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愛し合うと死ぬ!?オメガバースに続く○○バースまとめ
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2020/11/28 14:00
8月に実施した「私の考えたBL小説、BLゲーム、BLCDアンケート」、たくさんのご回答ありがとうございました!
すでに公開されているBLゲーム記事にも多くのコメントを頂き、記者一同大変興味深く拝見しております。
さて、大変遅くなりましたが、本記事ではアンケートの結果をもとに、BLCD業界を盛り立てるための可能性を探っていきたいと思います!
BLCD沼にお住まいの方はもちろん、最近BLCDから離れ気味の方やBLCD未体験の方もお楽しみ頂ければ幸いです♪
アンケート概要
実施期間:2020年8月7日~8月16日
対象:「BLCDをあまり聴いたことがない方や最近はご無沙汰……」という方
まずはご回答頂いたユーザーさんの情報から! グラフを見てわかるように、「聴いたことがない」「1年未満」という方だけで3割強を占めています。このうち「BLCDを聴いたことがない」という方にその理由を聞いてみたところ、
・書籍に比べて価格が高い
・男性の喘ぎ声に興味がない/男性の喘ぎ声を聴く勇気がない
・ハマりそうで怖い
・イメージしている声と違う
といった回答が寄せられました。CDですと大体1枚3000~5000円前後するので「このお金でコミックス・小説が何冊買えるだろう」と考えてしまうのも分かります。この価格問題についてはBLCD歴の長い方からも指摘がありました(後述)。
続いてBLCDの購入スタイルを見てみましょう。上のグラフを見ると、「好きな声優の作品を購入する」と「好きな作品のCDを購入する」が全体の約70%を占めています! 前者はいわゆる「キャスト買い」と呼ばれる購入スタイルで、CDから原作コミックス・小説の購買に繋がるケースも珍しくありません。
「紙媒体よりも電子書籍」というユーザーが増えるなか、BLCDはやはりCD版での購入が多いようです。もちろんこれはBLCD業界においてダウンロード版自体が全体の割合として少ないという根本的な問題に起因するのですが、近年はダウンロード版での販売や「ポケットドラマCD」などのスマートフォン向け配信サイトも増加傾向にあります。「CDをパソコンに取り込む→ミュージックプレーヤーに同期する」という作業を省略できますし、ダウンロード版での販売はもっと増えてほしいところです。
そもそもBLCDの発売本数はここ何年かでどのように推移しているのでしょうか。ちるちるの詳細検索を使用して1999~2020年(10月現在)の発売本数を調べてみました!
2002年からBLCDの年間発売本数は急増し、ピークを迎えたのが2006年(年間235本)、2008年を境に発売本数は徐々に減少します。BLCD声優の世代交代を調査した記事からも分かる通り、鳥海浩輔さんや遊佐浩二さん、平川大輔さんといった出演本数の多いベテラン声優陣の出演本数が減り始めたのもちょうどこの頃です。
その後2014年から再び発売本数は増えますが、これは「男はじ」シリーズなどノーBGM・ノーフェードアウトを謳うCDの登場したこと、興津和幸さんや小野友樹さん、佐藤拓也さん、新垣樽助さんなどの登場による声優陣の世代交代が起因すると思われます。しかしこの流れも数年で終わり、2019年、2020年とBLCDの発売本数は再度下降期に……。
冒頭の質問で、「好きな声優がCDに出なくなったから」という理由で「ここ最近BLCDを聴いていない」と答えた方も多いかと思われます。
ここで、BLCDファンが抱く心境の変化について、寄せられた意見を一部ご紹介したいと思います。
・小説原作のCDが減って残念
コミックスよりも描写が細かいため、より聴きごたえのある作りになるのが小説原作の強み。しかしながら、最近は原作なし、あるいはコミックス原作のCDが主流になりつつあります。
・BGMや無理やりなフェードアウトが減って嬉しい
先述した「男はじ」シリーズをはじめ、BGMやフェードアウトなしの作品は近年強い支持を得ています。「謎のBGMが気になって演技に集中できない」「いいところでフェードアウトされてがっかり……」といった、BLCDあるあるな問題を解消する救世主的な存在です!
