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愛し合うと死ぬ!?オメガバースに続く○○バースまとめ
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2020/04/18 13:00
エロ好きじゃなくてもハマる!大満足な短編集
作品名:『待てない犬の躾け方』 |
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作家:松本ノダ
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BLソムリエ:ショコラファースト 幼馴染から血縁、リバまで様々な設定を愛す! 読む人の心に刺さるような、魅力ある作品をお勧めしてくれます。 |
アホエロ感すら感じさせるポップな表紙に、良い意味でダマされた! ギャグエロからメリーバッドエンドまで幅広い作品を取りそろえた短編集です。読めば、「萌え」の一言では表せない様々な感情が往来すること間違いなし!
寡黙+紳士+男前+ガタイ良し=最高の攻め!!
作品名:『シャングリラの鳥(1)』 |
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作家:座裏屋蘭丸
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BLソムリエ:みち0609 商業BLを読むことが生活の一部だというみち0609さん。新作はもちろん、シリーズものも沢山読まれています! |
南の島の娼館・シャングリラの男娼と、彼をサポートする試情夫の恋を描くシリーズ第1巻。まるで楽園のような暮らしを過ごす中、暗い過去がほのめかされていて……。これから2人の恋、ストーリーともに気になる一冊です。
これは不幸な恋? 賛否両論な結末を、あなたはどう考えるか
作品名:『心中するまで、待っててね。 (上)』 |
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作家:市梨きみ
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BLソムリエ:いるいる 溺愛ラブラブ系作品激推しなBLソムリエさん! コミックスだけでなく小説やBLCDもたしなんでいます。 |
幼いころ仲良くしていた近所のお兄ちゃんと再会。しかし、お兄ちゃんは昔と変わらない幼い姿で……? 表紙の幸せそうな笑顔に「本当はもう、気づいてるんだろ?」という帯がなんとも不穏な作品です!
バンド好きにはたまらない!! ライヴに来たような高揚感
作品名:『気まぐれなジャガー (3)』 |
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作家:ウノハナ
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BLソムリエ:ぴよこ☆ 実技試験ではとっても熱心にBL作品を紹介してくださったぴよこ☆さん。作品の魅力を多角的な視点からオススメしてくれます! |
音楽雑誌の編集×人気ギタリストの、最高にロックでアダルトな音楽BL! 別離を経て、やっと甘々な関係に落ち着いたと思いきや……!? 新たな章の幕が開いたシリーズ第3巻です。
4年の恋に終止符を打つ、濃密な4泊3日2人旅。
作品名:『終点は東京。』 |
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作家:はやりやまい
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BLソムリエ:あさだ2枚 幅広い世代の作品を網羅! 穏やかかつ、ストーリーのしっかりした作品をおすすめしてくれます。 BLソムリエ:きい汰 萌えもストーリーも両立しているような、リアル男子たちの恋を描く作品をおすすめしてくれます! |
最後の推薦図書は、なんと2人のBLソムリエが熱く推している作品です! タイトル通り東京が終点の2人旅を描くストーリー。3泊4日の中で2人のこれまでの軌跡や人柄をじっくり堪能できて、じんわり心に染みる作品です。
はやりやまい先生は作家推しの方が多いと思いますが、自分の基準では『あさはらたそかれ』からは遠く、『ラフラブ』に近いと思います。
ストーリーのオリジナリティも大変好きなのですが、キャラクターが非常に愛しい!
東京駅で終わる3泊4日の旅が、描かれているほぼ全ててです。しかしこの1冊で、4年半付き合った彼らの関係性や人となりがしっかり伝わる。主役以外の登場人物は極端に少ないのに、2人が互いにどう振る舞うかだけでなく、社会の中でどう生きているかまで見えてくる。はやりやまい先生の、人を描くうまさに魅了されます。
読む方によっては、穂村(表紙/主役)も高瀬(穂村の元同級生、現彼氏)も随分と人としてあり得ない行動をするし、モラルハラスメントが目に余ると感じるかもしれません。
美形、お金持ち、料理上手、そんな魅力的な登場人物が商業BLに溢れている中、まざまざと描かれる欠点と弱さ。また、そのみっともなさを晒し合った上で共にあろうとする2人。弱さに抗おうとする様子を自分はとても愛しく感じました。
『喫茶ハレム、恋の乱。』で、はやりやまい先生ご自身も語られてましたが、先生の作品には「本当に"いい人"は存在しない」ことが多いと思っています。だからこそ人間臭くて、長野に、京都に、東京に、穂村と高瀬が本当に存在していそうな気持ちにさせられます。
恋人になって4年経つ高瀬と穂村が旅行に出かけるお話です。東京駅から2人の旅が始まっていきますが、ただの旅じゃないんです! 穂村にとって、高瀬と行く全てを終わらせるための最後の旅だから。タイトル通り、ふたりの終点は東京! ふたりの終わりが見えているこの旅で、果たして東京駅へ帰るまでの間に、穂村は前でも後ろでもない隣にいる高瀬と一緒に答えを見つけ出すことはできるのか!? 短くて、とても濃い(恋)ふたり旅になっています。
そして今回注目したいのが「視線の動き」。過去のシーンも描かれていますが、高瀬は穂村のことを見てくれているのに、穂村は高瀬からの愛を感じながらも全然高瀬のことを見ていないんです! 25歳の冬にともだちをやめたふたりですが、周りが見えていない穂村の独りよがりの恋でした。29歳の旅が終わる瞬間を。肩を並べてこれからを生きていく旅になったふたりを。ぜひ読んでみてください!
いろんな感情が散りばめられているので、何度読んでも楽しい! はやりやまい節にハマる可能性大の作品です! 彼らと同じく、重たい気持ちで行く聖地巡礼も作品の雰囲気を感じることができて、とっても楽しいですよ。
BLソムリエによる「BLアワード推薦図書」、いかがでしたか? あなたのお気に入り作品は入っていたでしょうか。
どの作品も、読むたびに心に余韻を残す名作ばかり。未読の方はもちろんのこと、もう読んだという方もこの記事をきっかけに再読して、作品の世界観にどっぷり浸ってみてはいかがでしょうか!