ボーイズラブとヤクザ。
もうこの2つは切っても切れないぐらいの縁がありますね。
BL好きなら、避けては通れないBLヤクザもの。
今回は、ボーイズラブにおけるヤクザを考察します。
『ヤクザ物はボーイズ書き (描き? ) が一度は通る道』……と言ったのは、誰だったのか……確か誰かの小説か漫画のあとがきかなんかに書いてあった言葉だと思うんですけれど、残念ながらあんまりその辺良く覚えてません。ただ、それ読んだ時私は思いっきり (そうかぁ??) って首ひねっちゃったって事だけは何故か鮮明に記憶に残っています。確かに、そりゃヤクザのBLってすごく多いけれど、いくら何でも全員が全員それ書いてるワケないだろさすがに。言いすぎだそりゃ…とか何とか即座に内心突っ込み入れたもので。
……でも、全員ではないにしても、何かそう言いたくなる人の気持ちが最近何だか分かるような(汗)
最近ブログで小説書いてる人多いですよね。私この頃そう言うブログ良く見かけるんですが。つい先日発見したその手のブログ、10件の内8件までヤクザ物ありました。(内半数以上連載)
ふーむ、これはスゴイ。まぁ確かに、でも中には「ヤクザ物きらーい☆」って言ってる人もいたりしますね、小説書きか否かは別としても。
うんうん、そうこなくっちゃ。だって実物ヤクザってこわいぢゃん。抗争とか、覚せい剤とかー恐喝とか……こわいですよ、道端ですれ違っても目ェ合わせたらイケマセン、「ぬぁにガンくれてんだ、ねぇ (にぃ) ちゃんよぉ?」とかナントカ…ブツブツブツ
ぁ、すいませんコレBLの話でしたね。エエ、BLファンタジーっすから、そんな…ねぇ? アータ、NHKかなんかのスペシャルか特番じゃないんだから、もうちょっとソノ、ご容赦を。(爆)
それはともかくとして。(さっきから一体ナニが言いたいのか)
もう一回言います。BLはファンタジーです。
んーBLじゃないですけど、例えて言うなら「セーラー悪と機関銃」、ですかね? あの、赤川次郎の。アレの中には、元刑事のヤクザがいます。ある事情があって、刑事を辞めさせられて、それでヤクザになるんです。
アレのあらすじは、女子高校生が、父の死後、いきなりヤクザの小さな組の組長にさせられてしまう、と言うものです。まぁお話ですからね (笑) ってのはあるんですが、でもそこの組のメンバーは、みんなその元刑事みたいな、訳あって他の職につけなかったってだけの、本当にいいヤクザさんたちなんですよ。暴力は行っても、それはただ単に地元の住民を他の組から守るためであって、私利私欲のためではないのです。ハイ、正義のヤクザ。
………昔の任侠映画の類もあることですし、私も実のところ、そんなにヤクザの世界知り尽くしていると言う訳でもないので、た、たまには、いいんじゃないでしょうか。(汗) もしかしたらでも少数派でいるかも知れませんから……いいヤクザ…親切な……義理とか人情とか、そんなヤクザの極道さん。いゃ、いるとしておいた方が夢はある!(腐女子的に?)
うーん……私的狙い目としてはァ?やっぱここは、ヤクザの組長とかの家に生まれて、そして本人嫌で仕方がないのに、無理矢理極道に引きずりこまれた、次期組長。それから後は、ヤクザにはなんなくてもいいとしても、とりあえずでもヤクザの息子 (それももちろん組長クラスの) 。そのアタリで一つ……ウフv ぁ、ダメですか、そうっすか。(泣) 現役バリバのヤクザがいい?? あっそう。
んーまぁ実はですねぇ?……ここまで読みゃぁ、まぁ何かうすうす感づいた人もいるとは思うんですけども。実は私はヤクザが出てくるBLあんま興味アリマセン☆ つか、まぁどっちかって言ったら、なんか苦手っつーか…うん、いくつか一応読んだのはあるんですがね、それ自体では萌えないなぁ?
