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メイド喫茶にホストクラブまで!?アメリカのオタクイベントが予想外すぎた

2025/10/11 18:00

40万人以上も動員!大規模すぎるアメリカのオタクイベント

 

 

約30万人のオタクが集ったという2024年のコミックマーケット105。一方、同年にアメリカ・ロサンゼルスで開催されたAnime Expo(AX)というイベントには、なんと約40万人が訪れ、世界60か国以上から参加者が集まったという情報が! なんでも、4日間にわたるイベント期間中、ロサンゼルス市にもたらされた経済効果はなんと1億ドルを超えたとか……。アメリカ、強すぎる(震)。

 


アメリカではこのような大規模なアニメ・オタクイベントが多数開催されているのですが、どこで・どんな規模で・どのように催されているのか・誰が参加するのか、その実情は謎のベールに包まれている気がします。


そこで、今回はアメリカの代表的なオタクイベントを大調査! AX (@ロサンゼルス)、Anime NYC (@ニューヨーク)、OTAKON (@ワシントン)の3つのイベントを中心にご紹介いたします!

◆目次◆
1.コンベンション (convention)≠アメリカ式コミケ?
2.どこで開催されるのか?:全米に広がるオタクイベントの歴史
3.誰がオタクイベントを開催?参加者は?
4.参加するには:最高の週末にする方法

5.まとめ:日本との比較

 

 

アメリカでオタクが集まるイベントは多くの場合「コンベンション (convention)」と呼ばれますが、日本のイベントと異なりブースのバリエーションが非常に豊富で、何でもありになっています。

下の動画は、AX 2024の会場を歩きまわって録画したものです。会場内の様子を鮮明に見ることができます。

 

 
例えば、展示ホールには、横一列に20人は並べそうなほど巨大なSEGAのオブジェが。その周囲には、ボーカロイドやゲームキャラのパネルによる撮影スポットが並んでいます。
さらに長い列の先には、アニメの配信サービスで有名なCrunchyrollによる小さなゲームセンターまで!! か、カオス……。


これはAXに限った話ではなく、その他のイベントでも会場内にメイド喫茶やホストクラブがあったり、ダンスブースが併設されていたりして、まるで文化祭のように楽しめます。

実際、「コンベンション」という言葉は、ビジネスにおける見本市や展示会を指しますが、そのイメージに近いと感じます。来場者はあるコンテンツに限定されることなく、ジャンルを横断しながら多様なグッズを見て体験することを目的とした人が多く、新規性の高いイベントとなっているのが特徴的です。


色々な企画が詰まったビッグイベントですが、広大な大陸の各地から訪れる来場者のため、開催期間は3〜4日と長めになることがしばしば。その分、会場費やチケット代が高額になる傾向があります。

 

 

'80年代に初めて、アニメ・漫画などの二次元コンテンツを題材にしたコンベンションが生まれたと言われています。テキサス州のYamato Conはその先駆けでした。

当初、来場者は数百人にとどまっていましたが、'90年代にカリフォルニアで開催されたAnime Conによって、初めて1000人規模の来場者を達成します。
その後、Anime ConはAXに引き継がれ、現在もカリフォルニアのアニメイベントの中心地となっています。
(第一回 AX 1992の様子はこちらの動画から見ることができます)

 

 

現在、日本のコンテンツをテーマにしたコンベンションは、全米各地で数えきれないほど開催されており、ほとんどの大都市で参加することができます。その中でも大規模で有名なイベントは60個ほどあり、代表的なものに前述したカルフォルニアでのAX、Anime NYC、Otakonがあります。

 

それらのイベントは大規模なコンベンションセンターやホテル複合施設などで開催されることが多い様子。大きなイベントの場合、周辺エリアを巻き込んで、一斉に提携イベントが開催されることもあります。

 

 
例えば、2025年のAXでは、ロサンゼルスのライブ会場で櫻坂46などのアーティストが招かれ、J-Popコンサートが同時に開催されていました。AXの公式Xで、当日のスケジュールやチケット情報が公開されています。

 

— ホロライブプロダクション【公式】 (@hololivetv) July 31, 2025

 
さらに最終日には、ホロライブとコラボしたドジャースの試合も、ドジャーススタジアムで行われていました (なんとこれで2回目のコラボ!)。地元を代表する球団ドジャースと、ロサンゼルスで育まれてきたオタク文化が、見事に共演を果たしたのです!

