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異論は認めません!? 私のイチオシはこれ!4

2009/06/29 00:00

新刊の中から、話題になっている作品、私のオススメ作品などをピックアップして紹介します。視点は少々(いや相当?)偏っていることもありますので、ご注意くださいませ〜。
今回は2009年5月の新刊から2作品をご紹介しようと思います。5月は「交渉人は振り返る」と「俎上の鯉は二度跳ねる」に注目していたのですが、これはもう私がオススメするまでもないかと…。ということで、敢えて違う作品を選んでみました!

■ 千年の眠り花/著者:沙野風結子/挿絵:小路龍流/ダリア文庫

花シリーズとしてアイノベルズから刊行されていた3作品のうち、零飛&蒼の関係している2作品が文庫化。そして続編であるこの新作が発売されました。
このふたりの馴れ初めは「花の堕ちる夜」、脇のカップルは「花陰の囚人たち」に詳しくありますので、そちらも是非どうぞ。

飛天対外貿易有限公司の社長であり、上海黒社会に君臨する千翼幇の幹部である耿零飛と、その秘書・義蒼。
ふたりは恋人同士ですが、身を置いている世界が世界なので、そんな甘い関係ではありません。
幼い頃の出来事が原因で、精神的にも肉体的にも痛みを感じない零飛。
その結果、他人も自分も容赦なく傷つける。
強いけれど不完全な零飛を、蒼は自分がその痛みを受けとめることで支えようとし、裏社会に身を投じます。
そうして8年が経ちますが、蒼は次第に不安を抱くようになり…。
というのが今回のお話。
相変わらず零飛はとても理解しづらいキャラでした。
傲慢だけど自分自身の事にはかなり無関心で、千翼幇がらみでは蒼がハラハラするくらい無茶をします。
「余興」と称して人の心を弄んでみたりもする。
エロ方面に関しては、悪趣味というか、かなり変態の域に達していますね…(笑)
蒼はきっとこれからも苦労しそうですが、零飛に関わっていく以上これはもう仕方のないことでしょう。
自力でそれを自分の力に還元するしかない。
翻弄されつつその揺れを零飛に返すことで、ゆっくりと零飛を変えていけるのではないかと思います。

シリーズ完結編となるこの作品。
キャラ総出演といった感じで少し忙しない部分はありますが、軸となる零飛と蒼の関係については読み応えがありました。
それにしても、挿絵のアングルがステキすぎますよ…!
エロいっぱい! 萌えもいっぱい!
沙野先生、御馳走様でした!

■ 社長と秘書、愛の証明/著者:町屋はとこ/SBBC

3カップルの話が収録されています。
まずはそれぞれの内容と感想をサラッと。

『お疲れハイ!』『愛の証明』『最期の予定』
社長の吉住と、秘書の小山内は恋人同士。
小山内は吉住の仕事だけでなく、プライベートでも世話を焼いていて…。

まさか開始4ページでこんな大胆なカットを拝めるとは思いませんでした(笑)
そして私の心鷲掴み。ビバ襲い受!
いつも一緒だった小山内と少し離れてみたら、その大切さを痛感した吉住社長。
この人はもう一人じゃ生きていけないですよね…。
それなのに『最期の予定』の出だしがあんな事になっていて、何事かと思ったじゃないですか!
小山内の姐さん女房っぷりと、吉住のダメな男だけど優しくて一生懸命な姿が微笑ましかったです。

『恋になりました』『恋になってから』
10数年のブランクを経て、幼馴染みの西村と再会した川名。
西村が初恋の相手である川名は、今でも密かにその想いを抱えていて…。

“大人になった俺は「永遠の別れ」が意外と身近にある事を知っている”
という言葉に、ちょっと切なくなりました。
意識していないだけで、そんな「永遠の別れ」はそこら中にある。
そうかと思えば偶然に再会する人もいる。
これは別にフィクションの話の中だけの出来事じゃなくって、実際にそんな偶然を体験している人はたくさん…いや、誰にでもありますよね?
縁ってすごいなぁと思うわけです。
川名と西村はそんな縁のあったふたり。
例え恋が実らなくても、この縁を大切にしようとする川名がいいなぁと思う。
そして、実は同じ気持ちでいた西村が、ふとした切っ掛けで幼馴染みというという枠を超えて川名に手を差し伸べます。
それを見落とさず、ちゃんと握り返す西村。
穏やかに互いの気持ちを伝え合っているんだけれど、でも熱く求め合っているふたりがよかったです。

『今日幸せな愛を知る』『今日幸せな愛をうたう』
信じていた恋人の裏切りと暴力で傷ついた峯村。
そして、唯一の繋がりだった子供が亡くなり、妻と別れた桐原。
寂しさを抱えていたふたりの気持ちが、ある時重なって…。

恋に堕ちるタイミングって、突然やってくるものですよね。
しっかりしているように見える人でも、実は弱さを抱えていて、それを誰かに吐露したくなるときがあったりする。
良くも悪くも桐原の支えになっていたものがなくなったとき、その心の隙間に転がり込んできたのが峯村だった。
このふたりが恋に堕ちたのはホント偶然なのだと思うけれど、そんな偶然を運命って言うのかな。
強引に相手の心に踏み込んでいくのではなく、ゆっくりと愛情で傷を癒していこうとする峯村の姿がいいですね。
ある程度年を重ねているからこその、桐原の落ち着きと包容力もステキ。
気持ちに張りが出ると、精力も復活するんですねぇ(笑)

--
短編集は印象が薄くなりがちですが、このコミックスの話はしっかり軸があるので安心して読めます。
何気ないひと言が思いがけず胸に残る。
描写がとっても丁寧。
そして、エッチもとっても丁寧〜!
アングルがステキすぎてニヤニヤしちゃいますヨ!
町屋先生の3冊目のコミックスでしたが、かわいいだけじゃなく、大人の雰囲気漂う話もあって、また新しい一面を見ることが出来た気がします。
派手さはないかもしれないけど、中身もエロもしっかり楽しませてくれる町屋先生が好きです。
これからも楽しみにしていますよ〜♪

紹介者プロフィール:にゃんこ
長い冬眠期間を経て数年前に復活。内容はもちろん大切。でも萌えるHも大好物! 心躍る萌えを求め、腐海を彷徨う流浪の腐女子。 小説&コミックスを中心に、BLCD、BLゲームなども含めた感想をブログで書いていますので、そちらもよろしくお願いします! http://macnyanko.blog22.fc2.com/

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