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『カーストヘヴン』って怖い話?そう思ってたらもったいなさすぎる!!!

2022/01/26 12:00

夜明けの腐女子は履修必須!?いまさら聞けない名作を総ざらい!


 

約7年半にもわたる連載に幕を下ろし、最終8巻をもって完結した緒川千世先生のカーストヘヴンシリーズ。学内での自分の立ち位置(階級)、いわゆる「スクールカースト」を題材にしたストーリーですが、手にしたトランプの札によって、クラス内での自分の階級が決まる「カーストゲーム」が行われる……という斬新な設定に、連載開始当時は多くのBLファンがざわざわしました。

 

累計100万部を超える人気作とあって、読んだことがある人ももちろん少なくないはず。とはいえ、やはり「スクールカースト」と聞いて、「ずっと痛暗い話なのでは?」「ツラすぎるいじめとか出てきたらちょっと」「バッドエンドだったら耐えられない(涙)」と敬遠してここまで来てしまった方々もいるのでは……?またあるいは、全8巻と聞いて「今さら手を出すのも」と躊躇してしまっているかもしれません。

が、もったいなさすぎる!!!!!!(クソデカボイス)

結論から言ってしまうと、『カーストヘヴン』は人と人との絆、成長が散りばめられためちゃくちゃポジティブな物語! そして全8巻のボリュームがあっという間に感じられてしまうほど、CP萌えも、キャラの味わいも、全部がぎゅっと濃縮されたストーリーなのです。

 

今回は、様々な理由で二の足を踏んでしまっている皆さんのために、完結した今こそ読みたくなる『カーストヘヴン』の魅力を、めいっぱいお伝えしたいと思います! すでに読了している方も、「あんなシーンもこんなシーンもあったなあ」と、ともに楽しんでいただけたら幸いです!

 

※多少のネタバレを含む場合があります

目次
1.『カーストヘヴン』って? 重要ワードとともにおさらい!
2.『カーストヘヴン』の魅力①何通りも味わえるカップリング
 (1)無自覚執着の鬼畜キングvs絶対折れないターゲット【刈野×梓】
 (2)「俺が守ってあげる♥」でろ甘溺愛は世界を変える!【久世×あつむ】
(3)優等生はエキセントリックな狂愛に溺れる……【仙崎×巽】
3.『カーストヘヴン』の魅力②極限状態の駆け引き
4.『カーストヘヴン』の魅力③約束された“ミラクルハッピーエンド”
5.まとめ

 

1.『カーストヘヴン』って? 重要ワードとともにおさらい!

  

 

【あらすじ】

非情な階級制度が生徒を支配する、衝撃のスクールカーストBL!
「カーストゲーム」手にした札によって、クラス内での自分の階級が決まる。絶対君主・梓をどん底に突き落としたのは、懐柔していたつもりのかつての取り巻き・刈だった。羨望・嫉妬・欲望渦巻く格差学級で繰り広げられる愛憎劇とは…。

 

 まずは『カーストヘヴン』の世界観を理解するうえで最も大切な「カースト」と、それを決める「カーストゲーム」についてご紹介します!


■「カースト」とは?

『カーストヘヴン』における「カースト」とは、クラス(学校) 内での階級制度。その内訳は以下のようになっています。


「カーストヘヴン」特設ページより
  

■「カーストゲーム」とは?

