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\受けの羞恥顔が見たいBLオタク集まれ/
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2024/07/27 18:00
現在では世界で広く楽しまれるBL作品ですが、なんとその誕生は1970年代にまで遡ります。BLの源流であるとされるのは、竹宮惠子『風と木の詩』。まだBLというジャンルが確立していなかったこの時代では、BL作品は「男の子同士の恋愛を描く少女漫画」として扱われていました。
それから、BLが確立した黎明期である1990年代、幅広く楽しまれるヒット作が登場した2000年代、名作シリーズが続々と描かれた2010年代を経ながら、BLはエンタメにおける地位を確かなものにしてきたのです。
今回は、そんな1990年代~現在までの作品を、表紙のデザインを通じて振り返ってみました! 表紙デザインの変遷を通じて、BLという存在やBLの楽しまれ方の変化を楽しんでいただければ嬉しいです♪
◆目次◆
1.1990年代:「BL」確立の黎明期
2.2000年代:BL人気急加速! ヒット作品が次々登場
3.2010年代:今でも続くあの大人気シリーズたちの創成期
4.2020年~現在:肌色増加!! 表紙でエチを感じる時代
5.最新トレンド? 最近増えてる流行表紙
1990年代は、BLというジャンルがはっきりと確立された重要な分岐点!
それまで「男の子同士の恋愛を描く少女漫画」として女性向けに描かれていた作品たちが、初めて「BL」という分類を受けるようになった時代です。
BL確立の時代とはいえ、まだまだ先駆けの90年代。これがBL作品なのかどうか、表紙だけではっきりと判断できないデザインのものが多いですね……!
男性2人が描かれている場合でも、いかにもな色恋を感じさせるものは少なめ。少女漫画の延長のようなやわらかい雰囲気、もしくは青年漫画のようなエッジの効いた雰囲気が感じ取れます。
2000年代に突入すると、BL作品の人気はさらに加速!
現在でも「不朽の名作」と呼ばれて楽しまれる有名作品たちや、ちるちるでも度々登場する人気作品が続々と描かれていきます。
2000年代に特に名を馳せた作品たちを並べてみました……!
引きの画で、頭から脚・腰までを写したデザインが多いのがまず目に入る特徴!
90年代の作品と比較すると、表紙に攻め受けがどちらも描かれている作品が増えています。それでも、印象としてはDKや男性リーマンたちの爽やかな印象を受けるものが多め。2人の性愛を直接感じさせるような身体的絡みを前面に出す表紙は主流ではないようです。
さらに、2000年代はBLのキャラ設定やストーリーにも新たな流れが生み出された時代!
『セブンデイズ MONDAY→THURSDAY』の受けである篠弓弦は、美しいお顔に反して攻めに簡単に絆されない男前な中身を持ち合わせるDK。「美人といえば健気儚い受け」というキャラ設定になることが多かったこの時代、弓弦の存在は「男前美人受け」という新たな境地を開拓したと言えます。
さらに、『窮鼠はチーズの夢を見る 新装版』と同時発売の『俎上の鯉は二度跳ねる』は、BLにおけるリバというカプ設定を世に知らしめた作品の一つ。当時読まれた方は衝撃を受けた方も多かったのではないでしょうか?
2010年代は、現在でも広く知られる漫画家さんによる大ヒットシリーズが次々と台頭した時代!
「この先生と言えばこんな絵柄/こんなキャラ」というイメージが読者の間に生まれると共に、先生方の描く傾向によってバラエティに富んだ表紙のデザインが増えていきます。
男性同士の爽やかさを感じさせる表紙が多かった2000年代に比べると、2010年代には2人の恋愛関係をより強く感じさせる表紙が多い印象♥ ただ、表紙の肌色はまだまだ少なめ。2人の恋心を香らせるような描写で、どちらかというと エチさ<可愛らしさ という感じのイメージです。
そして、そんな愛らしい表紙が多い中だからこそ、ヨネダコウ先生の伝説的な名作シリーズ『囀る鳥は羽ばたかない』のダークな表紙が目立っていますよね……! 2013年に第一巻が発売されてから、新作が出る度にBLアワードにノミネートされているこの作品。やはり異色の奇才を放ちまくっていらっしゃいます……。
さらに2010年代には、デザイン性が高くエモーショナルな雰囲気を感じさせまくるオシャレな表紙も続々登場! BLなのかどうか判断が付かないどころか、まるで雑誌と見間違えるようなスタイリッシュな表紙たち。それでいて中身を開くと激重や激エチなものも多く、いい意味で(?)裏切られたという経験がある方も多いのではないでしょうか……?
ここまで振り返ってきたように脈々と受け継がれてきた歴史を経て、とにかくバラエティに富んだスタイルのBL作品が存在する現在。BLを楽しむファンの層も、年齢や性別、場所に関わらず大変幅広いものとなっています。
そんな現在、改めて王道ラブコメの人気が高まっていると感じるのは私だけでしょうか……!
昔のBLにあったテンプレが崩されるようになり、攻めにも受けにも様々な属性が当てはめられるようになったからこそ、王道なラブストーリーもより様々な形で楽しむことができるようになっている気がします。ちなみに筆者は、年下強気美人受けが大大大好物です!!!(聞いてない)
2020年~現在までのヒット作を並べてみて目につくのは、まず間違いなく肌色の多さ!!!! 作品の攻め受けキャラがどちらも描かれているだけでなく、2人の肉体的な絡みが分かりやすく描かれている表紙が多い印象です。
そして、2人が向かい合っている/抱き合っている可愛らしいシーンよりも、攻めが受けに一方的に迫り、受けがしどけない表情を見せているものが多いのも特徴。エチな魅力を感じると同時に、表紙を見ただけで攻め受けを一目で判断することができます♥
筆者個人的には、肌色増加の傾向について、BLを電子で楽しむ方が増えていることが要因の一つにあると考えております……! 書店で作品を手に取る→レジに持っていく、家族に見つからないように自宅で保管する、などの必要がなくなることで、人に見られるのが恥ずかしいようなドエチい表紙の作品も自分の世界で楽しみやすくなっているのではないでしょうか?
ここ最近、表紙を上下や左右に2分割して攻め受けを描くスタイルが増加中!
昨年・今年のヒット作品たちにも続々取り入れられています。
攻め受け2人の絡みを読者が見る、というよりも、2人がお互いを見る視点を読者が共有しているデザインです。まるで2人の世界を覗き見ているよう……。直接的な絡みではないのに、エチさやエモさが感じられる不思議な魅力が詰まっている気がします♥
BL表紙の最新トレンドと考えられるこのデザイン、これから発売される作品にもさらに増えていくかもしれません~!
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いかがでしたか?
表紙の振り返りを通じて、書店には並ばないような昔の作品に触れる機会となっていたり、BLの歴史に思いを馳せる機会となっていたら幸いです!
この時代、私はこれが好きだった! というオススメ作品がある方は、是非コメントで教えてください♥