1
06/16
愛し合うと死ぬ!?オメガバースに続く○○バースまとめ
BLニュースは標準ブラウザ非対応となりました。Google Chromeなど別のブラウザからご覧ください。
2015/11/30 18:48
募集期間 2015年12月2日~2016年1月11日
応募作発表 2016年2月以降~
(作品が多い場合はちるちるスタッフが事前に選ばせていただきます)
大賞発表 2016年2月下旬以降予定
大賞(1名)、優秀賞(若干名)には豪華ギフト券贈呈
選考方法 ちるちるユーザーからの評価ポイントとちるちる編集部の評価ポイントの合算
応募資格 誰でもOK
規定 テーマに沿って、10,000字以内のBL小説を制作してください。内容に関して細かな規定はございません。
応募方法
タイトル
ペンネーム
ご自身のだいたいの年齢
タグ
本文
をこちらからお送りください。
みなさまの力作お待ちしております!
注意
●すでに他所でご応募入選されている作品はご遠慮ください。
●投稿作品の出版権、複製権その他の隣接諸権利は当初3年間、弊社に帰属します。
●出版権を持つ他媒体に投稿した作品は、審査結果が判明した後に投稿お願いします。
●他の作品と著しく類似した作品・明らかな模倣などが確認された場合は受賞取り消しいたします。またそのことにより弊社に生じた損害を請求する場合がありますのでお気をつけ下さい。
一例としてちるちるスタッフが3000字程度のSSを書いてみました。
【魔法のレシピ】 恋をしている。熟成10年、食べごろだ。 光太は今年で17になる。人生の半分よりも長い時間を費やしている片思いの相手は、お隣さんの魔法使いだった。 魔法使いの名は律という。光太より10年早く生まれた彼は、幼い光太の憧れを一身に受けていた。 律は不思議な人だった。出会った当時、もう高校生にもなるのに、平気で「僕は魔法が使えるんだよ」と言い放ってしまうような具合には。 鍵っ子だった光太は、そんな律にすぐに懐いた。律の使う『魔法』に、すっかり魅了されてしまったから。 ある日のこと。帰りの遅くなる母親に預けられる形で上がり込んだお隣で、光太は律と出会うことになった。年上の相手に対しどう接していいのか分からない自分に律が唐突に「今から魔法を使います」と宣言したのを、光太は今でもはっきりと覚えている。 「雨よ降れ~」 どこか間の抜けた呪文と共に、律が指先を窓の方へ向ける。しかし何も起こらない。光太はがっかりして、持ってきたゲーム機の画面と睨めっこをしていた。心の中で、「何が魔法だ」と吐き捨てながら。 10分ほど経った頃だったか、それまで黙っていた律が「あっ」と声を上げたので顔を上げると、ぽつぽつと水滴が窓を叩く音が聞こえてきた。それからすぐにざあざあと音を立てて雨が降り始めたので、光太は大層驚いてしまったのだ。 「僕の魔法は時間差で効くやつだからさ」 そう言うと、律はにっこり笑ってピースサインを寄越した。その笑顔があまりにもきらきらとしていたので、光太はさっきまでのがっかりとした気持ちなど嘘のように、どうやったのと何度も律に迫った。窓の外を食い入るように見つめる光太の頭を優しく撫でながら、律が言う。 「光太くん…いや、こうちゃんにも魔法は使えるよ。僕のみたいに天気を操ったりは難しいから、まずはこうちゃんが「こうなりたい!」って思うことについて呪文を唱えてみてごらん。どれだけ時間が掛かっても、本当に叶うかもしれないよ」 そうして、光太は『叶えたいと思うことは何でも口に出してみること』を教わった。 後になって、あれは近くに積乱雲が出ているのを予め見ていたからだとか、雲行きが怪しくなってきてたから経験的に分かったとか、夕立があると天気予報で聞いていたからだとか、本人からネタばらしをされたのも今となっては良い思い出だ。 その時見た律の笑顔は何だかやけに眩しくて、幼い光太を夢中にさせるには十分だった。むしろ十分すぎるくらいだったので、それからしばらくの間光太は「りっちゃんりっちゃん」と律の後ろに金魚のフンの如く着いて回っていた。魔法なんてある訳ないと本当は分かっていたけれど、「りっちゃんの言うことは本当になるんだ!」と目を輝かせ、ことあるごとに律に『魔法』をねだっていた。ハンドメイドの小さな魔法が成功した時に見せる律の笑顔が、光太は大好きだったから。 そんな関係は現在にまで尾を引いており、光太は今でも、律のことを追い掛け続けている。ただひとつあの時と違うのは、光太が自分の抱える気持ちの意味を自覚したことに他ならない。 時の流れとは残酷なほどに早いもので、今日は光太が律に『魔法』を習ってからちょうど10年の節目の日だ。光太は己の中でのたうち回る想いを解放すべく、確固たる決意と共に律の部屋を訪れていた。 「今日は律さんに話したいことがあって。ほら、今日って俺たちが初めて会ってからちょうど10年目だし」 口に出してから、「俺は何にでも記念日をつけたがる重たい女か」と自らにツッコミをいれる羽目になった。