どこまで着いていけますか?広がるボコり愛BLの世界!作中にDVっぽい暴力シーンが描かれるBLは2013年から2017年ぐらいまで多く生み出されました。たなと先生の『スニーキーレッド』が注目を浴び、あきらかにBLの懐が深く広がっていきました。
『スニーキーレッド』は最初、過酷ないじめでスタートしますが、受けがドMであることを自覚し、それに気付いた攻めによって関係性がダイナミックに変化するストーリーが白眉です。
暴力、DVが激辛スパイスとして素材をいっそう引き立てているんですね。
目を背けたくシーンの連続はストレスにもなりますが、物語の構成上なくてはならないシーンだったり、目を背けてはいけない人間の本質を描いていることが多々あります。そんなわけで今回は痛い暴力BL5作品をご紹介します!
こういう愛のカタチもあるんです。
■DVを圧倒的なリアリティで描いた意欲作錆びた夜でも恋は囁く/おげれつたなか
真山(まやま)は中学の同級生・弓(ゆみ)と再会した。
彼氏持ちと知っても、弓に惹かれる真山だが、彼が恋人に殴られているのを知り……。
最初の1ページ目から 「うわ...いきなりDVかよ、買うの間違ったかなぁ...」 って思ったし、途中も暴力的な表現とか流血とかあってこれ苦手なやつかなって思ったけど、これが意外や意外で今持ってるBL本の中で1番読み返してるかも。なんか切ないやらやりきれないやらで、もどかしい。――匡さん満足しました。 DV系統は全く受け付けなくて苦手な私が、です。 そもそも、痛いのが嫌なので、読んでる時もぎゃーぎゃー騒いではいましたが、なによりDVされてる弓が真山の前ではとにかくへらっと笑う、かんちゃんに見せる感じとは違うへらへらっとした笑顔がかわいく、切なく、胸にぎゅんっとくる作品でした。――ちーずちはやさん■唯一無二のヒデサトワールド炸裂!マリアボーイ/木村ヒデサト心に言いえぬ寂しさを抱えて生きるヨシキは、最愛の弟に執拗に執着する傍ら男たちに体を売り、嬲られ、それでも求められることに縋る毎日。そんな中、偶然 出会った年下のイケメン・加藤に頼られ、振り回されるうちに――。ヨシキの弟・なおとと同級生のシュウの等身大ラブストーリーも同時収録。
兄を軸に、弟の恋愛、兄弟愛などを描きつつ人物の成長を追ったストーリー。 一見しっかりした人間でも、秘密や孤独があり… ぼ~っとした男の子でも、実はちゃんと考えがあったり… 痛いことに目を背けず、真正面から向かっていく登場人物達に心を動かされる。――りんさん元・高尚な売女で、足を洗って美容師としてマトモに生きようもがく30才近い男。 とはいえ、落ちぶれた感じはせず、何か美しくて、「マリアボーイ」っていうのが、本当にしっくりくるんだよなあ・・・ 壊れっぷりまで美しいっていうか。――moriiさん■クズ×クズ!?痛々しい表紙から目が離せない家政婦のニタ/正弓周囲を見下して生きてきた大学生・恵の元にやってきた家政夫の新田。
常に柔和な笑みを絶やさず、完璧に家事をこなす彼は傍若無人に振る舞う恵にも臆する事なくずかずかと日常生活へと介入する。
そんな新田に戸惑い、苛立つ恵は、あるきっかけで衝動的に彼を犯してしまう。
しかし翌日、新田は平然と恵の前に現れた。……なぜか身体中に暴力の傷跡を負って。
究極の自己中男と、自己否定し続ける男。
正反対の二人は、傷つきながらも惹かれあい――。
内容はDVなどもあり少々暗いイメージはありますが 潤が更生していく後半は、新田を守ろうとする潤が頼もしくさえ見え 2人が戸惑いながらも自分たちの気持ちに正直に生きようとする姿は 見ていて清々しく、照れながらもお互いの愛を大切に育もうとしている そんなふうに感じ取ることができ、今までの潤が他人のように思えるほどでした。――高律さん「萌え」とは違います。 心にずしんとくるような… 私的には泣くような「感動」ともまた違う感情が 読み終えたあと残りました。(確かに泣けるのですが…) 結論は読んで良かった、です。――しょおさん■未曾有の読後感に呑まれる傑作刺青の男/阿仁谷ユイジ
刺青を持つ三人の男たち(牡丹の潟木、ラナンキュラスの武藤、狂い鮫の埜上)。それらに絡む謎の男、久保田。社会の裏側を生きる男たちに救いはあるか…? 刺青シリーズ完結編『みんなの唄』描き下ろし42ページを加え、すべての物語が収束される。ほか、片思いの相手が毎夜生き霊になって現れて…『はるのこ い』『ゆめのあんない』を加えた異色作品集。
