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我々はまだ「死体埋めBL」について語り尽くしていない

2023/11/17 18:00

みんな共犯関係ズブズブな男たちについてもっと語ろうよ~~~~~

 

 

数日前に突如SNS上に降ってきた隕石「煮付けBL」。ちるちるでも早速特集したところ、かなりの反響がありました……!

 

片方が相手への献身のあまり道を踏み外し、もう片方はそれに気づいていない」という歪な関係、さらにあったかい「煮付け」というワードとのギャップは、まさに「業(ごう)」の極致ですよね。

これまで存在した「バウムクーヘンエンド」「死体埋めBL」に継ぐ新たなヘキが誕生しました。
しかし、どうしても頭のどこかから声が聞こえてくるのです……。



自分、死体埋めBLについてまだ語り終わってないです!!!!!!!!!!!!!!!!!


よく目にするけど、実はまだ徹底的に語り合えてはいないのでは!!? お互いを縛り合って後戻りできない共犯者たちについて語ろうよ!

ということで、今回は心の厄介闇オタクを開放して、「死体埋めBL」を徹底解剖していきます♥

◆目次◆
1.死体埋めBLとは
2.死体埋めBLの肝とは
3.死体埋めの手際が良いのは攻め?受け?
4.おすすめの死体埋めBL作品3選

 

 

 

死体を埋める○○」というのは、BLジャンルに限らず、主に二次創作の世界で人気のシチュエーション。
片方が人を殺してしまい、もう片方が「埋めよう」と持ち掛けることで始まる2人の共犯関係を主に指します。

死体埋めBLの奥深さは、その解釈の広さですよね。
同じジャンル内でも、「2人で殺して2人で埋める」超退廃的な作品も。
また、実際の死体ではなく、「死体埋め=後ろめたい秘密」と広い意味で捉えた作品も多くあります。

このように自由な「死体埋めBL」ですが、軸となる特徴は「2人同じ罪を共有している」ということ、そして「2人で逃避行している」ということではないでしょうか。

また、死体埋めBLのサブテーマとして「生きづらさ」や「世間との摩擦」があるようにも感じます。
それぞれの抱えている心の闇が重なり、「死体埋め」というビッグ背徳イベントに駆り立てる……! 闇のオタクの血が疼きっぱなし!

スリリングな秘密で縛られ、自らを世間と切り離す2人。この「2人だけの世界」という雰囲気が読者をヒリヒリ萌えさせるというわけです!

 

ダークで深い共依存を描く死体埋めBL。具体的にどこが萌えるの? 見せ場はどこ?
死体を埋める男たちを見守り続けた筆者が挙げられるだけ挙げてみました!

必要に迫られた共依存

 

 

死体埋めBLのサビはなんといっても「共依存」。
ただ、死体埋めBLの共依存は他とはひと味違う「離れると困るが故の共依存」なのです!

それって普通の共依存よりも薄いんじゃ……? そう思った方、ちょっと聞いてください!

例えば彼らが罪を犯している場合、離れること・裏切ることは、自分も罪に問われる結果につながりますよね。
片方が破滅すればもう片方も破滅する。心だけじゃなく、運命ごと繋がった共依存だということです!!!!!!!! 冷や汗とまらん……。

相手が嫌いでも、途中で怖気づいても、数メートルも離れられないのってすごく特別な関係じゃないですか?
死体埋めBLがある限り、「共依存ケンカップル」なるものが世界に存在できるというわけです! バンザイ!

日常の裏を駆け回るスリル

 

 

また、死体埋めBLはロードムービー的要素があるのも魅力。
罪を犯して2人きりで逃避行という名の長旅に出る……そんな物語を読んでいると、高確率で出てくるのが「夜の海」です。
明るい間は休む暇もなく逃げなければいけない2人が、唯一ひと息つける場所としてしばしば描かれます。

昼間は明るくキラキラしているのに、夜は人も寄り付かない真っ暗で寒い海。2人が世界から隔絶されているのがはっきりと分かるシーンです。
この演出が醸し出す、「あくまでファンタジーではなく日常の裏側」という雰囲気が最高にスリリング、かつロマンチックなんですよね!

そこでお互いの過去の話をしたり、これからのことについて話し合ったりしているうちに雰囲気が甘くなり、闇に紛れて……kiss……♥


筆者、毎晩海で張り込みをしようかと考えております。

 

雑でハードなセッッ

 

 

なるべく足跡を残したくない死体埋め男子たち。家に帰れないのは当然のこと、2人の状況によってはホテル泊もちょっと…ということも多いわけです。

男2人のサバイバル生活で困ることランキング第1位と言えば、性欲の解消!(筆者の脳内調べ)

車のシートで、固い地面で、廃墟の中で…本能のまま貪り合う2人の必死さがドえちなんですよね~~!!!!

ゴムなんて言ってる場合じゃねえ!!!! 泥と汁でめちゃめちゃになる命懸けセッに、受けがいつもより感じちゃってたりなんかしたら最高では???

絶望的な状況と淫らな2人とのギャップで読者を狂わせる、死体埋めBLの必須シチュエーションです。

 
と、ここまで死体埋めBLの魅力を好き勝手語ってしまったわけですが……同志の皆さんに質問です。

死体埋めの手際が良いのは攻め・受け どっち派?

