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【BLファンに聞いた】川が作れるくらいガチ泣きしたBL8選

2022/11/26 16:00

コレ全部読んだら涙だけで湖つくれる(マジで)



BLソムリエのTwitterにてBLファンの皆様から募集したガチ泣きBL。約5000いいね♥&450以上のリプライ・引用RTと、たくさんの反応ありがとうございました!
「何回読んでも泣く」「タオルがびしょびしょになった」「川どころか海が作れる」など、愛と熱のこもったたくさんのコメントが……! 皆さんオススメするのがものすごく上手なので、筆者はお財布が死んでしまいそうです。

今回はその中から、選びに選び抜いた8作をご紹介。(辛かった)
「泣ける」なんて安直な言葉では表現しきれない、極上の感動BLフルコースをぜひご賞味ください。


◆目次◆
オードブル:綺麗な絵で紡がれる、命を賭した愛の物語
ポタージュ:切ない昔話のような2人の逢瀬に想いを馳せる
ポワソン:上巻で油断すること勿れ!下巻で滝涙必至
ソルベ:実る片想いと実らない両片想い
ヴィアンド:番になれないβとΩの運命よりも運命的な恋
レギューム:高校生と飛行隊員の時代を超えた邂逅
フロマージュ:優しくて暖かいヒューマンドラマ
デセール:二度の新装版を重ねた傑作BL小説

 

 

透明な愛のうつわ』作:hitomi

 


STORY

子供の頃から不幸体質で不運な人生をおくってきた堂上美記(どのうえみき)。優しく臆病な彼は、他人を災難に巻き込まないよういつも独りだった。ある夜「きみの不幸をぼくにくれない?」と妖しい男に声をかけられる。男は人間の不幸を糧にして命を繋ぐ“あかしびと”というバケモノだと名乗り、栄養失調で今にも死にそうだと訴える。お人好しなミキはバケモノに“シロ”と名付け、エネルギーを与える宿主となり一緒に暮らすことに。宿主である人間への純粋な献身――それを歓びとするシロだったが、いつしかミキへ惹かれていく。だが日々が幸福に満ちるほど、シロの肉体は異変を生じ…?

 
儚くて美しい……そんな言葉がぴったりの作品。
人の不幸を食べる「あかしびと」と孤独な不幸体質の青年・美記。シロと名付けられたあかしびとは彼の不幸を栄養にしてましたが、共に過ごしていくなかで2人の間には「食べる・食べられる」の関係以上の感情、愛が生じ始めます。関係を深めれば深めるほど、幸福になっていく美記。不幸が栄養のシロにとって、美記との幸福は自身の“終わり”を示していて……。

まずhitomi先生の画力に圧倒され、読み進めていくうちに切ない物語に惹き込まれ、最後には涙が止まらない。アンケートのコメントでも、相手を想うがゆえのすれ違いが泣ける……という意見が多く見られました。
不思議で幻想的な世界観に、映画のような感動が押し寄せる傑作です。

 

 

月はみちかけケモノの恋』作:野白ぐり

 


STORY

都会に馴染めず田舎に引っ越してきた孤独な青年伊月。だがその土地は妖怪が出ると噂されていた。大量の虫や電波の届かない環境など慣れない山の生活にあくせくしていると突如妖怪が姿を現し襲われてしまう。
絶体絶命の危機を救ってくれたのは犬耳が生えた美青年だった。彼は神社を守る狛犬の妖怪だと名乗り、主になってほしいと伊月に迫ってきて――! ?

 
妖怪に襲われているところを狛犬の化身だという青年に助けられ、新しい主になってくれ……と身体を繋げることになった伊月。衝撃的な出会いでしたが、それは孤独な2人の恋の始まりでもありました。

何百年も孤独で妖に堕ちかけていた狛犬の妖怪と、人の輪に馴染めず人里離れた田舎にやってきた孤独な青年。互いの穴を埋め合うような、互いの存在が救いであるような、そんな関係性が尊いのです……。とくにラストシーンは涙無しには見られません!

