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キャラソンは平成で終わりを告げたのか――時代とともに変化する文化に迫る!

2025/04/20 16:00

キャラソン文化が復活してほしい(涙)



平成に囚われているオタク(筆者)、全員集合~~~~~!!!!

私たちの青春を語るうえで外せないもの......それは、キャラクターソング!!!!※異論は認めます
そこで同志の皆様へ、単刀直入に聞きます。

最近、キャラソンって減ってません......?

推しのキャラソンを浴びた時特有のあの脳汁ドバドバな感覚、この頃体感していないような気がするんです。
「いやいや杞憂かもしれない」と思いネットの海をリサーチしてみると、同じ意見が想像以上に多く……。「だよね!?!?」と画面の前で赤べこのように首をブンブンさせていました。

そんな最中ですが、先日放送スタートしたBLアニメ『やたらやらしい深見くん』では、メインCPの梶と深見が主題歌「ぼくらのランデブー」を歌っておりました。 2人はあくまで会社員、歌手ではない彼らが歌っていることからでしか得られない栄養がありますね!!!


今やBL界にまで進出するキャラソン文化。でもそれなら供給は増えているはずなのに、なぜ私たちは物足りなさを感じているのでしょうか……。

そこでこの「キャラソン減ってる説」の真相を解明すべく、今回はキャラソンの変遷をたどっていきたいと思います! ぜひ皆様の思い出を振り返りながらお楽しみください♪
それではいざ、平成へタイムスリップ!!!


これからキャラソンについて深堀りしていくにあたり、まずは「キャラクターソング」の定義を明確にしたいと思います!

令和の辞書ことChatGPT先生によると、キャラソンとは「アニメ・ゲーム・漫画などに登場するキャラクターが『そのキャラクターとして歌う歌』のこと。つまりはキャラ名義の曲ということで、「アニソン」とは区別されます。
一部のコンテンツではキャラ名義で既存曲をカバーしているものもありますが、この定義に則ればそれらもキャラソンに含めてしまってよさそうです。

日本初のキャラソンは諸説ありますが、上記の定義に準じれば1986年に発表された『めぞん一刻』の挿入歌「予感」ということになります。この曲は本作のヒロイン・音無響子名義になっているんです!
厳密にはこれ以前にもキャラソン的なものは存在するのですが、いずれも名義が「声優 (〇〇役)」といったように、声優さんの名前先行、役名は添えられている形であるため、「キャラ名義である」という点ではこちらが最初のキャラソンといえるでしょう。

女性人気の高いコンテンツにも“キャラソン”が登場


以降も様々なコンテンツでキャラソンが発表されますが、やはりこの文化のパイオニアとして名高いのは『テニスの王子様』ではないでしょうか?

記念すべき最初のシングル「THE BEST OF SEIGAKU PLAYERS I Ryoma Echizen」はなんと2002年に発売されています!! この記事を読んでくださっているちるちるユーザーさんの中にはまだ生まれていないよという方もいるかも......?(震)


『テニスの王子様』は以後も定期的にキャラソンを発売し、その数は現在にいたるまで約1000曲と言われています!! 一部楽曲は当時のオリコンランキング1桁台入りも果たしていて、年月を経てもファンの愛と熱量を実感することができます。音楽関連でいうと2.5次元ミュージカルも社会現象となりましたよね!


それから数年後、2000年代後半になると様々なコンテンツでキャラソンが発売されます。アニソンの定番曲として必ず名前が挙がる「God knows...」「ハレ晴レユカイ」などを生み出した『涼宮ハルヒの憂鬱』や、軽音ブームを巻き起こした『けいおん!』、衝撃的なマシュマロボイスで人々を虜にした「恋愛サーキュレーション」が主題歌となっているアニメ『化物語』などなど。
『テニスの王子様』は女性ファンが多いコンテンツですが、この時期には男性人気の高い作品でもキャラソンが登場し、キャラソンがオタク文化全体に波及していったといえるでしょう。

黄金期到来!BL作品にもキャラソンが


それから2010年代前半までは、いわばキャラソン黄金期。挙げるとキリがありませんが、私たちに馴染み深い作品だと『家庭教師ヒットマン REBORN!』『イナズマイレブン』『ヘタリア』など、とにかくあらゆるコンテンツでキャラソンが発売されます。

そして時代の流れを汲むかのように、この時期にBLでも初のキャラソンが登場。それはなんとあの名作『世界一初恋』!! 実は、ご丁寧に各主要キャラクターのソロ曲が用意されているんです!!!! ご存じでしたか......!???


