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愛し合うと死ぬ!?オメガバースに続く○○バースまとめ
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2023/11/08 20:00
先日X(旧:Twitter)に突如として出現し、話題騒然の「煮付けBL」というワード。
Xのトレンド欄で見かけた方も多いのではないでしょうか? 筆者もその1人です。
家庭的な様子を彷彿とさせる「煮付け」という単語にくっ付いた「BL」の2文字。煮付け……BL……? 一見結びつかない単語同士ですが、調べてみると“業の深い”ワードであることが明らかになりました!
今回はそんな、BLオタクの間で話題が持ち切りの「煮付けBL」について解説していきたいと思います!
それでは早速、レッツ煮付け~!
◆目次◆
①What's「煮付けBL」?
・意味・定義
・「煮付けBL」の由来
・「煮付けBL」の魅力とは?
②煮付けを「作る」のは攻め?受け?
③おすすめ「煮付けBL」をご紹介!
「煮付けBL」とは、ざっくり言うと友人あるいは恋人関係にある2人のうちどちらかが、相手を危機から救うために人の道を外れた行い(殺人や犯罪など)を働く展開のことを指します。
そしてこの時重要なのが、「助けられた側は、助けた側が(自分のせいで)道を踏み外したことに気づいていない」ということ。
初めから2人が共犯関係にある、いわゆる「死体埋め」ジャンルとはここが大きく違ってきますね。
では、一体なぜこの関係が「煮付けBL」と呼ばれているのか? 皆さまが一番気になられているところかと思いますが、こちらは元ネタとなった某漫画のストーリーが由来となっています。
そのストーリーとは、
食べると不死身の体を手にすることができる人魚の存在を知った2人が、人魚捕獲へ向かう
↓
その際、不慮の事故に見舞われ、1人が瀕死の状態に
↓
相手を救うためには人魚の肉を食べさせたらよいと考えたもう1人が、単独で人魚捕獲へ
↓
捕獲してきた人魚を調理して煮付けにし、瀕死の友人に食べさせる
というもの。うーーーーーーなんて業が深いんだ………。
このストーリーから派生し、「煮付けBL」というワードが生まれたと考えられます。
読後、形容しがたい感情に囚われる「煮付けBL」ですが、こちらの展開の魅力は大きく分けて2つあるんじゃないかと筆者は考えています。
1つ目が、「煮付けにする冷静さ」です。
人魚の肉を食べれば回復するのなら、生のまま捌いてお造りとして食べさせることもできたはず。
それにもかかわらず「捌く→煮付けにする→薬味を刻んで盛り付ける」といくつもの工程を踏んで提供するということは、
「衝動的でなく、至って冷静に思考したうえで道を踏み外した」
と言えるのではないでしょうか。
大切な人の危機によって、思考回路が完全にねじ曲がったことが伺えますね……。(褒めてる)
そして2つ目が、「約束された共依存展開」です。
いくら相手に秘密裏に非道徳的な行為を働いたとはいえ、いつかは相手に気づかれたり悟られたりするときがくるはず。その時2人に待ち受けるものといえば、そう
絶 対 的 な 共 依 存
自己犠牲と罪悪感という2つという、なんとも最悪で最高なマリアージュ。
共依存にならないハズがないですね。ありがとうございます。
ここまで「煮付けBL」について解説してまいりましたが、もちろんこの展開、商業BLで読めちゃいます!
ここでは、筆者が「これは煮付けBLでは?」と思った作品をご紹介させていただきます♪
「煮付けBL」の教科書!? 狂気的な純愛
「煮付けBL」を体現している作品として、筆者は真っ先にこちらを挙げさせていただきたいです。
病弱な青年・寧を生かし続けるために、人間を解体して商品として売り出す代わりに彼の治療に必要な高額の薬を手に入れるという犯罪行為に手を染めた元・天才外科医の霧崎。
幼い頃から入院することが多く、一般的な同年代よりも幼く純粋な寧は、自身の主治医であり片想い相手の霧崎先生がそんなことをしているなんて、まーーーったく知らないんですよね……。なんという煮付け展開。
そんな2人に待ち受けるラストが、非常に切なくも美しいので本編でチェックしてみてください!
STORY
いつまでも、この幸せな夢のなかで生き続ける 不治の病を抱え、余命幾ばくもない青年・寧は、主治医の霧崎に恋をしている。霧崎はいつだって冷たいけれど、一緒にいられるだけで幸せだった。しかしある夜、霧崎が寧を生かすために恐ろしい罪を犯している現場を目撃する。パニックになる寧に霧崎は「これはただの悪い夢だ」と告げ……?禁を犯す外科医×健気に恋い慕う余命僅かな青年――優しく残酷なモラトリアム
煮付けを作り合う2人の再会愛の物語
こちらの作品は、まず受けが攻めに対し幼少期に煮付けを作り、その後そんな彼のために攻めも……。
という、愛の重い2人が離別と再会を重ね、一緒に道を踏み外していく様子が楽しめる作品となっています。
自動車業界で働くアッパーミドル層の代表のような攻め・エリオットと、ドラッグストア経営で財を成した黒いウワサの絶えない受け・リンチェの2人は幼馴染同士。運命的な再会を果たした2人はあっという間に恋仲へと発展していくのですが……
ここでストーリーの鍵を握るのが1929年のニューヨークという時代設定。
世界観が緻密に作り込まれており、悲しき運命(さだめ)にある2人が煮付けを作るに至る背景も含めて楽しめる作品となっておりますので、ぜひネタバレなしで最後までお読みくださいませ!!
STORY
――享楽的な街、ニューヨーク。景気のいい自動車業界で働くエリオットは、知人の主催する新年パーティーで、初恋の子に似た黒髪で黒い瞳のロバートに一目惚れをした。その後高級ホテルで再会し、意味深なロバートの視線をきっかけに情熱的な一夜を過ごす。――ロバートが長期滞在するホテルの一室で彼を抱くようになり数カ月。ドラッグストア経営者だというロバートは、やたらと羽振りが良く非合法の仕事で荒稼ぎしているらしい。それでもエリオットは、たとえ彼が裏で何をしていようと、淡い恋の甘い疼きを味わいながら楽しめればそれで良かった。しかし、世界を狂わす過酷な運命が二人を引き裂き――?
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いかがでしたでしょうか?
シチュエーションとしては今までも存在していたはずなのに、明確なワードが付されていなかったこちらの展開。今後は「煮付けBL」という呼ばれ方が定着しそうですね!
皆さまが、「この作品は煮付け展開なのでは……!?」と思われる作品がありましたら、コメント欄にてお教えいただければと思います♪