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【試写会レポ】日本の片田舎で紡がれる愛しいラブ…長編ゲイ映画『Aichaku 愛着』

2024/05/17 19:00

アメリカ人のBL好きが日本のBLファンに贈る物語

 

 
2024年公開予定のゲイ・ロマンス長編映画『Aichaku 愛着』。脚本兼プロデューサー、さらに主演を務めるクリス・マッコームスさんが、自身の15年間に渡る日本での生活で実際に経験したことを脚本に織り交ぜた作品です。

都会の喧騒を離れた日本の片田舎を舞台にしたゲイ・ロマンス作品で、LGBTQに立ちはだかる社会的な要素と、恋愛を軸にしたゲイ・ロマンス要素が融合されたオリジナルストーリーが魅力。
 
そんな本作のテスト試写会に、ちるちる編集部がお邪魔しました~~~!!! 心温まる素敵な本作の感想をお伝えしたいと思います!
 
 
日本の片田舎に住むアメリカ人のルーカス役をクリス・マッコームスさん、同じ町に住む外国人の母親をもつミックスルーツの日本人、ケン役を西澤クリストファー清さんが演じます。
 


ルーカスは経営難の小さな英会話学校で働き、小さな稼ぎの中でも心豊かに暮らしていました。自分の夢を実現するために、コツコツと努力を積み重ねる日々を送っています。
 

 

一方、ケンは育ての親である叔父が経営する会社で長らく勤務しており、自分の生き方やアイデンティティを見出せずにいました。自分の気持ちを上手く表現できないケンは、周囲からの誤解を招き誰とも分かち合えない一匹狼の人物です。

ルーカスが持つ小さな夢……それは、自分のカフェを経営し、そこで英会話教室を開くこと。その資金源を集めるために1人で日本に住み続け、懸命に働きながら慎ましい生活を送っていたのです。
 


自分の夢にあともう少しで手が届きそう……というところに、英会話教室の事務を執り行う同僚であり友人でもあるエリカから、労働契約に問題があることを知らされたルーカス。そんな中、今までずっと同じ町に住んでいたものの平行線のように交わることがなかったケンとルーカス。ルーカスのこれから先が見えない中で、とある出来事で2人は急速に惹かれ合い……。
 

 

文化の違い、性格の違いに直面し、不器用にぶつかり合いお互いをすれ違いながらもお互いが抱える“愛着”を見つめ直していく2人。お互いを知っている期間は今までの日常の中のほんの一瞬かもしれませんが、一見正反対のように見える2人が心の奥底でお互い想いを共有し、惹かれ合う姿はまるでソウルメイトのように見えます。かけがえのない時間を大切に過ごしていく様子に、胸がいっぱいになりました……!

 

 

 

 
ケンとルーカスの恋愛模様を主軸に描かれる本作ですが、ラブストーリーだけに留まりません。2人が共に結ばれるまでの過程で自覚する友情愛や家族愛。今まで当たり前のように享受していた周囲からの愛を再確認し、今まで気付けなかった周囲からの想いを実感する様子も描かれます。

 

 

また、現実社会で直面するLGBTQの描写を取り入れながらも、息が詰まるような苦しい雰囲気を感じさせないゲイ・ロマンスの要素が織り込まれています。現実の課題に向き合いながら、“愛”をテーマに希望や幸せの物語を目指して脚本を紡いだクリス・マッコームスさんの想いが伝わってきます。

またラブストーリーの背景にある在日外国人が日本に住む際に直面する課題、自分の本当の居場所とは何かという問いにも踏み込んだストーリーにも注目。鑑賞後、あらゆる問題について考えさせられる作品に仕上がっています。

映画『Aichaku 愛着』は、2024年に上映予定。クリスさんの想いと愛がぎゅっと詰まった本作、ぜひチェックしてみてくださいね!

 
プロデューサー、脚本、主演
クリス・マッコームス

主演を務めた私と西澤クリストファー清は、2023年4月に行われた最初の台本の読み合わせのときから、本作『Aichaku 愛着』が愛に満ちた特別な映画になるとすぐに直感しました。
 
私とクリス(西澤)、そして他のスタッフやキャストが撮影中に感じた高揚感を、ぜひ試写会に参加して体感してください。
 
『Aichaku 愛着』の世界を好きになってくれたら嬉しいです。

監督
西坂來人

本作はアメリカ人の青年が日本の小さな田舎町に抱いているとある「愛着」と、自らの出自や周囲との関係性に悩みながら生きるミックスの青年が強く抱く「愛着」が交差するゲイ・ロマンスです。

ゲイの描写が嘘にならないよう、脚本は当事者が書き自ら演じています。日本語圏と英語圏の人物描写が嘘にならないよう、日本人の私とイギリス人のマイケル監督のダブル監督体制で挑みました。

観客はそれぞれのキャラクターの愛着の行方を見守るうちに、新たな視点で世界を捉えることになるでしょう。

監督
マイケル・ウィリアムズ
私たちは『Aichaku』を制作するにあたり、単なる愛に満ちたBLというだけではなくリアルな社会の描写を盛り込むことにも取り組みました。日本の新たな一面を見せることで、登場人物と一緒にこの国について学べる機会になるため、LGBTQの映画としては真新しく刺激的な内容になっていると思います。
 
 
【物語】

日本の片田舎に住むアメリカ人のルーカス。彼は経営難の小さな英会話学校で働きながら、少ない稼ぎの中でも心豊かに暮らしていた。同じ町には、外国人の母親を持つミックスルーツの日本人、ケンが住んでいた。

叔父が経営する建設会社で長い間働いていたケンは、自分の生き方やアイデンティティを見出せない日々を送っていた。

惹かれ合うように出会った二人は、不器用にぶつかり合いながら互いが抱えている”愛着”を見つめ直していくー。

【キャスト】

クリス・マッコームス、西澤クリストファー清、上枝恵美加、郷本直也、坂口候一、竹下かおり、シンシア・チェストン、藤原弥生

【スタッフ】

監督 - 西坂來人、マイケル・ウィリアムズ
脚本 - クリス・マッコームス
翻訳 - 川畑誠仁
プロデューサー - クリス・マッコームス、白いんこ
エグゼクティブプロデューサー - マックス・エマーソン
アソシエイトプロデューサー - 川畑誠仁、ヤンニ・オルソン
音楽 - 野宮任裕
製作 - Tokyo Cowboys
 

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