BL小説は氷河期…?アンケートをもとにBL小説好きの記者が検証してみた
2020年8月に実施した「私の考えたBL小説」アンケート。答えていただいたのは、現在もBL小説をたくさん読んでいる方、昔は読んでいたけれど今はもう読まれなくなった方、読んだことがない方……様々なちるちるユーザーの皆さんでした。
ちるちるユーザーの皆さんがいまのBL小説界についてどのように感じているのか、どんなBL小説が読みたいのか。アンケートをもとに実際に検証したり、小説好きの筆者がアンケート結果について考えてみたり…BL小説に真剣に向き合いました。
様々な意見が寄せられました!
ユーザーから寄せられたBL小説への意見
作品の傾向を円グラフにしてくれれば買いやすいかもしれない。シリアス60%ギャグ40%みたいな感じで。
あとは「約〇分で読み終わるダイジェスト版」とかあったら試しに買って読んで、面白かったら本編買ってみようと思うかもしれない。
攻めと受けが結ばれて終了! みたいな作品が多いので、その後のイチャイチャ的な話がもう少しあると嬉しい。
電子書籍に挿し絵がない、あとがきがない等で、購入を断念したり未読で放置してしまう事が多いです。古いものにも挿絵やあとがきをつけて欲しい。
BL小説の現状に満足している方もいれば、もちろんそうでない方もいらっしゃって、中にはかなり辛口な意見もいただきました。
小説の場合、コミックに比べるとどうしても読むのに時間が掛かってしまう分、「なるべく後悔したくない」という気持ちもより大きくなってしまうもの。あらかじめある程度内容が把握できたり、付き合っているカップルのいちゃいちゃを気軽に読めるような工夫が求められているように感じました。
作品内容に偏り?
昔よりもBLの中でもジャンルが豊富になってきて、(花嫁、異世界物、オメガバース)とても良いと思う。まだ1巻で終わってしまう小説が多いので、続きが気になってワクワクするような小説が読みたい。
いまは、Ωバースとかケモミミとかが流行っているから、そちらの本ばかりでバラエティに欠けて読む気がしなくなってきています。
作家さんごとに得意分野はあると思いますので、のびのびと書いて頂きたいです。
受けの見た目がコミックスに比べて美人・可愛いに偏っているように思うので、もっと短髪や高身長、筋肉質な受けの小説が読みたいです。また、攻め視点の作品がもっと増えてほしいです。
最近のBL小説はオメガバースやファンタジー系が大きく占めている印象で、とても流行しているように感じます。私はそのほかのジャンルも好きなのでたくさん増えすぎるとちょっとな……という気持ちです。
流行に振り回されすぎて、新しさや冒険した作品がない無難なものばかりになっている。
肉厚でずっしりした作品が読みたい。
中でも、アンケートで非常に多かったのは「ジャンルが偏っているのではないか」という意見でした。なかには「オメガバース・ファンタジーしかないので読みたいものがない」との辛口な意見も。
果たしてオメガバース・ファンタジージャンルは本当に増えているのか? 今のBL小説はオメガバース・ファンタジーばかりに独占されているのか? 筆者が調べてみました。
2020年に発行されたBL小説におけるオメガバース・ファンタジーの割合
2020年1月~8月に発行されたBL小説について調べてみますと、オメガバース・ファンタジーを扱っている小説の割合は約
48%。みなさまはこの48%という割合をどのようにとらえましたか?