他方、「あのBGMも含めて楽しんでいる」といった意見も寄せられましたことをここにご報告いたします(実は筆者も謎BGM嫌いじゃないです笑)。
・Hシーンに抵抗がなくなった/Hシーンを聴くのがしんどくなった
筆者は完全に「抵抗がなくなった派」なのですが、「Hシーンはもうお腹いっぱい……」と思う方も一定数いらっしゃるようです。「Hよりも繊細な心理描写や日常的なイチャイチャを楽しみたい」ということなのかもしれませんね!
・好きな声優が出なくなって購買意欲が減った
これは先ほどのBLCD発売本数の推移でも触れたのですが、推し声優のBLCD卒業を機にBLCDそのものから離れてしまうというパターンです。もちろん「第2、第3の推し声優を発掘するぜ!」な方もいらっしゃるのですが、なかなか次へ踏み出せない方もかなり多いはず……。
様々な事情があると知りつつも、筆者含めて「言い値で買うから新規で出演して~!」と思っているファンはかなり存在すると思われます。
さて、いよいよ今回のアンケートの本題とも言える項目です。
現在BLCDの発売本数は下降傾向にあります。BLCD業界をもっともっと盛り上げるためはどうしたら良いのでしょうか?
多かった意見として、「BGMや効果音を何とかしてほしい」「ベテランや中堅の声優の起用」「原作に忠実な構成」「シリーズものは続けてほしい」「価格を下げる」といったものがありました。
シリーズもの……これはなかなか難しい問題です。制作会社やキャストなどやむにやまれぬ事情で続編の製作がストップしているケースが多いかと思われますが、「どうにかして続きを!」と願う切実な回答がたくさん寄せられました。
また、価格についても、それぞれのお財布事情に差異はあるとはいえ、5000円が購入の分かれ目になりそうです。2枚組5000円だと手を出しにくいという意見がちらほら見られました。
ではここから、筆者が「おっ、これは!」と思った意見をピックアップしてみます。
R18じゃなくても、出演声優さんは裏名義にしてほしいと私は思います。
BLCDを聴いていると「ここまでHな声出していいの!?」と驚いたり、どうしてもアニメ作品のイメージがついてしまうこともしばしば……。純粋に声での演技を楽しむために裏名義にするというのはアリかもしれません。
最近は声優さんイベント等での露出も増えていますし、裏名義でならBLCD出演OKという声優さんも増えるかも!?
小説の短編のような、短い時間で気軽に楽しめるものが増えたらいいなと思います。時間とか余裕とかそういう意味でなかなか手を出せなくなった人でも手に取れるような手軽さ。
1枚ならともかく2枚組となると、すべて聴き終えるまでにかなりの時間を要します。筆者は一気に最後まで聴きたいので寝る前に布団に入って聴く派なのですが、たとえば10分前後で1トラック完結という構成なら、移動中や隙間時間でも楽しめそうですね!
キャストトークが初回限定の場合が多いため、発売から日にちが経ってしまうと買えないのが辛いです。なるべくなら公式にお金を出したいのですが、現状キャストトークは中古でしか手に入らないものが多いです。データで良いので、別売りしてほしいです。
キャストトーク入手困難問題……分かります。一方でキャストトーク不要という意見もあったので、完全別売りにするという方法もアリかもしれません。
内容を忠実に音声化してほしい。省略したり、改変しないでほしい。長くなるなら枚数増やして対応してほしい。そのためのお金は惜しまない。映画みたいに、ライト層用に省いた手に取りやすい値段のもの、コアファン向けにガッツリ忠実再現複数枚・値段もそれなりみたいに選べればなと思う。
ファン層ごとに価格設定を変える……なるほど! 原作に忠実にしてほしい層と価格を抑えてほしい層のいいとこどりですね。製作元の作業工程が増えることで価格が上がる可能性もありますが……。
・DL版のサブスク解禁
・iTunesなどでダウンロード販売をして欲しい。現状、特定のサイトでしか販売されず、再生媒体も限られているので購入しづらい。 違法配信は絶対許されることではありませんが、現状後で知った作品のフリトを聞く選択肢があまりにも少ないと思います。ダメだと言うのであれば、後日聴ける環境を整えていただきたいです。
サブスク(サブスクリプション)とは、「定額料金を支払うことで、一定期間のサービスが受けられることを保証するサービス」のこと。すでに音楽や動画などではサブスク導入が進んでいますが、BLCDの定額聴き放題サービスも需要が高そうです。
ただやはり権利や違法アップロード問題があるので、簡単には進まないかとは思いますが、これはぜひお願いしたいところ……。
原作のシーンの流れ上フェードする場面とかでもいいんですけど500円くらいの追加購入でノーBGMで最後まで聴かせてくれるとか、ダウンロード版はシーンにあわせて絵が変わるなどの演出があると嬉しいです。 あればいくらでも課金しますし、コミックシアターみたいに電子書籍と、連動してCD音源を場面ごとに追加購入できるようにしてくれるとか、あと、CDの制作会社さんは自社のサイトでも良いのでダウンロード版を是非同時発売してほしいです。
追加購入制、こちらもなかなか良さげなアイデア! もちろん最初から最後まで聴いてこそのドラマCDではありますが、トラックごとに購入できるシステムというのも斬新だと思います。
どのようなBLCDなら聴いてみたいか──。前述した「ここをこうして!」に並んで、こちらの項目にもたくさんの回答が寄せられました! そのなかでも特に気になったものをできるだけ多くご紹介したいと思います♪
声優さんを先に決めて、後からストーリーを考える、みたいなBLCDは既出ですか?? めちゃめちゃ欲しいです
私の知る限り、キャスト先行でストーリーを後から決めるという作品はない気がします……!(あったらご教示願います!)
