21歳になったトロイ・シヴァン、自分のアイデンティティについて歌う2013年に
ゲイであることをカミングアウトしたオーストラリアの俳優兼シンガーソングライター、トロイ・シヴァンがこのほど新作MVを
公開しました。
ちるちるでは以前から、彼の今までのMVを紹介してきました。
幼馴染の切なく物悲しい恋愛を描いた三部作『
Blue Neighbourhood』や、甘くセクシーなナイトパーティを舞台にした『
Youth』など、
ゲイの恋愛をテーマとした映像美に定評があります。
▼幼馴染同士の悲恋を描いた三部作『Blue Neighbourhood』▼ポップでキュート、でも濃厚なエロスを感じる『Youth』今回公開されたのは、すでに歌詞つきのビデオが公開されていた
『Heaven』のMV。
モノクロのシックな映像です。
思春期の美しさを全面に押し出してきた今までの作風とはうってかわって、ぐっと
大人の雰囲気になりました。
ゲイである自分のアイデンティティをテーマとした、思春期の悩みや苦しみの経験を歌った歌です。
恋愛にフォーカスした今までの作品とは違い、絡み合う相手の顔は見えず、トロイ自身がクローズアップされています。
しかし、
相手の顔が見えないのは逆にエロさ倍増です……!
また、LGBTに関する歴史的な映像も交えていることも、今までの作品と大きく異なる部分ですね。
サビの部分では『
自分の一部分を失わずに、どうやって天国にたどり着けるだろう?』と繰り返していますが、これは自分がゲイであることと、キリスト教的な価値観との矛盾を表していると考えられます。
また、
家族にカミングアウトすることの悩み苦しみにも言及しています。
まさに彼の魂の叫びが聞こえてくるような曲ですね。
MVの中で、トロイがこちらをまっすぐ見つめる目からは
意志の強さがうかがえます。
もはや彼は美少年ではなく、美しい青年に成長していると言ってもよいのではないでしょうか。
そんなトロイには美少年の未成熟な美しさというより、
自分のなかに確固たるものがある一人の人間として魅力が溢れています。
自分自身のアイデンティティに悩み苦しんだ思春期を超え、今までの歴史をリスペクトし強い意志を持つ青年に成長したトロイ・シヴァン。
彼が今後どんな作品を作り出していくのか、本当に楽しみですね。
記者:みかん