する高良君や柿本君のような常にクラスの中心にいるザ・陽キャ男子が、輪を抜けてキュートでいじらしい受けくんの元に真っ直ぐ歩いてくる姿がなんともキュンキュンするんですよね……。不安がる受けをゆる～くあやしながらも一生離さんと心に誓う一軍攻め界隈、これからどんどん盛り上がっていくこと間違いなしです！

 

「ダークBL」

 

このマンガがすごい2023のオトコ編で第1位に輝いたホラー青春マンガ『光が死んだ夏』や、Twitterで大きな話題になった『60億分のふたり』など、今年は重厚な物語のダーク系作品が注目されました。
「死」を隣に感じるドン底で絆をつなぎ合う男たちの姿ってなんでこんな満腹感高いんですかね……？
「希望、どなたか希望をください……。」と呻きながら爆速で何周もするのがダーク系BL摂取の正式なスタイルです(諸説しかない)。

「バブ攻め」
こちらも新たな攻め属性です！今年は豊作でしたね～！
当然の顔で受けくんにご飯のお世話、着替えのお世話、そして夜のお世話までぜ～んぶやってもらうデッカイ赤ちゃん、なんてけしからんのでしょう！！！！ 困り眉の受けくんにどこもかしこもヨシヨシされてキャッキャしながらも、しっかり抱き、しっかり鳴かせる厄介な攻めです。ママくん……大変だとは思いますがいつもごちそうさまです。

「ショタおに」
世の中にはショタをエッチな受けに育てていくおにいちゃんしか存在しない。そう思っていた時期が私にもありました……。
代表作と言える『ショタおに』の第2巻が発売され、今年になってより一層世に広まり定着したこちらのCP属性ですが、正直に言います。

スパダリショタ、美味すぎ～～～～～！！！！！
まっすぐにお兄ちゃんへの愛を伝えて献身する、全ての人間が見習いたい男前さを持つショタ達。だけど小っちゃいんだよ……頭パンクしちゃいますよね。

「ケーキバース」
脳内に無限のユニバースを持つのがBLファン。これまで「オメガバース」や「Dom/Subユニバース」が私たちのBL体験を豊かにしてくれていましたが、今年、また新たな世界の存在が広まり始めました……！

何を食べても味を感じず、ケーキの人間だけを美味しく食べられる「フォーク」と、フォークにとってのみすごく美味しくなってしまう「ケーキ」が普通の味覚の人間に紛れている世界、「ケーキバース」です。特殊性癖に刺さる～～～！！！！

唯一美味しく感じるケーキに対して生理的にも欲望を抱いてしまうフォークと、知らないうちにフォークに美味しく頂かれてしまう危険を抱えたケーキの危うい関係が描かれる「ケーキバース」。二次創作ではじわじわ人気になっていましたが、今年に入って『舌先から恋』『舐める以上は契約外なので！』『幼なじみは甘くて食べごろ』など、商業作品も多く発表されました！
色んなユニバースで人間が葛藤して愛し合ってる……。BLファンって忙し～～～～！！！！ (腕まくり)

「へソックス」

どんなシーンが好き♪ エッチシーン！！！！！！
ということで（？） 皆さん、新たなプレイを日々お探しですよね？ そんな我々に、今年新たな至高のエッチ描写が舞い降りました。魅惑的な目のプレイボーイであるタカラと、恋心を押し殺してタカラとのセフレ関係を受け入れるガクの危うい関係を描いた作品『ビタープレイメイト』で繰り広げられる「へソックス」です。

タカラがガクの臍にピアスを開ける「だけ」なのに、震えるガクの手を縛って、馬乗りになって、（臍の）穴を広げて……これもうセックスじゃないですか！！！！！ 「タカラになら…やられてもいい…」といういじらしい一言から始まった高校生2人が耽るキケンな遊びに、血が足りなくなってしまう皆さんが続出しました。へソックス、BLファンの性癖プレイ辞書に加えておきたいですね！

新しいBL漫画の楽しみ方

BLファンの皆さん大変です！

我々が読めるえっちい漫画の幅、広がりまくってます～～～～～！

「WEBTOON」
韓国発のウェブコミック媒体、「WEBTOON」も今年日本で一気に広まりました。縦長スクロール形式のためスマホで簡単に読むことができ、基本全ページがカラーというありがたすぎる特徴を持つWEBTOONからは、転生モノからミステリー、学園ものまで様々なジャンルの名作が生まれています。

しかし、何よりもたすかるポイントは、なんと言ってもBL作品の豊富さです！！！ 日本でも、マンガアプリ「レジンコミックス」や「ピッコマ」などでは、韓国発のWEBTOONや日本オリジナルのものなど、世に出たてのホカホカなBLマンガを大量に漁ることができるのです！ 家で紙のBLを読み、出先でBLのWEBTOONを読み、どこででもBLを読める時代が来てしまいました……。

BLファン界を盛り上げたニュース

ベテランオタク・BLファンの皆さんにとっても、ビギナーオタク・BLファンの皆さんにとっても、最高にブチあがる名作がザックザク♥

「復刻作品」
今年は、『スラムダンク』の復刻映画化や『うる星やつら』のアニメリメイクをはじめ、80～90年代リバイバルが盛り上がった1年。BL界も例に漏れず、『タクミくんシリーズ完全版』から新シリーズ映画化が決定したり、榎田尤利先生『永遠の昨日』が実写ドラマ化したりとベテランオタク、ベテランBLファンを沸き立たせる作品の復刻が相次ぎました！ 我々のバイブルが色鮮やかにまた動き出すありがたさに、生きててよかった……と生の喜びを嚙みしめる救われしBLファンが続出。駆け出しのBLファンの皆さんにも良き時代のBLに触れる機会となり、BLファン全体のステージ（？） が一気に底上げされた一年でした。

