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愛し合うと死ぬ!?オメガバースに続く○○バースまとめ
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2018/09/01 14:31
それはヒロシ社長から手渡された、とあるコミックスがきっかけでした。
ヒロシ社長:これ面白かったから良かったら読んでみてよ
白米:絵柄といい、タイトルの雰囲気といい……結構古めの作品ですね。……えっ、初版2001年!? 割と最近じゃないですか!(個人の感想です) ちょっと俄然内容が気になってきたんですぐ読みます!!
とりマイア先生の「サディスティックボーイ」シリーズ。溢れる好奇心を抑えきれず、光の速さで筆者が読んでしまった作品です。本シリーズは『共犯者に口づけを』『夜を疾走(はし)る獲物』『目覚めたら傍にいて』の3冊で構成される衝撃作! BL創成期、あるいはレディコミを彷彿とさせる絵柄からは想像もつかないほどのハードな性描写が特徴的です。
いざ読んでみると、凌辱や調教など性描写の凄絶さや巧みな心理描写が非常にクセになるコミックスでして……! この隠れた名作、ヒロシ社長から薦められなければ一生出会えなかったと思います。
『BANANA FISH』をはじめ、やや古めの作品に注目が集まっている今日この頃。今回はハードSM・凌辱BLのパイオニアともいえる「サディスティックボーイ」シリーズの魅力をたっぷりご紹介したいと思います♥
BL作品を買う際、大半の方が裏表紙のあらすじを参考にすると思います。こちらのシリーズのあらすじ、「ここまで載せていいの!?」レベルで丁寧です(笑) 論より証拠、各作品のあらすじを引用してみます。
『共犯者に口づけを』
高須更紗は生徒会長を務める優等生。副会長の新条一成は、更紗に想いをよせている。だが更紗には愛するものを傷つけずにはいられないという加虐の性があった。人を好きになる資格はない…と苦しむ更紗。いつも暴れ狂う躰の昂まりを、従兄弟の遙希にメチャクチャに犯されることで鎮めていた。更紗を愛する一成は、更紗の欲望に応えられる躰になるために、遙希から調教を受ける決意をする…。媚薬を飲まされ、鉄球を吊るされた一成の男根に鞭が唸る!! その姿に更紗は…。描き下ろしを含む、学ラン超ハードLOVE。
『夜を疾走(はし)る獲物』
愛するものを傷つけずにはいられない加虐癖の更紗、そんな更紗を愛し庇う一成、更紗の欲望を鎮めるために更紗を犯していた遙希。それぞれの微妙な関係が崩れはじめる…。更紗がおこした暴力事件の口止め料として、保健医・間宮は一成に体を要求してきた。自分に選択権はないと受け入れる一成。そして更紗にフラれた小田は腹いせに一成を嬲る。勃った状態の男根にカテーテルを入れ、間宮は囁く「男として一番実感が湧くだろう、犯されたって」と…。目隠しされ強要される淫虐プレイ──間宮・小田それぞれの思いが一成の体を支配する!
『目覚めたら傍にいて』
愛するものを傷つけずにはいられない加虐癖の更紗、そんな更紗を愛し庇う一成、更紗の欲望を鎮めるために更紗を犯していた遙希。遙希は更紗と一成への想いを断ち切るため、ふたりから離れる決意をしたが、更紗の言葉に思いとどまる。そんな折、保健医・間宮は一成との関係を更紗の義父である理事長に報告すると更紗を脅迫する。更紗はディルドーとバイブで責められるが…。サディスティックボーイ遂に完結!! 間宮と遙希の過去を描き下ろしにて収録!!
お分かり頂けましたか? 調教や凌辱がメインだからこそ、あらすじが注意喚起の役割を果たしているように筆者は感じました。「こういった内容ですよ~大丈夫な人だけ読んでくださいね~」と、耐性のない人が誤って読んでしまわないために呼び掛けているのかもしれません。ここまで丁寧に記載してくれれば、ある程度ニガテなものを回避できそうですね。それにしても、読むだけで興味をそそられる文面ですね!
