厳密にジャンル分けをするとしたらTSF物だろう12月12日発売の雑誌
『週刊ヤングジャンプ 2014年 1/8号』で、新たに『ボクガール』なる漫画が連載スタートした。
ヤンジャンといえば『テラフォーマーズ』『キングダム』『東京喰種』などが有名であり、幅広いジャンルを抱える雑誌である。
今回新連載された『ボクガール』のあらすじを紹介しよう。
その華奢な見た目から「女の子」と小さい頃から間違われ続けている主人公・鈴白瑞樹。彼はある日、イタズラ好きの神・ロキのターゲットにされ体を「女」にされてしまう。ネット上では「男の娘を題材とした漫画が新連載されている」と話題になっている。
しかし、「男の娘」が「女」になってしまったら、それはもう既に「男の娘」といえないのでは…?厳密にジャンル分けをするとしたら、この物語は
「性転換物」「TSF(transsexual fiction)物」だろう。
TSFで有名なものは『らんま1/2』『ふたば君チェンジ』などがあるが、他にもあるのか気になったので調べてみたところ意外と沢山でてきた。
TSF - Wikipediaざっと目を通してみると、懐かしさを感じる作品が多い事に気づいただろうか? そう、
80年代後半から90年代の作品が多いのである。「TSF物」は当時の流行だったのだろう。
ところで
ヤングジャンプでの「TSF物」はけっして新しい試みではない。実は『GANTZ』の作者として有名な奥浩哉が以前に「TSF物」を連載していたのだ。
その作品とは『変』である。この『変』という作品は
オムニバス形式の短編集なのだが、その中に主人公の男が感染症にかかって女になってしまうという話が収録されている。ちなみに、今では常用されている“ある作画法”はこの作品で初めて使われた物だといわれている。それはセックスシーンで「乳首の軌道を描くことで躍動感を出す画法」であり、奥はこの作品で初めて発表された作画法だと主張している。(ソース『GANTZ』のあとがき)
30歳代のユーザーは『変[HEN]』をご存知の方もいらっしゃるだろう。紛らわしいのだが先に触れた『変』と『変[HEN]』は別物である。(しかしこれまたややこしいのだが、『変』は『変[HEN]』に収録されている)
『変[HEN]』は「男と男」のラブコメで、1996年にはドラマ化もされており、深夜枠にも関わらず12.6%という高視聴率を記録している。
変(漫画) - Wikipedia「男の娘漫画」と間違ったレッテルを貼られてしまった『ボクガール』だが、人気を得ることが出来るのだろうか。今後の流れに期待。