 

■AX 大学サークルの軌跡をたどる

そんな大規模なアメリカのコンベンションですが、実は大学のクラブ(日本で言うサークル)から始まったものが多いのだとか!


AXもなんとあの超名門大学、カルフォルニア大学バークレー校のアニメ同好会「Cal Animage Alpha」から始まりました!

彼らは日本のアニメを広めていく活動の中で、アニメ・コンベンションの先駆けとなるAX 1992を開催し、'90年代のオタクブームを牽引することになります。

その後、日本アニメーション振興会 (SPJA)というNPO法人になり、多くの企業・団体と提携することで、数々のイベントを盛り上げていきました。現在、AXは世界最大級のアニメ・漫画グッズ即売会として知られており、2024年にはコミックマーケットをも超える40万人以上の総来場者を迎え入れています。

 

■Anime NYC イベント企業が切り拓く文化

一方で、ニューヨークのコンベンションは英国のイベント企業が盛り上げてきた歴史があります。
Anime NYCは2017年、ニューヨーク初の本格的なアニメ・コンベンションとして誕生しました。すでに多くの来場者を集めていた漫画イベント「New York Comic Con(NYCC)」のアニメ特化版としてスタートした形です。主催は、世界有数のイベント運営企業であるClarion Events。Anime NYCはアメリカ東海岸最大級のアニメ・コンベンションへと急速に成長を遂げていきました。

 

 
そして現在、ニューヨークは東海岸におけるオタクイベントの一大拠点として知られています。あの有名なタイムズスクエアさえも、2022年、東映アニメーションがNYCCとコラボし、全ての広告がワンピースで埋め尽くされました。

■Otakon 大学キャンパスの力を結集して

Otakonも、大学の同級生たちによって立ち上げられたイベントが出発点となっています。ペンシルベニア州立大学に通っていた4人の学生が、大学構内で小規模なアニメ・コンベンションを開催し、当時は約360人の来場者を記録しました。

このイベントは次第に大学の枠を越えて広がり、やがて来場者は約4万人規模にまで成長。現在では「オタコン(Otakon)」として広く知られています。

 

■どんな人が参加するのか

個人の出展者を除いても、俳優・声優・クリエイター・プロデューサーなどの映像制作関係者や、DJなどのパフォーマー、さらにVtuberなどのゲストが数多く招待されます。
出版社がブースを出して新刊の発表を行うこともあれば、アニメ産業関係者が交流会・商談を設ける場も多数あるそうです。

 

こちらはAX 2025の初日振り返りビデオ。本格的なコスプレイヤーが集まるファンミーティングから始まっています。ほかにも入場前にAXの屋台を楽しんだり、展示ホールでゲームや買い物をしたり、ライブ会場でペンライトを振ったり、ファッションショーを観たりする参加者がいます。

 

 

楽しみ方がほぼ無制限にあるアニメコンベンション。その分、さまざまなジャンルのイベント関係者が参加しています。

 

 

ここまでアメリカのオタクイベントを解説してきましたが、読んでいるうちに行ってみたくなった人もいるのでは? どうすればアメリカのオタクイベントをエンジョイできるのか、オススメの方法をご紹介します!

