1
06/16
愛し合うと死ぬ!?オメガバースに続く○○バースまとめ
BLニュースは標準ブラウザ非対応となりました。Google Chromeなど別のブラウザからご覧ください。
2021/08/28 13:00
世は大ハピエンBL時代と言われるほどハッピーエンドBL作品がブームな現在。
受けと攻めが幸せそうに頬を寄せ合うエンディングに、筆者を含め何人のフジョシが救われてきたでしょうか……。その恩恵は計り知れません。
でも、ちょっと前はもっとダークめな作品も多くあったような?
ブームの影響もあって幸せの光溢れる作品を目にする機会が多くなりましたが、一体いつごろからBL界隈にハピエンの光が差し始めたのでしょうか?
わたし、気になります! ということで今回はちるちるの検索で2016年~2021年7月の間で評価の高い作品上位10作品を調べ、そのBL作品移り変わりについて分析してみました!
我々が重ねてきた歴史、いざ紐解かん――――……!
まず2016年のランキングで上位となった10作品はコチラ。
1位ははらだ先生の『カラーレシピ(1)』。
最高にダークな執着攻めが読める本作品が堂々のランキング第1位です!
手段を選ばず笑吉を手に入れようとする福介に「執着攻めの金字塔」「サイコパス攻め最高」と、絶賛(!?) の声が相次ぎました。まさに鬼才、はらだ先生……!
そして、10作品中3作品におげれつたなか先生の作品がランクインしています! おげれつたなか先生ならではの丁寧な心理描写と、人物のバックグラウンド描写に多くの方が心を掴まれたはず! ランキング内の作品数が、読者の愛を物語っています♥
座裏屋蘭丸先生の2作品もランクインしております! 読み応え抜群の緻密なストーリー展開かつエロエロな描写が堪らん最高です……♥
2016年は全体的にシリアスながらも愛の感じられる作品が多い印象です。
表紙からも真っすぐ正面見据え、様子をうかがうような表情の人物が多く、物語の仄暗さが感じられます。
はらだ先生をはじめとするディープな作品が次々登場したことで、退廃的ともいえるヒリついた作風にハマった方も多いはず!
辛い過去を背負っていても、生きる環境が酷くても、2人が一緒なら乗り越えられる……俺にはお前しかいない……! 共依存やヤンデレ風味たっぷりの作品に、闇のフジョシが喜んで辛くなっている(?) 姿が想像できる2016年です。
2017年のランキングで上位となった10作品はコチラ。
ランキング1位を飾ったのは丹下道先生による『恋するインテリジェンス(4)』!
インテリジェンスシリーズの4作品目となる本作は深津と武笠を中心にストーリーが展開されます。
このバディが存在する世界線を考えてくださった丹下道先生には感謝の念が止まりません。いつ何時でも至高の萌えをありがとうございます。
バディものやスーツ好きな方は教科書よりも読み込んだ作品ではないでしょうか。
また2017年はオメガバース作品が2作品ランクインしており、オメガバースジャンルの時代の幕開けを感じます。
市梨きみ先生の『さよならアルファ』では、自身をアルファだと思い込んでいたオメガ・千夏と、千夏よりも大幅に年下なアルファ・はるかのプラトニックかつ本能的な愛が描かれ、数多のフジョシが性癖を開拓されたのではないでしょうか♥
また、『さよならアルファ』やはらだ先生の『にいちゃん』、三田織先生の『僕らの食卓』には、それぞれ男の子が登場します。
3作品とも作品のトーンは全く違いますが、なんとも読み手のフェチを感じずにはいられません……。
この結果にピンときた筆者、2017年にヒットしたアニメ映画の上位5作品を調べてみました。
1位:『名探偵コナン から紅の恋歌(ラブレター)』
2位:『映画ドラえもん のび太の南極カチコチ大冒険』
3位:『劇場版ポケットモンスター キミにきめた!』
4位:『メアリと魔女の花』
5位:『映画妖怪ウォッチ 空飛ぶクジラとダブル世界の大冒険だニャン!』
5作品中4作品が少年の主人公はさすがに草を禁じ得ません。
癒しと萌えの需要が爆上がりした結果、2017年のBL作品にも反映されたのでしょうか……。
スーツのバディやオメガバ、執事作品など、全体的にフェチ度高めの作品が多い2017年でした♥
2016年、2017年と濃い作品が次々登場したなか、2018年はどんな作品が読まれていたのでしょうか!