約半分がオメガバース・ファンタジーであると考えると、割合としてかなり高いと感じる方も多いのではないでしょうか。
また、シリーズものと新規作品についても同様に調査してみると、シリーズものにおけるオメガバース・ファンタジー割合は61%という結果に。ただし、この61%の中にはオメガバース作品は含まれていませんでした。2020年の1月~8月からのみの集計なので偶然の可能性もありますが、ファンタジー作品の続編は多いけれどオメガバース作品の続編はまだそう多くはないのかもしれません。
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【※割合計算時に集計した数値(2020年1月~)】
総発行小説数:219冊(電子のみで発行されたものを除く)
オメガバース・ファンタジー小説:106冊(現実設定+オメガバースの小説:23冊、ファンタジー世界を扱った小説:73冊、ファンタジー世界+オメガバース小説:10冊)
続編として発行された小説数:
28冊
続編小説におけるオメガバース・ファンタジー小説:
17冊(現実設定+オメガバースの小説:0冊、ファンタジー世界を扱った小説:17冊、ファンタジー世界+オメガバース小説:0冊)
新規として発行された小説数:
191冊
新規小説におけるオメガバース・ファンタジー小説:
89冊(現実設定+オメガバースの小説:23冊、ファンタジー世界を扱った小説:56冊、ファンタジー世界+オメガバース小説:10冊)
5年前、10年前と比較してどのくらいオメガバース・ファンタジーが増えているか
2010年1月~8月におけるオメガバース・ファンタジーの割合は約
5%で、2015年1月~8月においては
15%に増加していました。
オメガバース設定が商業BLに現れ始めるのが2015年なので、実際には2010~2015年にはオメガバースを扱った小説はありませんが、その5年間でもファンタジー設定の作品自体は数を伸ばしています。
---【※割合計算時に集計した数値(2010年1月~8月、2015年1月~8月)】
<2010年1月~8月>
総発行小説数:567冊(電子のみで発行されたものを除く)
ファンタジー小説:27冊
<2015年1月~8月>
総発行小説数:422冊(電子のみで発行されたものを除く)
ファンタジー小説:63冊
実際はファンタジー>オメガバースだった!
前述のように、オメガバースが商業BL業界に登場するのはふゅーじょんぷろだくとによる『
オメガバース・プロジェクト(1)』の発行以降です。こちらのアンソロジーは2015年3月末発行なので、2015年以前はオメガバース設定はほぼ商業BLに存在しなかったといえます。
実はオメガバース設定だけに限ると、全発行数の
219冊中33冊とそこまで多いわけではなく、ファンタジー世界ではない現実+オメガバースの設定に絞ると
23冊という結果になりました。
比較的新しい&特殊な設定なので目につきやすいというのもあるかもしれませんが、実際の数でいうとそこまで極端に増えている訳ではありませんでした。BL小説では2010年頃にアラブものが流行っていましたが、割合としてはそれくらいの流行度合いと言えます。
一方で、2010年~2015年のデータからも分かるように、
ファンタジー設定の小説は年を追うごとに増加傾向にあります。ファンタジー設定(オメガバース設定があるものも含む)の小説は83冊。219冊中
83冊と考えると、かなりの割合ですよね。
オメガバースは「流行」と言えるくらいの割合ですが、ファンタジーに関してはジャンルのほぼ半分を占めています。どうしてここまでファンタジーが増えたのか……小説好きの記者同士で話し合い、次のような仮説を立ててみました。ちるちるユーザーのみなさまはどう思いますか?
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①
現実世界を舞台にした作品で登場する職業が出尽くされてしまい、ファンタジーが多くなったのではないか
②ファンタジー系の作品がそこまで主流ではないBLコミックとの差別化を図るため
③なろう系や転生悪役令嬢系などのファンタジーがBL以外のノベルジャンルで流行しているため
番外編
短編集も読みたいし、大長編も読みたい!!
短編集が読みたいです。コミックなら1冊の中に5~6話程度、1話完結型の話が入ったものがありますよね?漫画にはあるのにどうして小説にはないのかが長年疑問です。(アンソロではなく全て同じ作家さんのもので読みたいです)短時間で読めるものがあれば日々の生活の中でのちょっとした息抜きに毎日少しずつ……という形で手が出しやすいのにと思っています。
私が把握してないだけかもしれないんですけど、テーマごとのアンソロジーとか、短編集みたいなものがあれば読みたいです。小説ではないんですけど、人気のイラストの先生方の作品集とか全カラーであったらほしいかも。
ここからは番外編として、皆さまの「こういう作品が読みたい!」というお声をご紹介します。筆者が興味深かったのは、「短編集が読みたい」というご意見。確かに、好みの文章やストーリー展開の作家さんを発掘しやすくなるかもしれませんね!
