BL漫画に登場する印象的なTシャツを集めてみた
みなさんはBL漫画を読むとき、キャラのファッションを気にしていますか? 近年、オシャレなBLが増加中。今回はTシャツ好きの記者が、BLキャラが着ている印象的なTシャツを集めてみました。
秋山くんが受であることは、最初に示されていた!?
上の画像は、第1話めくってすぐのページ。『秋山くん』を読んでまずびっくりしたのは、いかにも攻の秋山くんが受で、弱々しい柴くんが攻だったことです。しかし、このカップリングは、実はこの絵で示唆されていたのかもしれません。
秋山くんが着ているのは、1970~80年代に“千の顔を持つ男”として日本でも大活躍したメキシコの覆面プロレスラー「ミル・マスカラス」のTシャツ。そして柴くんは「ARMY」……。もしかすると、秋山くんは攻の仮面をかぶった受、柴くんは軍隊のごとき攻、という意味が込められているのかな、と思った次第です。さてどうでしょう!?
なお、秋山くんは、アメリカのロックバンド「SWANS」のスウェットを着たりもしています。プロレス好きとロック好きって、相通ずるところがあったりしますので、セレクトに妙に納得してしまった記者でした。
おしゃれBLの代表格!?
高校時代に付き合っていた太一×直人が、大学で再会して始まる物語。登場キャラそれぞれが、街を歩けばすれ違うような、イマドキのファッションで身を包んでいます。上の画像で直人が着ているのは、若者に人気のブランド「ステューシー」感があるTシャツです。
“感”というのは、漫画では、実際に存在するブランドのロゴを似せて描いたり、ブランド名をもじって登場させることが多く見られ、今回はそれにあたるかと思います。下の画像では、太一がスポーツブランド「アディダス」っぽいTシャツを着ています。
大きなアディダスロゴが入ったTシャツなどは近年、70・80年代のファッションのリバイバルで人気。また、ステューシーも、大学生を表現する“アイコン的”セレクトで適しているな、と感じました。なお、太一と直人はこういったロゴTシャツを着ていることは比率としては少なく、無地やボーダーなど、シンプルな装いが通常のようです。
作品を象徴するような小道具として
高校生×女装同級生ラブ。2015年に実写映画化もされた人気作です。タイトルにある「宇田川町」は、東京渋谷の一地区の名称。画像は、受の八代の、高校の制服でも女装姿でもない一着です。コミックスが2012年に発売されており、当時、10代・20代を中心にとても人気を博したブランド「A BATHING APE」(BAPE)をもじったTシャツかと思われます。
同ブランドは、渋谷と隣り合う原宿が発祥の地。『宇田川町で待っててよ。』、また高校生ラブの小道具として、とてもマッチしていると言えます。
オトナのちょっとハズしたおしゃれTシャツ!?
同じ会社を舞台に、煙草に纏わる大人の男たちの恋愛模様を描いたオムニバス作品集。エピソード名が煙草の銘柄になっています。画像は第3話「Peace」の二人、喫煙者の芹沢×煙草嫌いの三好です。同期入社で犬猿の仲ですが、ある夜、芹沢が立ち寄った飲み屋で、酔いつぶれている三好と遭遇。介抱のため、自宅に連れて帰り……。
作品世界の季節は夏のためか、会社ではクールビスファッションの二人。そんなリーマンのプライベートが垣間見えるシーンです。大人になると、無地Tシャツなどを好む男性が多いですが、三好が着る“悪魔っぽい”キャラがバックに描かれたTシャツは、ちょっとハズしたオトナのおしゃれ、と言えるのではないでしょうか。
キャラの成長とともに変わるTシャツセレクト
世話焼き男子・ミナミ×ヤンキー・桜田の、中学時代から社会人になるまでを追う物語。この作品では、ミナミの成長とともに変遷するTシャツセレクトに注目します。上の画像は、ミナミが過去を回想しているひとコマ。スポーツブランド「プーマ」のロゴが大きく描かれた、いかにも小学生なTシャツです。
続いては、中学生のミナミが、桜田に告白するシーン。これはスポーツブランド「アディダス」のTシャツでしょう。
アディダスというと、本記事で『エスケープジャーニー』からピックアップした“三つ葉”のロゴをイメージする方も多いかと思いますが、ミナミが着ているTシャツのロゴは、“三つ葉”に変わって、1996年からアディダスのコーポーレートロゴとなっています。
そして、またもアディダス! 高校生のミナミが悩むシーンです。これはTシャツではありませんが、特別に取り上げます。
“三つ葉”でも、現在のコーポレートロゴでもないこのアディダスは、「スポーツスタイル」という、おしゃれ目の製品に使用されています。ミナミ、高校生になってちょっと色気づいたのかもしれませんね。
その後、大学生となったミナミ。これまのでスポーツTシャツは見られなくなり、大きめのデザインを施したTシャツを好んで着ているようです。成長とともに変遷するキャラのファッションが1冊で見られる『しるされしアイ』、とっても楽しく読んだ記者でした。
ちなみに、社会人になったミナミのTシャツ姿は作品に登場していませんが、大人のミナミは、シンプルなキレイ目の装いを好んでいるのかもしれない、という印象を持ちました。
作品世界の有名キャラTシャツ!?
