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『間の楔』←正しく読めたら同志!時代を超越する傑作を語る

2020/07/01 17:00

発売から約30年、未だ色あせない伝説の名作!



皆さんは『間の楔』(あいのくさび)という作品をご存知でしょうか? 「BLを読み始めてからまだ日が浅い」という方にはあまり知られていないかもしれませんが、まさにBL界の草分けともいえる作品なんです。

近年、BL作品もドラマCD化だけでなくアニメ・実写などの映像化が増えていますね。中には映画化する作品なんかもあって、BL映像作品は日々進化しています。

そこで! 皆さんに是非知っていただきたい作品がこの間の楔です。まだBLという言葉が無かった時代に、壮大なSF設定と大胆な描写が魅力の同性の悲恋ドラマとしてたちまち人気作になりました。
 
 
 なんと、OVAのリリースは1992年! もしかしたら、まだ産まれてない……なんて方もいらっしゃるかもしれませんね。原作となる小説は、雑誌・JUNEに1986年12月から1987年10月までに連載されていました。つまり昭和のBL! その後1992年に文庫版、2009年にはキャラ文庫版が出版されています。
 
 
 2010年にはリメイク版もBlu-rayとDVDでリリースされています。旧作OVA、リメイク版ともに作画監督は恩田尚之さんがつとめています。恩田さんといえば最近ではPSYCHO-PASSの作画監督と担当したことでも知られている凄腕アニメーターですので、その映像美は必見です!
 
約30年前に映像化を果たしたBL作品をより多くの方に知ってほしい!ということで、今回はこの『間の楔』を紹介させていただきます。
 

<あらすじ>

舞台は、巨大コンピュータが惑星を支配した近未来都市。支配層であるサイボーグはエリートと呼ばれ、エリート達はペットとして人間を飼う。エリートであるイアソンは、スラム育ちの男リキと出会い、ペットにする。スラムの雑種と支配層のエリート、ペットと主人。歪んだ関係でしか結びつけない2人の物語。

 

主人公であるリキはスラム育ちの雑種ということで、作品内では最下層の身分ですが「いつかスラムを抜け出して成り上がる」という野心があり、過去には走り屋「バイソン」のカリスマ的ヘッドでした。そんなリキはバイソンのメンバーからの信頼も厚く、男女問わず周りから執着される側の人間で、リキの右腕的存在のガイからも過剰な執着を受けます。

 

キャラクターの大まかな関係性としては、リキをペットとして所有したいイアソン・リキを自分のそばに置きたいガイ・何にも縛られたくないリキ……という三角関係のような構図になっています。

 

間の楔のココがスゴイ!

 

◆豪華な声優陣!

金髪の方が攻めのイアソン。CVはなんと塩沢兼人さんです。残念なことに2000年に脳挫傷のために急逝、塩沢さんの貴重なBL出演作となりました。リメイク版では大川透さんに変更となりました。


黒髪の方は受けのリキ。CVは関俊彦さん!最近はBL作品にあまり出演されていないので、関俊彦さんのセクシーな演技にも注目です…!他にも速水奨さんや、リメイク版では三木眞一郎さん、黒田崇矢さん、鳥海浩輔さん、森久保祥太郎さんなど…豪華すぎる声優陣の演技は必聴です!

 

◆考えさせられるストーリと結末
この作品を語るうえで外せないのが、類を見ないストーリー展開です。特に結末には「これが2人にとってのハッピーエンドだったのか…?」とずっしり考えさせられるものがあります。


身分差BLと分類されるジャンルではありますが、ただの主従の関係になれない歪な関係の2人。終盤に登場する「愛にもいろんな形がある。憎しみ合うことでしか存在できない、そんな関係もあるんだ。」という言葉は、まさに拮抗しながらも離れることのできない運命の2人を物語っています。
 
***
 
いかがだったででしょうか?不朽の名作でありながらも、最近ではあまり話題になることのない『間の楔』の魅力が少しでも伝われば幸いです。

約30年前のアニメーションとは思えない完璧な映像美を是非見ていただきたいのですが、残念なことに旧OVAのDVDは絶版していて入手困難になっています…。ですが、キャラ文庫版は入手可能ですので、是非この機会に『楔ワールド』に触れてみてください!

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コメント8

投稿順 | 最新順

な、懐かしい!!当時は高校生で、本も文庫本ではなくハードカバー。手に取った時に一抹のヤバみを感じました。
挿し絵が道原かつみさん。銀英伝のコミック版を描いていらっしゃいました。
ラストに「うおぉー!?」ってなりましたが、今で言うところのメリバなんだな~と思いました。
世界観が良質のSFで想像が広がるし、人物の心理描写も秀逸。どっちも素直じゃないくせにガチガチの絆が育まれるのが飯ウマー
脇役陣も激萌え(ラウールとかカッツェとか)個人的に飼われるならラウール。
オッドアイのキリエもツンツンデレ具合が可愛かったな。
ハピエン至上主義の方にも読んで頂きたい本です。(私もハピ至なので最初はオロつきましたが、物語が上質なので脳内補完出来ました)
人生の中で何度も読み直したい本です。

懐かしい
原作もビデオ(古)もDVDもCDもセル画も買いました。
塩沢さんのイアソンが本当にすばらしくて、色っぽくて、Sで、アンドロイド(イアソン)に心が宿る姿に悶えていました。
本当に大好きなCPだったので、二人の最期はボロ泣きでしたね。もう、塩沢さんと関さんの名演技ですよ。
キャラクターデザインは、PSYCHO-PASS3のキャラクターデザインもされている恩田さんで、当時とても美しいアニメに驚きました。
叶うならBlu-rayで復活させて欲しいです。
SFという最近ではあまりみない設定ですが、BLとはちょっと違うJUNE的作品を是非読んでみて欲しいです。



懐かしい
原作もビデオ(古)もDVDもCDもセル画も買いました。
塩沢さんのイアソンが本当にすばらしくて、色っぽくて、Sで、アンドロイド(イアソン)に心が宿る姿に悶えていました。
本当に大好きなCPで、さいごはボロ泣きでしたね。もう、塩沢さんと関さんの名演技ですよ。
キャラクターデザインは、PSYCHO-PASS3のキャラクターデザインもされている恩田さんで、当時とても美しいアニメに驚きました。
叶うならBlu-rayで復活させて欲しいです。
SFという最近ではあまりみない設定ですが、BLとはちょっと違うJUNE的作品を是非読んでみて欲しいです。



匿名1番さん(1/1)

有名な過去の名作ですよね。
たしか光風社版は単行本で、道原先生の硬質なイラストでした。
アニメもありましたね~
若いときに一度読みましたがけっこう忘れているので、また読み直したら今ならどんな感想を抱くのかは楽しみです。
BLとはちょっと雰囲気が違うので、JUNEを知らない世代の若い方たちが読んだら、どんな感想をもつんでしょうか?

私はどうやら敵同士なのに両想いという設定がツボのようなので
間の楔とか炎ミラとか好きになれそうな感じはするんだけど、
種類や巻数が多過ぎてどれが何やらさっぱり分からないのと、
読書が苦手なのでアニメから入ろうとしたけど高すぎて断念した;
TO-Yや魔界都市〈新宿〉も恩田さんでしたよね~美しかったv

匿名2番さん(1/1)

キモ!!

匿名3番さん(1/1)

バリバリのリアルタイム世代です。

ずっと「まのちぎり」で呼んでました、今も(笑)

「間の楔」、名作としてよく挙げられていますね。
リアルタイム世代では無いですが、最近1巻から読み始めています。

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