また、イラストの作品集はyoco先生の『
yoco作品集 永遠と一秒』がありますが、BL小説のイラストは漫画家さんが多いイメージなのでレーベルごとにBL小説のイラスト集とか出たらとても素敵ですね。
異世界物でない重厚なファンタジーBLや、日本の歴史物のBL小説が読みたいです。
ファンタジーや歴史ものBLの大長編が読みたい! という方もいらっしゃって、現在ではあまりみられない形のBL小説のスタイルも求められているのだなあと感じました。
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いかがでしたか? BL小説はこれからどうなっていくのでしょうか。ちるちる記者として&一読者としてこれからも応援していけたらなと思います。
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担当BLソムリエ:ももんが BLへのめりこんだのは小説から。習熟度が足りないと感じたので最近はファンタジーを積極的に履修中。BLの陸海空で、愛をたずねて三千里。
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コメント36
匿名1番さん(1/1)
自分の読まなくなった理由と似てるような
オメガ、子育て、異世界、ファンタジーばっかでどれもこれも同じようなのばっかり
ウェブ小説から取ってきたような中身のないのが多くてクオリティがひどい。一発限りの人も多いような。だからもういいやって。もっと最悪なのは獣人かな。人間ですらないしギャグ?動物が服着てドヤって受けが赤くなってる挿絵とかどんな気持ちで見たらいいの。異常としか考えられない。もう少し考えて書いて欲しいですね
匿名2番さん(1/1)
コメントにもあるし前々から思っていたけど小説の短編ってあまりないですよね。何でだろ。
私も日々の潤いとして読みたい。
別に一話で完結じゃなくても良いから漫画みたいにバラ売り配信してほしいです。
匿名3番さん(1/3)
自分もBL小説大好きなのでこのアンケート真面目に答えた記憶があります。獣人・花嫁・オメガバースはお腹いっぱいって私も書いたし辛辣だったと思います。どんなテーマでも実力ある作家はそれなりに面白くできちゃうけど似た内容に偏っちゃうのは残念。奇抜な設定じゃなくても普通の人間の男性同士が葛藤を抱えながらも惹かれ合ってしまうラブストーリーが読みたいんです。ファンタジーも良いものは良いけど作者のご都合主義に走りやすいリスクもあるので。
でも最近の小説ランキングはファンタジーもあれば一般人の恋愛もあるしいいバランスになってきて良いな、と思います。あと好きなシリーズものはやはりどうしても追いかけてしまいますね。モノクロームロマンス文庫の作品みたいな内容の骨太ストーリーを書く日本人の作家さんが現れてくれるといいな、と思います。
匿名4番さん(1/1)
全体としてはファンタジー・オメガバースは圧倒的多数とはいえないにしても、人気タイトルの中ではどうなのかなぁと思います。ファンタジーなどは珍しいから目につくというより、やたら目に入ってくるんですよね。
個人的には、どんなジャンルにしてもあまり絢爛豪華な作風は好きじゃないんで、もっと庶民的な話が読みたいですねー。
匿名5番さん(1/1)
そうそう、オメガが流行ればオメガばかり、子育てが流行れば子育てばかりでまた?と思い読む数が減ってしまった。
ファンタジーも好きではないし、現実的なサラリーマンの話を読みたいのだが辛い現実を思い出してしまうとかで売れないのかな。
匿名6番さん(1/1)
アンケート結果ありがとうございます。
私もBL小説大好きでよく読むのですが、個人的には最近はオメガバやファンタジーばかりという印象はそこまで持っていません。
確かにかなり増えましたが、選ばなければファンタジー以外もそこそこ読める気がするので、割合としてはファンタジー/非ファンタジーは同じくらいではと感じていました。
ファンタジーも異世界ものも獣人も、私はそれ自体は好きです。書かれ方によっては凄く楽しい題材だと思います。
オメガバも最初は苦手でしたが、色々読むうちに書かれ方次第だなと感じるようになりました。
ただ、ファンタジーも異世界ものも獣人ものもオメガバものも花嫁ものも、全部に共通して多いのが「可愛い受け」だと感じます(この「可愛い」は容姿というより性格的なものです)。
不憫だったり健気だったり女性的な思考だったりする受けが攻めに溺愛される、そういう作品がとても多いような気がするのです。
決してそういう作品を否定したいわけじゃありません、でも、かっこいい男性とか普通の男性とか筋肉質な男性とかおっさんとか、いろんなタイプの受けさんが読みたい、いろんなタイプの作品が読みたいなとここ数年結構切実に思っています。
