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愛し合うと死ぬ!?オメガバースに続く○○バースまとめ
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2018/05/09 17:25
画像:公式サイトより抜粋
毎週日曜日、午後8時よりNHK総合にて放送中の『西郷どん』の第17回「西郷入水」で、鈴木亮平さんが演じる西郷隆盛こと『吉之助』と、尾上菊之助さんが演じる『月照』が抱き合い海に身を投げました。
そしてそのシーンがとても美しく、儚いBLだと話題になっていた為、諸説ある2人の関係性から今回は原作の描写も絡めてご紹介いたします!
深く深く心が繋がっている2人が選んだ運命とは
画像:公式サイトより抜粋
月照は眉目秀麗の美形僧侶としても有名な方で、原作では渡辺謙さん扮する『島津斉彬』の後を追い死のうとしていた吉之助を救うために、月照が床に誘う描写があるとのことです。
そして心の繋がりだけではなく体の繋がりがあることも書かれており、最初の妻と致していなかった吉之助の初体験の相手が月照とも…!!
性別を超えた仲である2人は、まるで夫婦のように互いに想い合い、同じ方向を見て国に対しての志を掲げていましたが、幕府が危険人物として月照と吉之助に「日向送り」(国境を越えたところで処刑)を命じます。
しかし吉之助に死んでほしくない、瑛太さん扮する『大久保正助』が掛け合い、月照さえ殺せば吉之助が助かることに。
それを吉之助に伝え、「おいの為に死なんでくれ!」と力強く説得しますが、大切な月照を殺すことは出来ずに吉之助は「ともに参りもんす」と船の上で月照ときつくきつく抱き合いながら、入水自殺を謀ります。
ここから先は『西郷どん』のネタバレも含みますので、大丈夫な方のみお進みください。
見つかった吉之助はなんとか一命をとりとめますが、月照は既に絶命しています。ちなみに見つかったときの2人は、身を投げたときと同じく抱き合ったままの状態だったとか。
しかし自分だけが生き残ってしまった現実に絶望した吉之助は、「殺してくれ」と咽び泣きます。
そして共に死ねなかったことを後世でも悔やんでいた吉之助は、明治時代に月照の墓の前で泣き、こんな句を詠みます。
「相約して渕に投ずるに後先無し、あに図らんや波上再生の縁 頭を回らせば十有余年の夢、空しく幽明墓前に哭す」
訳:互いに約束して海に身を投げたのに、思いもかけないことに自分だけが息を吹き返してしまった。思うと月照が死んでからのこの十数年のことが夢のようだ。今はむなしく、この世とあの世に隔てられてしまい墓の前で泣き叫ぶことしかできない。
(解釈には多少の差はありますが、意味合いとしてこのような内容です)
この句からも、どれだけの時が経っていても吉之助が月照を想っていたことが分かりますね。
ということで、今回は原作と絡めて吉之助と月照の関係性を掘り下げましたが、いかがでしたでしょうか。
相手の為に命を賭けるということが、言葉だけではない時代の強い絆と深い愛に、思わず胸が打たれます。
ドラマは幻想的で美しく感動的なBLシーンとして話題になっていますが、あれは吉之助が最初で最後に愛した男に対する覚悟の表れのシーンでもあったのかもしれませんね。
公式サイトに、5分ほどの要約ムービーもありますので、西郷どんを観ていなかったけど気になったという方は、ぜひそちらもご覧ください!
以上、「NHK大河『西郷どん』でBL!? 原作はもっと凄かった!」でした。