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愛し合うと死ぬ!?オメガバースに続く○○バースまとめ
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2018/08/12 16:21
BL商業誌の草分け的存在「JUNE」といえばお耽美!
現在ではあまりありませんが、耽美系BLを「JUNE」と呼び、それ以外を「ボーイズラブ」と呼ぶというような動きもあるほど、耽美の代名詞になっています。
筆者は世代的に読んだことがないのですが、「JUNE」がなければ今のBLはないので、感謝していますし、リアルタイムで読んでみたかった!と悔しい気持ちもあります。
現在でも、JUNEの系譜を引き継いでいる「ピアスシリーズ」のコミックスは倒錯的で激しいエロというイメージがありますよね。
BLといえばお耽美だった時代もありますが、若い世代のBL読者はなかなか読まないのも事実。
耽美なBLの良さを多くの世代に知ってもらいたい!ということで、お耽美初心者さんにも、JUNE世代の方にも楽しんでもらえるちょっとハードな?お耽美BLを3作品ご紹介します。
歪んだ男爵と美しき少年の淫らで清い愛
<コメント>
仮面の男爵は、実は神々しいまでの美しさ! 東洋の美少年が西洋の美青年に跪いて足を舐めるシーンにクラっとこない女はいないのでは…?
鞭に電流、鎖につながれての散歩、ハーレムに緊縛など、これぞお耽美!なプレイがふんだんに詰め込まれています。
また、少年・清次のひたむきさが胸を打ちます。誰も信じることができない男爵は「犬が服を着たりするのか?」などと始めは清次を犬扱いするのですが、清次は「い…犬扱いじゃがまんできない」「男爵の…恋人になりたい!」と男爵家の異常さに負けず、真正面からぶつかってゆきます。光のなかった男爵の人生に、清次という新しい希望が生まれる尊さに救いを感じます。
そして、特筆すべきは水上シン先生の描く少年の体躯の美しさです! あばら骨が浮きそうな薄付きの筋肉、細いけれど色っぽい柳腰、無意識で魔性な黒目がちのツリ目…。もし恋の芽生えの過程が全く書かれていないとしてもその少年に攻めが狂ってしまうのも頷けるくらい、水上先生の描く少年には魔力があります! 私が特に好きなのは、感じた時の体の反り方です。弓なりになった背がとっても色っぽい! あばらもしっかり浮いて見えて、二次性徴前の少年の体躯の美しさがビンビンに伝わってきます。
<あらすじ>
美しい男爵に調教されて、ボクは愛玩犬に堕ちる!!
--あやしい噂の絶えない男爵家に奉公に出された清次は、その男爵が初恋の相手と知る。
だが、すべての愛を否定する男爵は、清次にみだらな調教をほどこし…!!
耽美ノワール・エロスの傑作、ここに降臨!!
また、後藤の過去である士官学校での教官×士官候補生の禁断ラブを描いた「燃える恋桜」も収録。
西洋貴族+アラブ商人×東洋男娼
<コメント>
フランス貴族・ファビアンは骨董屋で見つけた美しい東洋の少年・君蘭を強引に持ち帰り、人形のように大切にします。しかし、次第に手放せない大切な存在になり、恋人として愛していると気付きます。ラブたっぷりなハッピーBLだったのですが…この西洋貴族×東洋美少年の美しきカップリングに、なんとアラブ男が襲来してくるんです!!
西洋、東洋、アラブと異国情緒が入り乱れる‼ そしてカラダも乱れる!!東洋の美少年・君蘭争奪戦は西洋とどちらに軍配が上がるのか? それとも誰にも上がらない?
<あらすじ>
東洋骨董品のコレクターでもあるフランス貴族のファビアンがコレクションのひとつに加えたのは骨董屋で見つけた美しい男娼・君蘭だった。初めは只の人形としか思っていなかったが、いつしか大事な存在に変わっていく。そんなある日、アラブ豪商サラディンが二人の前に立ちはだかり「君が骨董屋に払った倍額、言い値でもいい。君蘭を寄越せ」と詰め寄る! どうやらかつて君蘭はサラディンの性奴隷だったらしく…!?
男達の欲望とプライドの狭間でぐちゃぐちゃに翻弄される君蘭の運命は
お耽美BLの最高到達点!交わらない淫靡さ
<コメント>
耽美系BLがなかなか評価されない昨今に、こんなにも純・お耽美な作品が発売されるとは!筆者が耽美に目覚めたBLでもあります。
ドイツ人執事・コンラートは須蛾子爵の男娼と噂されますが、周囲が疑えば疑うほど2人は「寝まい」と固く誓います。周囲からの悪評や虐めに耐え、主人に全てを捧げるコンラートの姿が須蛾子爵の悦びでした。しかし禁欲の限界にきた須蛾子爵は、コンラートに友人・阿木乃男爵と交じり合えと懇願します。「抱かれるお前が見たい――」「お前が僕のためにどれだけ耐えてくれるかどれだけ尽くしてくれるか それを考えただけで僕は達してしまいそうだよ……!」と須蛾子爵のイケナイ性癖が爆発します。
倫理的に受け入れられない方もいるかもしれませんが、阿木乃男爵を介した間接SEXは愛を交わしてはいけない二人なりの慰め方なんです。淫靡なグラン・ギニョール(見せもの)の虜になってください!