元々過度な暴力 (強姦、輪姦などは除く←おぃ) 殺人の描写は好きでなかった、ってのはあるんですが、まぁなんか今回そういう理由だけじゃないらしくて。
「セーラー服と機関銃」の、あのヤクザみたいなんですね。ヤクザがどうもなんだかクリーン過ぎる気がする。
受け (攻めでもいいんだが) の前でだけいい格好してんのかな? と思いきや、何だかそうでもない。そのヤクザの行きつけのバーのママかなんかが言うんですよ。「アイツはね、ヤクザなんてしょうもないことやってるけど、でも実は人一倍さびしがり屋で、そんでもって優しい、いいヤツなのさ…アイツとは長い付き合いの、このあたしが言うんだからね、間違いないよ」って。ソファに座って、ワイングラスゆらゆらさせながらどこかせつなそうに、思い出にひたるように。ハイ、そこで主人公グラッと来る! そして主人公を見て、すかさずママの一言! 「ね、お願い。アンタは本当のあの子を知ってやってちょうだい、アイツは昔のアイツを取り戻そうとしている。あたしには分かるんだよ、それが誰のおかげかもちゃぁんと……ね? アンタだろ? 隠さなくてもいいよ。あんたとアイツの間に何があったか、あたしは聞かない。だって聞いたってどうせ関係ないもの。たださ……アンタだけは……アイツのこと見捨てないでやって…よ」(一言にしては長いな)
さぁ、主人公、そこまで言われてどうする? つか「昔のアイツ」ってんだし、とりあえずヤクザ辞めたらって事で考えましょか、ねぇ?(笑) ヤクザ、アブナイじゃん。
私は……書けるっつー程ではないんですが、たまぁに、ごくごく短いとかセリフだけとかの小説を書きます。(もちろんサイトに載せるだけですが)
以前、良くサイトに来てくれる、すっごく仲の良い友だちに頼まれたんですよ、一度でいいから、ヤクザ物書いてくれって。
私実際イヤだったんですよね、絶対そんなモン書けるワケないとマジで思ってたんですよ。苦手ジャンルだし書く気もなかった。でも、大事なお得意さまですからねぇ?断れません。(爆) だから、でも「一度だけ」って事で書き始めたんですね。
受けがサラリーマン、攻めがヤクザ。短いということもあって、イキナリ結合シーンから始めました。攻めが受けにガンガンいたしているんですね。受けは相手がヤクザなもんですから、ものすごく嫌がり抵抗します。いたしている内にヤクザは受けへの真実の愛に目覚め (最初は遊びだったとでも?)、そしてヤクザを辞める決心をします。しかし、そう思ったものの、簡単にヤクザっつーもんは足抜け出来やしません。そして話は、銃弾に倒れて虫の息な攻めを受けが抱きかかえているシーンで終わります。攻めはもう息も絶え絶えで受けの腕の中「すまん…約束はたせなかっ・・」と言いつつフェードアウト、ソレを聞いて、受の最後のセリフが「……だから…ヤクザってヤツは嫌いなんだ…」
(ちなみにその友だちが望んだもんで、しゃぁないから後日談も付けました。攻めが病院のベッドの上で、見舞いに来た受けに親父ギャグ飛ばしているっての)
何か……うん、やってみたら書けちゃいましたよ。
あぁ、成程、やり方次第ではこのシビアな男の世界は確かに萌えるんだよなぁ?と思いましたねぇ?……うん、何のかんの言って、それでも惚れてしまった悲哀を書く、どうにもならない禁断の恋……嗚呼、昔々のJuneにも似た……『いま、危険な愛に目覚めて』……
クリーンでもいいんだ、いいんだけど、やっぱりヤクザなんだから、その職業 (?) 生かすためにも、ちょっとのシビアさ、それらしいリアルさを…とりあえず、上ので言ったら、「ヤクザを辞める代償として、撃たれる」って事ら辺でしょうか…いや、ヤクザ続けるとしても、なんか、やっぱりそれなりにそのヤクザも裏で悪働いているんだ、って言う、それらしい証が欲しい…どっかに、クリーン過ぎないブツが!!!
とか、そんな事を考えて作った、正に人生初のヤクザ物だったわけなんですが、思ったよりもうまく書けて……すいません、私カルクヤクザものはまりました。(爆) そして、この後ヤクザ別に一本書きました。ヤベ、鬼畜同様これ癖になる。(鬼畜も中々書いてて楽しい)
ハッとしました、この瞬間まさに!!! ああアレはこの事だったかと……エエ、冒頭で述べた『ヤクザ物はボーイズ書きが一度は通る道』ってヤツ。
ぃや、言いえてミョウ。
紹介者プロフィール:カノアマスミ作家単位で好きなのは、小説家で吉田珠姫、夏樹碧、小鳥遊てつみ、漫画家で細倉ゆたかに國居亨。ギャグもシリアスもマルチで読むが、本人自体は無意識に性質がお笑いらしい。最近、眼鏡に過剰反応示すようになったので、とりあえず、このサイトの店長 (?) キャラには深い愛着を覚えた。年下攻めと癒しなおっさん受けと生徒×先生、ショタ×大人、旦那様×年上執事、なんかも好き。只今BL挿絵を描ける絵描きになりたいと、日々研磨中。