匿名7番さん(1/1)
現代モノで日本が舞台のものが好きなので、確かに2010年前後か、それ以前の本ばかり読んでます。今年度は小説の新刊は3冊しか買いませんでした。
モノクロームロマンスは海外ならではのリバ問題と翻訳調の文体が合わないので、やっぱり日本の作家さんの、ごく普通の市井の人を描いた物語がいい。職業が出尽くした…という意見もありましたが、全然特殊だったりオシャレなお仕事じゃなくていいんです。普通の男性同士が心を通い合わせていくのを、じっくり丁寧に描いてある小説が読みたい。
匿名8番さん(1/2)
昔は小説の方を主に購入していたけど、今はコミックの方が多いです。
ちるちるのランキングも、以前は
小説は「納得のラインナップ!」・コミックは「上位のよさが理解できない・・・」
だったのが今では逆に。
なぜかは自分でもわからないです。また逆転するかもしれません。
最近あった不朽の名作小説版ランキング(正確なタイトルは忘れました)で同じ作家さんばかりだったのが、なんかな~・・・という感じでした。
匿名9番さん(1/1)
わー、最近思ってたこと、皆さん代弁してくださってる(笑)
あの作家さんもこの作家さんも、気付けばオメガバ・ファンタジーばかり書かれるようになり、寂しく思ってました…。油断すると、受が普通に妊娠したりする。もう男ですらなく、BLである意味とは…
でも、その方が売れるからだろうな、苦手なの私だけなんだろうなって。
昔はたくさん小説買ってましたが、最近は1ヶ月に1冊買うか買わないかです。
匿名10番さん(1/1)
いい記事をありがとうございました。
最近の小説は、ファンタジー流行りですが、私はふだん読む推し作家さん以外の、初読み作家さんのファンタジーに食指が動きません。
現代もの・歴史もの・オメガバースものは、世界観がもうわかっているので手が出ます。でも、異世界ファンタジーは、ストーリーと一緒に、舞台の新たな世界観を読みながら覚えていかなければならないのが、正直面倒くさいんです。受け入れがたい世界観だったら怖いし。
匿名11番さん(1/1)
やっぱり皆さん感じてらっしゃったんですね~。流行はある程度仕方ないけど、あまりにも連発されると小説は分母数が少ないからどうしても偏ってしまってつまらない。読み手が少ないからこそ作品にもっと多様性がほしいです。
オメガが流行ってきた辺りから作品傾向に重いものが少なくなったのも物足りない。なので大人向けのモノクローム文庫とかは必ず購入してます。
シリアスな刑事物とか、がっつり仕事ものとか、専門的な分野を舞台にしたものとか色んなのが読みたい!
今の小説界は、時代を超える名作が生まれにくいじゃないかなぁ。
匿名12番さん(1/2)
私はもっと気楽に読めるのが増えるといいなって思います。
私は昔から読んできた小説派ではなく、
コミックから小説にも手を伸ばすようになったタイプです。
コミックだと、わちゃわちゃしててアホかわいいとか
高校生同士かわいくて尊い!みたいに気楽に読めるのが多いけど、小説では少ない印象。
コミックから小説に進出する際に、その点も敷居の高さを感じました。
読むのに心構えが必要とされてるというか。
小説を読み始めてからも、ファンタジーものが多くて、世界観を理解しながら読むのも億劫だし……とついつい見送ることも多いです。
ふつーの現代もので、凝った職業とか、スペシャリストのお話とかでなくていいので
(専門用語を多発されると、それも辛い)
ふつーの大学生同士とか、ふつーのリーマンのそこらへんにいる男同士みたいなのを読みたいです。
あとくっついてからのイチャイチャをもっと読みたい。
ハラハラさせられたり、心苦しくなりながら二人の行く末を追い求めるのも確かに醍醐味なんだけど
ご褒美ターンがもっとほしいです。
匿名13番さん(1/1)
色々な意見があるようですね。
私は腐歴が長いせいか、漫画も小説も恋愛のみにクローズアップされた作品には食指が
動きません。初期の頃は満足していたのですが…。
世界観が凝っていたり、ストーリーに深みがあったり、業界の専門的な内容が組み込まれたりと
エンターテイメントと言っても、作品を読んだ事により何か得られる事があるかどうかを求めてしまいます。
現代の普通の恋愛ものは、売れっ子作家さんや好きな作家さんの作品でも敬遠します。好みの問題ですね。
小説もかなりの数が出版されているので、殆どのテーマは書き尽くされています。凝ったものになるのは自然な流れかと思います。ただオメガものなど同じジャンルが満映するのは、うんざりです。
ファンタジーものは、作家さんの力量が出やすく、人気作家さんのものは「流石だなー」と感じる事が多いです。
匿名14番さん(1/1)
「オメガバース・ファンタジー」(円グラフの青)以外って「現実設定」ということですか?
