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インド、台湾、フランス……最新のゲイ映画情報！

2023年大注目の映画『エゴイスト』予告編が公開されましたね！ 濃厚なキスシーンに期待MAXな今日この頃。本格的でハイクオリティーなゲイ映画爆誕の予感にワクワクがとまらないので、記者はおうちでゴロゴロしながら古今東西のゲイ映画を見漁っていました。

今回は過去５年以内に公開された、Netflixで見られるゲイ映画を6作ご紹介します。様々な国から様々なテイストの作品を集めてきたので、是非チェックしてください♪

２人の過去に何があったのか？

『JONAS』（2019年、フランス）

 

あらすじ
大人になった今でもジョナスを苦しめる過去の記憶。それは、衝動的でゆがんでいたのに、抗いがたい魅力あふれるナタンとの10代の恋の思い出にほかならない。

オススメポイント
魅力的な転校生・ナタンとの甘くて苦い記憶。看護師として働く現在のジョナスと高校時代の回想シーンとを行き来しながら、ジョナスとナタンの間に何があったのかを少しずつ紐解いていく構成になっているハラハラドキドキのサスペンスです。

記者の推しシーンは、高校生のジョナスとナタンが体育館に隠れてキスするところ。BLだとあるあるシーンだと思うのですが、ここのナタンのオラオラ具合がド攻めで萌えるんですよね!! 俺様攻めに流される受けがお好きな方には是非見ていただきたいシーン。ジョナスも惹かれてしまったナタンの危険な魅力にメロ必至です♥

神父から性的虐待を受けたというナタンの過去や、２人の関係を疑い侮辱してきたいじめっ子に復讐するシーンなど……衝撃的な場面も多く、２人の結末は決してハッピーとは言えませんが、ジョナスの心に爪痕を残す少年との思い出が毒々しくも美しい作品です。

 
 

身も心も許した男に裏切られた詩人は……

『コバルトブルー』（2022年、インド）

 

あらすじ
作家志望の兄と自由奔放な妹の2人が、謎めいた雰囲気の下宿人を好きになったことで、伝統を重んじる一家は動揺し、家族崩壊の危機を迎える。

オススメポイント
みなさんはインドのゲイ映画を見たことがありますか？ インドでは2018年まで同性間の性行為が違法であり(既に合法化されていましたが一度違法化され2018年に再合法化)、まだ同性愛に対するタブーのイメージがあるようですが、ゲイの恋愛を描いたインド映画は少なくありません。

厳格な伝統的家庭に生まれ育った詩人志望のタナイは、部屋を貸すことになった芸術家に恋をします。想いが通じ合い結ばれる二人でしたが、タナイの妹も彼を好きになってしまい……その芸術家がそこそこクソ男で、兄妹両方に手を出しタナイを置いて妹の方と駆け落ちを図ったりするのですが、そもそも妹が恋敵って辛いですね。

タナイはゲイですが、同じくゲイの大学教員がタナイに想いを寄せており、愛する人を失った悲しみから体を重ねますが、タナイは虚しさしか感じず彼を拒絶します。孤独に生きてきた当て馬教師もまた切ない……。

前半のイチャラブ蜜月期とは打って変わり後半は胸の張り裂けそうな展開が続きますが、ラストは色々な解釈ができそうです。タイトルの通り鮮やかなコバルトブルーが印象的な、映像美たっぷりの作品です…初夜の翌朝に二人の前に大きな像が現れるところもインド映画らしくて(？)GOOD！

 

 

実話をもとにした恋未満の物語

『君の心に刻んだ名前』（2020年、台湾）

 

あらすじ
1987年、戒厳令が解除された直後の台湾。家族からの期待とプレッシャー、同性愛者への差別、社会の偏見の中で、高校生のジアハンとバーディは恋に落ちる。

おすすめポイント
台湾のキリスト教系寄宿学校を舞台に、少年たちの恋や欲情を瑞々しく描く作品。神父様がいたり、校則違反者にむち打ちの罰があったりと、いにしえのBLファンがガッツポーズしそうな設定てんこ盛りです。ストーリーは萌えあり、しかしそれ以上の切なさもあり。2人の男の青春と人生を描いた名作です。

アジアで初めて同性婚が合法化されたという歴史を持つ台湾ですが、作中でも実在の活動家をモデルとしたキャラクターが警察に取り押さえられていたりと、実際の1980年代の台湾で同性愛者たちが置かれていた状況を反映している本作。監督自身の経験も描かれているとのこと。

そんな状況下で想い合いながらも別の道を歩むことになった二人は、数十年の時を経て再会します。この作品もラストは色んな解釈がありそう。でもきっとハッピーエンドかな!? 時間はかかれど、２人が明るい第二の人生を歩んでくれることを祈っています……。

 

彼女持ち優等生を惑わすキュート男子

『アレックス・ストレンジラブ』（2018年、アメリカ）

 

 