さらに泣けるだけでなく、しっかりBがLしている点もこの作品の魅力。野白ぐり先生の筆致で描かれるえち&イチャイチャシーン、まじで眼福ですよ……(興奮)。
人外×人間というファンタジーでありながらも、ふと「どこかにこの2人が存在しているのかもしれない」と思い出してまた泣ける。優しくて素敵な物語です。

 

踊る阿呆と腐れ外道』作:あかねソラ

 


STORY

時は大正。千代森家の養子である伊月は、裏では旦那さまの環と夜毎淫らに交わる情夫。世間から家督目当ての“お寝子さま"と称されようと、忠実な付き人・芳野に支えられ、頭と体で千代森家を己のものにしようと強かに生きてきた。ある日、環が毛嫌いする結城子爵のパーティに招かれるが、伊月の秘密を知る医者に薬を盛られ快楽地獄に落とされる。興奮がおさまらず密かに想いを寄せていた芳野に慰めを乞うけれど…

 

大正の世、時代に翻弄される登場人物たち、許されない恋、痛々しい描写に耽美的な作風。刺さる人には刺さりまくる要素ばかりで、作品の虜になること間違いなしです。

上巻で世界観に陥落し、下巻で頭を殴られます。上巻で可哀想な目に遭った情夫の伊月と使用人の芳野伊月とその主人・環、2つのカップルが描かれているのですが、現在と過去すべてが繋がったときの辛さ切なさと言ったら……! こんなん泣かずに読める人がいるわけない……。

物語の展開、世界観も相まってまるで文学作品のような本作。辛いのは間違いないですが、愛による救済のお話でもあるので、ハピエン派の方も安心してくださいね!!!!

 

凪子の話』作:後藤

 


STORY

真面目で品行方正な海原和也。派手で少し軽いところのある山治浩平。幼なじみで親友のふたりは、高校でも目立つ存在だった。和也と初めて会った瞬間、凪子は彼に恋をしていた。だから、彼の幼なじみの浩平が和也に恋していることに気づいてしまう。そして、和也を好きだからこそ、彼の心が誰を想っているのか気づいてしまう。交差する想いの行方は……

 

凪子と和也と浩平の3人は、互いが大切な親友で大人になってもそれは変わりません。しかし心の底にはそれぞれ秘められた恋愛感情が。関係性を壊すまいと想いを告げることはなかったのですが、あることがきっかけで3人の関係が大きく変化します。

互いが互いを大切に想っていて幸せを願っているからこその、あのセリフ、あの行動。自分の想いを選ぶか、大切な相手の想いを選ぶか。その葛藤が切なくて苦しすぎる……。それぞれの「ごめん」という言葉の意味を考えると、涙が止まりません……!

さらに2021年には実写ドラマ化も発表された本作。まだ読んでいない方はもちろん、「BLに女子は要らん」派の方も絶対泣けるので、ぜひこの機会に読んでみてはいかがでしょうか!


 

狂い鳴くのは僕の番;β』作:楔ケリ

 


STORY

大手広告代理店に勤め、面倒見がよく部下から慕われる鵜藤の下に新卒・雀部が配属される。出世に燃え、入社早々ナメた態度をとる彼を、生意気ながらも放っておけないと感じる鵜藤。その矢先、雀部の秘密 “人を惑わし、劣情を煽る特異体質" に触れてしまう。親友の裏切り、親の虐げ…奪われるだけの人生から抜け出すために――。発情期を持ち差別される身分を隠し、実力でのし上がっていこうとする雀部。見守りながら、時に発情の苦痛を和らげる手を貸す鵜藤。しかし、かつて大事な存在を守れなかった過去が、踏み込むことを躊躇させる。一方、二人の思いとは裏腹に上層部の思惑は、雀部を淫らに開花させる方向へと――…。

 

安っぽい言葉ですが、これこそ“““感動大作”””と呼ばせてください!
狂い鳴くのは僕の番』のスピンオフとして描かれた本作。1巻・2巻・3巻とシリーズ通して泣ける、涙消費量No.1の作品です! アンケートでも「もはや泣きすぎて再読できない」という声が多数!

βの上司・鵜藤と、過去のトラウマからβ嫌いとなったΩの部下・雀部の、すれ違う恋模様が切なすぎるんだ……。βとΩは番になれない、心と体で求めているものが違う、想っているのに体は拒絶してしまうという苦悩の重箱状態。中盤からはとにかく「幸せになってくれ」と願わずにはいられません!
第二性なんて無ければいいのにね……でもそしたら物語の深みが無くなってしまうんや……何この矛盾。

途中の鬱展開があるからこそ、エンディングが光り輝く……夜明けのBL好きにはぜひとも推したい作品です!