いや、これは冗談ではなく!(笑) 本当に本文1ページ目から、主役のひとりで生徒会長の更紗が革ベルトに拘束された状態でエロいことをされているんですよ! そうして、ちょっとの休憩(エロなしページ)を挟んだかと思えば、今度は副会長の一成に対する怒濤の凌辱が始まり……。とにもかくにも、あらゆるSMプレイがこれでもかと言わんばかりに詰め込まれているのですが、特筆すべき点は以下の通りです。
基本的にボンテージ姿
最近のBL作品では稀少となりつつありますが、調教・凌辱といえばやはりボンテージが分かりやすいですよね! 本シリーズでは、SMプレイの際には基本的にヤラれる方はボンテージ姿です。「学ラン超ハードLOVE」とあらすじにはありますが、寧ろボンテージ姿の方が多いような……? 従兄弟の遙希なんて普段着がボンテージファッションなくらいですし!
流血上等のSM描写
SMといえば、拘束や玩具や道具の使用、スパンキングなどが代表的ですね。本シリーズはそのようなプレイは序の口です。アナル処女なのにフィストファックで流血、口の中に木刀を突っ込んで流血、校舎から逆さに吊るしたりと、痛めつけ方が半端ない! ほかにも、チ〇コに鉄球を吊るしたり、ナイフで切りつけた肌に消毒液を垂らしたり……とりマイア先生の情熱をひしひしと感じました!
メインCPは更紗と一成なのですが、そこに従兄弟の遙希や保健医・間宮、当て馬的立ち位置の生徒が複数と、実に多くの登場人物が本シリーズの調教・凌辱現場には登場します(笑) 面白いのが、メインの更紗と一成を含むほぼ全ての主要キャラが攻でもあり受でもあるという点です。更紗×一成なのかと思えば、遙希×更紗(その逆も然り)の絡みもあり。はたまた、間宮が一成や更紗、遙希を責め立てるシーンもあったり……。もはや主要キャラの総当たり戦と言っても過言ではない状態です。一穴一棒主義の方、左右固定の方にはしんどい展開ですが、ここまで入り乱れる作品もある意味珍しいかもしれません。筆者自身も基本的にCP・左右を固定したい腐女子ですが、本作は突き抜け過ぎたせいか寧ろその状況を楽しみながら読んでしまいました!
「結局このシリーズってエロだけなの?」そう思った皆さん! いやいや、エロだけじゃないのですよ! 確かに本シリーズの醍醐味はSM的な性描写です。しかし、それで終わらないのがとりマイア先生のテクニック! 主要キャラ3人がそれぞれ抱える複雑な気持ちを丁寧に整理しつつ、全てがまるく収まる形で物語を締めくくっています。この3人の関係性はあまりにも歪で、三角関係という言葉では説明できないものがあります。しかし同時にこの時代を反映するかのような耽美な空気もまとっていて、読了後なんとも形容しがたい気持ちになるハズです。
担当BLソムリエ:白米盛子 |
コメント1
73号さん
わぁ!!
とりマイア先生の作品を取り上げていただき、ありがとうございます!
サディスティックボーイシリーズ当時読んでいましたよ!
大好きな作品の一つです。
主要3人とも好きですが、特に遙希への思いが強い私です。
本当は、痛い苦しいものは苦手な私なのですが、とりマイア先生の作品は大好きなのです。
痛いながらも、読んでしまいます。
たぶん、そこに愛があるから?
同じとりマイア先生の作品で、星の館シリーズがありますが、こちらはさらに大好きです!!
やはり痛い描写が多いです。
主要な登場人物達は皆好きですが、中でも特に主人公の澄也君は美人で思い遣りがある素晴らしい人物で、本当に大好きです。
次回またとりマイア先生の作品を紹介していただけるなら、ぜひ星の館シリーズをお願いしたいと思います。