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「物語に対して答えを出してあげられた」『映画 ギヴン 海へ』矢野奨吾&センチミリメンタルインタビュー!

2024/09/20 16:00

楽曲と人生がリンクする瞬間も…!込められた想いに涙が溢れます

 

キヅナツキ先生原作の大人気BL漫画『ギヴン』。2019年にテレビアニメの放送が始まり、翌年2020年に映画化、今年1月には続編映画2部作の前編『映画 ギヴン 柊mix』が公開され、そして2部作後編かつシリーズの完結編となる映画 ギヴン 海へがついに9月20日(金)に公開! 早くも大きな話題になっていますよね!


 

 

 
なんと、そんな本作に出演している佐藤真冬役・矢野奨吾さんと、アニメ『ギヴン』に登場するロックバンド「ギヴン」「syh」の楽曲の作詞作曲や、主題歌の作詞作曲・歌唱を務めるセンチミリメンタル・温詞さんにインタビューさせていただきました~~~!!!

お2人が抱える楽曲への想いや制作秘話、作品への想い、さらにキヅナツキ先生に関するお話など、ここでしか聞けない貴重な裏話をたくさんお話しいただきました!
 
直筆サイン色紙のプレゼントもありますので、ぜひ最後までご覧ください♥

◆目次◆
1.由紀が遺した楽曲への思い
2.書き下ろしじゃないなんて嘘ですよね⁉今作にぴったりすぎる楽曲「結言」
3.2人で一緒に作った「冬のはなし」制作秘話
4.「腑に落ちる瞬間を言葉にしたいと思っています」曲作りのフロー
5.「キヅナツキ先生は多くは語らない方」
6.ついにアニメ『ギヴン』完結へ……あふれる感謝の気持ち

 

矢野奨吾さん&センチミリメンタル・温詞さんインタビュー

 



――今回の楽曲「海へ」は、真冬の元恋人・吉田由紀が遺したものを立夏が完成させる、という特殊な成り立ちが印象的な楽曲。どのような思いで制作されたのでしょうか?

温詞 「海へ」は、原作の中でもすごく大事な曲です。由紀が遺したもので、立夏が最初に聞いたときに衝撃を受けるようなとてつもない力を持つ楽曲でなければならないと思いました。様々な要素が必要な楽曲で「すべて表現できるのか」とすごく悩みましたし、一番プレッシャーだったかもしれません。
でも、「(立夏は)どういう想いで作ったんだろう」とか、主題歌の「結言」とリンクする部分を考えたりして自分なりに少しずつ嚙み砕いていきました。タイトルはもともと「海へ」と決まっていた曲なので、(立夏の想いや主題歌「結言」と)共有し合える部分、共鳴できる部分から「海へ」という言葉に向かっていく道中の要素を整理してまとめてできた曲かなと思います。なので「きっとこの形で大丈夫なんじゃないかな」という思いで居られていますし、皆さんに愛してもらえる楽曲になればいいなと思っています。

――”由紀の遺した楽曲”を制作するうえで、これまでの「ギヴン」や「syh」の楽曲との違いを出すために意識された部分はありますか?

温詞 今までの楽曲とは空気感をガラッと変えなければいけないので、そこが一番苦労したところではありますね。でも、「ギヴン」の楽曲はソリッドなサウンドで作っていたし、「syh」の楽曲は外向きの華やかさを表現していたので、そのどちらでもない感じで作ろうと思っていて。そういう意味では、素の「センチミリメンタル」に一番近いかもしれないですね。


――矢野さんは「海へ」を聴いてみていかがでしたか?

矢野 真冬は、音楽の道で生きていくことを決めたら立夏を失ってしまうかもしれない、音楽はめちゃめちゃ好きだけど、大切な人をもう一度失うかもしれないという葛藤とずっと戦ってきたと思うんです。僕も「海へ」を聴かせていただいて、劇中のとあるシーンを見たときに真冬の感情を再確認できた部分がありました。


 


――主題歌の「結言」について、「すごく大切な楽曲です」とオフィシャルコメントでもおっしゃっていましたね。楽曲についてお聞かせください。


温詞 主題歌の「結言」は、書き下ろしではなく9年前に書いた曲で。この曲を書いた当時は、自分にとって、人生の中ですごく大きなターニングポイントになった年なんです。将来への不安もたくさんありましたし、すごく大好きな人に出会った年でもありましたし、自分自身にすごく向き合った時に作った曲なんですね。なので、ある種自分を知る、人生を知る、というか、人間というものに対してひとつの答えを出す年でした。
そんなことを書いた楽曲を、時を超えて主題歌に使っていただけたということは、僕の人生も許されたような、認めていただけたような感じもしましたし、逆に言えば『ギヴン』っていう音楽を取り巻く人間たちのリアルな物語に対して、僕もひとつの答えを出してあげられたのかなと思います。そこで(作品と)共鳴し合えたことに対する喜びみたいなものはすごくあります。お互いがお互いをよりリアルなものにできたのかな、という感覚ですね。


――矢野さんは「結言」をお聴きになってどのように感じましたか?


