今年はさる年!
というわけで猿にちなんだ1作を今年、紹介したいと思います。
「猿喰山疑獄事件」はい、猿しかかぶっていませんね。ごめんさる…
これはARUKUさんが、遙々アルクというペンネームで描かれていた時代の伝説の作品です。
いまでこそ「猿喰山疑獄事件」というノンフィクション的なタイトルはクール!気になる!と注目を浴びそうですが、まだ時代は2009年。
このタイトルを見て、一歩ひいた…というのが正直なところではないでしょうか。それぐらいBLを取り巻く環境は変わっています。
そんな当時、よくこのタイトルで発売したと思います。そして内容は、まったくもって内容は王道ではありませんし、いま読んでもかなり異色です。
しかし異色中の異色の作品でもかかわらず、深くせつなく泣ける、
ラストの衝撃度がすばらしいBLなのです。
こうした作品は一般受けしない運命なのですが、ちるちるの目の肥えたお姉さまは見逃しませんでした。
発売されてから、評価の声が高まり、2009年作品を対象とした
「BLアワード2009」ではコミックランキング5位に入賞しています。
もし出版があと3、4年遅かったら、もっと人気が広がっていたのかもしれません。
7年経ったいまでも当時のレビューを読んで、作品を購入し、高評価をつけるレビューアーがあとを断たないことを考えると、その思いは強まるばかり。
レビューの内容は、
どれも非常に熱いもので、ぜひとも読まなくては!と思わせる熱量が高いものばかりですので当然かもですね。
そのうちいくつか抜き出してご紹介します。
これは漫画か?と思うくらい膨大な文字量に、癖の強すぎる絵柄。
特に絵柄に抵抗を感じる人が多いと思います。
なので一般受けはしない作品かもしれません。
しかし私は絶望と魂の救済を見事に描いたこの作品が大好きで、
遙々アルクさんは今後も追いかけて行きたい作家さんになりました!
藤棚さん最近読んだ中で久々に衝撃を受けた作品です。
悲しい、嬉しい、辛い、そのどこにも線引きできない種類の
涙が出たのはBL作品では初めてかもしれません。
悩みつつも、琴線に触れたので神評価に。
冷たい若き総帥の星と、自由な身と心を持つ庭師の鷺坂の恋愛。
この一文から想像できない展開が待ち受けていました。
恐ろしい作者さんです。もちろんいい意味で。
ともふみさん何度読んでもいつまでたっても感想がうまくまとまりません。
正直、アルク先生の平面的なイラストやどこかセルロイドの人形を思わせるようなキャラの顔などが苦手な方には、生涯手を伸ばさない一冊でしょう。それが分かるからこそ、私自身人に勧めたことがありません。
だらむしさんBL、こんな壮大な話もあるのですね。
タイトルはこれだし、表紙の絵もあまり好みでないし、でも書評を見ると皆も同じような事云ってるのに読んだら神評価。
どんなものかと読んでみたら、納得!
これはすごい!
キリヱさんBL読者としての経験値がたまりにたまった今、手に取ってみて、ようやく自分が作品に追いついたというか、ひとさまにお勧め頂き、スゴい作品だったのだな、と痛感し、頭をたれてうなだれつつ…。
メグタンさんここまで感嘆の言葉が連続するレビューも珍しいです。レビューを読んでいいるだけで涙が出てきてしまいますね。
ARUKU先生は、その後も常に新しい題材にチャレンジしており、昨年はW不倫愛『恋に落ちる花』を出版。またマンガの原作も担当し『俺の人魚姫』(雪居ゆき)『君の夢を見ている』(作画 コウキ)を発売しています。
今回は、無理やりサルに結びつけてみましたが、こんなことをきっかけに、新たな年に新たな開拓をしてみたらいかがでしょうか。
コメント3
匿名1番さん(1/1)
絵が受け入れられず最後まで読めなくて手放してしまいました。今なら読めるかな。この記事を読んで買い直したくなりました。
匿名2番さん(1/1)
はじめてマガビーで目にした時はあまりにまわりの作家さんとは違うクセの強い絵柄にビックリしたのを覚えてます。ただお話しの続きが気になってコミックスで続けて読んだらまさかの結果に泣かされました。あの2人はどうなったのだろうか…、と今でもふと考えてしまいます。
個性豊かな作家さんが受け入れられている今。昔は苦手だったという方も読んでみていただきたいなぁ。
ARUKU先生はライト楽しいものやファンタジーな物もお書きになっっていてものすごく作風の広い作家さんで、新作が楽しみな方です。
匿名3番さん(1/1)
私は電子書籍の試し読みがたっぷりあったのと、皆さんのレビューを読んで手に取りました
すこいエネルギーのこもった作品で、読み手のコンディションも必要と思う
でも満足感はすごい長編を読了したようだった、読んで良かった
見た目で喰わず嫌いしたら決して出会えなかった作品
私も声高にお勧めした事は無いけど、気になったら試し読みだけでもしてみて欲しいです
ARUKU先生、大好き