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闇の腐女子必見!祈らずにはいられない――これはもはや宗教だ

2018/03/24 14:25

2022/02/14 19:00

「あなたは俺の神さま」心の中で神を作り出してしまい!?

 


攻めや受け、どちらかを神のように心の中で崇拝する宗教系BL
を筆者は愛して病みません。相手を奉るBLが今、私の中でキています!ほの暗い作品やメリバが好きな腐女子の方々はすこし身に覚えがあるのではないでしょうか?
    
【宗教系BLとは?】
攻めか受け、どちらのことを内心で崇拝し、祈りを捧げているBL

です。こうして言葉にしてみるとかなりニッチな気配も……?
崇拝ということは、相手に光を感じているということです。

「お前は俺の光だった」という台詞、どこかしこで聞いたことありませんか?

というわけで皆様も絶対どこかで触れているはずです! また、それは知らなかった! という隠れた名作も今回はご紹介します。

 

◆目次◆
言わずと知れた信仰BLの代表
背中に絡むような狂気がたまらない
著者に惚れ込んで出版社が一つ出来てしまうほど!
新興宗教といえばこれでしょう!

スクールカーストと信仰が入り乱れ!?
主人公が神になってしまう…!?

 

言わずと知れた信仰BLの代表

 


全腐女子が震えてしまうほど「信仰BL」の代表と言ってもいいでしょう。帯からして衝撃的な『渾名をくれ』。期待を裏切らない宗教みです


超人気モデルの”ジョゼ”は天羽の神でした。そのジョゼと共に生活して、ジョゼは自分を好きになってきて……そうじゃない。ジョゼはおれを好きじゃなくていいんだ……なんていう葛藤も見れたり、なんともいえない読後感に包まれるこちらの作品。ぜひ皆様にも読んで頂きたいです。読んだ後にタイトルの意味を考えるとまた感慨深いです。

  

あらすじ

「ジョゼはおれの神様だった。」
おまえを独占するなんて、どんなに望んでも叶わないと思ってた――。
有名イラストレーター・天羽(あもう)と超人気モデルのジョゼは同居中。天羽は美しいジョゼを愛し、ジョゼが他の男と寝ても、帰らない日が続いても、召使いのように従順に受け入れる。
「愛されるより愛したい」。それが天羽という男だった。
しかし、ジョゼの恋心が自分に向かっていることを知り、天羽の心中は――。
愛されることを望まない絵描きと、対等な恋人になりたいスーパーモデルの純粋すぎるラブストーリー。



背中に絡むような狂気がたまらない

 


美しき容疑者と、暴力を持ってしても程度なく"正義"を追い求めてしまう孤独な警部。連続して起こる異様な一家心中事件が、2人を結びつけます。サイコパスといって過言ではない神島の狂気が凄まじい。常田への異常な執着は、まさに信仰BLといったところ。暴力を振るう常田に向ける熱すぎる視線、部屋いっぱいに舞い落ちる常田のスケッチ。純粋な狂気。

しかし、この物語、神島から常田への信仰だけでは終わらないのが大きなポイント。孤独の唯一の理解者である神島に、じわじわと心を喰まれる常田にもご注目。警部として、孤独な人間として常田が選んだ結末は? ぜひその目で確かめてください。

  

あらすじ

とある事件の取り調べをすることになったアウトローな警部・常田は、異様に美しい容疑者・神島になぜか懐かれてしまう。常田は事件の犯人が神島ではないかと疑いマークする。一方、神島から常田への愛情表現はエスカレートしていき……!?



著者に惚れ込んで出版社が一つ出来てしまうほど!

 


星は「スピカ」と読みます。著者の阿賀直己先生を最近見かける方も少なくはないんじゃないでしょうか?この方、編集の方に惚れ込まれて出版社が一つできあがってしまうほどの作品を書かれるのです。

筆者はデビュー当時からのファン。好きすぎて、皆様にご紹介するのも勿体ない…とすら思えてしまうほど。全て既読ですが、この『翳りの星』はなんとも堪らない宗教具合。攻めが、体が弱い受けのことを天使だと思っています。その描写から物語はスタートします。ずっと受けのことを天使として大切に扱う攻め……。なんとも切ないラストが待っています。

  

あらすじ

仁慧学園中学に通う“納見かける”と“羽根木なつめ”。二人は幼い頃から兄弟のように育った。お互いを誰よりも必要としながらも、大人になるにつれ変わっていかざるをえない少年たち。移り過ぎる季節、取り残された花々、与えられた“枠”。彼らはなにを護り、なにを拒み、なにから逃げるのか。



新興宗教といえばこれでしょう!

