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授業では教えてもらえない!文豪たちの知られざる関係性

2025/12/04 18:30

 友情・師弟・対立!クソデカ感情大放出!?

 

 

激エモ作品を生み出した文豪のことをもっと知りた~~~~~い!!!!! 

 

多くの方が一度は読んだであろう歴史に残る名作。教科書で読んだときに「一体どんな人がこれを!?」と思っても、文学史や歴史となるとなかなか手を出せないこともしばしば……。

 

そこで! 今回は文豪たちの関係性を大調査!! そこから彼らを掘り下げようではないかという作戦です。関係性というワードに弱すぎる我々。BLオタクにこれより有効な方法はないのでは?? 

 

心に沁みる友情から、関係性オタク大歓喜の激重感情までとっておきのエピソードとともにご紹介♥ 気になった文豪の作品もぜひお手にとってみてくださいね!

 

◆目次◆
1.太宰治と中原中也 ~酒の席で大乱闘~
2.萩原朔太郎と北原白秋 ~重すぎる師への愛~
3.藤春佐夫と堀口大學 ~生涯の友~
4.泉鏡花と徳田秋声 ~兄弟弟子の対立~

 

 

 

『人間失格』や『走れメロス』を生み出し、名だたる文豪たちのなかでも特に知名度の高い太宰治(だざい おさむ)。『サーカス』の特徴的なオノマトペで知られる中原中也(なかはら ちゅうや)。
某文豪異能力バトル漫画でも人気の2人ですが、現実でも交友があったとか! 




その出会いは、お酒の席での強烈エピソードとともに語られています。
きっかけは太宰が立ち上げた文芸同人誌『青い花』に中也が参加したことでした。実は酒乱としても知られる中也。太宰ともはじめは仲睦まじげに話していたそうですが次第にダル絡みを開始

 

中也を尊敬していた太宰は「甘くたるんだような響き」でそれをかわしていきます。そんな太宰の努力も虚しく、「青鯖が空に浮んだような顔をしやがって」という謎発言をぶっこむ中也。そして好きな花を尋ねられた太宰は泣き出しそうな声で「モ、モ、ノ、ハ、ナ」と呟くほどビビりまくってしまい……。


そこからなんと大乱闘になったそうです! いったい何が気に食わなかったのか……。おそるべし中原中也。
別の機会でも酔った中也は、寝ている太宰のもとに乗り込むなどの奇行が観測されています。
破天荒な中也に振り回される太宰の姿があったのかもしれません。

 

 

 

「日本近代詩の父」と言われる萩原朔太郎(はぎわら さくたろう)は、1913年『朱欒(ザムボア)』に5編の詩を発表してデビューしました。そんな朔太郎が心酔する相手は、これを主催していた北原白秋(きたはら はくしゅう)。




あるとき長年憧れていた白秋を訪問したことで、朔太郎の気持ちが爆発。
白秋に向けた手紙では、わずかな時間で虜にされてしまったことが綴られ、1日に何度も訪問し仕事の邪魔をしたことや、白秋に会いたいあまり泣いて絶叫したという衝撃行動も明らかに。ついには「朝一番に会いに来てください」というお願いまでしていたそうです。


そんな猛アピールに白秋も無視はできなかったようで、一週間ほど朔太郎の家に滞在したとか!! 

別の手紙では「貴方に会って2度目の同性への恋を経験した」という記述まで見られます。恋って!!! これはもう憧れでは片づけられませんよね。
そして皆さんお気づきでしょうか……。そう、2度目なんです!! これを白秋に送るなんて嫉妬させたいってコトであってますか?? (違う) 


気になりすぎる1人目。 実はこちらも文豪で、同じく白秋に師事し『朱欒(ザムボア)』をきっかけに親しくなった室生犀星(むろうさいせい)。
共に研鑽を積んでいった親友と憧れの師匠、朔太郎は詩作において2人と密接な関係を築いていきます。


今回は白秋との関係をメインに取り上げていますが、犀星との関係性も非常に深い!! 気になる方はぜひ調べてみてください。

 

 

『スバル』『三田文学』に詩や評論を発表した佐藤春夫(さとう はるお)、フランス文学者で詩人、翻訳家としても活躍した堀口大學(ほりぐち だいがく)。
2人の出会いはともに19歳のとき、与謝野晶子(よさの あきこ)の紹介がきっかけでした。慶応義塾大学に入学すると四六時中くっついていたことから、教師に男色関係を疑われたこともあったとか。


 
そんな2人でしたが、在学中に堀口が留学のため離れることに。
堀口は何度も手紙を送っていましたが、佐藤からの返信はなかったそう。『三田文学』に寄稿した短歌では、佐藤に対して「恋人よりも恋しき」という言葉を綴っています。


これに対して、佐藤は『我等(われら)』という雑誌に返歌を発表。そこには変な意地を張って手紙を返せなかったこと、大事な友であることが記されていました。離れていながらもお互いを思って詩を送りあうなんて素敵過ぎませんか(尊)。


約15年ぶりに堀口が帰国したあとも2人の親交は変わらず、出会ってから54年間親友であったといいます。
佐藤の死から17年がたったあと、堀口は亡くなる2、3日前にも「かすみ網」という詩を作り、「これで冥途の佐藤君にも顔を合わせることができる」と言っていたそうです。

 

 

『高野聖』『外科室』で知られ幻想的で美しい世界観が特徴的な泉鏡花(いずみ きょうか)。『黴(かび)』など自然主義文学作家の代表的な存在として知られる徳田秋声(とくだ しゅうせい)。2人はともに尾崎紅葉(おざき こうよう)を師にもつ兄弟弟子で、金沢の三文豪に数えられています。

同じ師のもとで学んでいた2人でしたが、紅葉の死後には文学観が対立
『黴』で臨終のときの紅葉について触れたことが、紅葉を神格化していた鏡花の逆鱗に触れたこともきっかけとなり、2人の友情は離れていきます。



しかし、秋声は鏡花の弟を看取ったことをきっかけに打ち解けることができたと語っています。鏡花の死後には、「彼をよく知るものとして、その作品に目を通し、理解ある批評もしてみたいと思っている」とも記されていました。
一度袂を分かってしまった2人ですが、その中にも相手へのリスペクト、そして友情があったのかもしれません。

 

******

 

以上、文豪の関係性とエピソードについて紹介いたしました!

 

作者同士のつながりに注目すると、文学史もよりおもしろくみえてきそうですね♪ 

みなさまも気になる文豪たちの関係を探ってみては♥ 

 

<参考文献>

中原中也の酒はタチが悪かった。すぐに眼が据わり、悪口雑言が飛び出す。|現代ビジネス

2.室生犀星と萩原朔太郎(石井千湖『文豪たちの友情』発売記念特別連載)|立東舎コラム

文豪のBL 歌人の熱狂に親しむ 

分身の感あり|青空文庫

1.佐藤春夫と堀口大學(石井千湖『文豪たちの友情』発売記念特別連載)|立東舎コラム

女好きに借金苦、喧嘩ばかりの文豪たちの素顔!誰よりも人間らしかった文豪たちの生き様|【オススメ偏愛メディア】NoBEST(ノーベスト)

亡鏡花君を語る|青空文庫

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