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愛し合うと死ぬ!?オメガバースに続く○○バースまとめ
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2020/06/08 14:03
昨年末、友人たちが住んでいる寮に遊びに行ったときのこと。
友人Bが海外留学するので「最後に一緒に三人でゲームしよう」という少し寂しい誘いだった。彼らの寮に着き、友人Aがゲーム機の準備をし、友人Bが荷物の整理を止めて私と一緒に座って待っていた。
「最初これでいい?」と友人Aが人気のレーシングゲームを出した。
「いいよ」と私たちは答える。
AとBはこの寮で出会い、同じゲーム好きということで仲良くなった。Bは少し年上だが、Aは彼とタメ語で話せるほど仲がいい。楽しくゲームをし、Aに数回圧勝したあとトイレを借りた。そして部屋に戻ったら、Aが背の高いBに抱きついていた。
気づかれてない……。よし、観察しよう。
「明後日出ちゃうのか…何時に出る?」とAが寂しげにハグしていた。
「夕方ぐらいかな」
「やだああ」
「まあまた遊びに来るよ、日本に戻ったら」
「絶対だぞ」
可愛い約束をしている二人がほほえましくなり、腐男子スイッチが入る前に顔を出そうと思ったその時だった。
「そういえばシャンプーいる? 使いきれなかったから」と留学するBがAに言ったのだ。
!?!?
「お、もらうー」とA。
シャ、シャンプーだと!? これよくある同じ匂いをまとうカップルってやつでは!? 我々の業界ではご褒美です! 体格差といい、タメ語とスキンシップといい、シャンプーまで持ってくるとはこの二人、カップル認定ですね。
(後日談)
Aと遊びに行ったとき、何やらいい匂いをした彼が「Bに会いたいなぁ」とつぶやくのであった。
何気ない毎日に交わされた温かい言葉、じゃれ合う二人の姿と再会の約束、ふとymz先生の『ハイ・ファイ・ランデブー』を思い出した。田舎で二人の男の子が送る日常、大学進学による別れで悩む二人、大人になっていく二人……。幸せと再会の中にある甘酸っぱさを描いた一冊だ。
この二人がいつかまた会えると信じたい、この作品を読んでいた時の気持ちそのものだった。甘酸っぱさを求めるみなさん、ぜひ『ハイ・ファイ・ランデブー』を読んでみてください。
あらすじ
田舎の小さな村に住む幼なじみの筒二と孝司。過疎化が進む村の学校は、今年度での廃校が決まっている。彼らはそんな学校の最後の二人きりの生徒だった。幼い頃からずっと一緒にいた二人。だけど、卒業後は離れ離れになるかもしれなくて…?