声優さんのスケジュールを考慮すると難しい部分もありそうですが、実現できたら筆者も欲しいです!
内容というよりエンディングですが、攻の、受への愛が感じられる歌詞のイメージソングとかついていたら至高だと思います。
CDならではの音楽が関連する作品はどうでしょうか。バンドもので、音楽の世界でやっていこうと学生の頃約束した両片思いのふたり(後輩×先輩)が別々の道へ進む話です。
BLソング付きのBLCDと言えば『君と僕と世界のほとり』シリーズ。BLソングはもちろん、アイドルやバンドといった音楽業界をテーマにした作品であれば、その可能性はさらに広がりそうですね~!
声優さん一人で攻めも受けも演じるCDが聞いてみたいです。
ひとり受け攻めといえば、2018年発売の『Closed World -brightness-』と『Closed World -darkness-』。前者を白井悠介さん、後者を山中真尋さんが演じられました!
既出とはいえ、全体数としてはまだまだレアな一人二役……。色々な声優さんでぜひとも聴いてみたいです!
自分自身の存在は消し去って受けのキャラクターになって妄想しながら聴くことがあるのですが、攻め部分の台詞は立体音響で受け部分の台詞は立体音響ではないBLCD作品があったら気になります。
攻め目線で、受けとの恋愛を楽しめるCDがほしいです。(BLシチュエーションCD) R18のだといくつかありますが、ピュアなものも聴きたいです。 仕事で疲れる日々なので、せめてCDの中で受けに癒されたい…家でイチャイチャしたり、フツウのデートをしたり、お疲れって言ってほしいです。
「私の知らない彼らの秘密」のダミーヘッドマイクを使ったBLCDは斬新で面白かったのですが、片耳に偏っていたりストーリーの中に自分が存在していると彼らの邪魔だと感じてしまいCDに集中できませんでした。なので、自分が壁視点という設定でダミヘを使ったリアルで臨場感のあるBLCDを聴きたいです。壁になれば片耳に偏ることも少ないのかなあ…。 受けの子が壁に手を当ててバックで突かれたなら、受けの子の声がより近くで聞こえたりしたら面白そう。 実現は難しいのかもしれませんがアイディアだけ置いておきます。
攻め視点、受け視点、はたまた壁視点まで! ダミーヘッドマイクを使用したCD作品は乙女系シチュエーションCDだと最早定番。BLCDは基本的に「聴く側=傍観者」という前提なので、ダミヘ作品はかなり少なめです。
とはいえ、筆者も○○視点のダミヘBLCD聴きたいです~!!
自分が当て馬になれるCDが出れば購入したいです!!!
