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愛し合うと死ぬ!?オメガバースに続く○○バースまとめ
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2022/08/05 16:00
紅掛空色、ご存知ですか? 漢字四文字だからか難しそうな(なんか漢詩っぽい)感じがしますが、実は皆さんに馴染みのある色なんです。夕暮れ時に空が紫色っぽくなるときありますよね。あれです。あの色こそ「紅掛空色」です。
そんな「紅掛空色」ですが、BLで使われているとめちゃくちゃエモさが溢れませんか!!? 筆者はツイッターでこちらのイラストを見たときに、かわいくてエモくて切なくて発狂してしまいました。
【イラスト公開】
— 双葉社・BL誌「コミック マージナル」「コミックマージナル&h」 (@futabashaBL) July 15, 2022
8/19(金)発売
『君が好きすぎる!
~うぶ恋BLアンソロジー~』
\\溺愛いちゃらぶ//
テーマの幸せしかない
アンソロジー
<カバーイラスト&漫画>
宮田トヲル @twrmyt
✅amazonhttps://t.co/iUnlxQ2Txh pic.twitter.com/W42A5tmFI4
好き~~~~~!!!!!!
そう、夏は昼が長いからこそ、紫がかった空の色が綺麗な季節でもありますよね。夏祭りと独特な空の色の組み合わせ、ない思い出がドバドバ蘇ってくるよ……。
そこで今回は夏の空と恋がドエモい「紅掛空色BL」を紹介いたします! 切なさ溢れる作品の数々、どうぞじっくりご堪能下さい……。
◆目次◆
「紅掛空色BL」って何ぞや?
「紅掛空色BL」のココが良い!
魅力① ひと夏で終わってしまう儚さ
魅力② 短期間に詰まった恋の密度
魅力③ 熱に浮かされた陽炎のような曖昧さ
ひと夏の恋をじっくり楽しめる「紅掛空色BL」作品
①リバイバルブルー
②それから、君を考える
③ブルー!ブルー!ブルー!
④in August
⑤君に想ふ、碧
そもそも「紅掛空色」とは、その名前の通り空色のこと。美しい響きが指す通り、単色の青ではなく僅かに紅を含んだ空色です。水分をたっぷり含んだ、夏の日夕暮れのような印象ですね。名前は、空色と紅色を別々に染める染め上げ方に由来するそう。日本語の美しさよ……。
ーー風邪で熱を出したときのように、夏の暑さで意識も感覚もぼんやりとしている。あの恋が本気だったのかも、ちょっとした冒険だったのかもわからない。自らのセクシャリティもあいまいな中、ただただ目の前の男に欲情し、体をつなげるーーこれが「紅掛空色BL」です。 近似した言葉として「ひと夏の恋」がありますが、紅掛空色BLはそのなかでも情緒的な要素の強い、””エモ切ない””作品であることが特徴です。
「情熱的で儚い恋を描いたBLだったら、夏に限定する必要も無いのでは……?」なんて声が聞こえてきそうですが、確かに「夏じゃなきゃダメ!」なんてことはありません。でも夏が一番それっぽくてエモいじゃん!?!? そんな安直な理由で夏を強調してます。
とにもかくにも、紅掛空色BLのような作品を心の底で求めている人は多いハズ……なので、関係各所さま、なにとぞよろしくお願いします!!!!!!!
紅掛空色BLについて理解したところで、続いてその魅力について見ていきましょう!
魅力① ひと夏で終わってしまう儚さ
これが「紅掛空色BL」を「紅掛空色BL」たらしめている、そう言っても過言ではありません。
ほんの数か月という短い期間で関係性が破綻してしまう「儚さ」が一番の魅力です。とくに日本人は昔から「無常」が大好きですからね! 「花は散り際が美しい」「滅びの美学」という言葉があるように、恋愛も終わりがあってこそ美しさが際立つというものです。
この幸せがずっと続くわけではない……恋情の裏でそういう苦悩を抱えているのが切なくてたまらんのですな~~~!
魅力② 短期間に詰まった恋の密度
「恋の密度」というと抽象的ですが、要するに「短期集中型」です。ギュッと凝縮してるイメージです。同じ質量でも体積が小さければ密度は高くなるのと同様に、時間が短いほど恋の密度は高くなるのです。
この夏が終わったらもう会えないかもしれない、だから今だけはどうか……。そんな思いを抱えながら、彼らは互いを情熱的に求め合うわけですよ。良きかな良きかな。
魅力③ どんな結末でも楽しめる
「儚い」とか「恋の終わり」とか聞くと、ちょっと苦しそうで手が出せないかも……なんて思ってる方はいませんか?
そのお悩みをしっかり解決してくれるのが「紅掛空色BL」の良いところ! もちろんひと夏で終えたままの切ないエンディングもあれば、その後再開してハピエンを迎えることもできます! 紅掛空色BLにおける「終わり」は一つの過程にしか過ぎないからです。←これ名言
あの夏を思い出して後悔しても良し、夢のような時間だったと思いを馳せても良し、どう転んでも一生忘れられない恋になるのが「紅掛空色BL」なのです……!
しかし、こんなにも魅力が詰まっているにもかかわらず、紅掛空色系作品が少ないのはなぜなのでしょうか? その理由は「ひと夏の恋」やその類の言葉には「短命」や「冒険」的なイメージがあるためではないかと考えました。やっぱりCPには一生を添い遂げて欲しい、というのが我々の願い。恋の終わりほど辛いものはありません。しかし、ひと夏で終わりが来てしまうからこそ、一生忘れられないほどの強烈な恋になるのです! そうでしょ!?
