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\受けの羞恥顔が見たいBLオタク集まれ/
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2016/02/10 18:49
2018/03/01 14:09
映画、ゲーム、漫画、小説に限らず人生にもバッドエンドはもちろんあります。しかし…その中でバッドエンドが許されないジャンル「BL」があるのです。
昨今のBL界には「BLはハッピーエンドが当たり前!」という暗黙のルールのようなものが存在しており、所謂バッドエンドを謳っている作品はそう多くありませんよね。
さらに言えば、当然ながらそもそもバッドエンドの定義自体が人によって異なるので、一概に「これはバッドエンドだ」と言い切ることは難しいように思われます。主人公の恋が実らなければバッドエンドなのか、カップルの内の一人が命を落とすようなラストがバッドエンドなのか…さらにはシチュエーションだけでなく、作品での見せ方によっても腐女子ユーザーの印象は大分変わってきます。
しかし、そうした煮え切らないエンディングに鈍器のように頭を殴られるという経験によって新たに見えてくるものがあるというのも事実であると筆者は考えています。というわけで、今回は腐女子の心にガツンと衝撃をもたらすバッドエンドBL3冊をご紹介します。
参考
報われない片思い、身体を張った献身、嫉妬によるすれ違い…健気で一途な男たちの恋は、痛々しくも愛おしい。
新進気鋭のフォトグラファー、フランツ・シューマンはある日運命の出会いを遂げる。漆黒の髪、憂いを帯びた新緑の瞳、陶器のような白い肌を彩る数々の痣すら神々しい、美少年ジェイ。
素性を一切語らない謎めいた彼を専属モデルとして傍に置くフランツは、時が経つにつれ、ジェイを心から愛し始めるがーー。
駆け出しのカメラマン×ミステリアスなモデルほか、6つのカップリングを収録。
始めに紹介するのは、たらつみジョン先生のデビュー作である短編集『アンノウン』。コミックスの帯には「こんなバッドエンドが見たかった」と記されており、手に取る段階でかなり人を選ぶ作品かもしれません。
表題作に関して言えば、はっきり言って攻めのカメラマン・フランツが全く報われません。二人で過ごした時間は確かにあったもののそこに愛はあったのか、フランツの愛情に意味はあったのか…読み終わった後、そうしたことを考えさせられます。
他のカップリングにおいても、人間同士が共に生きていく上でどうしても避けられないすれ違いや「そもそも感情とはどういうものなのか」というテーマが描かれており、ご都合主義のハッピーエンドではないからこそ心に残る、そんな作品集です。
コミックス描き下ろしの後日談では、「実はどのお話も人生を長い目で見た場合にはバッドエンドじゃなかったのかもしれない」と思えるような登場人物たちの少しコミカルな面を覗き見ることができ、バッドエンドながらどこか晴れやかな気持ちになることができるのも本作の魅力ではないかと思います。
怖いもの無しで自由奔放に生きてきたイッキが見つけた場所は町の小さな洋食屋。デッカイ心を持つ店長の人柄に惚れ込んだイッキはその店で働くことになる。
ある日、そこへ偶然現われた「龍」から「トシミツ」という懐かしい名前を聞く…。
「トシミツ」という自由の象徴に囚われ続けるイッキと龍。
3人が出会うべくして出会った過去と、その先の未来が繋がる。
それぞれの刹那な想いをリアルに描くBLを越えた青春群像。
続いてご紹介するのは、蛇龍どくろ先生の『エンドレスワールド』です。この作品をあえて一言で言い表すのであれば、筆者は「鈍器」という言葉を選びます。冒頭でも触れましたが、こちらの作品はページを捲り始めてから読み終わるまで始終鈍器で頭を殴られ続けるタイプの非常に衝撃的な作品です。
全寮制の男子校に通う小野は、数々の古傷を抱えた痛々しい身体をもつ教師のイケダに恋をしていた。高校3年の春、小野は「イケダは毎年3年生からひとりの生徒を選び1年間だけ肉体関係を持つ」という噂を耳にし、彼と1年間だけのセックス契約を結ぶ。
小野は懸命にイケダに愛を伝え、2人は一時の幸福を味わうが、段々と明かされていくイケダの情報に小野は疑問を抱き始める。
古傷の語る謎、汗臭いセックスの日々、そして数々のウソ……
イケダの傷は何が原因なのか。そして小野は世にも奇妙な悪夢へと誘われていく。
3作目は梶本レイカ先生の『高3限定』なのですが、こちらは恐らく物凄く人を選ぶ作品です。ストーリーもさることながら、1巻の表紙のイラストからも分かるように作中にもグロテスクな描写が多く登場するので、スプラッタホラーが苦手な方にはおすすめできません。
1巻では古傷でぼろぼろのイケダを自分だけは大事にしようと懸命にイケダを愛する小野の心情が描かれているのですが、筆者はその姿にどこか違和感のようなものを感じました。危うげで何か普通でないような雰囲気が漂っており、得体の知れない不気味さに苛まれながらページを捲っていたらいつの間にか1冊読み終わっていて、そのまま2巻3巻と流れるように読み進めていったと思います。
2巻以降はイケダのぼろぼろの身体の理由が段々と明らかになっていき物語の核心へと迫っていくのですが、最後まで読み終わってからも何度も読み直さないと何が本当のことなのかが分からないといった具合に、物語自体は非常に難解な構成となっています。
しかし、頭に「?」マークを浮かべながらも、結末に辿り着くまでのイケダや小野の台詞や作品全体の持つエネルギーに胸を打たれたことは確かです。梶本先生が伝えたいと思いこの作品において描かれたメッセージについて思いを巡らせる時、大袈裟かもしれませんがある意味人生について考えるような経験をさせて頂いたようにも思えます。
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いかがでしたでしょうか。王道ハッピーBLライフのスパイスとして、時には胸に重たく響くバッドエンドBLも味わってみて頂けたらと思います。
記者 星野
コメント3
匿名1番さん(1/1)
高3限定は今でもトラウマです…スプラッタやグロ描写もさることながら、絵がすごすぎて…物語で起きている事実よりも、絵に圧倒されてしまい、今では袋でぐるぐる巻きにしてうっかりページを開かないようにしています…
一巻しか読めていなくて、ちゃんと読みたいとは思いつつも、やっぱり触れません。いい機会だと思って二巻と三巻を揃えて、頑張って読もうかと思います。
匿名2番さん(1/1)
匿名1番様、そのお気持ち、すごく良くわかります。高3限定は、私もトラウマ作品です。私は辛うじて2巻までは読んだのですが……そこで挫折しました。数年前の話なのに、今でも思い出すとぞわぞわします。
匿名3番さん(1/1)
高3限定は絵柄が独特で全然話が入ってこなかった覚えがあります。最後どうなったとか、全部読んだはずなのに覚えていない…
読んだ時の衝撃は半端なかったですね。すごい人来たなー!という。3巻の表紙が特徴的すぎて、あれを越すインパクトのあるBL漫画を私は知りませんw
だって、キャラがうつってないんだぜ?