乙女系とBLCDのハイブリッド型!! 攻めに牽制されたりするのでしょうか……! ダミヘ作品とうまく掛け合わせて商品化できそうな予感……。
DKとかがひたすらおしゃべりしてるやつ、1時間かけて距離が縮まっていく過程を楽しむ 男子高校生がただ喋ってたり男子大学生が恋話してるCDを買いたいです。(中略)あとラジオでいちゃつく2人を永遠に聞かされるとか。2人ともアイドルや芸能人の設定だと良いです。ラジオでヤるんでない!とツイートしたくなりたいです。 YouTubeや生放送っぽいのもいいですね。
物語を楽しむというより、純粋に登場キャラの会話を楽しむCDですね! ラジオ風・Youtube風というのも時勢に合っていておもしろいです。
キャラ設定だけ演者さんに渡して、アドリブ的な感じで収録するとか……どうでしょうか……!
コミックで付き合うまでを読んで、CDで付き合ってからの日常やデート、エッチなシーンを聴きたい
原作とBLCDのセット販売! 後日談やオリジナルエピソードはボーナストラックや特典CDという形で提供されることが多いですが、「後日談をもっと聴かせてくれ~!」と思った回数は数知れず……! 最初からCDを付き合ってからのエピソードとして独立させることで、存分にイチャイチャを楽しめそう!
同じ作家さんのキャラが一堂に会する!みたいな夢のようなCDがあれば、好きな作家さんのものを即買いします。とにかく各カプでイチャついていただければ幸せです。みんなが幸せなら私も幸せ。 …ぼんやりしていてすみません。
短編集ではなく、単行本をまたいでのキャラ大集合……まさにドリームCD!! この形式は筆者も未だかつて見たことがありません。作家買いをしている原作ファン層もこういったBLCDなら手に取ってくれそうですね~! ぜひとも作って頂きたい~!!
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最近BLCDを聴く人減ったなぁ……と常々感じていた筆者ですが、「BLCDに求められているもの」について改めて考えさせられるアンケートでした。
普段からBLCDを聴くという方ではなく、BLCDから離れ気味の方やBLCDを聴かない方からご意見を頂くことで、「より多くの人に手に取ってもらえるCD像」が何となく見えてきた気がします。
今回のアンケート結果、皆さまの目にはどう映っていますか? ぜひコメント欄等で教えて頂ければと思います!
担当BLソムリエ:白米盛子 |
コメント6
匿名6番さん(1/1)
HシーンのBGM不要派が多くてびっくり!私はBGMあって欲しい派なのに~・・・HシーンのBGMあり作品って今後無くなっちゃうのかな?寂しすぎる。
匿名5番さん(1/1)
匿名3番さんの月に2枚以上買う人が多いっていうデータはどこから?
全部自分調べの私見オンリー?
匿名4番さん(1/1)
今はCDプレイヤー持ってない人も多いから、一番の希望は配信して欲しいだろうけど。
BL小説のCDが増えて欲しい。
レンタルに置けるように喘ぎ控えめでもいい。
会話劇で聞き応えのある作品が増えるのでは?
昔のBLレーベルでないブロマンス系コミックや小説のCD化も、元々の原作ファンが多ければ話題になるから、BANANA FISHのアニメ化みたいに昔のファンも戻ってくるんじゃないかな。
匿名3番さん(1/1)
個人個人の意見はとても興味深かった。
ただ、改めてこうして考えると、最大の要因はレーベルが多すぎて飽和状態なのでは。
なんでもかんでもBLCDにして、軽くて内容がないものが多く、特典店舗も多く、着いていけなくなっているのが正直なところではないかなと思う。
昔はレーベル側が原作を選んで音声化をしていたが、今は出版社が自社の作品を売り込む形になってしまっているような。
原作買って欲しいからの宣伝CD化になってるってこと。
これでは良い作品が埋もれて、出版社ありきのCDばかりになり、BLCDファンは満足できる作品に合う割合が減って、どんどん「もういいや」って疲れてしまってる状態なのもあるかも。
特に長年BLCDを聴いてる人はそこそこ経済力もあって、月に2枚以上買う人が多い。そういうファンをまずは逃さないことでは。その上で新しいファンも増やせるような試みをするべきだと思う。例えば親子で楽しむ層も増やせるような。年齢的な調査も必要かと思う。今はBLCDファンの二世代三世代の時代だとも思うし。
ほんと、今、BLCDの今後が問われているように思う。
匿名2番さん(1/1)
音声展開にも、もっともっと色々な可能性やアイデアがあるんだなと感じました。皆さんの意見、興味が深かったです。
匿名1番さん(1/1)
BLに限らず、そもそもCDを買う文化が廃れてきているような?
私は置き場所が一番の問題で買わなくなりました。