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まだまだ見せます!男同士の関係が“匂う”小説5選【令和版】

2023/02/28 18:00

バディから危うい関係まで…匂うからこそ「良い」小説たち




クソデカ感情はいいぞ!!!!


BLでも「ブロマンス」「ニアBL」など、男性同士の関係を描いた作品ジャンルが様々にカテゴライズされる今日ですが、皆さん「匂い系」をご存じでしょうか? そう、BLというジャンルではないけれど、同性間の恋愛や関係性を感じさせる作品のことです。
 
ちるちるでは何度も匂い系文学を紹介して参りましたが、「もっと読みたい、今まで読んだことがない作品まで読みたい……」と地獄の果てまで匂い系小説を追いかける方もいるかと思います(※筆者です)。そこで、令和に刊行された匂い系小説を厳選してご紹介いたします!

短編から長編まで多種多様なテイストを用意したので、きっと皆さんの性癖に合う作品が見つかるはず。クソデカい感情の応酬に殴られてください。

◆目次◆
1.フィレンツェを舞台に繰り広げられる、半吸血鬼と相棒の絆
2.名前のつけられない関係性から目が離せない
3.相手に命すら渡せるドデカ執着関係
4.男性作者が描く、矢印だらけの大人の恋
5.「一緒に怯えよう」スパダリとやんちゃの考えさせられる!? 長編M/M

 

フィレンツェを舞台に繰り広げられる、半吸血鬼と相棒の絆

 

 

STORY
十月の後半になると、フィレンツェは一気に街の色どりを変える。
アメリカの医学部を中退したガブリエーレは、フィレンツェで知り合ったダンピール“K”と共に過ごすため、見届け人ニポーテとなる決心をした。すると適性を審査するためバチカンから神父が派遣されてきた。バシリスと名乗ったその神父は陽気な太鼓腹の男だったが、折しもフィレンツェでは、強烈な突風が頻発し、Kたちはそれに「黒いもや」の気配を感じていて……?半吸血鬼のパートナーに求められる資質とは――?


ちょっと闇のあるファンタジーが好きな方はこちら!
人の感情や記憶を食べることで自分の記憶を失っていき、長い人生を生きることになる半吸血鬼・K(かっぱ)と、そんなかっぱに寄り添う"相方"になりたいガブリエーレのお話です。

かっぱの生きてきた300年もの間、抱えてきた苦しい過去と想い。そして、少しずつ距離を縮めながらも、いつかは「忘れてしまう」2人の日々……。哀しくも愛が溢れる物語に感涙必至です。大切だからこそ「パートナー」に選べない、その理由もぜひ本編で確かめていただきたい! クソデカだから!!


名前のつけられない関係性から目が離せない

 


STORY
二人の関係が、変わった夏──「英国幻視の少年たち」著者が綴る、高校生たちの長い一瞬。高校三年、受験生の圭人は塾の夏季合宿に参加し、学校で同じクラスの香乃と同室になる。苦手なグループにいる相手を窮屈に感じていたが、眠れない夜を過ごすうち、圭人は香乃にある秘密を知られてしまう――「空と窒息」など書き下ろし5編。
夏休みという長い非日常、いつもと違う場所で出会い、交流する二人。暑さに眩む視界と思考の中で、変わっていく関係を描く。記憶に濃い影を落とすような青春小説。

 
読み終わった後も二人の関係に思いを馳せたい! 想像したい! という方はこちら。青春小説でありながら、まとわりつくような暑さと重い湿度を感じる短編5作が収録されています。

冒頭の「空と窒息」は、秘密を知られたことでただの友達とは言えない関係になり……という二人のお話。母親から夏休みになると首を絞められる「僕」は、同級生の香乃に「首を絞めてほしい」と頼んでしまい……。
絶対に香乃でなければいけなかったわけではないけど、それでも香乃に頼むしかなかった。そんな「僕」と香乃の絶妙な距離感に痺れます! 少し危険を孕んだ関係性と、彼らの夏の延長線上が切なくも耽美な一作です。


相手に命すら渡せるドデカ執着関係

 


STORY
一世を風靡したカリスマ霊能力者・子規冴昼が失踪して三年。ともに霊能力詐欺を働いた要に突然連絡が入る。冴昼はなぜか超能力者しかいない街にいて、殺人の罪を着せられているというのだ。容疑は“非能力者にしか動機がない”殺人。「頑張って無実を証明しないと、大事な俺が死んじゃうよ」彼はそう笑った。冴昼の麗しい笑顔に苛立ちを覚えつつ、要は調査に乗り出すが―。

 
ミステリー好きの方におすすめなのはこちら。要から冴昼には「殺してやりたい」けど「たとえ地獄でもお前のいない世界よりずっといい」と書かれるほどの歪な愛と執着が向けられています。それを自覚して享受しているだけのように見えて、冴昼からも執着が向けられている、だけどあくまで”ビジネスパートナー”……という関係性に私たち読者は悶えることしかできません……!!!

