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腐女子卒業したい人に贈りたい卒業式BL3作

2014/03/12 17:12

私たち、普通の女の子に戻れます!?
3月は卒業シーズンですね。この際、腐女子もBLも卒業したほうがまっとうな人生を過ごせてよいのでは? と思う方もいらっしゃるかもしれません。

そんな方に心にけじめをつけるためお届けする記事なのです!

BLでも卒業式が登場する作品が数多くあります。今回は、そんな「卒業」をテーマにオススメ作品をご紹介!

卒業式の日、友人から告白されたけれど…
■センチメンタル・セクスアリス / 砂原糖子 / ヤマダサクラコ / ルチル文庫(2006年)

モデルの相原春巳は、幼馴染みで大学院生の真部仙介と同居している。高校の卒業式の日に告白され、「俺と一緒に暮らしてくれ」と言われたのがきっかけだが、付き合っているわけではない。仙介は自分に好意を持っているから何でも言うことを聞く便利な存在。エッチはするけど最後まではしない。そんな友達以上恋人未満の関係を続けて4年になる二人だが、春巳の思い上がりと意地が原因で、仙介を怒らせてしまい…。

春巳はかなりダメな奴。一応働いてはいるものの大してやる気があるわけでもなく、浪費してばかりで金銭的に仙介に頼る生活、そして、女遊びもする。そんな自堕落な春巳を多少はたしなめるものの、わがままを聞いてくれる仙介。春巳は仙介に甘やかされていますが、仙介が女の子と仲良くしている姿を見て、その当てつけのように知り合いの男と関係を持ってしまう。それを知った仙介はついに部屋を出て行っていき、それに動揺した春巳はさらに問題を起こしてしまい…。最悪の事態になってようやく、春巳は自分に向き合う事に。

ラブコメ的展開ですが、春巳のトラウマは予想以上に重い。世間的には些細な事件であっても、子供心にそれはとてもショックで春巳は傷つき、大人になってからも春巳はそこから目を逸らし続けています。春巳はかなり意地っ張りですが、そうならざるを得ない状況もまたあったわけで。軽い態度の裏にある心の傷が切ない。

卒業式の日の告白から4年かけ、ようやく受けとめる事が出来た想い。臆病で意地っ張りな大学生のラブストーリー

卒業式、初恋は粉々に散り…
■好きで好きで好きで / 高遠琉加 / 六芦かえで / ルビー文庫(2010年)

高校生の頃、友人の同級生・堂島慎一に恋をした三浦郁彦。でもその初恋は、卒業間際の告白で粉々に散ってしまった。それ以来会うこともなかった堂島と、5年後、三浦は思いがけない再会を果たす。バイト先の花屋の娘の恋人として三浦の前に現れた堂島に、動揺しながらも表向きは何事もなく友人として接する。そんな日々の中、次第に堂島への想いが募っていく三浦だが…。

5年前、見ているだけで、近くにいるだけでよかったはずなのに、友人だった堂島に募る想いを告げてしまった三浦。恋愛対象として見ることはできないと告げられ、粉々に散った三浦の初恋。再会後、ダメだと思いながらも再び堂島に惹かれ、次第に歪んでいく自分の気持ちに追い詰められ、三浦はついに逃げ出してしまう。

とにかくひたすら片思いの話です。三浦のどうにもならない恋情が切なくて、痛くて、辛い。男同士の場合、友人関係を守るために告白しないという選択をする場合が少なくありません。でも、三浦の想いはそんな自制心を振り切ってしまうくらい強くて、結局勢いのまま玉砕してしまった。この先進学して離ればなれになって、堂島の心に自分がいなくなってしまうなら、どんな記憶でもいいから自分の存在を刻み込みたい。そんな抑えきれない想いが三浦を突き動かし、結果玉砕してしまった高校時代。その傷ついた恋心は5年という月日で徐々に癒されていたのに、再会したことで再び動き出します。

一方の堂島は、三浦との再会で自分の恋愛観を改めて考える事になり、自分が求めているものの本質に気付きます。三浦が女だったら、こんな遠回りはしなかったかもしれない。でも、遠回りしたことで、ふたりとも自分と向き合い、相手を必要としている。痛みを乗り越えた分、深い絆が出来たふたりの姿にホッさせられます。

卒業式で抑えきれず砕け散った恋が、5年後再び芽吹き、花を咲かせる。切なさの中に情熱を秘めたラブストーリー

巡る季節の先にある卒業
■夏服 / 杉原理生 / テクノサマタ / ルチル文庫(2009年)

高校へ向かう途中のコンビニで、毎朝会う先輩の事が気になっていた茅原朋紀。自転車で高校へ向かう後ろ姿を密かに追っていた茅原だったが、ある日、その先輩・坂江俊一に突然話しかけられ、それをきっかけに親しくなっていく。毎日のように一緒に帰り、茅原の部屋に寄っていく坂江に対し、茅原の気持ちは憧憬を超えたものとなっていくのだが…。

という、高校生同士の話。茅原のように、同性に憧れを抱いたり、気になる人を追いかけたりする行動は、学生時代経験した人も少なくないのではないでしょうか。だからと言ってそれ以上の事、例えば告白するとかそういうところまではいかない、茅原の言う「近所のかわいい犬」みたいな見て満足するアイドル的存在。でも、茅原の気持ちは元々それを超えていて、実際に親しくなればなるほど惹かれる気持ちは募っていきます。そして坂江も自分に向けられている好意を感じている。親しい先輩後輩という関係を壊さないために、茅原は必死に気持ちを抑えています。そんなふたりの駆け引きめいたバランスの変化にドキドキ。

探り合いのような関係は、付き合い始めてからも続きます。坂江も年上と言ってもまだ高校生なので、ふたりで空回っている。そうした不器用なやりとりを通して、ふたりはお互いへの気持ちを再確認しながら前に進んでいきます。相手のことが好きだからこそ必要以上に気持ちを抑えてしまったり、気持ちをぶつけて喧嘩になったり。一生懸命恋愛している姿に、癒され、励まされます。

表題作の『夏服』は、付き合い始めてから5年ほど経ち同棲をしている頃、喧嘩をして過去を振り返っている話で、出会いから付き合い始めるまでのエピソード。これ以外に、4本の短編中編が収録されています。付き合い始めた頃の話や、『夏服』で仲直りをした後の話、そして卒業間際の話。どれも面白いのですが、特に最後の『卒業』が印象的でした。高校生の恋愛は、純粋に、全力で恋愛に向き合っている姿が眩しく、そして、卒業という区切りがあるから切ない。

巡る季節を共に過ごし、卒業という変化を乗り越え、積み重なっていくふたりの想い。季節の匂いを感じられるラブストーリー

さていかがでしたか? あなたもここに紹介した作品を読むと、もしかしたら腐女子卒業したくなるかもしれません!

まぁでも、1冊読んじゃうと、また他の作品が読みたくなるだけでしょうけど。

記者:にゃんこ

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コメント2

投稿順 | 最新順

匿名2番さん(1/1)

卒業させる気なさすぎです!笑

匿名1番さん(1/1)

卒業させる気が全く感じられない・・・・www

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