しかし仕方ない。きっちり覚えてしまっているほど、10年前から光太は律に骨抜きなのである。 「へえ、そういえばもうそんなに経つのかあ。どうりでこうちゃんがこんなに大きくなる訳だ。早いなあ…」 遠い日々に想いを馳せているのか、律がどこかぼんやりとした調子で答えた。少々おっとりとしているところも、あの頃から変わっていない。どう切り出そうかと考えあぐねていると、律は何か思いついたようで「そういえば」と口を開いた。 「今まであんまり気にしてなかったけど、こうちゃん最近僕のこと「さん」付けで呼ぶよね。こうちゃんに『りっちゃん』って呼ばれるの、僕結構好きだったんだけどなぁ」 どきりとする。変に意識してしまうせいで前のように気安いあだ名を口にすることができなくなってしまったのは、中学校生活も終わりに差し掛かった頃だっただろうか。 「でも、律さんもう27でしょ?さすがに律さんの方が恥ずかしいかな~と思ってさ」 「うわっさすが高校生は痛いところ抉ってくるなあ~…」 「あはは、いやでも大丈夫。律さんまだまだ20代前半で十分通じるから」 「いやでもほんと最近お腹とか出てきた気がしてさあ…って何言わせるのさ」 何気ないやりとりにひとしきり笑い合っていると、不意に律の纏う雰囲気が和らいだのを感じる。光太にだけしか見せないであろう、律の柔らかな表情がそこにあった。 「ね、こうちゃん。無理にとは言わないけど、良かったらまたりっちゃんって呼んでよ」 少し眉尻を下げて、律が言う。その仕草から確かに寂しさのような色が読み取れて、自然と言葉に詰まってしまう。当の本人はすぐに「そうしたら僕もまた少し若返るかもしれないし」なんて言っておどけてみせたけれど、そこには確かな誤魔化しの意図があった。 付き合いが長いだけに、光太は律の些細な機微にも気付けてしまう。それはきっと相手も同じだろうとは思うけれど、それだけに光太は今日まで律との距離をあと一歩詰められずにいた。 でも、今日こそは言わなければならない。最初で最後の大きな一歩を、踏み出さなくてはいけない。そう覚悟して、ここまで来たのだ。 今しがた律の見せた切なげなまなざしに背中を押され、光太は意を決して口を開く。 「…俺はずっと、律さんのことが好きだった。新しい学校に馴染めなかった俺に律さんが声を掛けてくれたあの日から。律さんはもう忘れちゃったかもしれないけど、あなたが俺に魔法の使い方を教えてくれたあの日、俺は家に帰ってすぐ『りっちゃんが俺のことを好きになってくれますように』って声に出してお願いしたんだ」 律は何も言わない。質素なワンルームの空気はぴんと張り詰めている。 この関係を崩したくないとか、今のままでいれればそれでいいとか、そんな悠長なことはもう言っていられない。自分の気持ちを受け入れてほしい。それだけを原動力に、光太は律にぶつかっていく。 「りっちゃんって呼ばなくなったのも、本当は俺が恥ずかしかったからでさ。本当にもう長いこと、律さんは俺の一番なんだ」 一度吐き出すことを始めてしまえば止まらない。勢い余って捻りすぎた蛇口から水が噴き出すような不格好さで、光太は必死に言葉を継いだ。 「だからね」と意を決して律の瞳を真っ直ぐに覗き込む。 「10年越しの、手づくりの魔法だよ。叶えてくれる?」 告げると、律はそれまでの真剣な表情を一変させ一瞬きょとんと目を丸くして、それから「ばかだなあ。ずっと待ってたのに」と軽やかに笑った。 「魔法なんて使わなくても、きっと君を好きになったよ」 光太が恋した、あの頃のままの笑顔だった。10年分の距離をゼロコンマで飛び越えて、光太は律を力いっぱいに抱き締める。窮屈な腕の中で、夢見るように律が瞼を下ろしたのを見た。胸がいっぱいになる。栗色の前髪をかき分けて、震える唇がそうっと額に着陸した。 「ごめん、今はこれが限界……」 気恥ずかしさと喜びが、時間差で光太の思考を奪っていった。頬がとてつもなく熱い。あまりのことに、全身の血液が一堂に会してしまったのかもしれない。火を吹きそうな顔を覆いながらうずくまると、頭上から「詰めが甘いな、こうちゃん」と呼ぶ声がして、反射的にぼうっとしたままの頭をもたげた。 視線がかち合う。アハハと声を上げにんまりする律が、「次はこっちね」と弧を描くくちびるを指差した。 「僕の言うことは、本当になるんでしょう。期待してるから」 悪戯っぽくそう言って、律の優しいてのひらが光太の黒髪をかき混ぜた。その一連の仕草に、脳の回路が再びおかしな音を立てた気がした。 「これからは、俺が一番にりっちゃんの魔法をつくるよ」と真っ赤な顔で返せば、「あはは、本当だ」と律がけらけらまた笑う。 二人でつくる魔法はきっと、いっとう素敵に違いなかった。 |
コメント21
匿名1番さん(1/2)
発表されましたねー。
前回に比べると設定がゆるゆる。
よく言えば自由度が高い。
前回くらいの設定があった方が、個性が出るような気がするのは自分だけですかねー?
