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焼き芋の季節になると読みたいキヅナツキ作品

2017/11/23 09:21

思わず冬空に駆け出したくなる!切なく胸に迫るドラマティックBL!

 


みなさんは、キヅナツキ先生の作品を読んだことがありますか?

繊細な筆致で描かれる美麗な作画、心を揺さぶるようなストーリー、丁寧でドラマティックな心理描写が魅力的な作家さん。キヅナツキ先生の作品は静かな雰囲気が漂っているのに、読了後はなぜか胸が熱くなるような熱量が込められています。

 

筆者も『ギヴン』からすっかりキヅナツキ先生にハマってしまい、作家買いをするようになってしまいました。ストーリー重視でエロ少なめながら、キャラクターに強く感情移入して胸が熱くなる…。BLで萌えだけでなく”アツさ”を感じたことがなかった筆者は、「なんだこの走り出したくなるような気持ちは…⁉」と大興奮していたのを覚えています!!

 

肌寒くなってきたこの季節に、暖房にあたりながら読みたい!切ないけれどアツく、幸せな愛が溢れているキヅナツキ作品で、心も体もポカポカに温まってみては♥

 

ツンデレな先生の魅力に翻弄され… 『雪村せんせいとケイくん

 

 

キヅナツキ先生の商業デビューコミックス。表題作、「シメコロシノキ」の二作品が収録されています。

 

表題作は27歳の大学非常勤講師・雪村先生と、そんな先生に惹かれ翻弄されていく大学生・ケイくんの物語。「ノンケ」で「ガキ」なケイくんへの想いを認められずに、ツンツンしてしまう雪村先生がとにかく可愛い!たまに見せる先生のデレに振り回されっぱなしのケイくんも愛しいです。

 

「シメコロシノキ」は義兄弟間の恋愛を描いた作品。お互いを想いながらもすれ違ってゆく二人がとにかく切ない!引き裂かれそうな痛切な気持ちが丁寧に描写されており、感情移入しまくってしまいました。

様々な要因が絡み合って恋愛に臆病になってしまう登場人物が、それでも一歩を踏み込もうとする姿に胸を熱くさせられます。好きになる気持ちを肯定してくれるような一冊。

 

アツさ200%のバンドBL! 『ギヴン

 

 

男子高校生達のバンド活動を描く青春BL作品。現在も連載中で、来月には4巻の発売も予定されています。BLの枠を超えた、本格的なバンド活動の様子が描写されるのが特徴。バンドメンバー四人が汗を流しながら、演奏に想いをぶつけるアツさは青春そのもの!ライブの熱気や快感がこちらにも伝わってくるよう。

 

 もちろん恋愛描写にも目が離せません!確かな技術を持つギター担当の上ノ山と、奇跡の歌声を持つ真冬が互いに惹かれあいながらも、なかなか進展しない関係性にムズムズしてしまいます!同バンドのベース・春樹が抱える片想いの行方もとても気になるところ。続きが待ち遠しい!

 

実際にバンド活動をしている筆者としては、共感できる「バンドあるある」がふんだんに盛り込まれていて、個人的にテンションが上がってしまいました。バンド内恋愛の扱いとか、面倒くさいよね!と(笑)。こんなイケメン同士がカップルだったら、逆にファン増えそうなものですが…。

バンド経験のある方、バンド好きの方には特にオススメです!

 

複雑に絡み合う4組の恋模様 『リンクス

 

 

一人のクズ男子のある出来事をきっかけに、複数のカップル達がリンクしていくという連作短編集。一筋縄ではいかない恋愛、それを彩るモノローグに思わず引き込まれてしまいます。読了後は一本の映画を見たかのような余韻が。

 

この作品には4組のカップルが登場しますが、筆者が特に胸を掴まれたのは、男前な見た目ながらどこか臆病な佐渡×中性的な見た目ながら男らしい内面を持つ中条のカップリング。10年間も一緒にいながら、喧嘩ばかりで想いを素直に告げることのできない不器用な二人に、早く幸せになってー!と願わずにはいられません…。

 

4組のクリスマスの模様が描かれる最終話では、幸せで温かい涙がこぼれてしまいました。それぞれの抱えていた痛みや過去の執着が優しく解けてゆき、想い人と共に前へ進んでいく彼らがとても愛しい。人を好きになることはすごく辛くて、自分一人ではどうにもならないしがらみもある。それでも想いを素直に告げて、人とつながることは幸せなことなんだと気付かせてくれるような作品です。

 

 

いかがでしたか?毎年寒い季節になると新刊が発売されますが
『ギヴン』の新刊と合わせて、キヅナツキ先生の作品を要チェックです!

 

 

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