いつ散ってしまうか分からない裏社会で生きる男たちの壮絶な生き方が描かれています。 それぞれの話の時系列が一度読んだだけではよく理解できず、二度読んでようやくすべてが繋がりました。 そして鳥肌。 結末が結末なだけに万人受けするとは決して思いませんが、未読の方に是非オススメしたい一冊です。――みみみ。さん過去と現在は変えようがない。けれど、未来は違う。 哀しいけれども絶望だけに終わらない、希望の残る終わり方だったと思います。 それぞれに貫いた愛の形を、シビアであっても暖かみのある目線を感じられる連作だと思いました。――かえっちょさん■誰が最初におかしくなった?スピンアウト(上)・(下)/国枝彩香会社員の巽は社長子息の涼馬のお目付役としてストレスの多い日々を送っている。穏やかな表の顔の一方で、巽は美しく妖艶な男・三木とのSMプレイを楽しん でいたが、謎の多い三木との逢瀬を重ねるうち、三木への執着を深めていく。そして、巽に執着する涼馬は、ホテルへ向かう巽をストーカーし、三木との関係を知ってしまい!?
主要登場人物は、巽と三木と涼馬。冒頭から巽と三木のSMプレイがあり、徐々に二人がどのように出会い、そんな関係になったのか。三人の立ち場はどんな感じなのかが分かってきます。 涼馬は社長の息子だけど、どうも会社員には向いてなく、巽は父親からのしがらみで涼馬の面倒をみている。涼馬のことを可愛く大切に思っているけれど、屈折した感情もあって、そんな時に出会ったのが雰囲気が少し似ていた三木だった。 この三木が、いいです。儚げな美青年でいて、したたかさと脆さがあって。 この上巻では、単なるSMプレイのが相手としか見ていなかった三木への思いがほんのり変化し、涼馬が意外な一面をみせたところで終わります。 スピンアウトへの予兆、彼らはどのように変化していくのか? 仄暗く、ちょっと痛い描写も平気な方にオススメです。――霧笛丸さん果たして最初に道を踏み外したのは誰なのか。 涼馬に想いを寄せながらも三木に嵌まっていった巽か。 巽に殺人を唆した一方で、何もかも捨てて彼と一緒に逃げることも望んだ三木か。 二人に干渉しようとした涼馬か。 三人がそれぞれに足を引っ張り合い、取り返しのつかない結末へと向かうラスト2話の展開はとても哀しいものです。 ハッピーエンドなのか、未来に更なる悲劇が待っているのか、如何様にも読めるラストに何とも言えない感慨と虚無感を感じました。――Krovopizzaさん■最後に
いかがでしたか? SMや暴力描写は人によって好みが激しく分かれるものではありますが、ストーリーに深みを増すための重要なポイントとして描かれることも少なくありません。
「恋愛」がベースにありながらこうしたテーマを扱った作品を読むことができるのもBLという幅の広いジャンルならではかと思いますので、時には少し痛いBLを読んでみるのも良いかもしれませんね!
記者:星野
コメント23
匿名20番さん(1/1)
こういうの好きな人もいるんだなーでいいじゃん
ここのコメ気持ち悪すぎ
匿名19番さん(1/1)
当て馬をボコボコにするのは個人的には爽快だけどw
匿名18番さん(1/1)
いろんな人の考え(嗜好)を知りたいし、読めば意外とはまったりするから、痛かろうがゲスかろうが作者の思いをぶつけてほしい。
中途半端な作品の方が消化不良に陥る。
匿名17番さん(1/1)
木原さんのCOLDシリーズが無いやんって思ったけど
あれ1巻ではDV化しないからかな
匿名16番さん(1/1)
私もSM物は好きだし愛があると思えるけどDVはダメ。
一方的な暴力に愛は感じない。
受が痛々しいのは辛い。
その後大丈夫、と平気な顔で笑ってるのも尚更辛い。
匿名15番さん(1/1)
暴力反対。嫌い。
匿名7番さん(2/2)
長文にドン引き
匿名9番さん(2/2)
8番さん
私もゲイの友達何人もいるから知ってるし、別にゲイに限らずストレートのカップルでDV問題抱えてた知り合いもいたし、
そういう事実を知らないで言っている訳ではありませんよ。
でもね。
今後BL作品がボコり愛だらけになる訳がないし、それらに触発されてDV婦女子が急増なんてする訳ないし。
心配ならBLだけじゃなく漫画だけじゃなく、もっと本当に暴力とかSMとかにフューチャーしている作品を見てみたらどうだろう?