文字数増えて世界観が深まるのもいいけど、「10,000字以内」だから前回程度の長さの作品も多いといいな。長いと連続して読むのが大変ー
匿名2番さん(1/1)
書く人はキャラクターぐらい自分で創りたいだろうと
匿名3番さん(1/1)
この位設定が緩ければ、書いてみてもいいかな…!?
別にアワードに残りたいとかそういうことは思わないけど。
「情報サイトのちるちるでこの募集、なんかちがわんくね?」
とは思うけど、もっと違う物が多すぎてこれくらいいいかぁ?と麻痺してきました。
匿名4番さん(1/1)
締切から応募作発表まで3週間程あるし、今回は結構絞るのかな?
さすがに前回は多かった……
匿名5番さん(1/1)
前回多かったですよねー(第一グループの数作しか読めなくてすまぬ……)
今回は30歳DT魔法使いネタが出てくるに1ヤオイ
匿名6番さん(1/2)
匿名5番さんのコメントに痺れました!1ヤオイっていう呪文が素敵!
自分も30歳DT魔法使いネタに1ヤオイっス。
書いたら絶対ウケると思うんだけどなーw 小説書けない自分が歯痒いわ。
匿名7番さん(1/1)
30歳DT魔法使いネタって、凪良さんの小説とかであるよね。
どうせならば、全然違う世界を見せて欲しい。
匿名6番さん(2/2)
30歳DT魔法使いネタは素人が書いたのが読みたい。
プロも悪くないが「あえて素人が書く」から面白いんじゃない?ネタとして。
匿名8番さん(1/1)
『魔法使い』ていう時点でファンタジー要素満載だけど、あえてファンタジーでないリアル寄りなストーリーに上手くはめ込まれてたら感心する。
(BL自体ファンタジーだけどそれは置いといて)
ふばばさん
この「一例」を書かれたスタッフさんがすごいですよ。3000字のストーリーを書く、という事は大変な事だもの。
匿名9番さん(1/2)
前回のペンネ使うか、それともハンネで勝負するか迷い中。
ハンネがいいか…でもなあ、前回の羞恥に耐えられたのはペンネだからなんだ…最終掲載でね…。うーん、どうしよう、ペンネ変えてタグに記載しようか。
投稿される皆様はどうされるのか、聞いてみたいです。
匿名10番さん(1/2)
初投稿しましたが…最近、創作活動に復帰しました。で、この機会に私もHNにするか、まったく関係ない新PNにするか迷いましたf^^;
んで迷った末、テキトーな新PNで投稿しました。やっぱ、ハズいわ…。でもそれ以上に、先入観なく作品を見てほしい。出来はともかく(←)、多少なりともキャラたちに愛着がわきますからね~。誰が書いたとか、そういうのは関係なく、作品をありのままに感じてくれたらいいなぁ、と。なのであえてちるちるハンネは使わなかったです。
匿名10番さん(2/2)
追記:でもま、掲載されるか謎ですけどね(´ω`。)
読み返すと酷かったので…。匿名9番さまは、前回掲載されたとのことなので、今回も掲載される可能性大ですね!
ちゃんと実力はあるのでしょう、この機に名を売る(?)のもアリかとも思いますょ^^。まだ時間はあるので、悔いのないことを願っています。m(__)m 連投失礼いたしました。
匿名9番さん(2/2)
おお〜♩10番さまは既に書き上げて投稿されたのですね、すごいなぁ☆私はもうちょっと掛かりますネ。
以前も創作されてたのですね、10番さまの魔法使い読んでみたいです。
それでですね、とりあえず私もハンネでは投稿しないと思います。前ペンネか新ペンネでタグ付けるかのどちらかにしようかと考えてます。
匿名11番さん(1/1)
Wordに表示される文字数を参考にしながら書き上げて
文字数カウントでも確認したら10000字オーバー…
やばかった、気づいてよかった。
匿名12番さん(1/1)
何とか、書き上げたものの納得が出来ない...。10000字に著しく足りない、どうしましょうか。
匿名13番さん(1/1)
字数制限が1万字に増えましたが、前回の様子を見て思い切りコンパクトな話にしました。
匿名1番さん(2/2)
匿名12番さん、10,000字以内だから足りない分には問題ないですよ!
気になるとこを直して、思いきって投稿しちゃいましょー♪
ほたてのひろりんさん
匿名1番様
ありがとうございます!安心しました。
思い切って投稿します^^
匿名14番さん(1/1)
先程書き上げてなんとか投稿しました!
文字数オーバーに頭を悩ませ続けての投稿でほっとしています。
匿名15番さん(1/1)
締め切りになんとかねじ込んできました。今回の参加はどれくらいでしょうかね…?
制限一万字でしたが、その半分も書けませんでした。
掲載されるといいなあ。