2018年のランキングで上位となった10作品はコチラ☆
タバコ!ドラッグ!ケンカ! 題名から印象に残るワードが多いですね。
ビビッドな表紙が目を惹く2018年の作品ですが、一方で柔らかな雰囲気の表紙の作品も魅力を放っています。
ここで表紙を飾る人物の変化にご注目。
1人で表紙を飾る作品が多くみられた2016年・2017年に対し、登場人物たちが仲睦まじげに見つめ合ったり顔を寄せあったりしている表紙が多いことが確認できます。
2016年のランキングに入っていた作品の続編となるはらだ先生の『カラーレシピ(下)』と座裏屋蘭丸先生の『コヨーテⅡ』の一人表紙と比べると、その違いは歴然! 表紙を見ただけでもその年のトレンドが伝わってくるようで、懐古するのが楽しいですね!
ダークめな表紙とは裏腹に、ラブラブなストーリーの作品が多いのは2018年の作品の特徴ではないでしょうか。例えば、表紙からカプセルを咥えた辰見の色気が漂うエンゾウ先生の『ドラッグレス・セックス 辰見と戌井』でも、「フェロモン症」という奇病が流行る世界で戌井と辰見が仲良くケンカしながら結ばれていく過程が描かれています。
また、珍しい設定のオメガバース作品が台頭してきているのも2018年の特徴。
S井ミツル先生が送る『めぐみとつぐみ』では、オメガなのにバキバキのヤンキーとして描かれるつぐみが、アルファの恵とドタバタしつつラブラブな日常を届けてくれます。オメガが可愛らしく描かれる作品が多い中、つぐみのいかつさに新たな性癖を開拓される……!
2016年の匂いを残しつつ、個性的な作品が登場し、絶妙なバランス感のあるラインナップとなった2018年。だんだんと光ブームの兆しが見え始めた1年といえるかもしれません……!
表紙と内容のギャップに萌えまくりの2018年でしたが、2019年のランキングはこのようになっております。
あ、明るい……! 2019年は全体的にほんわかとした内容の作品が多く、表紙にはオレンジや黄色が多く使用され、優しくてあたたかい2人のLOVEが伝わってきます。
平和かつテンポ感のいい作品が多く、日常生活を覗き見しているような空気感に、ほんとに、みんな一生幸せでいてくれよな……の感情以外がわきません。光のBLブームは2019年を境に起きたといえそうです。
ちなみに2019年は、なんと10作品中3作品の人外モノがランクインしております! はらだ先生の『ワンルームエンジェル』から天使、山田2丁目先生の『食べてもおいしくありません』から鬼、犬居葉菜先生の『狼への嫁入り~異種婚姻譚~』からは兎と狼が登場しています。筆者的には、重い実先生の『愛しのXLサイズ』もほとんど人外モノではないかと思うのですが皆さんいかがですか(笑)?
この年は元号が「令和」になった年でもあります。時代が大きく変わったことで、より新鮮なジャンルやハッピーな作品が増えたのではないでしょうか。これまで見なかったような作品がランクインし、BL界隈にも新しい風が吹いたように感じます♥
ほんわかいちゃいちゃ♥ な作品が多くみられた2019年ですが、2020年のランキングはこのようになっております!
全体的にピンクや赤の色味を用いた表紙が多く、ハッピーながらもエッジの効いた雰囲気漂う作品が印象的です。
そんな中ランキング1位となったのは、佐岸左岸先生の『オールドファッションカップケーキ』!BLアワードBESTコミック部門堂々の第1位に輝いた本作が、ちるちる内ランキングでも1位となりました~~!
細部まで丁寧に描かれた日常と、外川と野末の細やかな表情に幸せなキュンが止まりません♥
そしてついに出てきてしました、オメガバ作品に次ぐ人気急上昇ジャンル「Dom/Subユニバース」作品……!
山田ノノノ先生の『跪いて愛を問う』では、第二の性として人を支配したい「Dom」と支配されたい性を持つ「Sub」が存在します。
Subという繊細な立場で生きる正己と、正己に向き合い支配するDom・悠生の愛の成長過程が最高に尊い!!!
もちろんDom/Subジャンルとあって性癖に突き刺さる描写も多く、ストーリーと共に大満足の作品です。
メス堕ちやオメガバなど、数々のジャンルが生み出されてきたBLの世界。Dom/Subジャンルの発展を期待するばかりです…!
