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純度50000％のラブロマンスがたまらん

2023年8月11日からAmazon Prime Videoで配信がスタートした、米英ビッグカップルロマンス『赤と白とロイヤルブルー』はご覧になりましたか!?

ケイシー・マクイストン先生の同名小説が原作の本作品。以前からBL好きの間で話題になっており、実写化の配信が待たれていました。
筆者も楽しみに配信を待っていた一人。配信開始当日に爆速視聴しましたが……3回くらい泣きました。良すぎ……？

心がギュッと締め付けられ、鑑賞後はどこか晴れやかな気持ちになれる。世界を今よりも明るくする全人類に見てほしいハッピーなロマンスコメディだったので、今回は筆者がその魅力を全力プレゼンしたいと思います！

撮影エピソードや出演俳優情報はこちらをチェック！↓
祝アマプラ配信!!『赤と白とロイヤルブルー』が楽しみすぎて解説記事を書いてしまいました


あらすじ
アメリカ初の女性大統領の息子アレックスとイギリスのヘンリー王子は、ともに端正なルックスとカリスマ性を兼ね備え国際的な人気を集めていたが、互いのことを軽蔑しあっていた。ある日、王室行事での2人の口論がタブロイド紙で大きく報じられ、米英関係に亀裂が入りそうになってしまう。事態の修復を図る関係者たちは2人を強制的に仲直りさせ、やがて両者の間には思わぬ友情が芽生えはじめる。 

 
※本編のネタバレを含みますので、未視聴の方は十分ご注意ください。

◆目次◆
1．オタク全員大好きな正反対&犬猿の仲CP
2．ベタなBL展開あり、ロマンチックな濡れ場あり
3．母は米大統領！ 政治パートが見どころ
4．社会派ラブコメは世界を照らす！

 

1．オタク全員大好きな正反対&犬猿の仲CP

 

まずメインCPの魅力から語らせてください。
本作の主人公は、アメリカ大統領子息アレックスとイギリス王室の王子ヘンリー。何もかも正反対すぎる2人が惹かれあっていく様が、こういう“対”概念オタクの好きなやつだよ～！ と激しく唸ってしまいました。
 

母親が選挙で大統領になったことで労働者階級から一躍有名人になり、政治にも関わるようになったメキシコ系ミックス、奔放で自信に満ち溢れたアレックス。かたや生まれながらにしてやんごとなき家庭で育ち、高貴な佇まいを備えた内向的なヘンリー。
 

ビジュアルやファッション、性格までもが分かりやすくコントラストされています。この二人が恋という化学反応を起こすとどうなるのか。アメリカ英語とイギリス英語の違いで小競り合いしているシーンも、互いに違う仕草で愛情表現をするシーンも終始ニヤニヤが止まりません。
 

2．ロマンス展開あり、ロマンチックな濡れ場あり

 

最初は「いけすかない奴」と互いに認識しておりピリピリした雰囲気でしたが、実は以前の外交イベントでお互いに相手が気になっていたことが分かります。あらすじにもあるケーキ事件をきっかけに、急速に仲を深めていく2人の様子が微笑ましいです。

もちろん海を超えた遠距離恋愛なので、大半を占める電話やチャットでのやり取りはどう表現するのかと思いきや、そこが秀逸ポイントなんです。特に電話のシーンでは、二人の距離感を示すために、アレックスのベッドにヘンリーが一緒に寝ているかのように見せる演出がなされます。なんてロマンティックなんだ……！
そして、ドアを開けた瞬間に始まるディープキスは、逢瀬の時間も機会も限られた2人が、人目を憚りながらも感情を爆発させて求め合っているのがありありと伝わってくる激しさ……。
 

環境の違いや性格の違いもあり、山あり谷ありな2人の恋路。しかし、王子という立場と葛藤し、愛を諦めようとするヘンリーに対するアレックスの行動力と情熱にときめきが止まりません。希望とパワーに満ち溢れた結末には思わず涙が溢れます。
 

3．母は米大統領！ 政治パートが見所

 

ヘンリーとアレックスのラブロマンスの他にも、物語のもう一つの軸として見どころ満載なのが、アレックスの母親の再選を懸けた大統領選。日本でもよくニュースで見るような、バチバチの応援スピーチや州ごとの獲得キャンペーンの様子などが描かれます。
政治を学ぶアレックスも母の選挙活動に加わり、若く志高い彼が今後政界でブイブイ言わせるようになっていくのかな……と暗示されているよう。
 

ケイシー・マクイストンによる原作小説ではその政争の周辺描写が詳細に描かれており、一層読み応えがあります。原作といえば、映画化にあたりキャラクターやアレックスとヘンリーの関係の暴露の経緯など、いくつかの点で改変があり、違う捉え方ができる展開になっていたりするので、ぜひ併せて観賞したいところです。

 

4．社会派ラブコメは世界を照らす！

 

本作は様々な葛藤を抱えつつも想いを通わせ合う青年同士の恋愛を描いた、超純愛ラブストーリーです(本当に、ぜひBLがお好きな方は本編を観てください……)。一方で、実社会のさまざまな問題に対して声を上げている作品としても重要な映画なのではないかと筆者は思いました。

性的マイノリティを巡ってはカミングアウトの自己決定権やLGBTQにおけるバイセクシャルの立場について、コンドームやHPVワクチンの重要性といった性教育、アメリカ特有の移民の話題など、セリフとしてさらっと織り込まれています。
 

アレックスの母であるアメリカ初の女性大統領という現時点ではまだ実現していない状況や、性自認が女性の議員を増やすなど、アメリカの政界に対して様々なサジェスチョンがなされている一方、ヘンリーの抑圧を通じて、イギリスの王室制度や旧体制的な価値観への批判も描かれています。

希望を感じる本作のラストに、まだ現実は追いついていないというのが正直なところ。しかし、この作品を鑑賞したあと、観た人の価値観が少し変わるかもしれない……そんなことを感じた作品でした。とにかく観てください(n回目)。

 
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歴史と伝統という重い枷を背負った王子と、改革の志に満ちた大統領の息子という構図が、伝統を打ち破り新たな歴史を作り上げていくという希望を世界に投げかけているような本作。もちろん、恋愛映画としても存分に楽しめるので、BL好き全員に全力でおすすめします！

映画『赤と白とロイヤルブルー』はAmazon Prime Videoで配信中！ この作品を未視聴で気になった方はぜひ、2人の可愛いラブストーリーと小競り合い、そして愛をかけた壮絶なる戦いを目撃してください！