いつ誰が始めたか分からない「カーストゲーム」には、いくつかのルールがあります。

 

①カードでカーストが決まる
教卓上に空のトランプカードのケースが置かれる。その日そのクラスでカーストゲームが行われる合図である。生徒は学校中にばらまかれたトランプカードを一枚探して教室に持ってくること。カードがその生徒のカーストになる。

 

②カースト下位が上位に逆らうことは許されない
決められたカーストは絶対で、次のカーストゲームが行われるまで生徒たちは割り振られたカーストにしたがって行動しなければいけない。

 

③ゲームに参加しない・違反する者は強制的にターゲット(いじめの標的)になる

生徒たちは「カーストゲーム」によって決まった役割を遵守し、演じきっています。昨日までのいじめられ役が、突然みんなから一目置かれる存在になる一発逆転もあれば、もちろんその逆で急落する生徒も……それが、今作『カーストヘヴン』の一番の特色であり、醍醐味でもあります。

……ここまで聞くと「ミラクルハッピーエンド」なんて想像できませんよね。背筋が震えてくるぜ。

 

2.『カーストヘヴン』の魅力① 何通りも味わえるカップリング

 

同作の魅力は挙げきれないほどありますが、まずはなんといっても多様なカップリング♥ メインで描かれる3カップルだけでも特色がバラバラで、簡単には最推しが決められないはず。ここから1ペアずつプレゼンしたいと思います!

 

(1)  無自覚執着の鬼畜キングvs絶対折れないターゲット【刈野×梓】

 

 

 

 こんな人に刺さる!

 「とにかく鬼畜攻めが好き」「強気受けが性癖ど真ん中」「執着攻めたまらん」

 

シリーズのカギを握るメインカップル。キングだった梓の腰巾着として、久世に「忠犬カリ公」とまで呼ばれた刈野は、ある日のカーストゲームで梓を罠に嵌め、絶対王者に。

このカップルの何が尊いかと言えば、誰が見ても梓に執着しているくせに、刈野本人がそのどでかい感情に振り回され持て余しているところ……! 無自覚執着攻めと言ってしまってもいいかも知れません。梓は梓で、普通なら心折れてしまうそうな状況にありながら、絶っっっっっ対に屈しない超超強気受け! 彼らはいつ自分自身の気持ちに気づき、どう向き合っていくのか……この2人の成長と変化を見守ることが、シリーズを通しての一つの目的なのです!


(2)「俺が守ってあげる」でろ甘溺愛は世界を変える!【久世×あつむ】

 

 

こんな人に刺さる!

「受けはとにかく溺愛されろ」「攻めの愛は重いほどいい」「包容力受けは正義」

 

ターゲットとしていじめられていたあつむと、ハイクラスの久世。本来なら親しくしてはいけない2人なのに、久世は「昔世話をしていた子ウサギに似ているから」とあつむに近づきます。一見穏やかで優しい久世もやはりゲーム渦中の人物……正直腹に一物を抱えていそうで、久世の狙いってなんなの!? と序盤はハラハラさせられっぱなしです!

 

弱々しかったあつむは、久世に愛されることで自分を解放して強くなり、久世もまた、あつむに自身のアンバランスさを受け入れてもらい……攻めの溺愛が目立ちながら、実は包容力受けでもあるという一粒で何度もおいしいカップルなのです♪ 大人しそうに見えるあつむが実は快楽に激弱だったり、暴かれていく自分に戸惑ってしまうギャップも最高♥ あらゆる萌えを詰め込んだ超豪華属性てんこもりです!!!

 

(3)優等生はエキセントリックな狂愛に溺れる…【仙崎×巽】

 

 

 

こんな人に刺さる!

「危険な恋に弱い」「愛ある痛プレイって最高」「少し狂ってるくらいがキュート

 

巽は、大臣の息子である刈野のお目付け役で、腹違いの兄。敷かれたレールの上、常に優秀でなければ許されない人生に飽き飽きしていた時、仙崎に出会ってしまいます。危険を孕んだ自由な生き方に憧れた巽は、愛する彼と一緒にいるため、クラスメイトを殴ってまでバッドボーイのカードを手に入れて……。

 

激情を反映するかのように、乳首ピアス、おもらし、危険な場所でのプレイと3カップルの中でもエッチの激しさが目立ちますが、実は誰よりも気持ちのままピュアに愛し合っている2人。迎えた結末の切なさに、初読当時の筆者は余韻でしばらく呆然としてしまった思い出があります……。

