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愛し合うと死ぬ!?オメガバースに続く○○バースまとめ
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2021/03/17 20:00
2021/11/13 15:00
ちるちる記者の中でも大の小説好きである、アンリ54世とももんがが各作品の魅力を全力で語りました。
今回は、BLはもちろん、一般小説界でも大活躍! さらに、『美しい彼』の実写ドラマ化とコミカライズも間近に迫る、凪良ゆう先生のBL小説のなかからそれぞれのベスト3をご紹介!
みなさんもぜひお気に入りの凪良ゆう先生作品を考えながらお読みください。
凪良先生はBL小説はもちろん、現在では一般書も書かれ人気を博している先生の一人。そしてなんとその一般書『流浪の月』では、あの本屋大賞を受賞!
さらにさらに、続く『滅びの前のシャングリラ』も、紀伊國屋書店スタッフが全力でおすすめするベスト30「キノベス!2021」の第1位に選ばれ、本屋大賞にもノミネートされました。
すごい! すごすぎる!! しかし、やっぱり凪良ゆう先生といえばBLが至高と思ってしまうのが、古参ファン……。
BL初心者でも読みやすい作品もありますので、一般書から入った方も、ぜひこれからご紹介する小説をお手に取ってみてください。
凪良先生の著作には、物語の完成度と萌えが共存する素晴らしい作品がずらり。特に『美しい彼』シリーズはBLアワード2020で小説部門、BLCD部門ともに1位を獲得した大人気の作品です。
そんな凪良先生の紙書籍のデビュー作は2007年発売の『花嫁はマリッジブルー』。
最新作は 2021年9月発売の『interlude 美しい彼番外編集』(2021年11月現在)です。
『美しい彼』シリーズは今後も実写ドラマ化&コミカライズなど、ますますの人気が期待されます! そして、今後も新しい名作BLを生み出してくれるはず……!
さあ、それではついに!
そんな凪良ゆう先生の作品のなかからアンリ54世とももんががそれぞれベスト3とその作品の推しポイントをご紹介していきます!
アンリ54世
2人はきっと、どこかで生きている。(確信)
やはり1位は実写ドラマ化が決定したこの作品。BLアワードでも小説部門、CD部門ともに圧倒的な人気で1位に輝いています。これまでシリーズ3作品が発売されていますが、すごいのは回を重ねるごとに面白さが増していくこと。
1作目はクラス最底辺の高校生・平良(ひら)と、誰ともつるまず平等に冷酷でクラスの頂点に君臨する王・清居(きよい)の恋を描く、いわゆる「スクールカーストラブ」作品。本当に「キモイ」攻めと、実は努力家のツンデレ女王様の受けという一見新感覚のカップルなのですが、これがめちゃめちゃ萌えるんですよね…。
しかし私自身はこの作品の真価は2作目以降だと思っています(あくまで個人的な意見です)。2作目以降はもちろん晴れてカップルになった2人のラブ要素も楽しめるのですが、なにより片やカメラマンとして、方や俳優として奮闘していく2人のお仕事小説としても本当に面白い!2人のことを高校生のときから知っている読者としては、成長していく2人を思わず応援せずにはいられません……!
ももんが
お互いに救い合い、支え合う。人生を描く物語
2018年の不朽の名作ランキングトップ10にも入っているこちらの作品。物語は長年付き合ってた恋人に振られ心に傷を負った小説家のつぐみが、なんでも屋として働く朔太郎に偶然出会うところからはじまります。自分の小説の理解者で、自分の心を救ってくれた朔太郎に恋心を抱き始めるつぐみですが、実は朔太郎は記憶障害を抱えていて……。
忘れられてしまう恋人がかわいそうだ、という理由でもう誰とも恋をしないと決めている朔太郎が本当に切なくて……気持ちのすれ違いというではなく、お互いに相手のことを理解した上でお互い好意を抱いているけれど「友達」のままなんです。
そして個人的にこの小説の肝だと思っているのが、本編後のSS「スイート・リトル・ライフ」です。もちろんSSなので本編の十分の一にも満たない分量ですが、このSSでの満足度は本編と同じかそれを超えるものがあるんです。愛すること、愛は続いていくこと、物語の終わりなのに永遠を感じさせるようなSSでした。凪良先生があとがきで「最後のSSを書きたくて、この話を書きました」とおっしゃっていたのも非常に印象に残っています。
アンリ54世
あなたにはどんな「愛」の話に見えますか?