・・・なら、数字的には非現実/現実が半々ってことで、別に問題ないようにみえますが。
つまり、小説のジャンルは偏っておらず、とても均等ではないかと。
今回の記事を拝見していると、非現実モノが半分も占めるなんてけしからん、
皆さんもそう思うでしょ?? のような論調が垣間見えて、ちょっと疑問に感じました。
(気を悪くなさったら、ごめんなさい)
匿名8番さん(2/2)
『ファンタジー世界』って「完全な異世界」なのか、それとも「現実設定+ファンタジー要素(妖怪とかケモ耳とか)」も含むのかで大分違いますよね・・・。
どうなんだろ?
個人的には「現実設定+ファンタジー要素」もファンタジーだと思ってしまいます。
匿名15番さん(1/1)
現実社会を舞台に書いたけど、上手く書けなかったので、後付けでファンタジーとかほざいてるだけ。
腐女子作家は皆知ったかぶりの世間知らずのゴミ。
BLは二次創作のエロだけで十分。
匿名3番さん(2/3)
完全異世界ファンタジーをハイファンタジー、日常の中に魔法とかファンタジー要素があるのをローファンタジーって言うみたいですね。記事はファンタジーけしからんって訳じゃなく10年で3倍以上に増えたってのは確かに多いし、ここのコメントのようにファンタジー多すぎーって意見もたくさん届いていたのだと思います。重厚で作り込まれた世界観で良作ファンタジーもたくさんありますがBL小説全体の半分を占めるのは多すぎかなって私も思います。2000年代から2010年前後って小説道場出身の方々がたくさん書いていらして、文章のうまさやストーリー展開の面白さがやはりすごいんですよ。ハードボイルドな骨太ストーリーの中にBLのラブもしっかり盛り込まれていて。ライバル達と切磋琢磨してたから作品のクオリティも高いのかなと思います。その時代の作品を読み慣れている方は最近の傾向は小説レーベルも減ってしまったし物足りなさを感じているかも。
BLは好きだけど別にファンタジーは好きじゃないという読者層がBL小説界から一部離れてしまったのかな?と思います。
小説愛好家や小説に興味を持つ方が色々真剣に語っているのは読ませて頂いて楽しいですが、先生達をただ中傷するだけのコメントはやめて頂きたいです。
匿名16番さん(1/1)
BLに限らず小説(文学界)そのものが氷河期だと思いますけど…。
匿名17番さん(1/1)
不憫だったり健気だったりする受けが攻めに溺愛される、そういう作品が大好きなのでここ最近(3-4年程度ですが)もっぱら小説派です。
ベタ甘な溺愛もので癒されたい。
しかしじっくり読む時間がなかなか確保できないので短編集とかオムニバス作品が出てくれたらなとは思います。
匿名18番さん(1/2)
昔のJUNE系小説はテンプレ展開はそれほどなかったんですけどね。
最近は各社とも売れ線を狙い過ぎて多様性が無くなっているのかなと思います。
徐々に男同士のハーレクインになってきてる感じ。
まあそういう萌えがライトな読者層に求められているんでしょう。
小難しい作品が読みたかったら一般作を読んでもいいんですから。
匿名19番さん(1/1)
10年以上前の新人賞の規則で「ファンタジー不可」ってなっているレーベルがあったのを覚えてます。ご丁寧に、「超能力もファンタジーとみなされます」という注意書きすらあったような。当時、「確かにファンタジーは主流じゃないけど、でも新人で面白いファンタジー小説を書ける人いるかもしれないのに、なぜ最初から門前払いするんだろう」と疑問に思っていました。
そして、今、あまりにオメガ、子育て、異世界、ファンタジーが多くなってしまっていて、ベテラン作家さんまでその設定の作品ばかり書くようになっているという状況を見ると、「流行りだから、このテーマで描くように編集に言われて書いているんじゃないか?」と勘ぐってしまいます。
編集が流行を追いすぎるあまり、オメガ、子育て、異世界、花嫁、獣人…を書く作家さんばかりを優遇(受賞・出版機会など)したり、ベテラン作家にもこれらの題材で書くよう半ば強要しているのでは?