 


カルト教団に心酔している若者・リブを救おうと神父のロースがそこに足を踏み入れるのですが……。もう名付けからしてパンチが効いています。リブ、ロース! 名前のユニークさと、起きていることのギャップがさらに胸を高鳴らせまね(ゴクリ)

カルト教団、神父、怪しげな「つがい」関係、と宗教BL的に堪らない設定がぎゅっと詰め込まれています。リブの身体に刻まれた「信じ、裏切られた」神様たちが背徳感に拍車をかけています。救済のため、とも取れる2人の愛や、行為はどこへ行き着くのか? 一編の映画を見たような読後感を味わえます。
 

あらすじ

カルト宗教に心酔している若者・リブを救おうと教団に乗り込んだ神父のロースだったが逆に捕われ、監禁されてしまう。「つがいになれば、2人とも救われる」そう盲信したリブは、ロースにドラッグを飲ませ朦朧とする彼をむりやり犯すのであった。教えを一途に信じるリブが不憫になり、ロースは甘んじてその関係を受け入れるが…。

 

 

スクールカーストと信仰が入り乱れ!?

 


美しい男を美しいと崇拝するのは殿堂入りではないでしょうか?
スクールカーストの頂点に君臨する人気者の清居に恋に落ちた平良。キモがられても、ウザがられても好き……というその熱心さは信仰に近いものを感じます。攻めには攻めのロジックがあります。

題材が「スクールカースト」というと、重たい内容なのかな? と嫌煙する方もいるかもしれませんが、決してそんなことはありません! どこかシュールで、救いもあるんです。表紙の美しさにも釘付けですよね。信仰してしまうのもわかる!!! 心を潤したいのであれば必見の一作です。

  

あらすじ

憧れの級友に抱く、信仰にも似た想い――スクールカーストLoveストーリー。
「キモがられても、ウザがられても、死ぬほど君が好きだ」無口で友達もいない、クラス最底辺の高校生・平良(ひら)。そんな彼が一目で恋に堕ちたのは、人気者の清居(きよい)だ。誰ともつるまず平等に冷酷で、クラスの頂点に君臨する王(キング)――。自分の気配に気づいてくれればいいと、昼食の調達に使いっ走りと清居に忠誠を尽くす平良だけど!? 絶対君主への信仰が、欲望に堕ちる時――スクールカーストLOVE!!

 

 ****

 

上記では商業BLをご紹介しましたが非BL作品でも素晴らしいものがたくさん存在してます。受け攻めははっきりしていないけれど、これは宗教BLとしても読める! と胸を張って言える作品もご紹介したいと思います。

 

 

主人公が神になってしまう…!?

 

 

神格化だけに留まらず女体化もありとすごいことになっている『月に吠えらんねえ』。宗教BL好きの腐女子の方々にはぜひ読んでいただきたいです。
著者自身が「文豪作品の二次創作」と公言している作品なので、萩原朔太郎の詩からイメージされたキャラクターであったり、詩が所々引用されていたりとたくさんの要素が盛り込まれています。けれどその解釈の深さには圧巻! どれだけ研究したのでしょうか? と聞きたくなるほどです。

 

 

あらすじ

□(シカク:詩歌句)街。そこは近代日本ぽくも幻想の、詩人たちが住まう架空の街。そこには萩原朔太郎、北原白秋、三好達治、室生犀星、高村光太郎らの作品からイメージされたキャラクターたちが、創作者としての業と人間としての幸せに人生を引き裂かれながら詩作に邁進する。実在した詩人の自伝ではなく、萩原朔太郎や北原白秋らの作品から受けた印象をキャラクターとして創作された、詩人たちと近代日本の業と罪と狂気の物語。


***************

いかがだったでしょうか?
どちらかに信仰にも似た思慕を寄せているキャラって、何でこんなに愛しいんでしょうね……(遠い目)。

皆さんがお好きな宗教BLもぜひ教えてください!

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