作家さんのnoteで試し読みが公開されています! すでに感情が溢れているので、一部抜粋させていただきます。

  言いたいことは沢山あった。それこそ、失踪した当時は殺してやりたいとまで思っていたくらいなのだ。けれど、こうしていざ目の前にすると、ただ生きて再会出来ただけで震えがくるほど嬉しかった。要からすれば不思議な話だった。自分が求めているのは単なる再会ではなく、あの舞台を再演することなはずなのに。この数秒で三年が報われたような感覚すらした。この一瞬の逢瀬だけで、きっと要はこの先数十年すら待つだろう。
 けれど、こうして再会したからにはもう二度と逃がさない、という気持ちもあった。どんな犠牲を払おうと、どんな手段を用いることになろうとも、必ず冴昼を取り戻してやるのだという覚悟。抑えきれない激情に襲われていると、冴昼の方もアクリルケースに入る。こうして向かいから見たそれは、今や棺のようにも見えた。(斜線堂有紀/noteより)


やばくないですか!!!!!!?(大興奮)
この関係性にどう決着がつくのか、読んで確かめて欲しい一作です。

男性作者が描く、矢印だらけの大人の恋

 


STORY
ビール販売会社で営業課長を務める門倉の部署に二十八歳の加瀬夏生が中途入社で配属された。なぜか加瀬が気になりいつも彼のことを考えてしまう門倉だったが、ある日会社帰りに、加瀬に遭遇、一緒に酒を飲むことに。しかし、目の前で眠り始めた加瀬に、門倉は予想もしなかった行動に出てしまう!これ以降、加瀬に馴れ馴れしくする取引先に嫉妬するなど、徐々に加瀬への気持ちが「特別なもの」であることに気づいていく門倉。そんな中、出張で同じ部屋に泊まることとなり…。

 
リアルなお話、切ない恋が読みたいという方にはこちら。既婚者で子持ちのサラリーマン・門倉さん(39)が、28歳の加瀬くんに惹かれてしまう……という、個人的にはテンションぶち上がりな展開が繰り広げられる一作です!

自分の気持ちに振り回され七転八倒する様子がまるで乙女のよう。そんな主人公の心理描写も仕事や人間関係についてもしっかり描かれています。主人公の恋を見届けた後、現実味のあるラストの言葉が痛いほど染みる……。登場人物のその後も気になってしまうはずです!

「一緒に怯えよう」スパダリとやんちゃの考えさせられる!? 長編M/M

 


STORY
ロックスターを両親に持つせいで常にパパラッチに追いかけられ、酔ってあられもない姿を写真に撮られてきたルーク。 おかげで勤務する慈善団体は多くのパトロンを失ってきたが、ある夜もまた醜態をさらしてしまい、上司から最後通牒を突きつけられる
――まともなボーイフレンドを見つけ、生活態度を改めるように、と。
白羽の矢が立ったのは、真面目で堅物の法廷弁護士オリヴァー。 彼のほうもある理由から恋人を探していたが、こうして、性格も対照的なふたりは期間限定の恋人同士を演じることになり……

 
性格が対照的な二人の話、ロマコメが読みたいと言う方にはこちら。焦れキュンです!!!

期間限定の偽装カップルという王道ストーリーながらイギリスジョークやセクシュアリティを巡る問題が折り込まれていて、軽いようで深い! 愛おしいキャラたちを応援したくなり、読み終える時には話の深みにはまっていること間違いなしです♥

ルークとオリヴァーの、軽妙な会話劇も魅力の一つ。お互い複雑な背景を抱えながらも、重たく暗い雰囲気にならないテンポ感でグングン読み進められちゃいますよ! 2人の恋路はどのような結末を迎えるのか……。普段小説を読まない方にもおすすめです!

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いかがでしたか? 何かを変えてしまうような出会いや関係性って尊いですよね……。今後もどんどん探していきたい所存です。

皆さんおすすめの匂い系小説もぜひ教えてください!

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