 

 
死体埋めBLの最高ポイントとして、「ダークな一面の開花」がありますよね!

実際、人の手で人間を埋めるほどの穴を掘るのは不可能に近いんだとか。
罪・秘密を前に即覚悟を決め、冷静に山まで車を走らせ、一心不乱に穴を掘り進める……。
そんな死体埋め才能の持ち主は、攻め・受けどちらなのでしょうか?

 

執着心で埋める攻め・包容力で埋める受け

 

 

死体埋めBLを探している中で、圧倒的に多かったのは「死体を埋める攻め」でした。
何があっても受けから離れないという覚悟を持ち、即常識を捨てられる執着攻めがやはり強い……!

しかし、攻めが犯した罪をまるっと受け入れられる、受けの「包容力」も死体埋めの才能に変わります!
底なしの優しさを持つ「男前受け」が罪に手を染める姿は、なんとも背徳的……。

死体を隠したその手で自分を抱く攻めや、健気さのままに恐ろしいこともやってのける受け。
どちらも作品にピリッとしたダークさを加える最高スパイスです♥

 

 

ここまで最高ジャンル「死体埋めBL」を語り尽くしましたが、このシチュ、商業BLでも味わえちゃうことをご存じでしょうか!

ここからは、「罪の共有」「共依存」「背徳MAXな逃避行」の3拍子が揃った作品を3作品紹介しちゃいます!

 

ダブルミンツ』作:中村明日美子

 

 

これを読まねば死体埋めBLは語れない! ガチで死体を埋める2人の物語です。

 

高校時代、カリスマ性のある「光央(ミツオ)」に強く惹かれた「光夫(ミツオ)」。
平凡な社会人として過ごす光夫ですが、「女を殺した」という光央からの連絡に強い執着と情欲を蘇らせます。

喜んで道を踏み外す執着攻め×美しさと脆さを持ち合わせた女王様受けが片割れを求めるように依存し合う、「死体埋めBL」の金字塔です!

 

STORY
『女を殺した―』電話の向こうから聞こえてきた高飛車な声は、高校時代の同級生・市川光央だった。同じ名前を持つ男・壱河光夫の胸中に、かつての隠微な記憶が蘇る。忘れていた過去が、再び光夫を情熱の中に引き戻す。共犯者として再会した二人の主従関係は、少しずつ新しい形へと姿を変えてゆく・・・・・・。実力派作家が挑む、DEEP LOVE。

 

真夜中ドライバーズハイ』作:河尻

 

 

お次は、ミステリアスな美人受けと巻き込まれてしまったヘタレ攻めのロマンチック逃避行劇です!

平凡なタクシードライバーは、渋谷で突如乗り込んだ謎の美男子に「北海道まで行け」と頼まれて!?

誰かに追われる危険な美男子「乱平」に振り回され、段々彼への愛情が芽生えてしまった平さん。
その底なしの愛情に救われていく乱平くんに拍手を送りたくなる「救済の死体埋めBL」です!

 

STORY
タクシードライバーの綱吉 平は、ある夜厄介な客につかまってしまう。
乱平と名乗る青年は、血と雨に濡れ、身一つで北海道に行きたいという。
さらに宿泊先のホテルでセックスを迫られてしまう平。断れば殺される…?と怯えた平は乱平に誘われるまま寝てしまった! そして最初は恐ろしいと思っていた乱平の意外な弱さに触れ、平は次第に惹かれていく。居場所を失ったはぐれ者と平凡なタクシー運転手のハラハラドキドキな逃避行劇。

 

金魚の産声作:ごんたくにど

 

 

こちらは「罪を共有する」という意味での死体埋めを描く作品!

海街で幸せそうに暮らす、温厚な知久と天真爛漫で幼い悠太。
微笑ましい外での様子とは一変、家では悠太を頭からつま先まで「お世話」する知久に、ただならぬ雰囲気を察知してしまいます……。

この2人、一体どんな関係なの!?

受けのために罪を犯した知久を見ると「煮付けBL」にも思えるこちらの作品ですが、悠太の歩み寄りで完全な共依存に!


死体を埋める(=罪を共有する)ことで前を向けた2人の、新しい「家族」の形をぜひ♥

 

STORY
「記憶が戻ったら、俺はお前と居られなくなる」瀬戸内海の小島で静かに暮らす、知久と悠太。悠太は過去の記憶を失くして幼児退行しているが、知久は何故かその記憶を取り戻そうとはせずに何かから身を隠すようにして暮らしている。閉じた世界で、どこか歪な幸せに浸る知久は常に”誰か”の面影を悠太に重ねているようで…?

 
***********
 
いかがでしたでしょうか?
共犯」、「共依存」、「逃避行」などなど…闇のオタクの大好きが詰まった「死体埋めBL」、歴史の産物にするにはもったいないですよね……!
 
解釈によって、バドエンからハピエンまで色々な描き方ができる「死体埋めBL」。自分で書いてみるのも楽しいかも……!?
また、この作品も「死体埋め」っぽい! というおすすめもお待ちしております♥
 

担当記者:ぽみこ 
言い合い、殴り合い、全てのケンカシーンを糧に毎日を生きている黄昏~夜明けのオタク。最近ケンカ後に攻めをヨシヨシする受けが好きなのだと気付く

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