りんこ先生『九尾の狐となまぐさ坊主』、谷崎トルク先生『恋愛病棟 シェーマの告白』
第1回ちるちる小説アワード大賞を受賞したりんこ先生、第4回同アワード優秀賞を受賞した谷崎トルク先生が、この年末年始に商業デビューされました!
ちるちる小説アワードとは、決められたテーマに沿って短編小説を執筆していただき応募作品をWeb上に掲載後、ユーザーの皆さんの投票によって大賞を選ぶという企画です。
今回はちるちるBL小説アワード受賞作品、商業デビュー作である新作の順にお2人の作品をご紹介致します。
りんこ先生
家庭用アンドロイド×人間
記念すべき第1回のちるちる小説アワード大賞を受賞したこちら。テーマである「
アンドロイド」の設定を生かし、切なくもえっちで美しい『
僕たちはいつも同じ季節を巡る』で見事大賞に輝きました。5000字程度という少ない文字数の中でのエロと切なさの割合が最高に丁度良い…。
妖狐×坊主
◇
あらすじ「ここから逃げなければ、そなたを抱いて精を喰らうぞ」
ギャンブル大好きな、なまぐさ坊主・円楷(29)。金欠なところに、殺生石の呪いをとく依頼がきて、力もないのに引き受けてしまう。
殺生石は、かつて鳥羽上皇の寵姫だった玉藻前が、九尾の狐であることがバレて退治された姿だった。呪いを無事、払ったかと思いきや、円楷の目の前に美しい九尾の狐の青年・玉嵐が現れて…!?明るくお人好しななまぐさ坊主と過去を背負ったフェロモン妖狐。カラダから始まった関係はやがて――?
こちら、りんこ先生はコミックス原作を担当しております。
妖狐×お坊さんというあまり見ないカップリング!ものぐさな坊主・円楷が妖狐によってとろとろにされちゃいます❤
内容もHなのですが、笑わせたりほろりと泣かせたり、とにかく内容の厚みのあるマンガです。
『
僕たちはいつも同じ季節を巡る』は切なく胸が締め付けられるような内容でしたが、こちらは打って変わってコメディタッチ。しかしただえっちなだけでなく、設定が作りこまれているので読み応えがあります。ストーリーがないとハマれない…なんて方にはぴったりだと思います。
気になる方は
試し読みができますので是非ご覧ください。筆者も試し読みしてみましたが、がっつりえっちシーンがあってびっくり。人外好きな方は必見です!
谷崎トルク先生
ヤクザ×ヤクザ+タイムスリップ
第4回ちるちる小説アワード優秀賞を受賞したこちら。主人公がタイムスリップすることでテーマの「
再会」を表現した作品。短編なのに長編を読んだ後のような満足感が味わえます…。
医者×医者
◇
あらすじ水窪春馬は柏洋大学医学部付属病院で父の遺志を継ぎ専修医となる道を選んだ。父の死の真相を探るため、そして第一外科主任教授・朱鷺田に近づくためだ。初カンファレンスの日、ヤクザのような男・玉川医師から一緒に朱鷺田と闘おうと誘われる。不思議な魅力を持つ玉川に春馬は魅了され、キスも愛撫もすべて許していく。しかし、最後の一線だけは決して越えようとしない玉川に苛立ちと不信感が募り……。
16年の時を越え、複雑に絡み合う愛憎の行方は!?
病院が舞台となっており
医者同士のストーリーになっており、
ミステリー要素あり
シリアスな作品です。
『
傘を差す人』では情景や心理が淡々としながらも繊細に描写されており、かつ物語はダイナミックな展開でしたが、この作品にも谷崎先生の特色が垣間見られます。
また気になるえっちシーンも、ちるちるユーザーレビューでは、「
キスから終わるまで32P」! とすごいたっぷり… ですのでしっかりBL小説の要所もおさえていますよ!
またイラストが『
それでも俺のものになる』などの
高崎ぼすこ先生なので、挿絵も楽しめそうです。
BL小説をあまり読まない方でもこれをきっかけに手にとってみるといいかもしれません!
以上新刊二作品をご紹介致しましたが、いかがでしたでしょうか。過去の小説アワードの作品は他にも読めますので、気になる方はそちらもご覧ください☆