チラッと描かれたこれが好き! おまけとかサブCPって萌えませんかリバ、3P、下剋上、暴力……。最近はBLの多様化が進んでいますが、それでもこれらを扱ったものは多くありません。
筆者は「非処女×処女」「毛深い方が受け」「3Pなら穴と棒はフル活用」を掲げる腐女子ですが、好みの作品に出会うのは至難の業。
そんな中で最近「これだ!!!」と思った作品は、
単行本のメインになっているカップリングではなく、サブCPや同時収録されている読み切り、オマケで描かれたリバの話ばかりでした。
表題作になる作品は、少なからず世間の流行や作者の作風等を考慮して描かれています。
そういった制約が少なく、作者の性癖に従って比較的自由に描かれているものが、読み切りやオマケなのではないでしょうか。
そこで今回は、
少しマニアックに楽しみたい「表題作のオマケ」特集ということで、筆者のオススメ5作をチョイスしてみました!
レビューでもあまり詳しく触れられない作品たちについて熱く語ります。
ややネタバレも含みますので注意してお読みください!
下剋上や攻めの乳首舐め要素もあるオネエ攻めみちのくアタミ『非マニュアル恋愛』(『こっちむいて、愛』収録)2016年突入早々から話題の1冊。表題作は男子大学生の切ない恋愛を描いていますが、今回注目するのは同時収録されている短編『非マニュアル恋愛』です!
オネエの秋生は美しい見た目だが、「お前が女なら良かったのに」と言われ続け、未だに男性とうまく付き合えないでいた。
ある日、バーでゲイの雄介といい雰囲気に。2人ともネコだからと一度は躊躇するが、「試してみよう」とセックスしてみることになる……。
秋生は化粧ばっちりの美しいオネエ。口調こそ女性らしいですが、脱いだ時には男らしい美しい肉体が…!!
対する雄介も見た目は黒髪短髪で男前です。
最初は雄介が「タチをやってみる」と秋生の乳首を攻めたりフェラをしたりしますが……。
そこからのどんでん返しは必見です。
「2人ともネコ」という設定は他にあまり見られないのでレア度高め。
また、身体の関係だけではなく2人の心の変化まで繊細に描かれているので、セックスシーンの多い短編でもしっとりと満足感のある作品になっています。
クズ攻め→両思い→描き下ろしでリバの気配…!!?イシノアヤ『トリガー1.5』(単行本『トリガー』描き下ろし)三井貴浩、商社のエリート課長。汚点なき人生を歩む三井だったが、離婚を機に暗転。
生活が荒れていく中、三井は元同級生・曽根に再会する。
曽根は、高校時代に三井に告白してきたゲイで、現在はノンケの同居人に片想い中。
それを察した三井は、「バラされたくなくば」と曽根を強引に犯し――。
本編は曽根×三井の話ですが、『トリガー1.5』と題された描き下ろしではまさかの展開が!!
リバ好きにとっては、この更に続きが見たいんだー!といういい所で終わっているのも想像がふくらみます。
最初は自分がゲイであることを認められず、ゲイのことを「男好きの変態」だと言っていた曽根。
それが
「夜中にトイレで○○している」ようになる心の変化がたまりません…!!
当て馬にしか見えない登場シーン→うわああああ鈴木ツタ『BARBARITIESⅠ』昔々の遠いどこかの異国。
国の宝である司法卿に届いた脅迫状への対応策として、アダム子爵が警護に任命された。
だがこの子爵、老若男女の全てを虜にしてしまうようなとんでもない色男。
その色男が司法卿の甥である超堅物のジョエルに本気の恋をしたから大変なことに…!?
真逆な二人のハラハラする恋の駆け引きを中心に、
他国の次期国王と従者達の気になる面々を携えて、話題の異国ロマンが遂に登場。
この「他国の次期国王と従者達の気になる面々」が凄かった!!!
いかにも「攻めです」「ジョエルのこと気になってます」という当て馬のような雰囲気で出てくるのに、実際は……。
もみあげが立派な攻め顔だと思わせて、このギャップはズルいでしょう!
鈴木ツタ先生の作品はメインCPとサブCPの傾向が全く違うものも多いので、表題作を読んでいて思わぬ別沼にハマってしまうこともしばしば。
表題作じゃないのに続きがある!!冴えないオジサン受け真行寺ツミコ『Little by Little』(『図書室のお兄さん』収録)バツイチ・子持ちのウィリアムは妻と離婚してから、2週間に一度だけ会える娘だけが心の支えになっている。
そんなウィリアムに付きまとうのは、人気俳優のジャック。
ウィリアムは、何度拒否してもしつこく迫ってくるジャックを突き離せないでいた……。
ウィリアムの冴えない度が高く、オジサン受け好きは満足間違いなしの作品です。
2人でエッチにもつれこむかと思いきや素股をしていたり、喘ぎ声が英語だったり…と、ちょっと普通じゃないエロが読みたい時にもおすすめ。
全体的なノリもアメリカン・コメディーの映画のような雰囲気です。
続編である『Little by Little 2nd stage』が『ミルクのお値段』に収録されています。趣味全開のデビュー作 暴力とエロスに妥協なしヤマシタトモコ『神の名は夜』(『イルミナシオン』収録)ヤクザの三ヶ島は、同じくヤクザで中学からの同級生、須賀と身体の関係を持っている。
エリートの三ヶ島に対して、狂犬と言われる須賀は組織に邪魔者扱いされていた。
2人はずるずると続く関係をやめられないでいたが……。
言わずと知れた名作BLに同時収録されている短編です。
あとがきで「自分の萌えにはかなり妥協していない作品」と語られています。
ヤクザもので暗い話ですが、ページ数が少ないながらも濃く、人物の心情がしっかり描かれていて読み応えがあります。
暴力から色気を感じる迫力の作品!
以上、オススメの5作品でした!
表題作にならない名作を、みなさんも是非見つけてみてください♪