止まらない、オタクのグッズ制作欲

推しへの想いはオタクの手を無限に突き動かすんです……。新しい推し活「コンテンツ」が誕生しました。

「トレカデコ」
主にK-POP界では、トレカを硬質ケースに入れて好きなだけシールで飾り付けるトレカデコ動画がInstagramに溢れた一年でした。デコレーションアイデアを知ることができるだけでなく、シールを剝がすときのぺリペリ音や、ピンセットの音も楽しめる、ASMRのような役割も果たしているようです。推しの顔を推しカラーのシールでモリッモリに盛っていく過程もウキウキですし、推しの魅力を具現化したグッズが世に誕生してしまうのも最高すぎます！ 推し活モチベ爆上がりですね。

限界のオタクが絞り出した魂の鳴き声たち

 


今年のオタクは嬉しい悲鳴と悲しい悲鳴で喉がカラカラだったのではないでしょうか……？ 喉が擦り切れたギリギリの状態でも発せる鳴き声がたくさん開発されたようです。

「ｲｷﾃﾎｼｲ」
今年のアニメは主要キャラが死にすぎる！！！！！！
少年漫画をはじめとして、全体的に退廃的で過酷な現実を描く作品が増えた今年は、迂闊に推しを決めると一回の山場で即退場……ということも少なくありませんでした。心に集合墓地を買わないと間に合わないスピードで死んでいく推したちに、我々は「ｲｷﾃ……ｲｷﾃﾎｼｲ……」と鳴くことだけしかできません。次週絶対に推しが死ぬ、推しが致命傷を負ったきり再登場しない、ｲｷﾃﾎｼｲ……。抗えない運命に足をとられないためのオタクの祈りですね。合掌。

「たすかる」
こちらはVtuber界を中心に広まったオタクの鳴き声です。推しのファンサから天才的な新衣装、はたまた無意識の仕草からくしゃみまで、心を掴まれた時なんと言えばいいのでしょうか。そうだ、これは「たすかる」んだ……。この気づきを生んだ方には国からかなりの手当てがあっていいですよね。オタクの需要を的確に突いてくる推しからの供給に、コメント欄で「たすかる」「たすかる」しか喋れなくなってしまうオタクの皆さん、無限に共感できます……。推しの一挙手一投足は切れたら困る必需品ですからね！

 

「ちいかわ構文」
手で簡単に握りつぶせちゃいそうな小さな命「ちいかわ」、「ハチワレ」、「うさぎ」の3匹が、嬉しいときにはキャッキャ喜び、降りかかるものすごい逆境に涙を浮かべながら立ち向かう姿を描いた『ちいかわ なんか小さくてかわいいやつ』。2022年には朝のニュース番組でアニメ化を果たし、スピードを落とすことなく皆の心を鷲掴みにしていきました。

そんな彼らの特徴的な喋り方、「～ってコト⁉」は一般的にも大人気です。「この漫画のラインナップ……私ワンコ下剋上攻めが性癖ってコト⁉」のように、自分的衝撃ニュースを世紀の大発見のように叫べる有能語尾なのです。ちいかわたちが大ピンチを切り開くときの一言「なんとかなれ～！」も、理不尽な世の中を生き抜く我々の心にちいかわを宿してくれるお助けアイテムです。

 

 「〜ですわ〜！」
今年5月、大手Vtuberグループの「にじさんじ」に、『壱百満天原サロメ』が彗星の如く現れました。100点満点のお嬢様を目指すスーパーエレガント一般人のサロメお嬢様。お嬢様属性×庶民の独特なキャラクターと天才的なワードセンスで、デビューから数か月にもかかわらず一気に登録者数170万人にまで駆け上がりました。その人気急上昇に伴って、サロメお嬢様の特徴的な語尾である「ですわ〜！！」もメジャーに。筆者も「これは逆カプですわ～～～！！！」とよく叫んでいます。Twitterを中心にお嬢様見習いが急増した一年でした。

 

 「ナーラック」
数年前からその勢いは留まるところを知らず、大ヒットドラマ『Until We Meet Again～運命の赤い糸～』のスピンオフである『Between Us～縒り合わせる運命～』や、マフィア×ボディーガードのヒリつく恋愛を描いた『KinnPorsche』など、今年も良作をザクザク輩出しているタイBL界。美しい男たちが絡み合う姿にTwitterは日々大盛り上がりですが、そんな中で何度も使われている言葉があることに気づきました。「まじナーラック」です。

ナーラックって、なんだ……？ こちら調べてみたところ、こちらタイBLドラマの頻出単語で、「愛しい」という意味のようです！ 推しCPのやり取りを鬼リピしているうちにタイ語で愛を囁けるようになってしまうなんて、オタクのポテンシャルは底なしですね。第三者が立ち入ることのできない濃密な推しCPに、口を手で覆って「まじナーラックなんですがそれは……」。これはタイBL界を超えて広まりそうな予感です……！

 

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さて、いかがでしたか？
私たち、こんな特濃の経験をたった1年のうちにしていたなんて……、そりゃ、あっという間なハズですよね。

紹介してきた中に、皆さん的流行語大賞はありましたか？ 私の1年は絶対にこれ！！という流行語があればコメント欄でぜひぜひ教えてくだい♥

担当記者：ぽみこ 言い合い、殴り合い、全てのケンカシーンを糧に毎日を生きている黄昏～夜明けのオタク。最近ケンカ後に攻めをヨシヨシする受けが好きなのだと気付く。