作家本人がこれらのテーマで書きたい!と思って書くなら構わないですが、本当は別のアイディアがあって内心気が進まないのに流行の題材・設定で書かされている作家さんがいて、しかもそれが編集の「売れるだろう」という思い込みとは裏腹に、ファンを食傷気味にさせ離れさせる元凶となっているのなら、作家さんにとっては大変お気の毒なことだと思います。
各BL小説レーベルの編集部の方々には、「流行り」ではなく「面白さ・斬新さ」を意識して作家さんをサポートしてほしいと思います。
匿名12番さん(2/2)
私も、編集からの指示、制約って予想以上に強いんだろうなぁと思います。
凪良さんも、花嫁モノじゃないとデビューさせてもらえなかったとインタビューで答えていらしたし。
「BL小説で多く書かれている設定を調べて、その題材を書いてください」と担当から指示されたと答えた作家さんもいらしたし。
驚いたのは、とあるサイトのインタビューで「DEAD LOCK」について英田サキさんが
「ほかの出版社で一度やってみたいとお話ししたら、やはり難しいと断られました。外国人が主役の海外ものは読者さんに敬遠されやすいと言われていて、『DEAD LOCK』の場合はさらに刑務所モノという特殊な設定ですから、編集さんが避けたがるのは当然という気持ちもありました。でもどうしても書きたかったので、そのあとに徳間書店のChara文庫さんに相談したんです」と答えていらっしゃるんですね。
最初に持ちかけられた編集の見る目の無さ!!
諦めずに他社へ打診してくださった英田さんがいらしたからこそ、あの大ヒット作が生まれた訳で。
そういうの読むと、編集ってなんなんだろう…って思います。
匿名20番さん(1/1)
極道モノが上手い作家さんがオメガバ書いてたんですけど、全く面白くなくて。
適材適所ってあるよなーと思いました。
幅の広さこそが小説の魅力だと思っているのでジャンルが偏るのは勘弁して欲しいです。
個人的に読み返す作品は圧倒的に小説なので、負けずに頑張って欲しい。
匿名21番さん(1/1)
作家にそれぞれ得意なジャンルがあるのは承知のうえで。
個人的にファンタジーは一つの設定にすぎません。もちろん萌えるファンタジーも読んだし、世界観にのめりこめる素晴らしいハイファンタジーにも出会ってきました。
BLには男同士らしさを求めているので、昔から一部のジャンルでなぜ嫁にいったり出産したりわざわざ女体化したりするのだ?とずーっと疑問に思ってました。ファンタジーなんだからそういう設定でも違和感がないでしょ?っていう予防線が張られてる感じがして、いやいや男性キャラに女性の要素は求めてないんだけどなーと。
現代日本を舞台にした男同士ならではの葛藤、拒絶、克己心なんていうのにたまらなく興奮しますね。男くさいの、傷つけあうの(SMに限らず)、はたまた殺し合うくらい泥臭い展開なんかは、国産商業BLだと今じゃなかなか読めないレア設定になってしまった。読みてぇー。
匿名22番さん(1/1)
プロを自称するならどんなジャンルだろうと不足なく書いて欲しいと思いますけどね。
大して書けない作家にも売れるからと書かせるから面白くない作品が溢れて不満も噴出する。日本語もまともに書けない作家が淘汰されることなく本を出し続けられるBL小説界は異常だと思います。そんなものに数冊当たってしまえば二度と手に取らなくなっても仕方ないですよ。
ジャンルの偏りをどうにかしたところで質の低下状況が変わらなければ顧客離れは避けられないんじゃないですか。
匿名23番さん(1/1)
現代日本でかつ高校生ぐらいの歳若い男の子が「男を好きになってしまった」というマイノリティに葛藤したり他にも進路で悩んだり自身のアイデンティティの確立に悩んだりとかそういうのが読みたいなぁ、と。
子育て、男体妊娠、異世界、獣耳…………どれも「私の趣味に合わない」のでもっとフツーの男の子がフツーに青春してフツーにBLしているので良い作品が見つかったらいいなと思います。
匿名18番さん(2/2)
匿名23番様
それってBL小説ではありませんが、オープンリー・ゲイの千葉雅也さんの一般小説『デッドライン』じゃダメでしょうか?