あらすじ
高校生活、最後の年。アレックス・トゥルーラヴは素敵なガールフレンドのクレアと童貞喪失を計画。でもそこへ、同じくらい魅力的な男子エリオットが現れ……。

おすすめポイント
Netflixオリジナルの青春群像映画。動物オタクの高校生・アレックスには可愛い彼女・クレアがいますが、パーティーで知り合ったゲイの男の子・エリオットともいい感じに。アレックスはクレアと童貞卒業を図りますがうまくいかず、エリオットに惹かれる気持ちに気付きながらも「そんなはずない！」と受け入れられないでいます。

自分がゲイなのかゲイじゃないのか、揺れ動きながらもエリオットに惹かれていくアレックス。でも彼の部屋で良い雰囲気になったら思わずキスしちゃう。若さって……イイね！ と記者は思いました。

結局アレックスの幸せを考えてフラれにいくクレアちゃんがちょっとかわいそうですが……どうか幸せになって〜！ にしてもアメリカの高校生ってなんでこんなにパーティーやってるんでしょうか？ 何パーティー？ 友達も悪ガキながらもいいやつが多く、アメリカのティーンズドラマがお好きな方には刺さるはず。ゲイに限らずパンセクシャルやノンバイナリーなどのワードが飛び交い、今のアメリカの若者のセクシャリティ観ってこんな感じなのかな〜と垣間見ることができます。

 

 

大自然の中で育まれる愛

『ゴッズ・オウン・カントリー』（2017年、イギリス）

 

 

あらすじ
英国のヨークシャー地方。牧場を切り盛りする孤独なゲイの若者がルーマニア人の移民労働者と出会う。愛情深い彼の優しさに触れ、2人はやがて愛し合ってゆく。

おすすめポイント
冒頭から男性のお尻に唾液を垂らすわりとリアルな濡れ場が楽しめるこの作品。体を壊した父親の家業である牧場を嫌々継ぎながら、ゲイを隠して時折ゆきずりのセックスを繰り返し暮らしている青年ジョニーの前に、寡黙なルーマニア人の青年ゲオルゲが短期の従業員として現れます。

ジョニーはゲオルゲに八つ当たりするように侮辱的に接しますが、静かに耐えていたゲオルゲがある時怒りを露わにしてジョニーを地面に押し倒……押し倒し……!? というサービスショットもありつつ、二人は少しずつ和解し、やがて身も心も通じ合うように。

愛し合っていた二人でしたが、ジョニーの父親が倒れたり、ジョニーがヤケクソの浮気をしてゲオルゲにバレたりとなんやかんやあって出ていくゲオルゲ。仕方なく一人で牧場を切り盛りしていきますがゲオルゲを失った悲しみは癒えず、彼を追いかけます。再開したゲオルゲに、意地を張っていたジョニーが「帰ってきてくれ〜(泣)」と懇願する姿が可愛い。

大自然、牧場の男たちときいてゲイ映画ファンの方は思い出す名作があると思います。そう、『ブロークバック・マウンテン』ですね！ 『ブローク……』では登場人物たちはカミングアウトできずに切ないラストに終わりましたが、21世紀になり状況は変わりました。記者はラストは泣きながらスタンディングオベーションしましたよ。末長くお幸せに!!

 

 

演技のキスに触発されて蘇る想い

『マティアス＆マキシム』（2019年、カナダ）

 

あらすじ
学生映画の撮影でキスをすることになった、幼なじみの2人の男。唇が触れ合った瞬間から押し殺してきた互いの感情があふれ出し、2人の友情に大きな試練が訪れる。

おすすめポイント
自主制作映画に代役で出てキスシーンを撮ることになったマティアスとマキシム。30歳の二人は幼馴染腐れ縁メンバーの一員でしたが、演技のキスを機にお互いの心の中に燻っていた好意が頭をもたげてきます。

マティアスにはフィアンセの女性がいて、一方のマキシムは仕事の関係で外国に移り住む予定がありました。既にそれぞれバラバラの人生が決まっていた二人ですが、胸に引っかかっているこの気持ち。時々思いが募り衝動的に唇を重ねることもありましたが、その先に進むことはできず、もだもだな関係が続きます。

マキシムが発つ日に現れるマティアスのラストシーンは様々な解釈があり得ると思います。ケジメをつけてそれぞれの方向へ歩み出すのか、再会した時の約束をするのか、それとも今すぐ手を取り合うのか……。人生の分岐点で明らかになった本当の思いに突き動かされ自分を振り返る、優しいヒューマンドラマです。

 

 

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いかがでしたか？ 一般のゲイ映画は「BL映画」やタイでいう「Y(やおい)シリーズ」のように、このCPがくっつく！ という保証がなく、ラストに二人がどんな関係になっていくのかはっきりと分からない作品も少なくありません。しかしその余白を楽しむのもまた一興。
気になった作品は是非チェックしてみてくださいね！