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愛し合うと死ぬ!?オメガバースに続く○○バースまとめ
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2020/01/31 00:00
リーマン部下×上司『GAPS』 |
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警察上司×部下『DOGS』 |
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里つばめ人気BL |
里つばめ先生の代表作といえば漫画『GAPS』シリーズ。実はこちら、BL豊富な電子ストア「honto」で2019年、最も話題となったBL漫画シリーズのひとつ。物語は、会社の部下×上司を描く『GAPS』(計4巻)、警察官の上司×部下にスポットを当てたスピンオフ『DOGS』(計2巻)の二本柱で構成。多くのファンを抱える一方、巻数が進んだ長編ゆえに少々敷居の高さを感じている方もいるのではないでしょうか。
実は筆者自身も、最近シリーズを履修したばかりの新参者。気にはなっているけれど、読むきっかけがない。そんな皆さまの背中を押すべく、今回『GAPS』シリーズの魅力を語りたいと思います! 未読の方はぜひこの機会に唯一無二の里つばめワールドを体感してみてください♪
GAPSシリーズ第4巻『GAPS hanker【電子限定おまけマンガ4P付】』
左が『GAPS』受難上司受・長谷川、右がクズ部下攻・片桐
『GAPS』シリーズの面白さを語る上でまず注目したいのが、「ぶっ飛んだ」攻めキャラ。本編『GAPS』の攻めである片桐は、顔・頭・性格の全てが完璧な王子様……と見せかけて、その実態は泣く子も黙るクズ!! カツアゲ、器物損壊、ギャンブル……加えて汚部屋の住人というとんでもない男。けれど、物語が進むにつれて徐々に印象は変わり、唯一無二の攻めキャラになるはずです!
DOGSシリーズ第2巻『DOGS infight【電子限定おまけマンガ付】』
左が『DOGS』平凡部下受・矢島、右がパワハラ上司攻・斉藤
また、スピンオフ『DOGS』の攻めであるパワハラ&セクハラ上司・斉藤もなかなかパンチが効いています。俺様キャラにも関わらず大層スマート。ストーリーを読み返してみれば、言動の端々に愛情と執着を感じるんですよね。こういうキャラはともすれば愛の言葉もキザになりがちなのですが、睦言さえごく自然。「あんたモテねえだろ」に対して「そんなもん一人いれば十分だ」って返せます?? あの俺様上司が??? くう~~~、たまらん!
GAPSシリーズ第1巻『GAPS』
部下攻・片桐の二面性を表すような右上、左下の表情
次に注目すべきは、シリーズ全体に共通する糖度の低さ。『GAPS』にしろ『DOGS』にしろ、ちゃんとラブ要素は存在するのに限りなく糖分控えめ。でも本シリーズは、これ以上甘いとダメなのだと思います。『GAPS』も『DOGS』も「好きだ」とか「愛してる」とか、そういう直接的なセリフがほとんど出てきません。お互いの好きなところもあまり明言されていない。けれど、ちゃんと「あ、この人のことが好きなんだな」と、彼らの醸し出す空気や表情から読み取れます。
たとえば『DOGS』は、お仕事描写がかなり多いのですが、不思議とそれが気にならない。「これほんまにBがLするんか?」と思いつつも気づけばお仕事描写を全力で楽しんでいる自分がいて。最終的に両想いになった後もふたりの関係は甘くなりすぎず、必要最低限の糖度が保たれています。この絶妙な匙加減は他作品ではなかなか味わえないものがありました。
GAPSシリーズ第3巻『GAPS apples and oranges【電子限定カラー】』
上司受・長谷川がついに、部下を受け入れる!?