芥川賞の候補になってたこともあります。
野間文芸新人賞は受賞していますのでレビュー等調べてみてください。
匿名24番さん(1/2)
10年〜のベテラン作家の新刊のあとがきを読み、編集からの指示が増えてつらそうに見えました。
初期は作家の書きたいものがはっきりして、荒削りでも個性があり楽しめました。本当に残念です。作家ごと、得意なジャンルで棲み分けておけばいいのに……。
最近は装丁に凝りすぎて、題名が読めないようなフォント選びや配置にも戸惑います。足し算しかできないのかと呆れます。
友人に「BL小説ってようはホモがヤってるんでしょ」と言われ、まぁその通りなのですが、その「ヤるまで」にある過程や人物に楽しみをじっくり味わいたいのです。
いまの流行がつらく、結局10年前の作品を読み返す日々です。
匿名25番さん(1/1)
私もBLは小説から入りました。友達に「好きなものは好きだからしょうがない!!」を借りたのがきっかけで、それからもずっと小説ばっかり読んでいました。でも、最近はすっかり漫画に押されている気がしますね(出版業界全体がそうなのかもしれませんが)。ただ、私がおかしいだけでファンタジーそのものは需要があると思っていました。でも、この記事やコメントを見る限り、そうでもないんですね(笑)
私は設定だけファンタジーなのは全然OKで、前世モノも好きです。ただ、子育てや出産(プレイとして産卵はOK)が地雷でして、オメガバースは怖くて手が出せません。受けが発情してエロエロなのは好きなので本当に悔しい。昔の花嫁モノのように媚薬で代用してほしいです。
ちなみに、pixivに掲載されてる作品のレベルも高いです。地雷についても記載してあって、うっかり被爆しないようにしてあります。お金出して被爆せずとも無料で楽しめるコンテンツが充実しているのです。今はもう編集が介在して売っていく時代じゃないのかもしれませんね。
匿名3番さん(3/3)
皆様色々ご意見あると思いますが、私もBLで「男が出産」だけはどうしてもいただけない。萎えるという言葉がふさわしいです。せっかく男性の体の神秘というか男×男という美味しい設定で受けを女にしてどーすんの?と思ってしまいます。いくら愛し合っても出産だけはできないのがBLの切ない所なんじゃないの?とも。若い女性読者は未知の世界に憧れもあり、BLで出産擬似体験みたいな感覚もあるのかな。逆に出産経験者のようなベテラン作家には「男も出産の苦しみを味わうがいい!」みたいなドSな気持ちが出てるのかな?と思います。全くの持論ですが。そして出産経験読者とか出産する可能性の低い世代の読者は「BLでまでそんな生々しいことやらんでいい!」みたいな心境なのかと。萩尾望都先生が先日テレビ番組に出られた時、少女漫画の主人公を少女から少年に変えただけで良妻賢母とかの価値観を押し付けられず「こんなに自由なんだ」と思われたと仰ってたのが印象的でした。せっかくBLというジャンルも出来たのに受けを女性そのものみたいに変えてしまうのは時代に逆行しているような気もします。
匿名26番さん(1/1)
オメガバース・ファンタジーの割合が5→15→48%と比較されているけれど、分母は567→422→291冊と変化していることに注意が必要かと思います。
オメガバース・ファンタジーでない作品が「2020年でも52%を占める」と説明されると「そんなにあるんだ」という印象を持ってしまいますが、実態は540→359→113冊、10年で約8割減です。
長年のファンの方々から「読みたい新刊があまりなくて」というお話をたびたび聞いていたのですが、確かに選択肢は減っているのだと感じます。