矢野 「結言」はもう……これが書き下ろしじゃないって嘘だろ……って(笑)。

 

温詞 (笑)。

 

矢野 本当にもうぴったりすぎて。この作品のために作られた歌でしょ! ってくらい完璧にはまっていて。本予告を何度も何度も再生したくらいすごく好きな曲で。
家族、友達、温詞くん、真冬……大切にしている人たちがいて、今僕はこうして生きているんだなと純粋に思えて。その中でも、温詞くんの顔が真っ先に浮かんできたんですよ。というのも、真冬を演じる上で、僕一人だけじゃ絶対に真冬を演じきれなかったなと本当に思っていて。温詞くんが作る楽曲、メロディー、歌詞から、「あ、真冬ってこういう気持ちで、この言葉で、これを歌っていて、これが伝えたいんだ」「抱えきれない想いって、文字にするとこうなんだ」と、分からなかった「真冬」を温詞くんの楽曲でも埋めてくれて。真冬っていう人物を、温詞くんと一緒に作り上げていったんだなと思っているからこそ、「結言」を聴いたときに、真っ先に温詞くんの顔が浮かんできたんだと思います。

 



――これまでに「冬のはなし」「うらがわの存在」ほか、多くの「ギヴン」の楽曲があると思うのですが、温詞さんや矢野さんの楽曲制作で印象的だったエピソードをお聞かせください。


矢野 僕はもう「冬のはなし」ですね。たくさん時間をかけていただいて……(笑)。

温詞 そうですね(笑)。


矢野 実際のレコーディングの前に、レコーディング同様の環境での練習期間をめちゃめちゃ設けてくださって、温詞くんが一から「アーティスティックに」「その感情は、こうしたらもっと伝えられるよ」っていう助言をしてくれて。

僕、自分ではそんなに歌が下手なイメージはなかったんですけど、「うわ、下手なんだな」ってその場で現実を突きつけられて。一回忘れて、一から吸収しなおさなきゃいけないっていうマインドに切り替えるきっかけになりました。それぐらい「冬のはなし」は大変でしたね。

――温詞さんはどうですか?


温詞 「冬のはなし」は一緒に作ったときの記憶が一番強くて。当時は、僕自身もデビューのタイミングだったので、別の人に歌っていただく、しかも普段はバンドのボーカルとして活動していない人に(バンドのボーカルとして)表現してもらうには、どう伝えればいいんだろう、どうすればアーティスティックな表現を伝えられるんだろうと、一緒に探していった楽曲でした。僕も「こう言えば導いてあげられる」っていう最短ルートがまだわからない状態だったので、そこを模索しながら一緒に作り上げた記憶はすごくあって。それ故にたくさんのことに気づかせてもらえて、自分自身にも還元できたものがたくさんあったので、すごく大事な時間だったなと思いますね。


――これまでで一番思い入れのある楽曲を教えてください。


矢野 選べないんですけど……。「まるつけ」か、やっぱり「冬のはなし」か、「夜が明ける」か、う~ん。

 

温詞 (笑)。


矢野 楽曲によって真冬がその時抱いていたものや、成長していってそれが俯瞰できるようになったものなど、一曲一曲に成長が見られるので、どれも外せないんですけど……。でもやっぱり「冬のはなし」になるのかな。あれだけ「冬のはなし」に時間を費やしてくださったからこそ、それ以降に続く楽曲があると思っているし、あの「冬のはなし」の時間があったからこそ真冬のお芝居につながっているので、「冬のはなし」が原点、バイブルなんじゃないかなって思います。

温詞 僕も一緒に作り上げていった楽曲といった感覚で言うと、「冬のはなし」かなと思います。逆にすごく自分の中のエゴな記憶で言うと「僕らだけの主題歌」っていう曲は、自分の人生も含めて総括できた楽曲ではあるので、すごく大事な曲です。 


 

――曲を作る前のルーティーンや、歌う前のルーティーン、心持ちの作り方などがあれば教えてください。

温詞 僕はもう、ルーティーンっていうものは全くなくて。こうするとできる、というのもないし決まっている場所もないので、リアルタイムで作り上げているのかなって。歌う前にすることもあんまり決めていることはなくて。逆に聞いてみたいです、ルーティーンがあるのかどうか(笑)。

 


――矢野さんはなにかありますか?