これ以前にもBLのアニメやOVAで声優さんが主題歌を歌っているケースは見られますが、いずれもキャラ名義ではないため、今回はこちらをBLキャラソンの原点として認定させていただこうと思います!!!!


しかしここにきてターニングポイント。2012年頃に人気を博した『黒子のバスケ』を最後に、覇権コンテンツのキャラソンが激減します。
この後は『ハイキュー!!』『僕のヒーローアカデミア』『呪術廻戦』といった作品が社会的にヒットしていくのですが、意外にもキャラソンはないんですよね......。

その代わりにといったように、2010年代前半から徐々に頭角を現し、2015年以降に市民権を得たのが2次元アイドルコンテンツです。
2次元アイドルの草分けといえば、2011年に『うたの☆プリンスさまっ♪』の代表曲「マジLOVE1000%」が発売されています。また、『ラブライブ! School idol project』の作中ユニット「μ's」(ミューズ)が2015年の紅白歌合戦に出演したことは、オタク界隈を超越して一般層の間でも話題になりました。
男性アイドル育成ゲームの『アイドリッシュセブン』『あんさんぶるスターズ!!』など、今も続く人気コンテンツが多く誕生したのもこの時期です。

また、女子高生バンドを舞台にした『BanG Dream!』や、舞台役者たちの活躍と成長を描く『A3!』など、アイドルという形ではないものの芸能をテーマにした作品でキャラソンを出すパターンが急増します。

BLにも「劇中歌」タイプのキャラソンが登場


BL作品ですと、アニメ抱かれたい男1位に脅されています。ではエンディングテーマを准太&高人が歌っていましたね❤︎ キラキラ俳優モードの2人にはときめき不可避。
音楽に打ち込む青年たちの恋愛模様を描くギヴンではアニメ・映画ともに歌唱シーンがあり、原作で真冬の歌声を聴いた人が受けた衝撃をリアルに体験することができて感動でした......!!




ここで筆者なりに、近年のキャラソンの性質を分析してみたいと思います。

2010年代後半を皮切りに、キャラソンは男性向け・女性向けといったようにターゲット層がある程度絞られたコンテンツでのみ発表される傾向にあり、それらの作品はそもそも音楽を主軸にしている場合がほとんどです。楽曲の特徴としてはアイドル色が強いこと、以前よりユニット単位での曲が増え相対的にソロ曲が減ったことが挙げられるかと思います。

思えば2010年台の音楽市場は、若い世代を中心に坂道グループやK-POPが絶大な人気を誇りました。これらのジャンルはグループでの活動が基本となっており、こうした三次元のトレンドが二次元にも輸入されたのかもしれません。

そして2020年代突入後もこのタイプのキャラソンがますます増えていきます。加えてSNSのさらなる普及やコロナ禍のおうち時間などによってオタクが大衆化したことに伴い、アニソン・キャラソンが「バズる」ことが増えました。音楽からアニメ本編が話題になることもしばしば。つまり、これらの楽曲は作品の経済効果を左右する重要な役目を担うようになっていったのではないでしょうか。

この流れを受けて、キャラソンを作るにしても、THE・キャラソンといったようなひとクセある音楽よりもポピュラー音楽のように幅広い層に刺さる音楽を追求するようになったのではないかと考えられます。そのためか、冒頭で紹介した『やたらやらしい深見くん』のように、キャラソンが「アニメの顔」ともいえる主題歌に採用されるケースも以前より増えている気がします。

***

まとめると、かつてのようなキャラソンが減少したと感じる理由は昨今のアイドルブームバズ意識によるキャラソンの大衆化が大きく関係していると考察できそうです。

結果としてキャラソン自体は今も増え続けていることがわかったとはいえ、我々の魂を震わすキャラソンの象徴といえば、あの絶妙な音楽に味わい深い歌詞。
現代は街で流れていても違和感のないおしゃれなキャラソンが増えましたが、やはり当時が恋しい気持ちは捨てきれません……。あの頃のようなキャラソンブームの再来を、いつまでも待ってます。

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