BL業界の推移がよくわかる!新世代台頭から王道復活、そして…第五回BLアワードを前に、一回目からのコミックベスト3をまとめてみました。五年間のBL業界の推移がよくわかるのではないでしょうか。
第一回BLアワードコミック 2009年作品対象TVドラマ化された『失恋ショコラティエ』の水城せとな先生の『俎上の鯉は二度跳ねる』が1位。『窮鼠はチーズの夢を見る』の続巻で、圧倒的な得票でした。
2位は中村明日美子先生の『卒業生』。2月15日に完結編が出ますが、もうあれから4年が経っているんですね。まったくシリーズに衰えがないので、時間の経過を忘れていました。
この2作は今でも現役で大人気ですが
、当時はちょっと異端だったと思います。これらの作品のヒットとともに、BL人気が盛り上がり、ちるちるのアクセスも跳ね上がっていった時期でした。
第一回BLアワードコミック1位
『俎上の鯉は二度跳ねる』水城せとな 小学館 第一回BLアワードコミック2位
『卒業生』中村明日美子 茜新社第一回BLアワードコミック3位
『セブンデイズ FRIDAY→SUNDAY』橘紅緒/宝井理人 大洋図書 第二回BLアワードコミック 2010年作品対象もう涙が止まらない、彰伊×阿沙利が熱い! 物語が最高潮を迎えた『是シリーズ』が
僅差で『SUPER LOVERS 1』をおさえて1位を獲得しました。
この年は全体的に
王道作品のシリーズ物が強かったですね。前年までニューウェーブBLが台頭した揺り戻しがあったかもしれません。
第二回BLアワードコミック1位
『是 -ze- 9』志水ゆき 新書館 第二回BLアワードコミック2位
『SUPER LOVERS 1』あべ美幸 角川書店 第二回BLアワードコミック3位
『Punch↑ 4』鹿乃しうこ リブレ出版 第三回BLアワードコミック 2011年作品対象これまで独特なスタイルとして認識されていた腰乃先生の作品がメジャー化の契機となった『鮫島くんと笹原くん』が1位。
この年から
王道路線と新感覚路線がクロスオーバーして、BL作品の領域が拡大していきました。今では当たり前になっている電子発のコミックス化『ブサメン男子♂~イケメン彼氏の作り方~』がヒットして衝撃を与えました。
第三回BLアワードコミック1位
『鮫島くんと笹原くん』腰乃 東京漫画社第三回BLアワードコミック2位
『花は咲くか 3』日高ショーコ 幻冬舎コミックス 第三回BLアワードコミック3位
『キャッスルマンゴー 1』小椋ムク/木原音瀬 東京漫画社第四回BLアワードコミック 2012年作品対象BLの主流は、
王道からニューウェーブへ完全に攻守交代。どちらが王道なのかはっきりしなくなってきました。ベスト3にランクインした3作品は、数年前であればここまで評価されなかったのでは。
もしかすると『憂鬱な朝』は重すぎる、『イベリコ豚と恋と椿。』はシュール過ぎる、『宇田川町で待っててよ。』はキャラが外見、中身イケメンじゃない、という評価をされたかもしれません。
BL革命を個人的に感じた年でした。
第四回BLアワードコミック1位
『憂鬱な朝 4』日高ショーコ 徳間書店第四回BLアワードコミック2位
『イベリコ豚と恋と椿。』SHOOWA 海王社 第四回BLアワードコミック3位
『宇田川町で待っててよ。』秀良子 祥伝社おまけ 2008年はBLアワードはありませんでしたが、ランキングはありました。
『どうしても触れたくない』ヨネダコウ 大洋図書堂々の1位でした。6年後に月別コミックランキングベスト10に入っているなんて誰が想像できたでしょうか。
第5回BLアワード 投票受付は2014年2月23日まで!