 

また、『カーストへヴン』には、上記のメイン3カプ以外にも複数のカップルが登場します。どのカプも物語には欠かせない役割を担っていて、その愛情の表し方も様々。きっと皆さんのお気に入りの2人が見つかるはずです♪

  

3.『カーストヘヴン』の魅力② 極限状態の駆け引き

 

 

王者のキングがいじめられ役のターゲットに、ターゲットがハイクラスのジャックに、優等生のプレップスが不良のバッドボーイに……たった一回のゲームで、クラスの天地がひっくり返ってしまう「カーストゲーム」。前半で述べた通り、これはただカードを見つけて終わりの単純なゲームではありません!

誰かを陥れるため、誰かを守るため、誰かと一緒にいるため。キングがすべての正解ではなく、どのカードを手にすれば理想の「自分」でいられるか、誰もが計算し、時には取引もする……その一歩踏み外せば転落する極限状態の駆け引きが堪らないのです。仙崎と共にいるためにバッドボーイを選んだ巽や、元ターゲットのあつむに近づき守るために、逆に自身のジャックとあつむのプレップスを交換した久世のように。

 

では、なぜこんな厄介なゲームが、長年にわたり校内で権力を握っているのでしょうか? 久世が語った言葉が「カーストゲーム」を象徴しています。

「このクラスを支配するのは別に上からの圧力じゃあない。言うなれば「空気」だ。(中略)みんながやってるから私もやろう。仲間外れにされたくない。そんな集団心理のなかでこのゲームは成り立っている」(2巻より)

 

たかがゲーム、されどゲーム。「学校」というコミュニティが世界の中心である彼ら高校生たちにとって、スクールカーストというのは「どう世界を生きるか」を決めるすべて。だからこそ、一見衝撃的なファンタジーに思える『カーストヘヴン』に絶妙なリアリティが加わるのです……!

 

4.『カーストヘヴン』の魅力③ 約束された“ミラクルハッピーエンド”

 
 

 

今回の記事で特に声を大にして叫びたいのがこの部分です! 皆さま、『カーストヘヴン』は作者様公認の超ミラクルハッピーエンドでございます!!

 

これは緒川先生ご自身が連載当時から言われていたことで、最終8巻のキーワードでもありました。先生は「光の腐女子」を公言していらっしゃるのですが、ストーリーが不穏な流れの時には、なかなか読者にハッピーエンドを信用してもらえなかったこともあったとか……(筆者もそうでした)。

 

確かに今作はテーマ上、全8巻通して、暗く、辛い場面にも遭遇します。しかしハッピーエンドが固く約束されているとなれば、どんな痛みも越えていける!! むしろそれでこそ際立つハッピーエンドの感動!! 特に筆者含め、夜明けの腐女子を自覚されている皆さまにおかれましては、ぜひ『カーストヘヴン』を必修科目の書に加えていただきたく思います!

 

5.まとめ

 

 

さて、いかがでしたでしょうか。ここまで振り返ったうえで、8巻のこの刈野×梓の笑顔……尊すぎると思いませんか(涙)

 

これから読もうか迷っているという皆さまは、『カーストヘヴン』の公式サイトで試し読みが公開されていますので、ぜひ覗いてみてくださいね♪ また完結記念サイトも特設されており、そちらでは緒川先生のロングインタビューが掲載されています!終幕したからこそ語られる裏話が満載で、シリーズを読み終えてから目を通すと第1話から読み返したくなること必至。より深く物語を味わえます!!

 

読んだことがない方も、すでに読み終えた方も、これを機にぜひ『カーストヘヴン』の世界に触れてみてください♥

  

(C)緒川千世/リブレ

 

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コメント1

投稿順 | 最新順

匿名1番さん(1/1)

まさに私向けのニュース!
ずーーーっと気になってはいたものの、長めだしなんか辛そうだしで手を出せませんでした……!
これを機に読んでみようと思います!

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