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愛し合うと死ぬ!?オメガバースに続く○○バースまとめ
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2019/07/28 11:30
みなさんこんにちは!今回はオトナ向け、と題して少々時代物の文学小説から匂わせ系をまとめてみました。超個人的に「あああ尊い、ヒョオ……無理……」なものから、「ワア~~(引)」なものまで、独断と偏見に基づき集めました!どれか一つでも皆さんの琴線に触れるものがあれば嬉しいです♥
切ない関係、妖しい色気!
あらすじ
初代は3歳で親に捨てられた。お守り代わりの古い系図帳だけが初代の身元の手がかりだ。そんな初代にひかれ蓑浦は婚約を決意するが、蓑浦の先輩で同性愛者の諸戸が初代に突然求婚した。諸戸はかつて蓑浦に恋していた男。蓑浦は、諸戸が嫉妬心からわざと初代に求婚したのではないかと疑う。そんなある日自宅で初代が殺された。これは恐ろしく壮大な物語の幕開けに過ぎなかった―。
これは……!と私は本を放り投げそうになりました(投げちゃダメ)もうなんなの江戸川乱歩ォ……ありがとう……(合掌)。一冊の中にミステリーも冒険も、純愛も切なすぎる同性愛もギュッと詰め込まれた傑作。昔の作品だからと言ってしり込みせず、どうか手に取って頂きたい作品です。きっと読み易さにびっくりするはず!とりあえず諸戸の色気と箕浦の魔性、そして切ないBLが必見だから、みんな読んでくれよな!(ステマ)『孤島の鬼』はコミカライズもされていますのでこちらも是非チェックしてみてくださいね♥
生々しく美しい。これはアブナイ……。
あらすじ
「私は無益で精巧な一個の逆説だ。この小説はその生理学的証明である」と作者・三島由紀夫は言っている。女性に対して不能であることを発見した青年は、幼年時代からの自分の姿を丹念に追求し、“否定に呪われたナルシシズム”を読者の前にさらけだす。三島由紀夫の文学的出発をなすばかりでなく、その後の生涯と、作家活動のすべてを予見し包含した、戦後日本文学の代表的名作。(新潮社より)
私はこれを読んで、考えるのをやめました。きっと顔は宇宙猫そのものだったでしょう。緻密で美しいレトリックで綴られる、あまりに生々しい内容。これはある程度年を取ってから読んだ方が良い作品かと個人的には思います。もうこれは萌えとかその境地ではない。読んだ後の心の重さ。度肝を抜かれたあとにそれを調理されて目の前に出された感じ。人の性癖丸々背負ってやるゾイ!っていう方には笑顔でオススメします。正直好みが分かれる作品です!
退廃の美、蠱惑的作品。
あらすじ
舞台はロンドンのサロンと阿片窟。美貌の青年モデル、ドリアンは快楽主義者ヘンリー卿の感化で背徳の生活を享楽するが、彼の重ねる罪悪はすべてその肖像に現われ、いつしか醜い姿に変り果て、慚愧と焦燥に耐えかねた彼は自分の肖像にナイフを突き刺す…。快楽主義を実践し、堕落と悪行の末に破滅する美青年とその画像との二重生活が奏でる耽美と異端の一大交響楽。
退廃の美……エッモ……。語彙力がミジンコなので本当にダメなのですが、これは耽美で美しい作品。何人もの男を魅了志落とすドリアンの美しさ。しかしその裏に潜むのはヘンリー卿による蠱惑。とてもアツい。美しい人が墜落していく妖しい美は万国共通ですが、その背後に確固たる存在がいるとなるとなお良い。(歪んだ性癖)ファ……としか言えなくなった私の語彙力を返して頂きたい。
清らかな初恋、永遠なれ。
あらすじ
舞台は大正時代の寄宿舎。13歳の川端は2歳年下の清野少年に出会い、無垢な愛情を寄せられるようになる。川端も清野少年の柔和さに触れ、同性愛的な恋慕を抱く。「お前の指を、手を、腕を、胸を、頬を、瞼を、舌を、歯を、脚を愛着した」少年の安らぐような初恋を美しい書き口で語る自伝体小説。
これは、やばい。(さらになくなる語彙力)私はこんなものを求めていました。ドロドロでぐちゃぐちゃの曝け出す系も愛する私ですが、こんな清廉な少年同士の安らげる愛を待ち望んでいた。これはまるで初夏の木漏れ日。まるで清らかな小川に手を差し伸べるような心持ち!!拝むことしかできません。アーメン。非常に残念ながらこちらは絶版になっているのですが、『川端康成全集』の10巻に収録されているので是非チェックしてみてくださいね!(図書館で読めます)
禁断の発禁本。
あらすじ
哲学講師の金井湛君は、かねがね何か人の書かない事を書こうと思っていたが、ある日自分の性欲の歴史を書いてみようと思いたつ。六歳の時に見た絵草紙の話に始り、寄宿舎で上級生を避け、窓の外へ逃げた話、硬派の古賀、美男の児島と結んだ三角同盟から、はじめて吉原に行った事まで科学者的な冷静さで淡々と描かれた自伝体小説であり掲載誌スバルは発禁となって世論をわかせた。(新潮社より)