SM作品として描かれている、汀えいじ先生の『歌舞伎町バッドトリップ』では、泉輝と徹の官能的なSMが楽しめます♥
精神的な部分で繋がることが醍醐味のひとつともいえるSM作品と、避けられない本能の部分で求めあうDom/Subユニバース作品。
似て非なるこの2作品、是非読み比べてみては…!?
2020年作品の魅力として、受けと攻めの心の強い繋がりが挙げられます。
今までとは全く違う生活が展開され、急激にひとりの時間が多くなったこの年。だからこそ、2人の心の繋がりが重要なポイントになったのかも……?
新ジャンルが登場し、さらなるBL界隈の盛り上がりを感じさせた2020年。
2021年は7月までのランキングをご用意いたしました!
作風はこれまでにご紹介した人外やオメガバ、日常系やシリアスめな作品までバラエティに富んでおり、まさに多様性を謳う2021年を表すようなランキングになっているのではないでしょうか!?
そして何より、皆様お気づきでしょうか。
ランキングに入っている登場人物たちのほとんどが、皆さん片思いを爆発させていらっしゃいます。気持は同じなのにどうしてここまですれ違うのか。BL界隈は2021年、両片思いの時代に突入しました!
2019年、2020年と両思いいちゃいちゃラブラブ作品が多くみられましたが、2021年ではもだキュンを欲している方が多いようです!
2020年に生活が変わったことが「受けと攻めの心の繋がりの強さ」に影響していると分析しましたが、2021年は新しい生活にも慣れてきたことでフジョシの思考に余裕が生まれ(?)、「心が繋がるまでの過程」に視野を広げたのではないかと推測しています!
思考に余裕が出来たことで、その余裕を「ムズキュン」で満たそうとしているBL界隈、どの生物よりも強い(確信)。
2021年のランキング1位は三月えみ先生による『拒まない男』。
黒瀬と白石が繰り広げるオトナな駆け引きを、巧みなストーリー展開で読むことができます。さすが三月えみ先生、最後までドキドキしながら読んだ方が多いはず!
また、1・2巻ともにランクインしたakabeko先生の『蜜果 1』『蜜果 2』では、同棲までして両思いのはずの貴宏とレオのすれ違いにムズムズが止まりません!
イイ……! 大切だからこそ一番伝えるべきことを伝えられない関係……イイ……。
幸せが目の前にあるのに届かないドキドキとムズムズがこれでもかと味わえる両片思い作品。下半期はどんな作品が登場するのか、今から楽しみですね……!
以上、2016年~2021年7月までのランキングをご紹介しました。
2016年はダークな世界観の中で愛し合うことが魅力的な作品が多くありましたが、年を経るにつれてあたたかい世界観の作品が増えていることがわかりました。
表紙の色味もその年によってトレンドがあり、ますますその時に味わったBL作品への思いが溢れてきます。エモいですね。
おうち時間が増えたことで、絆の強さやあたたかい幸せが出ている作品の人気が上昇してきたのではないでしょうか。
ただ時代は回ります! 2016年の世界観が大好物の方は、またこの時代が来るのを楽しみにトレンドに身を任せてみるのもいかがでしょうか。
時代はいつも我々が作るもの! BLは一日にしてならず!
これからも沢山のBL作品に出会いつつ、歴史を刻んでゆきましょう!(急に体育会系)
***********
いかがでしたか?
筆者はまるで人様の閲覧履歴を見ているような気分になり興奮してしまいました(?)。
是非読者様にもこのランキングを考察いただきたいです!
これからも皆さんが素敵なBL作品に出会えますように♥
コメント3
匿名3番さん(1/1)
学生の頃はしんどい作品を読むことが多かったのですが、社会人になって仕事で疲弊すると、本当にBL読むだけが生きがいになってしまい、しんどい作品を避けるようになってしまいました・・。今でも休みの日に意を決してシリアスを読むことはありますが、多くの平日をほんわかBLとともに過ごすことが多いです。特にスーパー分かりやすい両片思いが好きですね。
匿名2番さん(1/1)
昔は暗めのお話やら好んで読んでたけど最近は頭空っぽにして読める柔らかいものばっかり好んで読むようになってる自覚があった
重いお話も読めば面白いの分かりきってるけど読もうと思うまでの必要カロリーが高すぎる笑
匿名1番さん(1/1)
その年代の人気ってランキングで見ると面白いですね!
2021年後半はファンタジーは流行ってきてmより光になっていくような気がする。このご時世、漫画位は明るく楽しくってことでしょうかね?