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新・腐女子の課題図書『タイムスリップオタガール』を読むべき7つの理由

2018/08/10 17:19

30歳腐女子が1996年にタイムスリップ! 21世紀のオタク知識を持つ13歳中学生となり…



『タイムスリップオタガール』という作品をご存知ですか? 本作は、完全無料&登録不要のWEBコミックサイト「COMICポラリス」にて2016年より連載中。21世紀を生きる30歳腐女子が突然17年前にタイムスリップし、中身は30歳の13歳中学生として1996年を生きるという物語です。

コミックスは第1巻第2巻が2017年に発売。その年末に発表の「このマンガがすごい!2018」オンナ編で第5位を獲得し、数多くの書店でも話題作としてピックアップされました。

最新刊の第3巻は2018年4月に発売。この帯には「全オタク必読!!!」という文言が踊り、筆者は5万回同意した次第です(笑) 身に覚えがありすぎる主人公の言動、懐かしくも痛々しいアレコレなど、まさに全オタク、特にBLをこよなく愛する腐女子にぜひとも読んで頂きたいイチオシ作品!!

ということで、今回は『タイムスリップオタガール』をなぜ推すのか、そのワケを解説しちゃいます♪ この夏のおともにぜひ加えて頂ければ幸いです!

1.怒濤のオタ知識ラッシュがウルトラ楽しい



主人公・はとこ(30歳)はド級のオタク。いまどき珍しい「~でござる」口調に始まり、自身が死にそうになった時でさえ「買ったばかりの戦利品が読めない」「ここで死んだらPCの中身見られてしまう」「遺品回収時に各所に迷惑がかかる」などと考えてしまうレベルです。

そんな彼女が主人公だからこそ、オタク、特に腐女子であれば当然のごとく知っている知識や用語、概念などがこれでもかというほど作品内で飛び交っています(笑) あまりに主人公のオタクぶりが自然なので、まるで自分自身を見ているかのような錯覚に陥るハズ!

漫画でありながら、ブログやTwitterを覗いているかのような現実感があるのは、こういったオタクならではの日常っぽさが散りばめられているからかもしれません。そしてこの楽しさ、ワクワク感はおそらく非オタクが読んでもうまく伝わらないかと思います。

2.思い出される黒歴史… 心に刺さって瀕死寸前(吐血)




友人との交換ノート、BL妄想を書きなぐった落書き帳……。思い出しただけで恥ずかしさで死にそうな貴女、ぜひ読んでください(笑) 筆者も交換ノートに夢小説を書き散らしていた中学時代を思い出して白目を剥きました(あのノートどこへやったっけ……)

本作品ではそんな懐かしい記憶もとい黒歴史を想起させる描写がふんだんに盛り込まれています。スゴいのが、妄想マル秘ノートに描かれているコメントや落書きが実にソレっぽいという点。絵の拙さといい、コメントの痛さといい、「貴女は私か!?」となること間違いなしです!

そして、そんな大切なノートを体を張って同級生の目から守ろうとする主人公の必死さ……。黒歴史を持つ皆さまなら共感できますよね!?(笑)

3.古のオタクが懐かしむ“あの頃”の同人活動



定額小為替に同人便箋、会員制サークルの会報。今でこそピンとこない方もいらっしゃるかもしれませんが、アラサー以上のオタクであれば懐かしい“あの頃”に目を細める描写が本作品にはたくさんあります。中高生の頃は自由に使えるお金も少なかったので、同人誌よりも便箋やラミカ(ラミネートカード)を買うことが多かったなぁと、筆者も懐かしい気持ちになりました。

イベント申し込みもお目当てのサークル探しも事後通販もネットで完結してしまう現代。インターネットという仕組みが今ほど発達していなかった当時、オタクがどうやって同志を探し、神の本に辿り着いたのか。あるいは自らの妄想をカタチにしていたのか……。

懐かしくもあり、逆に今の若い世代には新鮮に見えるかもしれません。そんな“あの頃”を追体験できるのも本シリーズの魅力のひとつです。

4.同志や理解者のありがたみを実感できる


先述した通り、共通の趣味嗜好を持つ友人、いわゆる“同志”は現在SNSなどインターネットを通じて探すのが一般的になっています。しかしSNSも何もなかったあの頃、同志というものの存在は簡単に見つけられるものではありませんでした。

