ちるちるスタッフが多くの人に読んで欲しい7月・8月発売の新作BLを語ります!9月に入り、暑かった夏も去ろうとしていますね。今年の夏も多くのBL作品が発売されましたが、みなさんはもう読みましたか?今年の7・8月発売のBLコミック・小説・CDを合わせるとなんと300作品弱にも及びます。今回はそんな数多くの新作BLから、ちるちる記者イチオシの作品をプレゼンしあう座談会の第二弾をお送りします!
(第一回はこちら)
ゆいおオススメ
● 『グレーとブルーのあいまで』 糸井のぞ
ゆいお 高校教師の男性と、その義理の父である50歳過ぎのおじさん、教え子の男子高校生を中心にしたお話です。三角関係に見えるけど、CPとしては高校生×おじさんの歳の差ラブですね。ロマンスグレーに萌える作品でした。お二人にもおすすめしたいです。
ほっしぃ おじさんモノが好きなんですか?他になにか読みました?
ゆいお 前に市ヶ谷茅先生の
『けむにまかれて』も読みましたね。おじさんっていうジャンルを選んで読んでいるわけではないんですけど(笑) おじさんというかおじいさんに片足突っ込んでるくらいが好きなのかも。
馬子 枯れ専みたいなセリフが(笑)
ゆいお やだあ(笑) でもなんか新しいじゃないですか。『けむにまかれて』はおじさん攻めです。枯れ攻め、かっこよくないですか?
馬子 私もオヤジジャンル好きなんですけど、おじさん受けがいいですね。でも確かにナイスミドルみたいなおじさんの攻めもかっこいいかも。2作とも読んでみたいと思います。
ほっしぃ 私はおじさんモノってあんまり読んだことないですね。でも枯れてるおじさんって儚さからくる色気がありますよね。
ゆいお そうなんですよ。体調崩したりで身体は衰えてるんですけど、振る舞いとかはかっこいい。かっこよさとかっこ悪さ、新しいギャップの形みたいな。おじさんモノってギャップ萌えでもあるのかも。
馬子オススメ1
● 『僕のセックススター』 ためこう
馬子 私は新刊いっぱい読んだので、2冊紹介します。これは短編集で、表題作品はバリタチのゲイビ男優×ノンケ風俗ライターのお話です。AV系って大体ゲイビ男優の方が受けなのに、これはスーパー攻め様で。すごいミステリアスでかっこいいんですよ。普通だと引いちゃうようなロマンチックなセリフも、この攻めなら許せる。
ゆいお (ページをめくって)おお、かわいいのにかっこいい。
馬子 短編集なんですけど、ほとんどウリとかAVとか、夜のお仕事のお話です。4ページとかの短編も入ってて、新鮮なんだけどさらっと読めましたね。オススメです。
馬子オススメ2
● 『どうしようもない』 松田うさち子馬子 こっちはガチ兄弟ですね。弟が攻めなんですけど、お兄ちゃんのにおいがなきゃ寝れないくらい執着してるんですよ。でも別々で暮らし始めて、弟がひとりでも寝れるようになったり、彼女とか作ったりすると、逆にお兄ちゃんが弟に執着し始めるみたいな。そういうのが耽美ながらもエグみのある感じで描かれてます。
ほっしぃ 馬子さんの好みって結構闇深いですね(笑)
馬子 そう、闇深いの好きなんですよ(笑) ガチ兄弟も好きなのでツボでした。共存というか共依存というか。依存しあってお互いにダメになっちゃう。
ほっしぃ 義兄弟は多いけど、ガチってなかなかないですよね。よりズブズブの依存関係になりそう。
ゆいお 血を分けてますからね。近親相姦&男同士のWイケない関係(笑) 離れたくても離れられないみたいな。
馬子 しかもこの作家さん、これがデビューコミックスらしいので、これからも期待大です。
ほっしぃオススメ
● 『タフ1 Troublemaker』岩本薫 イラスト:高崎ぼすこほっしぃ 私は小説の『タフ』を読みました。CPはツンデレ刑事×無自覚たらしのグラフィックデザイナーで、過去の確執が絡んでる再会モノですね。身近で起こる事件に受けが巻き込まれていく・・・というか、首を突っ込んでいって(笑)、その事件の解決が描かれながら、同時にBLとしての物語も進んでいきます。
馬子 読んでみたかったんですよね。ちるちるでも評価高いし。
ゆいお 1巻の装丁、一般書みたいですね。ドラマ化とかしてそう。
ほっしぃ このカッコいいカバーのおかげで、通勤でも読めました(笑) 事件で区切られているので、一気に読まなくてもいいのが楽でしたね。私今までコミックばかりで、小説に手を出したのは最近なんですけど、これは設定にも文体にもクセがないので、小説初心者さんでも読みやすいんじゃないかな。
馬子 私も事件とか刑事とか好きですね。
『コオリオニ』(作:梶本レイカ)も読みました。日本でほんとにあった汚職刑事の事件が題材になってます。話は複雑なんですけど深みがあってめっちゃ面白かったですね。でもダークだし暴力表現とかも激しいので、苦手な人はダメかもしれない。
ゆいお 事件が出てくる作品って、起こってる事件と恋愛の2つの軸があるから、読み応えがありますよね。2つの軸がお互いに引き立てあってるというか。
ほっしぃ ヤクザモノとかも増えてますけど、内部抗争とかシマ争いとかのストーリーが絡んでいると、その軸とBLの軸の相乗効果で面白くなりますよね。そういった魅力が人気の秘密なのかもしれないですね。
その後も、それぞれが持ち寄ったイチオシ作品に、なかなか議論は尽きず・・・。
今回はスタッフおすすめの新作4作品をご紹介しましたが、みなさんが読んだ作品は入っていたでしょうか? おじさん、ガチ兄弟、刑事の他にも多くのジャンルが入り乱れて豊作な7・8月発売BL作品でした。読書の季節・秋の新作にも期待が高まりますね!
記者:ほっしぃ