それでは、具体的にはどんな作品が「紅掛空色BL」になるのでしょうか! 筆者の独断と偏見による紅掛空色系作品をご紹介します♥
STORY
ある日、湊(みなと)の母がまるで趣味のように経営している民宿に「ロングバケーション」にやってきたのは、沖坂直樹(おきさかなおき)という、なんだかワケあり風な男。東京に住み、海外留学の経験もあるという15歳年上の直樹に憧れる湊。気さくで愛嬌があり、頼りになる兄のような存在の直樹にどんどん惹かれていくけれど…
「”ひと夏の恋”にもなれない」
1巻の帯に大きく書かれたこの言葉、そして表紙の雰囲気。既に切なそうな匂いがぷんぷんしています……!
1巻はとにかく切なくて辛い! 中3の湊(表紙右)にとっては、直樹(表紙左)は男としても大人としても特別な憧れの存在なんですね。
湊からのアプローチも上手くかわす、捉えきれない直樹の雰囲気はまさに蜃気楼。そして訪れる夏の終わり、湊は自らの想いを直樹に告げることに……。ひと夏を終え、2人の関係性はどうなるのでしょうか。2巻も併せてお楽しみください!
STORY
娯楽も何もない退屈な田舎町。そんな町で幼い頃から共に過ごしてきたタカシとヤスは、高校生になった今でも一番の親友同士。しかし、ヤスはタカシに友達以上の感情を抱いていた。想いを口にできないまま季節は受験シーズンへ突入し、そこでタカシから東京の大学に受験することを打ち明けられる……。
表題作の「それから、君を考える」は、高3の夏から春までの数か月、ヤス(表紙奥)とタカシ(表紙手前)それぞれの葛藤を感傷的に描いた物語。
タカシの受験を応援したいけど応援したくない、受験の成功は「別れ」を意味するからです。そんなヤスと、自分を認めるために東京の大学を目指すタカシ、2人の葛藤が切なくてたまらない……。
物語の続きに思いを馳せる、余韻たっぷりの表題作に加え、高校生の切なくて儚いお話が詰まった短編集です。
STORY
姉2人の下で育った末っ子・滝谷桔平は、旅館の住み込みのバイトをすることに。そこで出会った教育係の男・本条真澄は、厳しすぎず甘すぎもせず、
「大人」を体現したような魅力のある人間だった。本条さんみたいな人、初めてだ――。失恋したばかりにもかかわらず、早速告白する桔平を、真澄は「ガキ」とかわし続ける…。
体温を感じる切ない物語といえば、アマミヤ先生! グイグイ系の年下攻めとほだされ年上美人受けのひと夏の恋。もう最高。初対面から気になっちゃう人っていますよね〜……。思わず大人なあの人を目で追ってしまう。はあ、これぞ青春。理想の夏なんだよなあ……。
そして、夏の恋の醍醐味といえば一方通行の思い! 格好良く、美しい(バイクまで乗っちゃう!)理想のお兄さん真澄さんにも胸に抱えた思いがあるんです。大人もままならないんですよね。もちろん「ガキ」の滝谷は失恋してもへこたれない。でも、気持ちを押し付けるだけじゃない。そこがいいんです。
バイトはひと夏の間。果たして2人の関係は、夏を超えて先に進むことができるのでしょうか? 胸にグッッッとくること間違いなしの恋の行方を、どうか見届けてください。
STORY
幼なじみと埋めたタイムカプセルには、告白の手紙が入っていた。会社員の文太郎は、夏期休暇の帰省中、ずっと音信不通だった幼なじみの一哲と14年ぶりの再会を果たす。タイムカプセルに入っていた手紙をきっかけにして、
"火遊び"と自らに言い聞かせながらも体を重ねてしまう二人だったが……。
夏の帰省で14年ぶりに再会した幼なじみと体の関係になっちゃうお話。
文太郎(表紙右)と一哲(表紙左)が、過去の一哲からの「ずっと好きだったよ」と書かれた手紙をきっかけに思い出話に花を咲かせていたとき。昔探検しようとして怒られたラブホテルを見つけます。「今なら探検できるかも」と2人はラブホに入り……というエッチまでの流れが夏の朦朧とした熱さを表しているようでエモいんです!
会社員の帰省という短い時間の中で清算される「恋の濃密さ」が魅力の作品です。
STORY
海洋学校に通う鳴海は、船酔いしているところを学校の後輩・神崎に助けられる。仲良くなるにつれ、いろんな顔を見せる神崎に惹かれる鳴海。もっと知りたいと踏み込む鳴海に神崎がとった衝撃の行動とは。
最後にご紹介するのは、美しすぎる表紙から目が離せない! 束原さき先生が描く海洋学生同士のピュアラブ♥ 舞台となるのは、海の近い田舎町。あ……爽やかさ100000%の名作だ(確信)
クオーター男子の鳴海と、その後輩で船酔い中の鳴海を助けた神崎。実はこの神崎くん、知られたくない過去持ちの儚げ美人。距離を縮めようとする神崎に、とある方法で牽制します。その方法がまた青臭くていいんですよ〜〜!!! しかし、懐っこい鳴海には逆効果で……。
関係がゆっくり変わっていくと共に、夏の海や空と同じようにいろいろな表情を見せる登場人物がとっても魅力的。爽やかで、キュンとするストーリーが読みたい時に絶対おすすめの一冊です♥
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さて、皆様「紅掛空色BL」はいかがだったでしょうか? やっぱり、一夏の……ひいては夏のBLは素晴らしいですよね。ぜひ皆様も、夕暮れ時には、「紅掛空色BL」に思いを馳せていただければ幸いです♥
また、この名作も「紅掛空色BL」だよ! というおすすめがあればぜひコメント欄で教えてくださいね〜。