矢野 僕は歌う前にもめちゃくちゃ考えますね。「なんでこの歌詞なんだろう」とか、「なんでこの言葉選びなんだろう」とか。こういう風に歌おうかなとか、こういう風に歌ったら、このキャラクターのこういう心情や良さが活かされるんじゃないかなとかを、いろいろ考えながらやっています。お芝居に関しても、自分とそのキャラクターの共通点をめちゃめちゃ探しながら作っていくので、歌詞と同様にセリフも、言葉や言い回しの理由を探しながら作っています。だから、ルーティーンとしては、事前準備をしっかりやりますね。


――歌詞が生み出されるフローが気になるところなんですが、何かありますか。


温詞 なんで僕歌詞書けてるんだろう? でも、「気づき」みたいなものは歌詞を書くときに大事にしていて。生きていくうえで出会っていくいろいろな感情、思い出、現象っていいことばかりじゃないので、呑み込めない瞬間もめちゃくちゃあると思うんです。でも腑に落ちる瞬間もたまにあったりするんですよ。「そういうことにしておける」というか。その瞬間をすごく大事にしていて、それをなるべく言葉にしようと、歌詞を書く上で気をつけています。
だから例えば、「冬のはなし」の歌詞で言うと、最初の「まだ溶けきれずに残った日陰の雪みたいな想いを抱いて生きてる」も、僕がアルバイトしていたときに配達で車を運転していたんです。春のすごくいい天気だったんですけど、日陰の部分だけちょっと雪が残っている部分があって。それを見たときに、例えば、失恋からなんとなく立ち直った気でいたけど、ときどき心の冷たい部分が残っていたりするのに気付くのって未練がましいなとか、自分の汚い部分だなって思っていたけれど、その景色を見たときに何となく許された気がしたというか、腑に落ちたというか。そういう感じでメモしていた言葉だったんですけど、それをのちに歌詞に使った形です。

 

――普段からメモをとられているのでしょうか?


温詞 とってます。なのでそれは、『ギヴン』に渡す曲でも、リアルな部分として手渡したいと思っております。

 

 

――作品の解像度が高いセンチミリメンタルさんの楽曲。キヅナツキ先生とご連絡をとられることはあるのでしょうか?

矢野 僕は連絡は取っていないですね。

 

温詞 僕もないかな。キヅナツキ先生とは仲良くさせていただいているんですけど、本当に多くは語らない方なので。多分内側にあるものが作品に出ていて、でもそれを日常でこぼすタイプの方ではないのかなと思います。こっちに委ねてくれている部分もすごく多いと思いますね。

 

矢野 キヅナツキ先生は作品の打ち上げにいらっしゃったときぐらいでしかちゃんとお話をしたことがなくて。でも久しぶりにお会いしたときでも、とてもフレンドリーに接してくださいますし、めちゃめちゃ面白い方です。ただ、(『ギヴン』の)作品に関しては話したことはないですね。

 

温詞 ああ、でも僕、最近たまにごはんに行ったりとか。

 

矢野 ギターの村田さんから聞いて、文句言いまくりましたよ(笑)。

 

温詞 (笑)。キヅナツキ先生は、エゴみたいなものはこちらには出してこないけど、すごく人間的な方ではあって。そういう部分が結果『ギヴン』に活きてるんだなっていうのが垣間見える瞬間はあります。『ギヴン』は人間を書いている物語だなって思いますね。

 

――2019年にテレビアニメが始まり、約6年の年月を経てついにシリーズ完結となる『映画 ギヴン 海へ』が公開。今の率直なお気持ちを教えてください。

矢野 原作は10年、アニメシリーズは5年以上続いている作品に携わらせていただいていること、しかも僕にとっては初主演作品でもあるので、本当にもう感謝しかなくて。こんな奇跡みたいな連続、僕が物語を動かす軸として演じてこれたのは、応援してくださる皆様のおかげだなと思います。振り返ってみると真冬と一緒に成長していたなとすごく思うので、(漫画が)完結を迎えて、アニメもちゃんと完結まで描けたということに素直に喜びをもっています。どこかさみしさもありますけど、なによりもおめでとうっていう気持ちのほうが強くて。そしてそれ以上に、スタッフさん、ファンの皆さん、関係者の皆さんへの感謝が一番大きいですね。

温詞 僕はテレビアニメ『ギヴン』の主題歌がデビュー作なので、デビューからずっと足並みをともにしてきて。僕としては初めて作品と一緒に歩みを進めるものだったので、これで正しいのかなとか不安もいっぱいありました。でもありがたいことに『ギヴン』は世界中でアニメ、楽曲をたくさんの人に愛していただいていて。

よく海外にもライブで行かせていただくんですけど、本当にどの国に行ってもたくさんの人たちが曲を覚えてくれていて、みんな日本語で大合唱してくれるんですよ。そんなにも愛してもらえる作品と、自分が一緒にタッグを組めたこと、作品の一つの力になれたことに対してすごく喜びを感じていますし、そういう力のある作品が、ちゃんと完結までアニメとして残せるっていうのは、ファンとしてもすごく幸せなことだなと思っていますね。

――ありがとうございました!