BL漫画のそれらが、ただの「エンタメ的スパイス」であることが分かると思うよ。
そんなキリキリ心配するほどのレベルじゃないし、心配するほどの描かれ方じゃない。
これが学校の教科書に載るならともかく、娯楽作品にグチグチ硬いことばっか言ってどうすんの。
エンタメ作品はお金と引き換えに好きな人が触れるもの。
たまたま耐性がない人が触れてしまったら、を「一番」に考える必要はない。
エンタメ作品の場合は全てが正しく美しくあらねばならない義務なんてないんですよ。
DV作品に年齢制限を提議するってんならまだ分かるけどさ。
匿名14番さん(1/1)
SM物は好きだけどDV物はイヤ。
ボコり愛とか愛じゃないし全然萌えない。
匿名13番さん(1/1)
腐女子はこういうの好きみたいだよという風潮になるのは困る
匿名12番さん(1/1)
物語なんだからこんな2人がどういう結末になるのかしか私は考えて読んでないなー
監禁系もだけど読んでてひどいーって思うようなこともあるけど普段のBLじゃあまり味わえないハラハラ感があるのが逆に好き
匿名8番さん(2/2)
9番さん
現実にいるみたいだよ精神的Mと肉体的Mの違いもわからないような勘違いSが。
ゲイの友達から聞いた話だけどね。
流血、ましてや死なんて一般的な訳ないけど、軽い暴力だって同意じゃなければアウト。
匿名11番さん(1/1)
Sの気持ちもMの気持ちも何となく分かるわー。
だから何されてもある程度理解できるけど、さすがに度が過ぎると何すんねんこのやろと思う。許容範囲が同じぐらいの相手となら上手くいくかも。プレイに限らずだけど。
匿名10番さん(1/1)
「思いやり」はさすがに関係ないと思う
快楽を共有するために互いの性的魅力を認め合う事は必要でしょうけど
匿名9番さん(1/2)
エンタメ作品に対して色々心配しすぎ。そもそも現実世界で「流血を伴うプレイ・間違ったら死に直結するようなハードSMプレイ」している人とか、そういう願望持ってる人がそんなに多いと本気で思っているのかな。多くの人にとってSMプレイは身近なセックスじゃないのが現実。こういう作品に悪影響を受けて・・・とか心配し過ぎ。ただのエンタメ作品における趣向の一つであって興味のある人が読めばいいだけだよ。
匿名8番さん(1/2)
こういうのに影響された勘違いSが増えないことを願うよ
匿名7番さん(1/2)
匿名6番みたいな間違ったステレオタイプな解釈してるやつ多すぎ
こーゆー勘違いしたバカが初めてSMしてSがMを誤って殺す例も多いんだよ
匿名6番さん(1/1)
SMで思いやりとか意味不明。
S側は被虐的欲求満たすため。
M側は自虐的欲求満たすため。
そんだけのこと。
匿名5番さん(1/1)
SMはお互いに思いやりがあって成り立つものであって、相手が嫌がっているのに殴る蹴るするのは単なるDV。
間違ったSM作品を読んだ読者が現実まで影響を受けて「うちの彼氏も優しい時があるの」とか言わないといいけど…。
匿名4番さん(1/1)
お話だから...ということで許せるのもあるけど、
ただボコれば不憫萌えするんでしょ?っていうのは無理。
難しいテーマなのに安易に使われ過ぎ感。
匿名3番さん(1/1)
暴力BLは(も?)完全ファンタジーとして読むべき。リアルで考えても心理描写が誇張されてる。
あと流行っていいもんでもない。一部の人に需要があればそれでいい。
匿名2番さん(1/1)
される側から求めにいってる場合だけアリ
匿名1番さん(1/1)
すぐ暴力に走る人は軽蔑する
漫画でもボコり愛?とか気持ちのいいものではないから嫌悪感があります