桜賀めい先生の
「無慈悲」シリーズのように、いまでは「無慈悲」という言葉には、少し甘い響きがありますね。
しかし本当の「無慈悲」はこんなものではない!
容赦ない攻めの態度、そして受けを追い詰めるまわりの人々。孤立無援の受けはどこまで耐えられるのか?そして最後には報われるのか?
現代のハッピーエンドBLとは一戦を画する、徹底的に無慈悲なBL作品を2000年代からチョイスしました。
尽くしても報われない愛もあるくるおしく君を想う
沙野風結子
尽くしても報われない、思いは通じない無慈悲な愛。そんな愛こそ至高と考えるあなたにお贈りしたい作品です。
レビュー最後はハッピーエンドだし想いは報われるんですが私としては攻めがひどすぎて、受けの幼少期から今に至るまでの扱いを思うとあれくらいのハッピーエンドでは物足りなかったです。
(中略)
健気受けは好きなのですけど、その健気に見合うほどの返しが欲しい。
心臓が何度も痛くなりました。
読んだあともぐるぐるするくらい作品に入り込んでしまいました。
(ジョンたんさん)
たとえ無慈悲でもシリーズは続くたとえこの恋が罪であっても いとう由貴
無慈悲マニアのユーザーが声を揃えて、その無慈悲さに心ときめかせたBL。そのためシリーズ化されました。
母の死後、瑞樹は実父にひきとられ英国のパブリックスクールに入れられる。そこで父の再婚相手の連れ子であるアルフレッドと出逢う。だが英国での日々は母への中傷と冷たい視線の毎日だった。
レビューこれはひどい゚(゚´Д`゚)゚
そう!そうなのよ!どうせやるならトコトンヽ(・∀・)ノ
最近のキチクっぽい(と私が予想した)作品って、イマイチキチクじゃなかった。
拉致されて、襲われそうになっても、結局だったり、精神的に~も
甘めのが多かったんですが、これはやってくださいましたねww
(中略)
これはあまりに・゜・(ノД`)・゜・そんな可哀想っぷりが
すごく読んでいて胸が踊りました。ありがとうございます。
面白い本って、喜劇でも悲劇でも胸が踊らなきゃねと思うんだ。。
(もこさん) 旧版より
無慈悲な精神破壊サクリファイス~犠牲~ 河野葵
こちらはBLが大ブームになる前の作品です。この頃の悲惨度は今と比べ物にならないところがいいですね。
薬を盛られ、何度も犯されて傷ついた凉を待っていたのは、自分が父の道具として高槻に売られたのだという残酷な事実。
凉を捕え、束縛する高槻の真意は―?快楽と憎しみが支配する、目眩くラブ・パニッシュメント。
レビュー凉は本人も知らないある理由で親から愛されなくなります。
ある日兄である俊が凉を海へ誘うのですが、誤って岩場から落ちた凉を助け死んでしまいます。
その事件がきっかけで母親は凉にひどい言葉を残し家を出て行きます。
(中略)
両親からも愛されなかった凉は身代わりでもいいから愛されたかったのかな。
俊と同じようにしなければ征一に愛想を尽かされる、そう思い込んだ凉は徐々に精神的、身体的に壊れてゆきます。
なぜそんな状態になっているのかを征一にはもっと早く気付いてほしかったです。
(塩さん)
気の毒だけど、もっと無慈悲な仕打ちをしてあげたいこの口唇で、もう一度 うえだ真由
“独身貴族”圭祐の家に、家族全員を火事で失った17歳の瑞が居候することに。
最初は迷惑に思っていた圭祐も明るく堅実な瑞との生活を楽しみ始め、やがて惹かれ合う。しかし瑞は圭祐の告白を拒絶。このあとさらにひどい事に……
気の毒で涙が出てくるのに、鞭打つ腕にさらに力がこもってしまうことってありますよね。これは愛なのか?
レビュー「可哀想な受けが好き」と仰るうえださんが、
力いっぱい可哀想な設定で描いた瑞。
気の毒な身の上でありながらも明るく振舞う姿は、健気で涙が出ます。
(藤棚さん)
無慈悲といえば、このシリーズを外すわけにはいかないCOLDシリーズ COLD SLEEP 木原音瀬
肉体的、精神的に容赦無い、無慈悲な木原音瀬を味わえる大人気シリーズ。「下衆キャラアワード」でランキングの半分を埋めた木原キャラですが、こちらはストーリーが非道い。
高久透は事故で記憶をなくし、友達だと名乗る年上の男・藤島に引き取られる。しかし藤島は極端に無口なうえ、透の「過去」を何ひとつ教えてくれない。透は、どこにも居場所がないような寂しさを募らせるが、藤島とともに暮らすうち、彼の中に不器用な優しさを見いだして――。
レビュー『サド三部作』と勝手に命名させていただきました
三部作の一冊目。
木原音瀬さんの悪魔っぷりをまた一つ見てしまった作品となりました。
サド三部作ですよ、サド三部作!
拷問って、「苦痛だけを与え続ける」より、「苦痛と優しさの両方を与える」ほうが耐え難いそうです。
苦痛だけだと、どんな痛みでもカラダが慣れていくらしい。
そういう意味で、まさに拷問なサド小説でした。
肉体的な意味でも「痛い」描写のある三部作なんですが、それ以上に精神的な「痛さ」が凄まじい。胸が抉られるようでした。
(むつこさん)
今回は「無慈悲」で「悲惨」な小説を選んでみましたが、一部の作品は発行されてから時間が経っているので、手に入りにくいかもしれません。そこらへんも「無慈悲」です。しかし徹底的な「無慈悲」体験をしたいアナタにはぴったりです♪
参考
http://www.chil-chil.net/answerList/question_id/2056/
コメント1
匿名1番さん(1/1)
こうゆうBLが好きなんだなって自分の中でしっくりきました。
あと、美しいこと、愛しいことも無慈悲な恋だなぁと思いますね