愛する男を失くした岸本波瑠は、その男の葬式の日、彼の9歳の息子・桐島椢と逃避行に出ます。しかし1週間後に捕まってしまい、誘拐事件として処理されることに。離れ離れになった2人は10年後再会を果たす。しかしそこには椢の底知れない執着心があって……。
父と子と父を愛した男、という歪な三角関係が描かれる本作。内容もなかなかにシリアスです。逃避行したとき、自分の中に父親がいると言い、そして時おり本物の彼のように振る舞った椢。それに戸惑いを隠せない波瑠。ほんのりとファンタジー要素を絡ませながら進んでいく物語は、不思議なことに妙なリアリティを感じさせます。
10年の月日がたったのにも関わらず、2人はあの逃避行の日に取り残されたまま。再会することでその時間が動き始めて……。人によっていろんな受け取り方がある作品だと思います。
ももんが
鮮やかなタイトル回収で愛を知る
大学生の南里は自分好みにカスタマイズした「裏ドール」と呼ばれるセックス用アンドロイドを買うために貯めていたお金をはたいて、劣悪な環境で働かされている裏ドール・シンを買い、救い出します。南里はシンとの同居をはじめ、シンに人間らしい生活を教えていきます。その中でシンがショートケーキの苺にはさわらない、と覚えるシーンがあるのですが、シンのピュアさにほっこりした気持ちになります。
ここでこの可愛いエピソードがタイトルになっているんだ!! と穏やかで優しい物語の続きを想像します。しかし実際はSF設定を活かした非常にドラマチックかつ切ない展開です。愛する人のどこを愛しているのか、その人の何がどの部分が「その人」たらしめるのか。南里が良い意味で曖昧な愛溢れる答えを出しています。
アンリ54世
まさにクロニクル!包容力満点の年下執着攻め
執着攻めの分類には入ると思うのですが、愛し方がすごく優しい。包容力満点なので執着攻め初心者の方にもおすすめです!
主人公は太陽の下に出られない病気を持つニーナ。「妖怪」とあだ名をつけられいじめられたこともあり、ひねくれた性格です。そんな彼が夜の公園で出会ったのが、7つも年下で当時小学生だった陽光。クロニクルという題名の通り、8年という月日をともに過ごし変化していく2人が描かれていきます。
受けのニーナが卑屈な性格なのもあって、恋愛的な進展は遅い……。しかしそれぞれがやりたいことを見つけて成長していく姿、そしてそれにはお互いが必要なんだという姿が胸を打ちます。
ももんが
恋愛詐欺師が本当の恋を知る…だけで終わらない!
男性専門の恋愛詐欺師である蓮がターゲットに選んだのは総合病院の長男で、医者の加賀谷。騙されやすくまさに「カモ」な加賀谷をはじめは馬鹿にしていましたが、そのあまりにも真面目で真摯な姿に蓮は複雑な思いを抱き始めます。
恋愛詐欺師が本気の恋を知ってハッピーエンド、といかないところがこの作品の面白いところです。加賀谷とちゃんとお付き合いをはじめてから、大きなことは何も望まない蓮を見ていると詐欺師だったのにこんなにいじらしくていいのかと……素直にはなれないけれど、本当に加賀谷のことが好きな蓮に幸せになってほしいっ!!!! と読みながら応援してしまいます。
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いかがだったでしょうか?
凪良先生の書くBLには、普通とはなんだろう? と問いかけられる作品が多いイメージです。これは一般の作品でも軸となっているテーマだと思います。
またBL的には何気に執着攻めが多いのも特徴! さまざまなタイプの執着攻めが読めちゃうので、お好きな方にはたまらないのでは? (わたしはたまりません!)
ぜひみなさんの好きな凪良ゆう先生のBL小説も教えてください!
担当BLソムリエ:アンリ54世 |
担当BLソムリエ:ももんが |
コメント1
ちくわのさん
ユーチューブ、拝見しました!凪良先生ご本人もツイートされていたりして、すごい回でしたね!
あげられていなかったお話では、『恋をするということ』、『全ての恋は病から』が好きです!素敵な作品ばかりなので、是非いろんな方に読んでいただきたいですね!