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口内を刀でグチャグチャ→血まみれキス!?映画『首』が“男同士の拗らせ愛”本能寺だった件

2023/11/26 18:00

三角関係に拗らせ独占欲…想像を絶するクソデカ感情でした

 

 

2023年11月23日に公開された北野武監督の映画『首』。本能寺の変の北野流解釈という興味深い内容と、豪華すぎるキャスト陣により話題になっていますよね!

記者も特に前情報なく、面白そうだな〜と思って観たのですが、ところがどっこい。とんでもなくBLだったのでここにご報告します。
今回は映画『首』のBLファン的見どころポイントを、ややネタバレあり(オチに言及なし)でプレゼンします!

 

◆目次◆
1.端的に言って三角関係の話
2.村重と光秀の秘密の逢瀬
3.もちろん信蘭もあるよ!
4.信長への拗らせ愛、そして嫉妬

 
あらすじ
天下統一を掲げる織田信長は、毛利軍、武田軍、上杉軍、京都の寺社勢力と激しい戦いを繰り広げていたが、その最中、信長の家臣・荒木村重が反乱を起こし姿を消す。信長は羽柴秀吉、明智光秀ら家臣を一堂に集め、自身の跡目相続を餌に村重の捜索を命じる。秀吉の弟・秀長、軍司・黒田官兵衛の策で捕らえられた村重は光秀に引き渡されるが、光秀はなぜか村重を殺さず匿う。村重の行方が分からず苛立つ信長は、思いもよらない方向へ疑いの目を向け始める。だが、それはすべて仕組まれた罠だった。果たして黒幕は誰なのか?権力争いの行方は?史実を根底から覆す波乱の展開が、“本能寺の変”に向かって動き出すーー。


 

 

最初にBLファンの観点から簡潔に説明すると、織田信長・明智光秀・荒木村重の三角関係です。
信長というカリスマ暴君に対して認められたい思いと日々辱めを受けている恨みとを拗らせる光秀、そんな光秀と深い仲にあり光秀を愛している村重、可愛がっていた村重に謀反を起こされた信長。
信長を演じるのは加瀬亮さん、光秀は西島秀俊さん、村重は遠藤憲一さんです。

冒頭、信長が村重に饅頭を刺した刀を突き出し、それを直接食わせることで忠誠心を見ようとます。村重が饅頭を口に含むと信長は刀を村重の口の中でグチャ…グチャ…と動かすのですが、当然口の中を血まみれにする村重。しかし村重は信長を見つめながら饅頭を食べ続けます。

この時点でもう我々はピンときてしまうのですが、なんと信長が血まみれの村重の口にキスをするではないですか。え? キス??? 血まみれキス、闇のオタクが好きなやつすぎませんか?

 

 

 

 

なるほど、そう来るか。ならば我々もそのつもりで見させてもらおうと座り直すのも束の間、今度はそんな村重と光秀との関係が明らかに。謀反を起こした村重軍が敗北する場面で物語は始まるのですが、謀反人を捕らえるため満身創痍の村重の元へ光秀が現れます。

やりとりで、光秀が今や敵となった村重を案じていたことが分かります。同僚として信頼してたんだな……と思っていたら、村重から「お前が俺を抱いた時……」というセリフが飛び出して二人が恋仲であることが判明。お前ら、できてたんかい! と立ち上がって盛大なツッコミをしてしまうところでした。

裏切った村重は見つかったら殺されてしまうので、光秀は村重をかくまうことに。そこから光秀は村重の捜索を命じられながらもしばしば村重のもとへ通い、身も心も愛を確かめ合います。二人の色っぽいシーンがちゃんとありますよ!!

命をかけて愛し合う二人の関係は、渦巻く陰謀や権力争いのもとでも永遠を誓うのか、それとも運命によって変化してしまうのか、是非その結末を見届けてください。

 

 

 

 

さて、我々にとっては信長といえば蘭丸かと思いますが、冒頭から既にこの激重三角関係が形作られている本作。蘭丸くんはどうなるんだろう? と心配されているそこのあなた、安心してください。ちゃんとあります

森蘭丸を演じるのは寛一郎さん。実は背が高かったという説のある蘭丸ですが、そのガタイの良さと儚げで艶やかな美しさを両立しています。記者は信長ものを観るたびに蘭丸くんのキャラ造形に注目しているのですが、結構この寛一郎蘭丸は本物に近いのかな? と思ったりしました。やはり身も心も信長に服従する小姓の蘭丸。濡れ場は、城下を見渡せる眺望のよい青空のもとで……。

信長にはいつも蘭丸の他に、弥助という、宣教師の護衛として来日し信長に召し抱えられたアフリカ系従者が寄り添っております。本作で演じるのは副島淳さん。蘭丸が信長に犯されているところを見守る弥助。信長に「羨ましいか」と言われ「はい」と答える弥助。果てた後信長はうつ伏せになって弥助を乗せ……普通のマッサージをしてもらうのですが、もしかすると普段は性的なご奉仕も行われているのかも? それともいつも生殺しだから「羨ましいか」なのか? 考察が捗りますね(下世話)。

この弥助は後々も鍵を握るキャラクター。是非注目してください!

 

 

 

 
青空信蘭大会を観覧するもう一人の男、光秀。光秀こそ、信長に一身に愛を受けたいと望んでいる人物なのではないでしょうか。
通説として、信長のパワハラに恨みを募らせて本能寺の変を起こしたとされる光秀ですが、このカリスマ的な男に対して「俺が一番あなたに忠実に仕えているのに!」という独占欲のような感情を拗らせるのも無理もありません。

村重と愛し合いながら、信長への思いに翻弄されている光秀。そんな光秀の思いを察しつつも何もできず嫉妬を募らせメンヘラを発動する村重。そしてもちろんそれだけではなく、その時有力者たちの誰もが夢見ていた天下統一という野心。

戦国ホモソーシャルにおけるさまざまな感情が渦巻く残酷劇、それが『首』なのです。


******************

いかがでしたでしょうか。北野武監督らしい、ユーモアがあり、男同士の恋慕や嫉妬や崇敬や怨恨など、複雑クソデカ感情に満ち溢れた作品でした。これまでたくさんの創作が行われてきた本能寺の変というテーマですが、こんな解釈があるんだ! と新鮮にワクワクできます。

ただ一つ、注意事項として、タイトルの通り「首」がピョンピョン飛び、人がバンバン死にます。血も吹き出します。グロが大丈夫な方はぜひ見てみてください!!

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コメント1

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この記事をXで見て興味をひかれ、すぐに観に行ってきました!

何を言ってもネタバレになるので仔細は控えますが、観て本当に良かったです!!!
北野武作品はバトロワくらいしか観たことがなかったのと、あまり戦国ジャンルにも興味がなかったので元々は観る予定もありませんでした。

ですが、こちらの記事の見出し(Xのポストも)の“刀饅頭”に、内容含め他に何も刺さるところが無くても“刀饅頭”見られるなら良いか!と思えるくらい興味をひかれ……
結果、最高過ぎて最高でした。
前評判も見て行かなかったので、期待が“刀饅頭”だけだったせいもあるのか、加点方式で天井を突き破りました。
例の青空が見えます。

グロが苦手な方は本当に無理だとは思いますが、地雷なんて何もないぜ!という方には是非観ていただきたいです。
素晴らしい作品に出会わせてくれて、記事を書いて下さった編集部の方、本当にありがとうございました!

最後に一言、私が偵察忍ならあんないいとこで音を立てるヘマはしない。

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