 

あおに鳴く』作:灼

 


STORY

ある日、男が落ちてきた。大人びた男子高校生・司朗はその男を助け家に置くことにしたが、どうやら記憶喪失になっているらしい。そしてこの時代の人間じゃない…? その男に“菊”と名づけ、謎のまま始まる二人暮らし。日々の暮らしの中で少しずつお互いを知っていく司朗と菊だったが激しい悪夢に悩まされる菊を見て司朗は…

 
現代の高校生・司朗の前に現れたのは記憶を失くした戦時中の飛行士の男。「菊」と名付けられた男は、司朗と共に暮らすことになり現代の生活に馴染んでいくのですが……。すみません! これ以上は語らないので、ネタバレ無しにまず読んでください
……と言いたくなるような作品です。

読み返すたびに抱く感情が変わる、不思議なテイストの作品。物語やキャラクターの描き方、展開が繊細かつ複雑に描かれており、非常にディープなBL作品です。

本作は続き物で、続巻である『あおに鳴く・続』にて完結となります。よいか……この続巻は、泣く覚悟ができた者のみ読むんじゃぞ……。
そして「誰かと解釈を語り合いたくなる!」という声が多数の“結末”。解釈は人それぞれです。あなたはこの物語の結末を、どう捉えますか?


 

いびつなボクらのカタチ』作:見多ほむろ

 


STORY

7年付き合った彼氏に、置手紙一つでふられたピアノ教師の佑真(ゆうま)。自暴自棄になり行きずりの男と身体を重ねた翌朝、母親が怪我をしたという報せが入る。慌てて実家に帰ると、そこには見知らぬ男・伊吹(いぶき)が!!偶然町で出会った母を気にかけてくれていたという彼は、なんとピアノ教室の生徒・舞花(まいか)の父親だった!! 介護士をしながら、男手一つで娘を育てているらしい。数奇な巡りあわせに、佑真は伊吹のことを少しずつ意識するようになって…!?


彼氏にフラれ傷心中のピアノ教師・佑真とその母親、介護職員でシングルファーザーの伊吹と娘の舞花。2組の親子が、いびつながらも彼らなりの「家族」のカタチを見つけていくお話。

みんなが何かを抱えて、悩みながらも、互いに支え合って生きている。この家族からは、そんな人間の営みそのもののカタチを感じます。

BLという枠を超えて、人と人との心の繋がりが描かれている本作。悲しい涙、悔しい涙、嬉しい涙、切ない物語ながらも、読了後はしっとりと優しい気持ちになれます。繊細かつ複雑なストーリー展開に惹き込まれること間違いなしです!


 

永遠の昨日』作:榎田尤利

 


STORY

17歳、同級生の満と浩一。ふたりは正反対の性格ゆえに、強く惹かれあっている。しかしある冬の朝、浩一はトラックにはねられてしまった。頭を強く打ったはずなのに、何喰わぬ顔で立ち上がる浩一。脈も鼓動もないけれど、いつものように笑う浩一は確かに「生きて」いて、その矛盾を受け入れる満。けれどクラスメートたちは、次第に浩一の存在を忘れ始め……。


 
今年秋にドラマ化も果たした『永遠の昨日』。BLファンとしては絶対に読んでおきたい傑作です。

同級生の山田浩一と青海満。ずっと誰かにとっての「一番」になりたかった2人は、互いに惹かれ愛し合っています。しかし交通事故によって突然の別れが訪れ……と思いきや、満の目の前には動いている浩一の姿が。浩一はなんと「生きる死体」になっていたのです。

2人の過ごす奇跡のような時間がただ眩しくて、ただ苦しい。一緒にいたい、離れたくない、満はただその一心でクラスや浩一の家族を巻き込み行動を起こすのですが、彼はもうこの世にはいない……。すいません、もう泣いてます。

浩一と満の物語を通して生と死そしてについて考えてしまうような、ある意味哲学的な作品。
最後の一行では号泣、いや慟哭すること間違いなしです!


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いかがでしたか? 筆者はこの記事を書いているだけで何度も涙腺が危うくなりました。

さて、今回紹介した作品ですが、実は皆さんからオススメいただいた中のごく一部しかないのです(泣)! 当該ツイートのリプ欄&引用RTには、ここでは紹介しきれなかった作品も。

「もっと他の方のオススメ作品を読みたい!」という方はぜひツイートのブックマークをお願いします♥ もちろんBLソムリエアカウントのフォローも忘れずに~!


担当記者:ワイワイナちゃん
BLを求むこと、パンダの笹を喰らうが如し。
本能に抗えない男の子たちの恋愛模様が大好きです。

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コメント2

投稿順 | 最新順

匿名1番さん(1/1)

あ~~あ~~川の流れのよ~に~♪
私はこれですね。泣きすぎて呼吸困難に・・・
『雪原の月影』の下巻(満月)

匿名2番さん(1/1)

私がガチ泣きしたのは「ワンルームエンジェル」ですね。
あと、最近読んだ作品だと「さよならのモーメント」。読んでる間ずっと涙腺がヤバかったです。

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