BLの表紙は「床ドン」が主流のようですいま、どこを向いても目に、耳にする「壁ドン」という言葉。少女漫画のフィールドではあっという間に特集が組まれ、雑誌が発売され、“壁ドン”がタイトルにつく作品まで登場と、その流行は留まるところを知りません。
というわけでもちろんやります。BLの表紙で「壁ドン」特集です!
黒岩チハヤ『ましたの腐男子くん』階下に住む大家の孫に一目惚れしてしまったがために、わざわざ会社から遠く離れたアパートに住んでいる曽我部。その片想いの相手である幹は、なんと「腐男子」だった!
黒岩先生の最新刊。2014年9月発売とあって、時代の流れを汲んで描かれたのでしょうか、これぞお手本!と言いたくなる見事な壁ドンです!
桐祐キヨイ『夢のような話』課長である加納がずっと想いを寄せているのは、入社2年目の部下で、人当たりのいい爽やかイケメン・沢村。過去のトラウマで恋に臆病な加納だったが、酔っぱらって部屋へ連れ込まれたことをきっかけに、実は超ドSだった沢村にSM的調教を施されてしまう。
リーマンものならではのオフィス×スーツ壁ドンが他にはない特別感を演出。ちなみにこの左手、「手首ドン」という人もいるとかいないとか。
ミナヅキアキラ『のぼせるからだ』商店街で人気のパン屋を営む鈴見佳永は、アイドルのようだと言われる自分の容姿がコンプレックス。ある日、鈴見が近所の銭湯「草羽湯」を訪れると、やたらと男前な番台が不躾で執拗な視線を送ってきて…
見た目に反して地味で真面目な受けと、書家としての才能にも自信にも満ちた強引な攻め。そんな2人の関係がしっかりと表現された壁ドンです。
金井桂『最も美しい嘘のこと』美大生の黒須は、同じ大学に通う新進気鋭の芸術家・弓狩と出会う。電車に傘を忘れた弓狩を追いかけ終電を逃してしまったため、誘われるまま彼の部屋に泊まった黒須は、それ以来弓狩の世話を焼くようになる。
いわゆる壁ドンほど「追い詰められている」「逃げ場がない」という感じはないものの、色のコントラストと2人の視線にドキリとする1枚。
大槻ミゥ『calling』仕事帰り、公園で撮影をしていたAV男優・煌に出会った真面目サラリーマンの一明。一目ぼれ、ナンパから始まった恋は予想以上に一途で、ピュアさと甘さに溢れた物語です。
壁ドンな表紙は、男らしくネクタイ咥えにお触りもあり! スーツ好きにはたまらないはだけ具合です。
ちなみにBL界では、少女漫画ではちょっと過激すぎる(?)「床ドン」がむしろ主流と言えそう。
エンゾウ『かわいさ余って何かが百倍』 /
池玲文『≠ ノットイコール 2』桜日梯子『抱かれたい男1位に脅されています。』 /
倉橋トモ『不可視の傷あと』神奈木智『災厄は僕を好きすぎる 2』(画:二宮悦巳) /
中村春菊『世界一初恋 ~小野寺律の場合5~』夏水りつ『K先生の野獣な愛情』「壁ドン」な表紙のBLを並べてきましたが、探していると「意外に少ないな」というのが率直な感想でした。むしろ流行もあり、これから波が大きくなる可能性も。 来年の今頃には今よりたくさんの「壁ドンBL」が出版されているかもしれませんね!
記者:神谷浩未
コメント5
桜海さん
なるほど。。床ドンって言うのか・・・@@
匿名1番さん(1/1)
いきなり、床ドンは怪我しそうで危険です。壁ドンが流行ったから床ドンってつけられるんだろうけど……床ドンはちょっと違う気がする。
でも、この記事は面白かった。
匿名2番さん(1/1)
壁ドンより力強くてBLならではって感じですね。
[甘い水2]の表紙もいかがですか(≧∇≦)
匿名3番さん(1/1)
壁ドン!私も好きですねぇ。
さらに言うと、全くの個人的な趣味ですが、「年下彼氏の恋愛管理癖1」の表紙みたいな、背後から襲われるバック床ドンや、バック壁ドンがいいですねぇ。
桜海さん
匿名3番さん>
ひええええ・・・!バック床or壁ドンですか、いいですね~(#^^#)