ようやく見つけた同志、それはオタクにとって非常にありがたい存在。同時に、漫画やアニメが好きなこと、BLが好きなことを理解してくれる存在もオタクにとっては貴重なものでした。今よりもオタクに対する偏見が強かった時代、同志や理解者がいるということが心の支えになっていたのです。

本作品でも、主人公のオタク友達として同級生の女子やその姉が、主人公の趣味の理解者として同じクラスの男子が登場します。魅力的かつ個性的な彼らを通じて、読者は改めて自身の交遊関係のありがたみに気づくのではないでしょうか。

5.忘れかけていた夢を思い出させてくれる

 


主人公・はとこは元々、スーパーでアルバイトをしながら腐女子ライフを満喫する30歳。推しCP本やグッズ、ミュージカルなどのために働き、お金を稼ぐ日々を送っていますが、そんな彼女にも中学時代憧れた夢がありました。

タイムスリップして中学生となり、思い出したのは「漫画家になりたい」そう思っていたあの頃の“私”。30歳になるまであと17年もあるならば、夢がかなうかもしれない……。それまで、30歳になるまでに集めてきたグッズをどうやって集め直そうか。そんなことばかり考えていた主人公が、忘れていた自分の夢を思い出し立ち上がる。この姿は全オタクに響くものがあるように思えます。

良質なオタク生活を営むにはお金がかかるもの。けれども、そればかりに気を取られてしまっている社会人オタクが今一度、本当にやりたかったことを思い出させてくれるのが本作品なのです。

6.オタクであることを肯定できる


大人になったからこそ、自分の“好き”という感情を素直に表現できるようになるもの。作中、はとこはBL妄想をノートにしたためているところをうっかり見られてしまい「キモい」と同級生の男子に言われてしまうシーンがあります。

それに対して彼女が返したセリフは、全てのオタクが常々感じていることであり、そして「オタク=キモい」というレッテルを貼る人々に向けて伝えたいことだと思います。

「誰が何を好きになったって良いでねぇか!!」
「だって私は 男の子のハダカ描くのすごい好き!」

そう主張しつつも、相手の「キモい」という発言も「しょうがない」と受け入れる。好きなものを好きと言っていいのだ、相手がどう言おうと自由なのだ。肩身の狭い思いをしがちなオタクが勇気づけられるセリフです。筆者も自分の好きなものを否定しないようにしようと改めて実感しました!

7.初心忘るべからず! 萌えへの感謝を再認識できる



インターネットやSNSの普及に伴い、私たちは気軽に“萌え”に触れられる社会になりました。腐女子の琴線に触れるコンテンツも年々増え、今やあらゆるものが“萌え”の対象となっています。溢れんばかりの“萌え”に囲まれて生活をしていると、そこへの感謝も薄れるというもの。

腐女子の生きる糧を供給してくれる作家、声優・俳優、制作スタッフなどへの感謝を忘れてはならない……。そんな当たり前の感情を今一度再確認できるのが『タイムスリップオタガール』なのです!

主人公・はとこは、いつだって“萌えを作り上げている人々への感謝を怠りません。作家さんや声優さん、萌えネタを提供してくれるならば同級生だって感謝の対象。全身全霊で腐女子生活を楽しみ、同時に“萌え”のありがたさに感謝する。オタクの鑑とも言える彼女の姿に、きっと皆さんもハッとするはずです!

いつの時代だってオタクは楽しい! 今日も明日もレッツエンジョイ オタライフ!!



いかがでしたか? 少しでも気になる部分があればぜひ「COMICポラリス」内の連載ページを覗いてみてください! 第1話や最新話を始め、作品の一部を無料で読むことができます! スピード感のある作品なのでコミックスもサクサク楽しみながら読めちゃいますよ♪

腐女子といえば、BL作品をメインに読まれる方が多いかと思いますが、たまにはこういったオタクが主人公の作品を読むのも新鮮で良いものです。ぜひとも課題図書気分で、『タイムスリップオタガール』、皆さまのオタク本棚に宜しければ加えてみてください♥

 

担当BLソムリエ:白米盛子
拗らせ気味な古の腐女子。色素の薄いロン毛受が好物。夜明けも黄昏も嗜むが、よく心が折れる。

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