ここで本シリーズの大体の構成をご紹介。まず、会社の部下・片桐×上司・長谷川にスポットを当てる『GAPS』。ひょんなことから片桐の本性を見てしまった長谷川が、狙われ口説かれ振り回され……というストーリーですが、1巻の段階だと恋愛要素は薄く、片桐の真意も明らかになりません。被害者の長谷川も絶対に流されないというノンケ力の高さを発揮します。
しかし、それが少しずつ変わり始めるのが2巻『GAPS RISKY DAYS』。愉快な当て馬後輩・三浦も登場し、片桐と長谷川の関係にすこ~しだけ甘さが生まれます。とはいえ、ノンケ上司・長谷川の心境はまだまだ複雑。ほだされそうでほだされない。そのグラグラ感がたまらない!
そんなふたりの関係が決定的になるのが3巻『GAPS apples and oranges』。後輩の三浦に迫られたり、昔好きだった女性と再会したりとハラハラ展開が続きますが、そういった出来事を経て長谷川はようやく自分の気持ちに折り合いをつけるのです! いよいよ初H……と見せかけて、「今週末(=次巻)」まで持ち越し!
読者もじれっじれになったところで、4巻『GAPS hanker』です。何を考えているのかよくわからなかった片桐が見せる余裕のなさにグッとくる巻です。個人的に好きなのは、今週末まで待てない部下攻めの片桐が「無理しなくていいって 言えなくてすみません」と本音を吐露するシーン。そして、いよいよ覚悟を決めた長谷川との怒濤(本当に怒濤!)の初Hと見どころ満載です!
DOGSシリーズ第1巻『DOGS【電子限定おまけマンガ付】』
じれじれの『GAPS』に対してHからの『DOGS』
続いて『GAPS』スピンオフの『DOGS』。こちらは警察が舞台で、エリート上司×平凡部下のカラダから始まる恋を描きます。お仕事要素を楽しんでいたら突然BL要素がドーン! と降ってくる1巻。好きな子ほどいじめてしまうタイプの斉藤と、そんなパワハラ上司に噛みつく男前な矢島の攻防戦にドキドキが止まりません。
2巻『DOGS infight』では、ヤるだけの関係に変化が生じます。斉藤の言動の根底には愛情しかなかったこと、懐かない犬・矢島がほだされていく過程をじっくり追っていきます。どこまでも「甘くなりすぎない」ふたりの関係にガッツポーズの終わり方でした。
そんな『GAPS』シリーズで、筆者が個人的に最も印象に残っているのは本編第2巻『GAPS RISKY DAYS』。もちろん、片桐×長谷川が心身ともに結ばれる4巻『GAPS hanker』も大大大好きなのですが、ここは敢えて! 2巻をオススメさせて頂きます。というのも、前述したトンデモ後輩・片桐の良さに気付くのがこちらの巻なのです。
GAPSシリーズ第2巻『GAPS RISKY DAYS【電子限定おまけマンガ付】』
外ヅラ王子で内面クズ!部下攻・片桐のホントのとこが見えてくる…
第1巻の段階では片桐の心の内は全く見えません。外ヅラ以外最悪なのに、いつの間にか読者も長谷川も片桐に惹かれていて、どうしてか憎めない。何度も読み返して思うのは、結局彼の根っこの部分の真面目さが成せるものなのかなということ。仕事に真摯に取り組む姿勢だとか、本当に長谷川が嫌がることはしないとか、つい滲み出てしまう人間の良さがどうしたって目についてしまう。
片桐が何を考えて、長谷川に対して何を思っているのかが、可視化されるのが『GAPS RISKY DAYS』だと思います。だからこそ「絶対にほだされないぞ」という姿勢でいた長谷川も、この巻以降少しずつ心境に変化が出てきます。そんなBL的ドキドキ展開の始まりを存分に楽しめるため、つい読み返してしまうんですよね!
ここまで長々述べてきましたが、『GAPS』シリーズの魅力は伝わったでしょうか。長編ではあるものの、時間を忘れて読み耽ってしまうこと請け合いの本作。思い切って一気読みすることを強くオススメします!
電子限定おまけ・カラーもアリ!! |
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