<あらすじ>
「僕の執事になって欲しい」
ドイツ旅行中の須蛾子爵に請われ、国を捨て彼の忠実な僕となったコンラート。
「男娼」と噂されるが、互いへの愛の"高潔さの証"として決して交わろうとはしなかった。
だがある晩、コンラートは怪しげな屋敷に連れて行かれ、主人の欲望を満たすために目前で、「醜悪な痴態」を演じることを強要される…!!
いかがでしたか?ハードめお耽美BLを紹介しました。みなさまのお気に入りなものがあればコメントにて教えていただけると嬉しいです♪最近出版数の少ない耽美系BLですが、根強いファンがいるのは事実ですので、新たな耽美系BLに期待したいですね!
担当BLソムリエ:KCサンチュ |
コメント4
rerereさん
JUNEを「お」耽美などと小馬鹿にするのはやめませんか?JUNE誌は耽美ばかりではありませんでしたし。
あの時代があっての今なのです。当時を知る身としては、JUNEを嘲るちるちるさんの論調に憤りをおぼえます。
はっきり申し上げて、あの頃のほうが格調が高くアカデミックでした。今のBLのようにライトに男子同士が肉体関係になるはずもなく、きちんとした理由のもとに進展していく作品に惹かれたものです。武士道からくる衆道や江戸の風俗、古典や近代の名著、戦国武将や三島由紀夫、折口信夫やチャイコフスキーが男色家だったことなど 全て約40年前にJUNEに教えてもらいました。局部をしごいたりくわえたりなどの絵が描かれているBLのほうが下品と言えます。とはいえ、今のBLを全否定するつもりはありませんし私も愛好者です。ただJUNEを茶化されるのが気に入らないだけなのです。ちなみに今回紹介されている耽美系BLとJUNEの耽美は似て非なるものです。こんなにエロづくしではなくむしろプラトニックな著作が多かったことをお伝えいたします。
匿名1番さん(1/1)
グラン・ギニョールはあとがきで作者が大どんでん返しの続きを描きたいからファンレターを送って欲しいと激しくクレクレしてた印象が強すぎて内容の方は忘れてしまった
結局続きは描けたんでしょうか
読者の声が集まっても編集側と作者の関係は上手くいかなさそうだなあと心配してしまったあとがきだったのよね
匿名2番さん(1/1)
rerereさんに激しく同意してしまいました。私はJUNE世代ではありませんが、その頃の作品やちょっと前のBLが凄く好きです。昔の作品は、もっと仰っていらっしゃるように、格調高く、芸術的な要素があり、尚且つ、精神の葛藤や成長を大切にしたものが多かったです。そこに恋愛や性的なものを濃厚に交えている、という、不思議でアカデミックな分野だったのでは、と思います。作家さん側にも読み手側にも、今よりも恐らく、もっと切実な切羽詰まった何かがあったのだと思います。
「耽美系BLがなかなか評価されない昨今に」っていうのもショックです。そういうふうに書くのを止めてくれとはもちろん言いませんが。(地雷地雷って言いまわるようなものですよね、そういうのとは違います)そうなんですね・・・って純粋にショックです。今って、中身が薄くてエロ濃度がたかいものばかり一過性の注目を集める割合が高いように思います。
昔の作品は、作者様はもう言うまでもなく、読み手ももっと教養があったんだろうなって思います。今は作品のバリエーションも増えて、数も増えて(?)、それはそれでいい時代なのかもしれません。そして、素晴らしい作品も多く、私も大好きです。
が、その反面、基礎のなっていない、薄っぺらな教養しか持っていない人が描いたのかなっていう作品も多いです。そして、それらが評価されていることに、不安を感じています。物事に造詣が深く、知的な作家さんをもっと紹介してください。そうしないと、これからどうなっていくのでしょう?
まともに読書できる読み手も、まともなものを書ける作家さんも減っていくのではないでしょうか?
BLのサイトさんでしたら、今後の業界のことも考えた、もう少し、読者層、読者の質を広げるような記事もお願いします。それから、小説ももっといっぱい特集してください!!BLの中にもちろん、エロエロがあってもいいですが、そして、それも醍醐味ですが、BLやJUNEをただのエロ本の地位に貶めるような方向へは持っていかないでください。もっと意義のあるジャンルなはずなんですよ・・・
匿名3番さん(1/1)
私も二番さんやrerereさんに激しく同意です。BLにハマってから耽美系JUNEにもある程度ふれ、そのディープな世界に感銘を受けました。
あれから××年たち、BLは昔に比べて身近な存在になりました。それでも最近BL漫画を買わなくなったのは、内容が薄く安易なエロ中心の漫画が増えた事にあります。評判いいものでも、エロ中心の中身の無いものにあたったら・・と思うと、怖くて買う勇気が出ず、昔のお気に入りの漫画ばかり読み返す始末です。もっと中身重視の濃い作品にふれたいです。まだ小説の方が少数精鋭で実力のある作家さんが多く、信頼がおける感じがします。