**************

いかがでしたか?

ますます『映画 ギヴン 海へ』の公開が楽しみになるお話を聞かせていただきました! お2人の作品や音楽への熱い想いをたくさんお聞かせいただき、感無量です……。

映画 ギヴン 海へ』は、9月20日(金)より公開! シリーズ完結編を、センチミリメンタルさんの心揺さぶる楽曲とあわせて、ぜひ堪能してくださいね♥

詳細は公式サイト公式Xをご覧ください!

 

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映画 ギヴン 海へ

 



【公開日】
2024年9月20日(金)

【スタッフ】
原作:キヅナツキ
『ギヴン』
(新書館「シェリプラス」連載)
監督:橋本能理子
脚本:綾奈ゆにこ
キャラクターデザイン:大沢美奈
総作画監督:山形孝二/二宮奈那子/永田陽菜/大沢美奈
美術監督:NGUYEN THI THANH CUC/別役裕之
色彩設計:加口大朗
撮影監督:中川せな
CG監督:水野朋也
編集:伊藤利恵
音響監督:菊田浩巳
音楽:未知瑠
アニメーション制作:Lerche
主題歌:センチミリメンタル「結言」(EPICレコードジャパン)
配給:アニプレックス

【キャスト】
佐藤真冬役:矢野奨吾
上ノ山立夏役:内田雄馬
中山春樹役:中澤まさとも
梶秋彦役:江口拓也
鹿島柊役:今井文也
八木玄純役:坂泰斗
村田雨月役:浅沼晋太郎
ほか

イントロダクション

佐藤真冬と出会い、
上ノ山立夏は再び音楽への情熱をかき立てられた。

真冬の歌、立夏のギター
――歯車が動き出したバンド「ギヴン」だったが、

真冬の過去、立夏への想いが再び交錯するとき、
2人の距離はまた開き始めてしまう。

原作は「シェリプラス」(新書館刊)にて、
2013年にキヅナツキが連載を開始した『ギヴン』。

フジテレビ“ノイタミナ”初となる
BLコミックのアニメ化作品として、

2019年にTVアニメが放送、
続く2020年にシリーズ初となる
『映画 ギヴン』が公開。

翌年2021年には実写ドラマ化、
舞台化もされた大人気青春バンドストーリー。

そして、待望のアニメ続編となる映画2部作前編
『映画 ギヴン 柊mix』が2024年1月に公開し、

後編『映画 ギヴン 海へ』が
2024年9月20日に公開決定。

――

ストーリー
佐藤真冬、上ノ山立夏、中山春樹、梶 秋彦のバンド「ギヴン」は、フェス出場をかけたコンテストに落ちるも、メジャーデビューへの誘いがかかる。
各メンバーがデビューに前向きな姿勢を見せる中、真冬は答えを出せずにいた。
一方、メジャーデビューを決めた鹿島 柊と八木玄純のバンド「syh〈シー〉」。
一時的なサポートギターとして加入していた立夏は、柊から託されたある曲を完成させようとしていた。
そんな中、立夏のもとに真冬から「あいたい」と連絡がくる。
ただならない雰囲気を感じた立夏は真冬のもとに駆けつけるが、真冬の音楽を拒むようなその態度に気づいてしまう。
立夏への想い、音楽への想い。
さまざまな気持ちの前で戸惑い、立ち止まってしまう真冬。
そんな彼に声をかけたのは、世界的に活躍するヴァイオリニスト・村田雨月だった。

オフィシャルサイト
X (旧Twitter)

 

 

ギヴン』作:キヅナツキ

 

 

 

STORY
ギターは弾けるがどこか冷めてる高校生・上ノ山立夏(うえのやまりつか)が、
壊れたギターを抱えた佐藤真冬(さとうまふゆ)に出会う。
壊れたギターを修理して以来、真冬に懐かれる立夏だが、偶然聞いた真冬の歌声に撃ち抜かれ……!

 

公式サイト

©キヅナツキ・新書館/ギヴン製作委員会

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