匿名27番さん(1/1)
BL小説はなんであんなにキャラ感が古臭いのか。
「黒髪の雄々しい男×茶髪か金髪のナヨナヨした男」が多すぎる……。
悪いとは言わないがどの作家もそればかり。
内容もオメガバかファンタジーで魔物に嫁入りが溢れていて目新しさがない。
作家というよりも、編集の指示だろうか。売れる売れないがあるのはわかるが、コミックスのようにバラエティ豊かにしてほしい。
匿名28番さん(1/1)
BL小説はランキング高いものがはるか昔の王道設定ばかりだから読むの萎えた。
俺様強引攻め×抗えない青年、美少年、初手レイプなんて2005年ぐらいに流行った設定でしょ。
ファンタジー好きだからと読む度にそれに当たって嫌気がさした。web小説や漫画では廃れてきた設定を「これは売れるだろう」といまだに商業でやってたら漫画から小説に入ろうとする人も「古いなぁ」と思って本を閉じるのも当たり前だと思う。
ファンタジー、オメガバース、獣人が問題というより個人的には設定が古くさい、王道すぎるのが問題だと思った。
もちろん面白いのも、他にない設定の作品に出会った事もあるけど。
匿名29番さん(1/1)
「力のあるベテラン作家ならどんなテーマを指示されても面白く書けるはず」という意見もあるかもしれないが、多くの読者は、「オメガ、子育て、異世界、花嫁、獣人」というテーマを見ただけで食指が動かなくって、本当は面白い作品かもしれなくても手に取ってもらえないという状況が発生してると思います。
「最近の新刊は、オメガ、子育て、異世界、花嫁、獣人ばかり」という固定観念ができてしまっているために、小説の新刊チェックもしなくなって旧作の小説やコミックスの方を主に読むようになり、新刊をチェックして購入するのは、「オメガ、子育て、異世界、花嫁、獣人」を特に好む読者だけになってしまう。
「オメガ、子育て、異世界、花嫁、獣人」以外を好む読者はもうBL新刊をチェックしなくなっているので、時々「オメガ、子育て、異世界、花嫁、獣人」以外の新刊が出ても売れ行きが芳しくない。
よってより一層「オメガ、子育て、異世界、花嫁、獣人」しか売れない、と出版社に認識されてしまう状況が固定されていく、という悪循環になっているのかも…。
匿名30番さん(1/1)
ファンタジーは需要に対して十分な供給があるから不満が少ないんじゃないですか?
それを需要が無いと捉えるのはどうなんでしょう。
売り上げ見てから言いましょう?多くの読者が不満って、何を持って断ずるのか。
少数派の不満を訴える声ばかり大きくなるのがネットの常ですが、そこに踊らされる人を目の当たりにして呆れています。
ついでに私も萌えより完成度を求めたい少数派なので不満を言います。
お金を取れる文章を書ける作家が圧倒的に少なく、そこをどうにかして欲しいと思ってます。校正がまともにされていないのも気になります。
これならネットで趣味で書いてる人の中から好きな書き手を探した方がいい、そう思われても仕方ない本が出版され続けてますね。
匿名24番さん(2/2)
ファンタジー、オメガバースものには独自設定が強いから、編集があまり手を入れなくていい、というのもあるんじゃないでしょうか……
歴史物だと「時代にない建築だからNG」と赤入れされた、と見たことがあります
扱うのに取材や資料集めなど周囲も苦労されるんだろうと思います
世の中が厳しいから、明るくたのしい現実逃避を望む読者が増えているようにも感じます
同じファンタジーでも昔に流行った遊郭もの、アラブ石油王もの(攻めがプライベートジェットで迎えにくる)とか、過去の定番ものが恋しいです