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歴戦のBLオタクが選んだキングオブ執着攻めランキング
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2025/09/03 18:00
皆さん、映画を観るのは映画館派? それともサブスク派?
筆者はというと、サブスクで観ていると途中で視聴を止めてしまいがちなので、気になった作品はなるべく映画館で観るようにしています。それが推しコンテンツだったり作品にドハマりした場合は、10回15回と映画館に足を運んでしまうこともしばしば……。サービスデーが毎月の頼みの綱です(泣)。
こんなふうに映画との付き合い方は人それぞれですが、国や文化によっても、そのスタイルが大きく異なることが判明! 各国では、映画や映画館はどのように親しまれているのでしょうか……?
今回は中国、アメリカ、イギリス、インドネシアの映画館鑑賞スタイルを、各国ごとに比較する形でご紹介していきます!
◆目次◆
1.世界の映画館文化
・中国
・アメリカ
・イギリス
・インドネシア
2.映画のラインナップ
・中国
・インドネシア
・イギリス
・アメリカ
まずは、各国にとって映画鑑賞はどのくらい身近な存在なのかを調べてみました!
中国では映画館で映画を見ることは休日の定番レジャーのひとつであり、若者からシニア世代まで幅広く親しまれています。
注目すべきは、「春節档(しゅんせつとう)」=お正月映画の存在!
たとえば、大ヒットしたアニメ映画『哪吒2(ナタ2)』も春節档の人気作品のひとつです。
春節(旧正月)の連休は、日本の年末年始のように1年の中で最も重要視される休暇期間。この時期には、家族全員で映画館に行き、春節档映画を観るという過ごし方は、家庭での娯楽としてすっかり定着しています。
ハリウッド映画の本場・アメリカ。中国と同じく、映画館での映画鑑賞は老若男女問わずなじみ深いレジャーの一つです。
一方で、住んでいる地域や趣向によって、映画館への付き合い方にはかなりの差が。映画館が近くになかったり、アニメ映画など一部のジャンルは上映している館が限られていたりと、アクセスのしづらさを感じる人もいるようです。
イギリスも映画館文化が根付いています。特に友達や家族と一緒に行くことが多く、「ちょっと映画でも観に行こうよ!」という、比較的カジュアルな感覚のようです。
たとえば、ロンドン近郊のケントという町では、街の中心に映画館があるだけでなく、大学の中にも映画館が(!?)。映画を観ることが、ちょっとした社会的な交流の場みたいになっているのが特徴です!
他の国と異なり、最近はNetflixやDisney+といった配信サービスの広がりで、映画館離れが進んでいるようです。
だからといって、映画館に行かなくなったわけではありません。
インドネシアはショッピングモール以外に若者が集まれる場所が少ないため、映画館は今も若者の“たまり場”。映画を観るだけじゃなく、友達と一緒に過ごす場所としても大切にされています。
では、各国の映画館ではどのような作品が上映され、どのような作品が人気なのでしょうか?
各国の国内/国外映画の割合と、実写/アニメ映画の割合を比較してみました!
上映される作品は、7割以上が国内制作の映画で、外国映画は3割程度。
ハリウッド映画やアニメも存在しますが、国産映画を重視する政策をとっていることが大きな理由。
実写作品とアニメ映画で比べてみると、実写映画は8割、2割がアニメ映画という形で、アニメの比率はそれほど高くありません。
■直近でヒットした作品
『哪吒2』(中国)
『南京照相館』(中国)
あるインドネシアの映画館での調査では、全19本の上映作品のうち、12本が国内映画、7本が海外映画という結果に。つまり、6割以上がインドネシア映画ということになります。
ちなみに、調査時点ではアニメ映画の上映はゼロ。しかしこれは禁止されているわけではなく、BL・GL系や、過激なヌードシーンがある作品以外ならば、基本的に上映OKとのことです。
■直近でヒットした作品
『Sore: Istri dari Masa Depan』(インドネシア)
『Superman』(アメリカ)
上映される作品のほとんどが欧米(ヨーロッパ・アメリカ)映画。地元シアターでもアジア系のものはほぼなく、イギリス国内制作の映画も数少ないです。
たとえば、スクリーン数が最大のチェーン映画館「vue cinema」では、調査時点で7本の映画が上映されており、全てがアメリカ映画。
また、同映画館におけるアニメ映画の割合は、7本中1本(約14%)。この1本はuniversal studio配給のもので、イギリスでは他にもWarner Bros. Pictures、PIXAR、Disney系列のアニメ映画が上映されていまが、割合としてはかなり少なめです。
■直近でヒットした作品
『wonka』(イギリス)
国外(全てアメリカ)映画
『barbie』
『wicked』
『inside out2』
アメリカではメジャーな作品のほとんどは国内映画。
たとえば、最大手の映画館チェーン「AMC」では、調査時点で上映中の15本のうち、国外映画はたった1本(約6%)!
もう少し広い視点で見て、映画検索サイト「Fandango」で全米の上映作品(調査時点で72本)を調べたところ、国外映画は20本(約27%)。その内訳は、インド映画8本、日本映画4本、イギリス映画2本など。しかし、このうちの多くは一部の映画館だけで上映される小規模作品だったりします。
アニメ映画の割合もかなり少なめで、「AMC」では15本中1本(約6%)。全米の72本中でも7本(約10%)(うち3本はイベント上映なので、実質4本=約5%)にとどまっています。
■直近でヒットした作品(全てアメリカ国内制作)
『A Minecraft Movie』
『Inside Out 2』
『 Deadpool & Wolverine』
<参考>日本の上映映画割合
日本では毎年6割程度が国内制作作品。洋画よりやや多い程度で、2024年は685本が国内映画、洋画は505本となっています。
しかし、興行収入では、アニメを中心に国内作品がランキングを席巻! コロナ禍で収益が急降下していた映画界でしたが、2020年に上映された「劇場版「鬼滅の刃」無限列車編」のヒットをきっかけに、次々とアニメ作品が興収を伸ばしていきます。
2024年には「名探偵コナン100万ドルの五稜星」「劇場版ハイキュー!! ゴミ捨て場の決戦」「劇場版 SPY×FAMILY CODE: White」が興収100億円を突破しました。
■直近でヒットした作品
「名探偵コナン100万ドルの五稜星」
「劇場版ハイキュー!! ゴミ捨て場の決戦」
「キングダム 大将軍の帰還」
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いかがでしたか?
サブスクサービスの登場により、「映画ばなれ」が各国で加速するかと思ったら、意外にも映画館は人々の生活にしっかりと根付いたまま離れていないようです。しかし、好まれる作品や上映される作品には各国違いがあり、文化や嗜好の多様化が伺えます。
後編では各国のチケット事情や映画館での鑑賞ルールを深堀りいたします! ぜひそちらもチェックしてみてくださいね。