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BLの目は30年でこんなに変わった!

2023/02/11 16:00

2023/08/19 16:00

BLの絵柄の流行はいつの時代も”目元”に表れるのだ

 

1990年代、いやそれ以前から、数々の名作を生み出し歴史を刻んできたBL界。30年前となる1993年に刊行された作品を調べてみました。



うわ……うわ……!

太い眉! 横長の瞳! お耽美な構図!
どれをとっても非常に趣深く、上品なエロスを感じます。好き。

改めて近年刊行された作品と比較すると、目元の描かれ方が全く違うことに気が付きませんか? 時代によって絵柄とともに、目の描かれ方にも変化がありそうです。

ということで! 今回は1990年代、2000年代、2010年代、2020年代と4つの区分に分けてBLの目元を分析&描いてみました!
ぜひ、当時の名作BLを思い出しながらご覧ください。

◆目次◆
1.1990年代 ”美目秀麗時代”
2.2000年代 ”THE 男前時代”
3.2010年代 ”目柄多様化時代”
4.2020年代 ”デフォル目時代”

 

 

 

「つり上がった眉」「垂れ目」「大きな瞳」が特徴の90年代。
イケメン、というより「ハンサム」という言葉がふさわしい目元ですね!
受けの可愛らしさは控えめな一方、キラキラした瞳からは当時の少女漫画の系譜を感じます!

90年代後半は、本仁戻先生に代表されるような「まつげバサバサビジュアル系アイ」が多く見られるように。それ以前のBLや少女漫画らしい耽美的な要素が目元にも色濃く残った時代でした!

 

 

あらすじ
学園の憧れの君・理イ火様と男子寮で同室になった夏目ヒロは、生徒達のジェラシーの的。そんな彼を、学園のトップエリート集団「サロン」の私刑が容赦なく襲う!! 暴力的SEXが横行する弱肉強食の男子校で、ヒロの貞操は!?

 

 

 

90年代に比べ、シンプルで直線的な00年代。日高ショーコ先生や夏目イサク先生などがわかりやすいのではないでしょうか!
大きかった瞳は小さく、垂れ目は平行に。ハイライトの位置が低めなのもこの年代の特徴です。

攻めの目元は美しさが薄まり、男らしく頼りがいのある印象に。受けをときに優しく、ときに強引に抱擁する「男前」っぷりが目元にしっかり表れていますね!
一方の受けは、攻めと同様の男前な目元と『世界一初恋』に見られるような丸くて大きいキュートな目元……と特徴の二極化も見られました。攻め・受けの概念が広がってきたのも、この時期の特徴なのかもしれません……!

 

 

あらすじ
桜井が出会ったのは、無愛想な大学生・蓉一。下宿をやっている蓉一の家を訪れるようになった桜井は次第に蓉一に惹かれ…! ?

 

 

 

あらすじ
訳あって丸川書店に転職した途端、未経験の少女漫画編集部に配属されてしまい途方に暮れる小野寺律。おまけに傲慢不遜なやり手編集長・高野政宗との因縁が発覚し…!?

 

 

 

 

攻め・受けの概念や作風に幅が広がりつつあった00年代の流れを受け、10年代は目の描かれ方が多様化。「細い線」や「小ぶりな瞳」等の共通点はあるものの、先生による絵柄の個性が目元にも表れていますはらだ先生やおげれつたなか先生など、この年代にデビューした作家さんは今でも唯一無二の絵柄で活躍されている方々ばかりですね!
腰乃先生の描かれるような「描き込みの少ない目」も、以前のBL目には無かった新たな傾向といえるでしょう……!

また、これまでの攻めの代名詞だった「つり上がった太い眉」は姿を消し、「細く長い平行眉」がメジャーに。これにより攻めの感情表現が豊かになり、今まで完璧な存在だった彼らが弱さを見せるようになりました!

さらに攻めと受けの目元に大きな差がなくなり、一見すると「どっちが受けだかわからない……」なんてことも。リバ作品が増加した10年代の特徴を表しているのかもしれません。

 

 

あらすじ
女にモテたくて仲間とバンドを始めた朝一。そんな朝一がボーカルを担当している弱小バンドにサポメンで入ってきたヨル。ライブの後のちょっとした「お遊び」の時に起こった一度のアヤマチ。それをきっかけに、ヨルは朝一への想いを明らかにしていく。「男同士なんて気持ちワリィ…」と嫌悪感しかなかったはずの朝一なのに、衝撃的なヨルの歌声に思わず欲情し、場所を問わず乱暴にカラダを求める日々へと変わる。朝一を一途に想い続けるヨルを軸に、めまぐるしく加速する欲望、暴走する嫉妬、それぞれのキモチの行方は……?

 

 

 

あらすじ
男・鮫島、決めるときは決めます!!!!!
大学の同級生でバイトも一緒の友人・鮫島くんに告白され、足の指まで舐め回された笹原くん。スルーを決めればちゃんと自覚しろなんて強気で攻められ、受け入れようとすればヘタレて逃げ出す鮫島くんに、もう笹原くんはイライラドキドキムラムラ…!?ドタバタな2人が賑やかに贈るハッピーラブコメディが遂に登場!



 

 

20年代は「大きな目」や「宝石のように色鮮やかな瞳」「くっきりアイライン」などが特徴。前年代の多様化の流れを汲みつつも、ここ数年は攻め受けともに可愛らしさが見られるようになっています!
なかでも個人的注目ポイントがまつげの描き方。長いまつげの表現が画期的ですよね!! 90年代から一周回ってバサバサまつげ流行の兆しでしょうか。

そして近年の流行りはずばり「ライト」!!
これまでのBLといえば男らしい切れ長の目でしたが、最近では宮田トヲル先生やあめきり先生のような若々しくポップな目元が目立つように。SNSの創作BL等でも、デフォルメ調の目元をよく見かけますよね!

2020年代は、明るくてポップな少年らしい目元の時代になると予想してます……!

 

 

あらすじ
大学進学を機に都会へ引っ越してきた壱成は、幼なじみの千紘と再会する。高校時代、とある理由から彼を避けていた壱成だが、千紘に特別視されたい気持ちは今も変わらずアタックを開始! しかし、千紘は何か事情を抱えているようで…? 再会からはじまる、幼なじみ同士のシーソーラブ!

 

 

 

あらすじ
高校生の粋は、ゲイであることが周囲に知れ渡って以来、マスクで表情を隠しながら学生寮でいじられキャラを演じている。2年生に進級し、春虎という新入生と同室になった粋。春虎の素直な性格と、部活にまっすぐ打ち込む姿に惹かれていき……? 孤独を抱えた高校生×秘密の趣味を持つお隣さんのご近所ラブ読み切りも同時収録。青春BL界の新ホープ・あめきり待望のセカンドコミックス!

 

***

 

さて、今回はBLの目柄遍歴を追ってきましたが、いかがでしたか?

美しさから力強さへ、力強さから繊細さへ、繊細さから可愛さへ。BLの目はこんなにもさまざまな変化をしているんですね~! 面白い!
皆さんもぜひ絵柄に注目してBLを読んでみてはいかがでしょうか!


担当記者:ワイワイナちゃん
BLを求むこと、パンダの笹を喰らうが如し。
本能に抗えない男の子たちの恋愛模様が大好きです。

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コメント1

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匿名1番さん(1/1)

一時期テニプリが好きで模写してましたが、目は2020年代と同じだと気付きました

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