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美術手帖 インタビューが濃すぎる

2014/11/17 19:50


11月17日『美術手帖』12月号が発売されました。
テーマはズバリ「ボーイズラブ」
アート系の雑誌なので、ちょっとお固い感じになるのかな?
と思いきや、最前線のBLファンが、欲しくてたまらなくなる内容になっております。

コミック派の方は、ヨネダコウ、宝井理人、えすとえむ、岡田屋鉄蔵、トウテムポール、雲田はるこ、腰乃のイラストはお宝物です。
お宝つながりでいいますと、宝井理人先生の『テンカウント』主役二人の8年前のイラストは、妄想をさらに掻き立てるやばい宝モノです。
また中村明日美子先生の16Pのショートストーリー&ピンナップ入りと豪華。

そして文章派には作家インタビューも絶対に見逃せない内容になっています。それぞれ6P以上ある中からワンシーンを抜き出しました。

ヨネダ先生の意外な告白
ヨネダコウ先生
『囀る鳥ははばたかない』2巻の表紙を引き絵にした理由をこう語ります。
「実は、紡木たく先生のような遠景に憧れがあったんです」

ボツから生まれた傑作
よしながふみ先生
『きのう何食べた?』が『モーニング』に掲載された経緯を
「ほんとはBL誌でやりたかったですけれども、断られました。『せめて受けを30代に……』と相談した編集の方にいわれて」
といったんボツになった企画であることを明かしています。

トウテムポール先生
トウテムポール先生も『東京心中』について
「最初に持ち込みをした編集部では『BLは攻めがかっこよくて王子様で包容力があって強引じゃなくちゃならない』」
といわれ、掲載まで一筋縄でいかなかった経緯を明かしています。

『PINK GOLD』に男気を見た
中村明日美子先生
中村先生が『PINK GOLD』に執筆するようになったのは漢の心意気でした。
「都条例が改正されたあと、このままではいけないとリブレ出版さんが18禁アンソロジー『PINK GOLD』を立ち上げたので、『その意気やよし!俺もその船に乗る!』と思って」

自分の好きなパーツは誰にも貼らせない
宝井理人先生は、乳首のトーンだけは自分で貼っていること
はらだ先生は、無心でちんこのグラデを貼っていること
を明らかにしており、ますます親近感がアップです。

名作の生まれた周辺
こだか和麻先生『KIZUNA』執筆の経緯
鳥人ヒロミ先生『成層圏の灯』執筆の裏話を
ともにBL界の伝説となっている作品について語ります。オールドファンはマストバイ!

異色の人選
田亀源五郎先生
最近はハードな山奥の生活から、里に降りて『月刊アクション』で『弟の夫』というマンガを始めた田亀源五郎先生。青年誌なので、女の子を出そうということになったのですが描く自信がない。でもスタートして心境が変わったようです。
「あそこまで小さい女の子だと、かわいい動物を描くような楽しさがあるんです」
なんと女の子を描くことが楽しくなってしまったようです。里の生活が楽しくなって熊狩りにあわないように気をつけてください。

他のジャンルでは生きられない人たちが生息できるBL
雲田はるこ先生
雲田先生はBLに登場するキャラについてこのように語っています。
「宝塚にはヤクザやヤンキーはいないと思います。ティーンズラブだと一番悪くてもヤンキーで、社会人ヤクザはあまりいないみたい。BLでしか存在しないキャラって結構いるんですよね」


どのインタビューも読み応えがあるものばかりの濃縮汁です。ここまで濃いインタビューはなかなか集まりませんよ。
ほかにも金田淳子×福田里香×山本文子の座談会、コラムなどバリエーション豊かな内容で、本の半分がまるまるBL特集です。

関連作家・声優

コメント4

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記事投稿お疲れ様です!
ついにきましたね!美術手帖さんでのBL特集
私毎月購読させていただいてるのでこの上ない喜びです…
ただ実はまだ今月号買っていません… 22日になると思います
あー早く読みたい!!!

予約したのは明日届くんだけど、本屋さんで軽く立ち読みしてきました。なぜかム○ミン特集の号と並んでました。どちらも癒されるというくくりですね?ヨネダコウ先生の絵がもーう美しかった!そして田亀源五郎先生の絵が、いいの、これ!?ってぐらい衝撃的ですんばらしかったです。

一気に読みました!ちびちび酒の肴みたいに読んで今月末まで楽しもうと思っていたのですが、欲望に勝てませんでした…面白かったです。
まずは豪華な描き下ろしイラストで発狂。そして、明日美子先生の描き下ろし16ページが、本当に本当に本当に素晴らしくて…生きててよかったです、今日。

しかし、ちょっと残念だなと思ったところが。記事の順番が、カオスだと思いました…
BL読んだことあったり興味があったりして、知識はそんなに無いけどもうちょっとディープなとこまで知りたいと思っている人って沢山居ると思うのです。そういう人たちには「美術手帖」って買いやすいじゃないですか。
ですが、いきなりインタビューから入って、BL知識人向けなのかしら?と思って読んでいると、途中でBL史のおさらいや、「BL史及び腐女子の説明」の役割が大きい座談会、最後の方に入門者向け選も出て来る。編集長が言うように、BL慣れしてない人は明日美子先生の描き下ろし→座談会の順に読むと良いですよね。
それぞれの記事の内容が大変素晴らしいものなので、順番さえ違っていれば、素人に優しく玄人にも嬉しい特集になっていたのではないでしょうか。

このは買いでしたね〜1600円と高めだけど、損なし。
ちなみに今号の「ユリイカ」が百合特集・志村貴子先生表紙で、並べてる書店を見かけて、書店員さんわかってるな〜と感心しました

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