 

いきなり現実的な方法ですが、まずは仕事や学校を休む準備を早めにしておきましょう。できれば木曜日から休みを確保できると安心です。

そして、4日間にわたる特別な旅に向けて、チケットはできるだけ早めに購入を。早割でお得になることもありますし、売り切れによる買い逃しを防げます。

【チケット価格一覧 (参照)】

  • AX 2024

    • 全日パス:$150

    • 一日パス 木曜日:$75/金曜日:$80/土曜日:$85/日曜日:$70

  • Anime NYC 2025

    • 全日パス:$175

    • 一日パス 木曜日:$51/木曜日以外:$77

    • プレミアムパス:$490(優先入場・ラウンジ利用・限定パス用ストラップ含む)

  • Otakon 2025

    • 全日パス 先行購入(12月31日まで):$75/オンライン事前購入(8月7日まで):$95/当日購入:$105

    • 一日パス 金曜日:$65/土曜日:$75/日曜日:$40

 

つぎに、現地への移動手段やホテルを確保する必要があります。
コンベンションへの参加は、ほとんどの場合泊まり込みが前提。というのも、会場が自宅から遠いケースが多く、日帰りで気軽に往復できる距離ではないためです。
実際にアメリカでは、州を一つ越えるだけでも車で7〜8時間かかるのは珍しくなく、同じ州内での移動でさえも簡単ではありません。

 

いくつかのコンベンションの公式ウェブサイトでは、会場へ向かうシャトル付きの提携ホテルや、会場近くの駐車場一覧を確認することができます。


— Anime Expo (@AnimeExpo) January 28, 2025
 
このように公式から発表してくれることもあります。予約数は限られているので、お早めの予約をおすすめします!

会場までの行き方を押さえたら、会場周辺の観光施設やイベントも同時にチェックしておきましょう。AXなどの大きなコンベンションであれば、提携するイベントを見つけられるかもしれません。
興味がないようなイベントも、とりあえず参加してみるのがアメリカ流。イベント全てを体験するのはほぼ不可能ですが、事前にイベント・スケジュールをよく見て、当日のルートを考えておきましょう!!
 

 

アメリカのコンベンションは高価格・多日程・総合型。

その背景として、移動距離が長い国土事情、宿泊込みで参加する文化、ゲスト招聘費用や会場費の高さなどが考えられます。
また、企業の存在感がやや強いように思います。それに伴い会場全体も多様な企業プロモーションが映える構成になっているのかもしれません。

 

■単コンテンツのイベントはあるか?

コンテンツごとのイベントもありますが、数が少なく、開催されるのは知名度の高い作品に限られている印象です。
例を挙げると、2025年8月23日にはジョージア州で「鬼滅の刃ミニ・コン (Demon Slayer Mini Con)」が催されました。1日のみの開催で、コスプレ・アニメ鑑賞・カラオケ・ミニゲーム・DIYなどが楽しめるイベントです。

 

 

しかし、このようなイベントには制限も多く、多くのコンテンツにとってはオンリーイベントを開催したくても難しいのが現状。というのも、十分な集客が見込めない・収益性が低い・会場費や渡航費に見合わない、といったケースが多く、開催したくてもイベントの盛り上がりに欠けてしまうためだと思われます。

 
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以上、アメリカでのオタクイベントに関して、その内容や歴史を簡単にご紹介しました! いかがでしたか?

日本と比べると、1つのイベントに複数のコンテンツが詰め込まれていることが多く、内容も多彩なぶん、やや雑多な印象を受けるかもしれません。しかし、移動費・会場費・コーポレーション文化など、現地のイベント開催事情をふまえると、それも納得できる部分があります。


一方で、豊富なアクティビティを享受し、オタ活に没頭する週末を提供してくれるのも、アメリカのイベントならでは。イベント会場前にずらっと並ぶ屋台を練り歩いたり、ファンミーティングでファンの交流を深め、パネルディスカッションで声優・俳優と交流したり、ゲームショーを楽しんだり……日本とは異なる充実したオタク体験ができる場なのだと感じました


皆さんもぜひ機会がありましたら、アメリカのオタクイベントに参加してみてくださいね♥

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