沖縄の離島で出会った、地元のピュアボーイ・実央×ゲイの小説家・駿が恋に落ちて……。二人のなれそめは前作
『海辺のエトランゼ』で描かれています。今作では、二人は受の駿の実家がある、北海道に向かいます。画像は、旅の途中で実央が着ていた「USA」ちゃんTシャツ。
駿の実家で実央が使っていたマグカップやエプロンにも「USA」ちゃんは描かれており、作品世界の有名キャラではないかと推測されます。
おしゃれ上級者の装い!?“変T”3選
純情童貞高校生・佐野×恋愛の“師匠”大学生・藤田の恋物語。上の画像は、佐野のTシャツを勝手に藤田が着て外出し、帰宅したシーンです。「SUSHI」うさぎ!? なかなか着るのに勇気がいる“変Tシャツ”です。もしかすると、『春風のエトランゼ 1』の「USA」ちゃんのように、作品世界の有名キャラなのかもしれません。
なお、佐野はほかには、シンプルでクール目のデザイン、ときどき可愛いTシャツを着ています。本シーンのくだりでは、このTシャツがキーとなる登場人物のやりとりがありますので、分かりやすい、印象的な“変T”が、小道具として使われたとも推測されます。
ゲイビデオ制作会社を舞台とした恋の数々。上の画像で顔文字「(^Д^)」Tシャツを着ているのは男優のレニで、彼はハーフの関西人でオタク、かつイケメンという属性盛り盛りキャラです。そんな彼だからこそ、着こなせる“変Tシャツ”と言えるでしょう。ちなみに、レニでないほうのキャラは、ゲイビ制作会社社員の斎木。二人は、作品のメインでないカップルです。
人気のロックバンドBL! “バンドT”か!? と思いきや、「替え玉無料」という“変T”です。上の画像は、メインキャラ4人のバンドが、ライブの出演前にピンチに陥り、準備が整うまで時間を稼いでくれた別バンドのリーダーと思われるタケちゃん。ライブの主催者でもあるようです。
主人公たちのバンドの場つなぎをした「替え玉」という意味を込めたTシャツデザインか、単なる“ネタT”か、もしくはプロを目指すバンドマンって、生活費はバイトで稼いでいるイメージがありますので、ラーメン屋さんで働いていたりするのかもしれませんね。
さて、9作品から登場人物のTシャツをピックアップした今回の企画、いかがでしたでしょうか。キャラを象徴するようなデザインが多く見られ、楽しく作業できた記者でした。ほかにも紹介したいTシャツがありましたが、上着でデザインの全貌が分からず、そういった作品は今回は見送りました。
みなさんもBL作品を読んでいて、印象に残ったTシャツがあれば、ぜひ教えてください!
コメント1
匿名1番さん(1/1)
Tシャツネタなら生意気彼氏の和泉くんをピックアップして欲しかった!
そのくらい彼のTシャツは忘れられないw