「ヰタ・セクスアリス」とは、ラテン語で性欲的生活、と言う意味です。こちらは当時発禁処分になって話題になりました。それを踏まえて、もしや……ねっとりとした官能的作品なのかな?と思って読んでみると、想像していたよりも随分と淡々として真面目な風貌でしたので私は首をかしげました。性に奔放どころかどちらかと言うと禁欲的な主人公。でもよく考えてみると、第三者的な口調で自分の性生活について語られているんです。これは確かに卑猥だ……。
これは小ネタですが、同室の古賀は『舞姫』の相沢健吉のモデルだそうです。それを踏まえて『舞姫』を読んでみると新たな面白さが味わえますよ♥
コメント8
匿名1番さん(1/1)
「孤島の鬼」は超おすすめ。切ないです。乱歩先生は少年探偵団シリーズの明智と小林少年も腐った目で見ると名探偵と助手という名のお稚児さんにしか見えない(私だけ?)だって妻とは別居中なのに息子でもない16歳の美少年とは同居してるって…怪しすぎです。乱歩先生の夢が詰まってるこれぞ匂わせ系!乱歩先生の座右の銘は「うつし世は夢、夜の夢こそまこと」だそうです。素敵すぎる。このお言葉、腐女子にもあてはまるかも。
匿名2番さん(1/1)
何でもホモにしないで・・・そういうの凄く嫌い。
「好き=ホモ」じゃないよ。
友情だったり家族愛だったり職場の同僚への感情だったり、
それらを何でも十把一絡げにホモにするのは作品への破壊であり作者への冒涜です。
私も腐女子だけに、こういう人たちのせいで腐女子が無駄に叩かれるのが嫌で仕方ないです。
匿名3番さん(1/1)
いや、ここに挙げられてるの、その道ではすごく有名な作品ばかりですが……。
匿名一番さんに物申したくなる気持ちはわからなくもないですが、特に明治期は、江戸時代までの衆道の風習がまだ色濃く残っていたので、美少年がお稚児さん扱いされるのは旧制中学あるあるだったみたいですし、乱歩先生は自身のセクシャリティはともかく、男色ものがお好きだったのも有名な話。久世光彦氏の「一九三四年冬ー乱歩」、隠微な雰囲気でとてもいいですよ。
匿名4番さん(1/1)
Wikipediaの「ゲイ文学」のページから引用。
>乱歩は足穂とも親交があり、岩田準一と共に男色研究家としても知られるが、『少年探偵団シリーズ』の明智探偵と小林少年の関係は、どことなく同性愛的なムードを感じさせる。
ところで、「腐女子必見! な匂い系映画、闇の腐女子が選ぶトップテン♥」という記事を読んだ際も感じたのですが、匂い系(匂わせ系)って「BLではないけどBLっぽい」という意味ではないんですか?この記事でも匂い系映画の記事でも紹介しているのはゲイ文学、ゲイムービーですよね?
『ヰタ・セクスアリス』は(恐らく森鴎外が実際に体験した)レイプ未遂の描写が出てくるので、萌える作品として紹介するのは個人的に賛同できません。
匿名5番さん(1/2)
稲垣足穂 「少年愛の美学」 とかでしたか。
もう少し新しくなると、福永武彦 「草の花」 とか 加賀乙彦 「帰らざる夏」 なんかも男性が書いた作品として有名ですよね。
私は赤江瀑の短編小説とかすごく好きなんですよね。
匿名6番さん(1/1)
匿名4番さま、激しく同意します。こちらに紹介されているものは「匂わせ」では無く、そのものズバリですよね。
学生の頃、三島由紀夫を読もうか悩んでる時に、学友に勧められたのが「禁色」でした。「これが読めたら多分大丈夫。全部読めるよ。」と。確かにその後彼の著作は全て読みました。そのものズバリでしたらこちらもおススメしたい。
「匂わせ」と言ったら、そういうつもりで書いて無いだろうけど、そういう風に読めちゃうかも⁈ 萌える‼︎ みたいなの、ですよね。例えば、うーん。ドストエフスキーの「カラマーゾフの兄弟」とか。イワンとスメルジャコフとか、アリョーシャと少年たち、の間には「匂わせ」感がある。
何でもかんでもゲイにしたいわけじゃ無くて、「この感情は何だろう?」と思いながら読んでいた、腐女子という言葉すら知らなかったあの頃…。
匿名7番さん(1/1)
要は昔にも存在してた変態どもの売春でしょうが。
日本に限った話じゃない。
受け売り話をそのまま信じ込んでBLネタに変えられる、その単純な頭脳が羨ましいですねw
匿名5番さん(2/2)
岩波文庫 から出た、齋藤美奈子「文庫解説ワンダーランド」 で知りましたが
ハーマン・メルヴィル 「白鯨」
オスカー・ワイルド 「幸福の王子」 が
アメリカではゲイ文学に分類されていると言うのは驚きでしたよ。